焼却炉の解体、撤去工事が始まります2000年05月16日

住宅地に隣接した市街化調整区域に違法に建てられた焼却炉の解体・撤去工事が始まろうとしています。
この焼却炉は写真でも解るように、住宅地から100メートルも離れていない場所にあります。平成10年11月で休止したまま、放置されていましたが、産業廃棄物業者が土地を地権者へ返還する為に、今年5月の連休を利用して解体工事を一方的に行おうとしていました。
業者の関係者などから、解体の事を聞き設置の承認を与えた横浜市環境保全局産業廃棄物対策課へ事実確認をしましたが、休止届は出ているが撤去の事はまったく知らないし、廃止届けも提出されていないとの回答でした。それでは連休中に解体工事は行われないですねと4月26日に確認しましたが、解らないとの回答で、まるで私たちを小馬鹿にした態度でした。
焼却炉を何の防護策も建てずに行えばダイオキシンなどを含んだ埃が飛散し、周囲を汚染し、さらに私たちがそれらに暴露される事は明らかです。

すぐに隣接する住民有志が4月26日午後に横浜市長及び神奈川美研工業宛ての解体工事前に住民へ工事の内容の説明、埃飛散防止の対策、およびその効果を説明するように要望書を作成し300名以上の要望書を集め、4月27日横浜市長、写し環境保全局局長へ持参、及び神奈川美研工業へ配達証明で郵送しました。
横浜市長は何と、その要望書を市民局公聴課へまわしてしまいました。(この課は市長への手紙と称する何の役にも立たない制度で、回答が来るのが通常1〜2ヶ月かかります。)
実はこの要望書の前に、環境保全局長へ4月14日に解体工事に関して質問状を出していますが、その回答も未だありません。
ともかく、連休中には工事を行う事は中止させる事ができました。
徳島県や大阪府の焼却炉改修工事の例を見ますと、屋内にある焼却炉の工事でも作業員はまるで原子力施設の工事を想像させるような防護服、防毒マスク、埃にまみれた防護服を清浄する為の清浄室などが容易された状態で行われました。私たち住居に隣接して建っている焼却炉はまったくの屋外施設であり、埃を防ぐ事は現状では不可能です。廃止届けも出ていないと言った横浜市は「水を掻けながら工事を行うように指導しますので、埃はたちません」等と驚くような事を言いました。こんな事で安全に解体工事は不可能ですが、汚染された水はどのように処理するつもりなのでしょうか?こんな行政に市民サービスを行う行政能力は無いと思います。
横浜港へ再度運び込まれたPCBの含まれた変圧器などが入ったコンテナーを開ける事に対してうるさく物申している横浜市は、それよりも更に危険な焼却炉解体工事には驚くほど無神経である事に、環境対策など絶対に出来ない事が解りました。
私たちは、焼却炉撤去は大賛成です。しかし、何の対策も立てずに撤去を行う事は、私たちを死に追いやる事であるという事を認識させて行きます。
焼却炉解体・撤去があなたの町でも進められるかも知れません。あるいは、すでに撤去されたかも知れません。
あなたの町の焼却炉解体・撤去の情報をお知らせください。

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