「The Great Movie Star Vol.2 The International Years」(Little, Brown and
Company)という本に、「グリニス・ジョーンズは40年代で最も魅惑的なヒロインの一人でした。しかもイギリス映画界には珍しく、いかにコメディを演じられるかを熟知していた人でした」とあります。もしかすると、この本の著者はアメリカ人なのかもしれませんが、確かにイギリスの俳優には、どこか四角四面の印象があるのも確かです。残念ながら、彼女の初期の出演作品を見たことはありませんが、60年代以後の彼女を見ていると、陽気なパーソナリティと、ハスキーであると同時にどこか子供のように響く声を武器にして、コミカルな役に見事にフィットしていたことが分かります。その中でも、多くのオーディエンスの記憶に現在でも残っているのは、「メリー・ポピンズ」(1964)での賑やかなお母ちゃんの役ではないでしょうか。彼女は、90年代に入っても映画に顔を見せており、「サイレントナイト/こんな人質もうこりごり」(1994)では、これ以上ないほどに意地悪な母親役を演じ、未だコメディの才能が衰えていないところを見せていました。なお、上に掲げた「メリー・ポピンズ」の画像で、彼女の前にいるのはエルザ・ランチェスターですが、年ははるかに違うとはいえ、二人は、顔もパーソナリティもよく似ているように思われます。 |
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1947
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理想の夫
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1962
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チャップマンレポート
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1948
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恋の人魚
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1963
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パパの王様
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1950
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絶壁の彼方に
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1964
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メリー・ポピンズ
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1953
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剣と薔薇
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1965
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ボクいかれたヨ!
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1954
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マオリ族の怒り
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1971
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Under Milk Wood
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1956
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ダニー・ケイの黒いキツネ
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1994
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サイレントナイト/こんな人質もうこりごり
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1959
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地獄で握手しろ
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1995
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あなたが寝ている間に
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1960
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サンダウナーズ
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