ロンドン・パリ旅行(2005年7月)



7月19日(火曜日)
気温14℃〜22℃ 晴天
日陰は少し冷たいけれど、セーターを着るほどではなく、ジャケットは一日中着ていました。

Earls Court 駅でまた 1 Day Ticket を買いましたが、
昨日は6ポンドだったのが今日は4.7ポンド!
9時30分からオフピークチケットになるので安くなるのです。

コートールドギャラリー
のあるテンプル駅へ向かいます。

テンプル駅を降りて右に行くと、目の前にはテムズ河が雄大に広がり、右手にはビッグベンが見えます。
美術館に行く前に、信号を渡って並木道が続くテムズ河沿いを散策。
ベンチに腰掛けて、対岸の街や、船着き場を眺めたあと、
以前、主人がコートールドギャラリーと間違えて入ったというギルバート・コレクション横の階段を上って
コートールドギャラリーの裏側に出ました。裏側の眺めもいいと主人のお薦めでした。

コートールドギャラリー

裏側から見たコートールドギャラリーと、その前を通る真っ赤なダブルデッカー(2階建てバス))

コートールドギャラリーのあるサマセットハウスの中庭です。
(2001年の折々の想いにも写真があります)
サマセットハウスの中にコートールドもギルバートコレクションもあります。
真ん中の写真の噴水は上下し、高いところでは大人の背丈よりも高くなりますが、
ほとんど下着だけの裸足の子供たちが、それはそれは楽しそうに
大はしゃぎで歓声を上げながら走り回っていました。
少しくらい曇り空でも、水が冷たくても、うれしくてたまらない感じです。

いよいよ中に入ります。
中階段もすてきです。

この美術館にはゴッホ、ゴーギャン、モジリアニ、マネ、レオナルド・ダヴィンチ、ルノアール、
ルーベンス、ルーカス・クラーナハの「アダムとイブ」などの多彩な作品があります。
カンディンスキーもありました。

このギャラリーは実業家で美術品収集家のサミュエル・コートールドが
亡くなった妻を永遠に記念するために、1932年に美術品をロンドン大学に寄贈したのが
設立の始まりだということです。

フランス印象派や後期印象派の作品は彼が寄贈したものが多いようです。

マネ

ゴッホの
「耳を切った自画像」
ゴッホの
「春」

モジリアーニ

中の様子です。 天井まで美しいです。

ドガのコレクションも多数あり、レオナルドダビンチの素描や、これまた多数の彫刻もありました。
ドガの部屋で楽しそうに口笛を吹きながら、ギャラリーの責任者のような方がいらして、
「写真は撮れないんですよ」と言われましたので、おそらくその部屋だけ撮影禁止なのだろうと思いながら、
暗くて綺麗に撮れないこともあり、カメラはしまいました。(入り口には撮影禁止の表示がなかったので。)
この紳士は、良く響く綺麗な口笛を、じつに楽しげに吹きながら移動しているので、
螺旋階段で吹き抜けになっているギャラリーのどこからでも彼の口笛が聞こえてくるのでした。

向かい側のギャラリーでは陶器を展示していましたが、あまり興味をそそられず、
これは失敗でした。入場料は3ポンドでした。
ここでは、パソコンでエルミタージュ美術館のウェブ画面を見るコーナーがあり、
家で見ても同じなのにと思いながら、ゴージャスな椅子に腰掛けて一通り鑑賞しました。

1階の洒落た売店でライ麦パンのサンドイッチとコーヒーを買って、
テムズ河の見える屋外のテーブルでランチにしました。
このサンドイッチはとてもおいしかった!

この中庭の中央には砂利が敷き詰められていて
その中に、赤や黄色や青色のポップ調のキースへリングの作品が展示してありました。
私たちが食べていた横には、テラス風の高級レストランがあり
紳士や淑女がワインを片手に歓談していましたが、
それもまた絵になる風景でした。


バスでトラファルガー広場を通り過ぎて再びピカデリーサーカスへ。

コヴェントガーデンにあると思っていたアウトレットの陶器店(リジェクト・チャイナ・ショップ)が
リージェントストリートに移動したと、ウィッタード(紅茶専門店)の店員さんに聞いたので、
とりあえずそのお店を探すことに。

なんと、バスを降りると目の前にそのお店はありました!
マイセンをはじめヨーロッパの名だたる陶磁器がたくさんあって
一級の美術品を見るようでした。

ピカデリーサーカス


リージェントストリートをオックスフォード・サーカスに向かって散策。
高級ショップが立ち並んでいます。
ウエッジウッドの専門店もありました。

カーナビーストリート


通りを眺めながら休憩。
このお店の隣は
チョコレートで有名な
リバティーがあり、
下の写真のリバティーと
間違えてしまいました。
左のカフェの目の前には
こんな時代物の建物が!

この下は気軽なカフェ街で
多くの人で賑わっていました。


下の写真はチューダー調の建物で有名なリバティーです。
1857年創業ということで、デパートなのに、外観も中も歴史的な建造物です。
中の階段もゆったりと幅のある木の階段で、梁も太くて自然な木の造りです。

リバティー


リバティーを後にして歩いていくとゴールデンスクエアガーデンにさしかかりました。
公園で大きな人が寝ています!
なんて大きな人だろう!と思ったら・・・・・。


こんなおもしろい彫刻があるなんて
ユーモアたっぷりです。

公園内ではベンチで本を読む人、お昼寝をする人、何か食べている人など様々です。
バラの植えられた花壇の脇の芝生の上で、ごろりと横になっているカップルがいたり、
ちょうどハイハイができるようになったばかりの赤ちゃんが、人なつこく近づいてきたり、
赤ちゃんが近づいていくと、老若男女を問わず優しく受け止めたり・・・。
それぞれがマナーを守りながら、自由に生活を楽しんでいるように感じました。

安全で清潔で、花や木々で美しく整備されていて、彫像もあって、市民の憩いの場である
こんな公園がいたるところにあるのも、日本とは違うなあとうらやましくなるのでした。
カナダもフランスもニューヨークも公園やベンチは必需品のように、いたるところにありました。
人に優しい街造りを長い歴史の中で培ってきたのだと思うのです。
その点、日本は経済一点張りで来てしまったせいか、
街全体に調和も、ゆとりがないように感じられて寂しいです。

公園で一息入れた後、軒並みに続く劇場の前を歩きました。
さすが、シェークスピアの生まれた国だと思うくらいズラッと劇場が並んでいます。
古くからあるパブもたくさん並んでいます。
ロンドンでは、みんな仕事帰りに仲間や家族と立ち飲みのパブに立ち寄って、
伝統食と言えるフィッシュアンドチップスを食べながら、
1パイントのビールを片手に、ゆっくりと時を過ごすのだと主人から聞いていました。

私たちもロンドンっ子をまねて、パブにはいることにしました。


このパブで私はイギリス特有のフィッシュアンドチップスを注文しました。
魚のフライにポテトチップスが山盛りにもられていて、
レモンやケチャップが添えられていました。
主人はソーセージアンドマッシュを注文。
イギリスではパイも有名ですが、気の弱い人は
キドニーパイだけは絶対に注文してはいけません。
牛の腎臓を血も一緒に煮込んでいると主人は言っていました。

バスでホテルまで向かいましたが、
Earls Court で降りるべき所を Earls Court Streetで降りてしまって
駅近辺では見かけなかった大通りに出てしまいました。
大都会を感じさせる大通りで、Earls Court のイメージからは遠い街並みです。
一体どこにいるのか見当もつかないまま、歩いていくと
大通りを抜けた先に駅が見えてきました。

駅の反対側の通りを歩くことになりましたが、
そのおかげでコインランドリーや大きなスーパーや旅行代理店も見つけることができて
このショートトリップはとてもラッキーでした。

しかし、大きなスーパーで見た果物、野菜、その他諸々は日本で買う2倍の値段でした!
レートが1ポンド=210円だったせいです。
わかってはいたことですが、成田空港のレートはたいへん高かった!
Earls Court 駅前の交換所では、1ポンド196円くらいでした。



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