J-Pop / Fusion of A.O.R. Taste  



Ryo Okumoto / Makin' Rock ('80 SEE SAW)       *LP
元クリエイションのキーボーディスト、奥本亮の隠れた名作です。J. Graydon, D. Foster に加え、S. Lukather, J. Porcaro, N. Stubenhaus という豪華な面子もさることながら、楽曲とアレンジが抜群なのです。内容は一言でいえばハードプログレフュージョンで、メンバー全員が爆発しています。Vocal 入りは2曲でほんのおまけ程度なので、A.O.R. という意味ではツラいですが、個々のプレイの凄さが全てを超越していると思います。Graydon や Foster がアレンジした曲もありますので、マニアの方は是非チェックしてみて下さい。このアルバム、必至になって探している人が多い様なのでどっかでCD化して欲しいです。

Hirofumi Banba / Coast ('80 EPIC)           *LP
<いちご白書をもう一度> の、バンバンことばんばひろふみがこんなアルバムを作っていたんですね。J. Graydon を始めとして R. Shlosser, K. Gradney, E. Watts, V. Feldman, M. Boddicker らがクレジットされています。しかし結論から言ってしまうと、これだけの面子を使う必要性が全くなかった様な気がします。確かに Jay は彼らしいソロを弾いているし、いいアレンジの曲もあります。でも N. Larson や D. S. Nicklaus に平気でド下手な日本語を使わせてしまったり、超かっこいい Toto 調のイントロの後に、「いつか〜」と同じ調子で歌ってしまうそのセンスはひどすぎます。興味のある人にだけお薦めしておきます。

Kenji Ohmura / Kenji Shock ('78 ALFA)         *LP
日本を代表するギタリスト大村憲司が、M. Mason のプロデュースで作ったバリバリのフュージョンアルバムです。面子も超豪華で、L. Ritnour, A. Laboriel, P. Rushen らのお約束のミュージシャンの他にも、J. Porcaro, M. Porcaro, S. Lukather, D. Paich, G. Mathieson といった L.A. のトップセッションマン達が参加しています。勿論フュージョンチックな曲もばっちりなのですが、E. Clapton 作のブルースや A.O.R. 調の曲もあったりとなかなか楽しめると思います。Seawind Horn も大活躍していますよ。海外のコレクターにもひっぱりだこの1枚です。
★★★ 2001. 世界初CD化となりました。エラぃ... ★★★

Char / U・S・J Char ('81 PONY CANYON)         *CD(廃盤)
チャーが Luke と共同プロデュースで作った名盤です。J. Porcaro が叩きまくり、Foster & Graydon が目一杯弾いていて、R. Page と T. Kelly が B. Vo. を努める.... 81年という年代を考えるとこれはもう奇跡でしょう。勿論 Luke も爆発しています。Char と Luke のギターバトルなんて考えただけでも凄いですよね。へたうまとも言える Char の歌も全編英語詩という事で楽曲とマッチしています。このアルバムは88年に初CD化、94年に「CD選書」という廉価盤で再CD化されましたが、現在は廃盤の様です。J-Fusion の CD は一度廃盤になってしまうとなかなか見つかりませんので、中古屋で見かけたら即ゲットしましょうね。

Miki Asakura / Su・Te・Ki ('88 KING)         *CD(廃盤)
麻倉未稀という人は海外ミュージシャンの起用が多いアーティストなのですが、このアルバムが No.1 でしょう。J. Pena (B), J. Robinson (Ds), J. Porcaro (Ds) のリズム隊に、 M. Landau (G), D. Benoit (K), B. Meyer (K), D. Garfield (K) らが加わるという、超豪華な面子が揃っています。どちらかというと Hard な音作りを得意とするメンバーが多いのですが、彼女自身もパンチの効いた張りのある声の持ち主なので、サウンドとのマッチングもかなりいい感じです。参加ミュージシャンや J-Pop が好きな人は買って下さい。

Mari Iijima / My Heart In Red ('89 ALFA)        *CD
飯島真理ってアイドルのイメージが強いんですけど、何といってもご主人が L.A. の名プロデューサー&キーボーディストの J. Studer ですから、自然と A.O.R. 系セッションマンのサポートが多くなりますよね。C. Johnson (G), G. Howkins (B), T. Imboden (Ds) あたりのレギュラーに加えて、このアルバムでは M. Landau (G), J. Keane (Ds) らが加わっています。そして更に J. Porcaro (Ds) が4曲も叩いているんですよ。それぞれの曲で Jeff らしさが出ていて必聴モノ !! 。彼女の英語力はかなりの物で (当たり前か...) 聞き応えあるんですが、中でも Joseph Williams とのデュエット曲 <Send Love To Me> は絶品です。