2003年 東北地方 @ (山形周辺)    〜紅花の山形路〜      

走行した都道府県  青森 秋田 山形 福島

 昨年の10月にV-maxを手に入れてからほとんど休日はレストアの日々。まともに乗れたのは1,2回。北海道はまるまる半年間、雪に閉ざされてしまうためバイクは4月の終わりから11月のはじめまでしか乗れません。今年こそ思う存分走りたい、そう思っていたた矢先に職場の友人のM君がバイクに乗りたいと言い出し、中型二輪免許を取ることになりました。独身であり私と違ってお金に不自由していない彼は、あっという間に免許をとり、新車を購入してしまいました。

 そこでV-max購入以前から中型バイクで一緒に走っていた、これまた独身の大金持ち(バイク3台保有)のT君と3人で何度か近間の日帰りツーリングをしているうちに、「バイクで本州を旅行したいね」という話が浮上するようになりました。最初は話半分だったのですが、何度か話をしているうちにみんな本気になってきて、具体的な計画段階へと入りました。

「どこに行こうか」・・・何せ初めての旅行ですからどこでもいいのですが、私が学生時代を過ごした山形県の案を出すと、すんなり通ってしまって、山形を中心とした東北旅行に決定しました。

旅行の行程表はM君が担当です。いつも細かな計画から、旅行費用まですべて計算してくれます。旅の中ではとても頼れる存在です。このツーリングも確か細かな行程表があったはずですが、紛失してしまったので、行程だけを紹介しておきます。

札幌出発 → 函館着 → フェリーで青森へ → 青森県酸ヶ湯温泉 → 鶴岡市湯田川温泉 → 西川町大井沢 → 蔵王温泉(ここで解散)     4泊5日  

私のカミさんの実家が福島県なもので、私たちと平行して車で子供をつれて里帰りしており、私は蔵王温泉からみんなと別れてカミさんの実家に行き、家族と合流、という手はずになっていたのです。後で聞いたのですが、後の2人はかなりきつい日程で北海道に戻ったとのことでした。

出発の準備が整いました。ツーリングバッグも新調しました。KONAMI製でリアシートに付属のベルト、または付属のアンカー付きゴムで固定します。V-maxは荷物フックがないためウインカーやフレームを利用して取り付けました。1週間程度の荷物は余裕で入る優れものですが現在は絶版商品のようです。
函館のフェリーターミナルです。余裕を持って札幌を出発したはずでしたが、途中、何度かコンビニでウダウダしていたせいか、結構ぎりぎりの到着でした。
フェリーを降りると外は大雨。1泊目の酸ヶ湯温泉付近は、風も強く嵐のような状態でした。もちろん服はべちょべちょ。乾かすのが大変でした。
夜中もずっと強い雨が降り続いています。明日が思いやられます。
酸ヶ湯温泉の廊下です。この温泉は旅館部と湯治部に宿泊タイプが分かれており、値段が全然違います。我々は湯治部の朝食付きを予約しました。到着して部屋に案内されると、さすが、湯治部。相当歴史のある建物で、何ともいえない趣があります。きっと旅館部の方は近代的なんだろうなぁ。
湯治部のためにこのような自炊をするスペースがあります。きっとここを利用する人たちは病気療養のために長く滞在しているのでしょう。1泊の我々はここを利用することはありませんでした。
昭和の初期を思わせる売店がありました。「たばこ」の看板はともかく、「塩」には驚きました。1905年に塩が専売公社で売られていたときの名残ですね。昔はよくこの看板を見かけたものです。残念ながら我々が訪れたときには営業していませんでしたが営業時間が空白になっていることからいつ営業しているのかはわかりませんでした。
確かロビーにあった丑湯祭の看板です。どうやら丑の日に温泉に入ると御利益があるとのことで特に湯治客には喜ばれるようです。この日は神主さんがが来てお祓いをしたり、青森ねぶた囃子があったりと、賑やかなようです。この看板は毎年変わる?らしいです。
この温泉の千人風呂は普段は混浴ですが、「さすがに混浴はいや」という女性客のために朝と夜、1時間ずつ女性専用時間を設定しています。間違って?男性客が入らないように門番をしているおじさんがいました。
これは山形へ向かう途中に立ち寄った秋田県男鹿半島の淡水湖。一ノ目潟、二ノ目潟、三ノ目潟と3つの湖があり、いずれも爆裂火山として知られています。写真は一ノ目潟だったと思います。
湖を見渡せる展望台です。山の自然と鉄のマシーンの相容れない2つが不思議に解け合って、いい雰囲気を醸し出していませんか?
二泊目の宿、山形県鶴岡市湯田川温泉「鷺見屋(さぎみや)」です。
ここ、湯田川温泉は1300年の歴史を持っているそうで、木造の旅館が立ち並ぶ大変ひなびた温泉街です。鷺見屋旅館も大変風情あるレトロな宿です。
こちらはお隣のこれまた木造の旅館です。20年前に親父と旅行したときに泊まった宿で大変懐かしかったのですが、残念ながらすでに営業はしていませんでした。
山形県酒田市の山居倉庫。明治時代に建てられた米倉庫です。NHK朝の連ドラ(おしん)の撮影現場になったことでも有名になりました。新井田川のほとりに建てられており、船着き場もありました。現在は14棟中12棟が残り、そのうち1棟は「庄内米歴史資料館」になっています。
山形県鶴岡市にある善法寺です。写真はその山門になります。一時期、庭園の池の中に人面魚がいることで、テレビ等で話題になりました。もしかしてその人面魚を見つけることができるのではないかとしばらく池の鯉を眺めていましたが、残念ながらそれらしい鯉に出会うことはできませんでした。
これは有名な出羽三山(羽黒山・月山・湯殿山)の羽黒山の石段です。北海道人は皆、両脇にあるこの大きな杉の木に圧倒されます。(北海道には絶対にありません)何ともいえない霊場の雰囲気を感じてさせてくれます。
羽黒山の頂上には三山の神社の名前が掲げられています。また、出羽三山は山伏の修行の場として有名です。山形に住んでいると本物の山伏が下界に降りてきて、一般の民家を祈祷している光景を見ることができます。
三山の神々を合同でお祭りした三神合同殿があります。山岳信仰の霊場として全国から修行僧が集まってきます。また、五重塔をはじめとする重要文化財が数多く存在します。
ここもNHK朝の連ドラ「おしん」の故郷としてロケ地で有名になった西村山郡西川町大井沢です。庄内と山形市のちょうど中間地点にある深い山里です。真ん中に寒河江川が流れ、山の幸と、川の幸をもたらしてくれます。学生時代の友人が経営している山荘があり、約20年ぶりにお世話になりました。
山形市から北東方向に約15kmのところにある立石寺(通称山寺)です。松尾芭蕉の「閑さや 岩にしみ入る蝉の声」というあまりに有名な俳句が詠まれた場所として有名です。
山寺の石段は約千段くらいあったように記憶しています。登り口に「力こんにゃく」なるものが売っており、それを食べて力をつけてから一気に上ります。
頂上付近から下界を除いたところです。(ずいぶん登って来なたもんだなぁ)昔は現在の頂上からさらに上へ鎖をつたわりながら登ったものですが、安全面で今は一般人は登れなくなっているようです。
蔵王の頂上にある「お釜」です。爆裂火山によってつくられた火口湖になるようです。ここに、車やバイクで訪れるには、お釜の手前で自動車専用道路(有料)を通らなくてはなりません。この日は天気がよかったのできれいに見えましたが雨、風があるときは視界が悪く全く見えないこともあります。20年前の親父との旅行で来たときは暴風雨で全く何も見えませんでした。こんなことなら有料道路の料金所で一言「見えないよ」と言ってほしいものだとつくづく思った記憶があります。
お釜の水の色は、天候、時間帯によって変化します。この日も1時間弱の中で雲がかかってダークグリーンに変化しました。湖畔に降りられないのが残念です。
旅の最後は米沢牛のステーキです。な、なんと大金持ちのT君のおごりです。1人五千円のステーキをと、進められましたが遠慮して三千円くらいの肉を頼みました。それでもすばらしく美味しく大満足でした。これより、旅の終わりはご当地の牛肉でしめる、というのが恒例になりました。

HOME旅(ツーリング)2004年信州方面