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 アリストV300VEに乗るNO.2446のあきらさんが、ストリートでの扱いやすさを重視しノーマルタービンとエンジンのポテンシャルをフルに発揮させ、低中速からの俊敏なレスポンスと大幅なパワーアップを実現したチューニングについて紹介してくださいました。


メンテVOL.363 ノーマルタービン・エンジン最強仕様を目指して!  <作成:'03年8月3日>
《プロローグ・・・》

アリスト購入時は、まさかこんな事になるとは(笑)思いませんでした。しかし、CAに触れCAの面々に触れ、昔トヨタの18RGを弄りに弄って仲間と競争していた頃を思い出すにつれ、自分だけの車にしたいという欲求が大きく芽生えて来ました。そしてその気持ちは、CAのフレンドショップであるトムススピリットさんにて第一段のチューン、CAでのミニオフミでのシャシダイ乗せと一気に加速してしまいました(笑)しばらくはこの仕様に満足し、アリスト弄りは中断しておりましたが、またあるショップさんとの出会いが、目覚めさせてくれました(笑)そう、こちらもフレンドショップであるRevolfe S.A.さんです。そしてアリストプロ溝田さんとの多くの話し合いから、タービン、エンジン内部をノーマルのままで、しかも快適性・安全性もしっかり確保した最強仕様をつくってみようとの結論に達し、今回はそれに向けてのチューンとなりました。基本的に私自身、今のところサーキットやゼロヨンにしゃかりきに挑戦するつもりもなく(一応今のところです・・いつ変わるかわかりませんが(笑))、あくまでも街乗りが中心となることも、今回のメニューになった要因です。前置きが長くなってしまいました。本題に入りたいと思います。

《第一段の仕様》 ・・・これまでの仕様

以上の仕様でのシャシダイ乗せの結果は【367PS】となりました。
※シャシダイ計測値は、機械によりかなりのバラツキが有ると聞いておりますがとりあえず・・・インプレ等はここでは省略させていただきます。

《第二段の仕様》・・・今回実施したチューニングメニュー

● エンジン関係

室内の様子 エンジンルームの様子

フロントパイプ

第一段の仕様には満足していたものの、もっと突き詰めるためにこの仕様としました。特にトムスアリストECUは、書き換えの出来ない吊るしのECUという事で、今回サブコンのF-CON Sを使って現車実走行セッティングを行いました。同じHKSのF-CON Vプロ等の選択肢ももちろんあるのですが、フルコンのメリットデメリットを考えた結果、今回の仕様ではサブコンのF-CON Sを使用する事となりました。

RevolfeS.A.さんと私がまず目指したのは、低中速域からのエンジンレスポンスの大幅なアップと、さらに高回転域もスポイルさせない「排気流速の適正化」でした。エアクリーナーは剥き出しタイプを希望したのですが、それでは低中速が犠牲になる・・とのアドバイスによって、純正交換タイプにしました。これにより、どこから踏んでも見違えるように軽い車となりました。

● 燃料系

  • パワーエンタープライズ製 高流量フューエルポンプ210H(オリジナル配線&加工取付)
  • パワーエンタープライズ製 550CCインジェクター
  • サード製 フューエルレギュレーターType−R

ブーストをあげていくと、ネックとなるのが燃料系です。これをきっちりやっておかないと、ブローの危険性があり、安心してブーストをあげられません。本当は、追加ポンプやインタンクで加工を行って他の高流量ポンプを入れた方が安定するとの事ですが、とりあえずこの仕様でどこまで安定するかを見て今後の課題にしようと思っています。

フューエルレギュレーター

● 冷却関係

これも定番メニューですね。インタークーラーについてはもっと大きなものを・・・とも考えられますが、ノーマルタービンですのであえてType-Sを選択しています。エンジンオイルクーラーとATオイルクーラーは、今後の使い方(笑)によってはステップアップが必要かも知れないと言われております。

● その他

※ ブースト計はEVC4ディスプレイを使用
※ AT油温は、正確性を優先してATのオイルパンの横部分にセンサーを溶接で取付ました。

ATの油温管理を怠ると、今度はATブローの危険性も出てきてしまいます。 ATクーラーを取り付けてても高速では、110度を直ぐに越えるので重宝してます。(笑)

各メーターレイアウト

EVCコントローラー部

この程度のブーストアップ仕様でも上記メーターは必須です。ガンガン回していけば、エンジン及びオートマの油温の上昇も気になりますし、燃料系を弄ってあるので、燃圧計は特に必要です。(燃料系のトラブル等で燃圧がさがると、一気にブロー・・・の危険性が伴います。また電子スロットルは、頭が良いから大丈夫!なんて事は無いそうです。ノッキングが出てもスロットルが戻らない事は多々有るとの事でした。)

《インプレ》

以上が今回Revolfe S.A.さんにて行ってもらったメニューです。その後、街乗り及び高速を中心に約500キロ走行しましたが、感想はというとこれはもう全く別物の車となっています。Revolfe製フロントパイプとトムスバレルマフラーの相性も抜群で、狙っていた低中速域のレスポンス・加速共大幅にアップしています。フロントパイプの追加により、音量は多少増しましたがこれも心地よいサウンドとなっています。高速の料金所からのフル加速時は、すばらしいサウンドと共に猛烈に加速していきます。(これがフルタービン仕様だともっとすごいんでしょうけど(笑)あくまで私の過去の経験談です)

そしてなによりも、今回のメニューと現車セッティングにより、どこから踏んでもしっかり反応し加速していくようになりました。パワー アップの為にパーツを追加してのチューンは、得てしてより中高速向けになっていき、逆に低速がスポイルされていく・・・のが通常です。ですが私自身の現在の目標は、通常の街乗り+αですから、低速域を犠牲には出来ません。モアパワーを獲得しながら、低速域からのフィーリングも向上する・・・まさに私みたいな目的の者にとって理想的なチューニングです。これは、アリストを知り尽くした上での繊細な現車実走行セッティングでなければ成し得ないものだと確信しております。

現在のブーストは、溝田さんの指導により1.15Kg/cm2前後に抑えています。これを今後は溝田さんとセッティングを煮詰めながら、 最終的には1.3Kg/cm2くらいにしたいと考えております。(これがノーマルタービンの限界・・・と考えるのが妥当のようです。あくまでも高速で踏み続ける場合の耐久性を考慮した場合との事でした。また高速で高負荷を掛けない走り方の場合は、それ以上も可との事です。)現在の仕様ではパワーチェックを行っていませんが、パワーもさることながらフィーリングの向上には目を見張るものがあります。街でも乗っていて楽しいもので、ついつい踏み込んでしまいアクセルワークになってしまい、さすがに燃費は落ちていますが・・・(笑)

《今後の課題》

今回、かなり色々話し合って決めたメニューなので、今後の課題は非常にはっきりしています。(ただし、私が目覚めてサーキットやゼロヨンで本領を発揮したい・・などと思わない事が前提ですが・・・(笑))

  1. 今回予算の都合上見送ってしまったブレーキ関係
  2. メンバーブレース等ボディ補強関係
  3. エアロ等エクステリア関係(横浜35しろありさんのようにAbflug Curveがいいな〜)
  4. カムの交換
  5. 冷却系のさらなる強化
  6. 燃料系のさらなる強化
これによって、最終目標はブースト1.3Kg/cm2で430〜450PSです。

Revolfe S.A.さんにて現車実走行セッティングを行った車両のみに与えられるエンブレム誇らしげです(笑)

《エピローグ》

今回のチューンを行うに当たって、Revlfe S.A.さんとは、本当にディスカッションを繰り返しました。最初に相談したのは、実に2年前になります。そこから様々な葛藤があり現在の仕様に落ち着きました。長々お付き合いくださった溝田さん、本当にありがとうございました。また、知り合うきっかけとなったCAには、感謝の気持ちでいっぱいです。

アリストをチューンしたいと思っている方々、確かにフルタービンも大きな魅力だと思います。(もしかして何年後かには私もそうなっているかもしれません)でも、ちょっと待ってください。まずは今のタービン&エンジンをフル活用してみませんか??またタービン交換まではさすがに・・・だけど、もっと速くしたい・・・なんて方には超お勧めのメニューだと思います。きっと、もっと楽しい車になりますよ!!非常にながーいレポートになってしまいましたね(笑)もしこんなレポートでも興味を持っていただいた方、あるいは質問等ある方、お気軽にどうぞ!最後に、CA運営のワタルさんありがとうございました。

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