クラブアリスト ロゴマーク

 アリストV300VEに乗るNO.6999のハイパーリルさんが、オーリンズ With CP KOJIMA コクピットコジマオリジナルショック NEW PCV車高調整タイプを装着されたので、車高調整や減衰力設定による乗り味の変化等も含めて紹介してくださいました。


メンテVOL.350 COCKPITコジマ OHLINS NEW PCV車高調装着記
<作成:'03年5月30日 改訂'03年7月4日>
【はじめに】

CAのみなさん、こんにちは。紺アリV300VE乗りS会員のハイパーリル(No.6999)です。2003年5月に、フレンドショップのCOCKPIT コジマさんにて、「OHLINS With CP KOJIMA COCKPIT コジマオリジナルショック NEW PCV車高調整タイプ(以下、CPサス)」を装着しました。去年の12月暮れに今年になったら新しいオリジナルの車高調がでるとCPコジマ店長さんから聞き、以来約5ヶ月、 TEIN CSでの走行30000kmを突破し、CPコジマさんのオリジナル車高調の装着を決心し、注文に伺ったところ、即日装着できる運びとなりました。

メンテVOL.345「アリストカスタマイズ」紹介時に装着していたテインCSは30000kmを走破後も、私の場合、特にへたり等感じられず、乗り心地等十分なものでしたが、高速走行時の運動性や安定性がより高い、さらに素晴らしいサスペンションに出会えないかなと思い、新たな車高調の装着の道を選びました。ノーマル形状の装着の道もありましたが、車庫パレットの段差が問題となる可能性や、一応推奨車高なるものがありますが、やっぱり好みの車高に細かな調整ができる点などから車高調を選択しました。アンダー、オーバーの調整までは特に要望無しです。

【CPサスデータ】

PCVとは、パラレル・コンプレッション・バルブで並列にセットされた圧縮側の弁機構。取説には「初期作動時の微少ストロークが極めてスムースな為、突き上げ感は認められず、快適性は別次元といえるでしょう。ひとたびアクセルを踏み込み、ステアリングを切り込めば今までのオーリンズならではの運動性は損なうことなく、更にレベルアップしていることを感じていただけます。」とあります。

【ハイパーリル号の足回り等】

詳細はメンテVOL.345「アリストカスタマイズ」をご覧下さい。

【車高について】

車高については、CSを外す前に、車を水平にして地面からフェンダーの黒ゴム下までの高さやライドハイトを店員さん、私ともどもメジャーで測っておきました。一例としてフロント右が地面から660mm,ライドハイトは350mmでした。私の指でいうと2本くらいのすきまですね。今回の車高の目標はCS装着時と同程度の車高です。本当はもう1cm程下げたい気もしましたが、フロントスポイラーがかなり低いのと、走り、乗り心地を考えて2本程度のすきまを目標としました。

CPサス装着後の車高についてですが、CS装着時と同じか少し低くなると最初は聞いていたのですが、まず一番最初の測定ではフロントが25mm,リヤが20mm、CS装着時よりも高くなってしまいましたので、とりあえずフロント、リヤとも10mmづつ下げてもらいました。それで、ちょっと見た目にはCS装着時と同じくらいに見えました。しばらく走ってなじませるとさらにいくらかは下がるでしょうということもあり、1週間くらい後に予定しているアライメント調整時に必要に応じて最終的な車高調整をすることにしました。

そして、後日、アライメント調整前にさらに少しだけ下げてもらい、フロント右:地面から660mm(ライドハイト:350mm)で指2本程度のすきまといった具合にCS装着時と同じにして頂きました。走行には特に問題無しとのことでした。車高について、まず満足が得られました。
装着完了したリアサス 装着完了したフロントサス フロントサスを下からのぞむ
車高(リアサス) 車高(フロントサス)

【減衰力調整】

0段(クリック)戻しが最強、1段、2段と反時計方向に回すに従って柔らかくなるものです。以下に取扱説明書に記載されている減衰力調整基準位置と、実際に自分好みに調整していく過程で試した減衰力3パターンの試乗インプレを紹介します。

減衰力調整基準位置(取説記載のもの、参考)
・市街地走行:最強より7〜20クリック戻し
・ワインディング走行:最強より4〜6クリック戻し
・サーキット(競技)走行:最強より3クリック戻しまで

(A)フロント:7段戻し、リヤ:7段戻し

高速におけるハンドリングはクイックかつシャープ、直進及びコーナリング時の安定性も高く、街乗り、高速ともに乗り心地もよく、やはりスタンダードと言える印象でした。

(B)フロント:5段戻し、リヤ:7段戻し

高速インター入り口に少し大きめの段差があったのですが、速度は60km/hくらいだったでしょうか、段差を越えた時、少し車が上に跳ねた感じがしました、則、むむ、固めだなと感じました。本線に入ってぬふわ以上の速度で走行しているとき、ハンドリングはさらにクイックになり、ハンドリングだけを考えれば、こちらの方が好みと感じました。ただ、つなぎ目を越えるとき、いやな突き上げを感じるほどではありませんが、走行距離が73000kmを越えているせいもあるのか、ハンドルの向こうのダッシュボードのあたりから、明らかにきしみ音が毎度出ておりました。私にではなく、マイアリストには少しきついのかなといった印象です。ただ、それでも後部座席の妻と娘に聞いてみましたが、乗り心地等の苦情はありませんでした。

(C)フロント:7段戻し、リヤ:9段戻し

基準設定(A)に対して、リヤだけ少し柔らかめにしてみましたが、高速走行において、十分ハンドリングもクイックかつシャープで、直進及びコーナリング時の安定性も高く、乗り心地も前後とも7段戻しに比べてさらによく、とてもよいもので、後部座席の妻と娘の二人はすやすや寝入っているくらいでした。そして、街乗りではCS以上のすばらしく快適な乗り心地で、今のところこの3つの中では、一番気に入っている設定です。運動性能が高く、人にもマイアリストにも優しいといった印象です。

今後、しばらくしましたら、試しにさらにもう少し減衰力調整を前後に振ってみたいとも思います。また、TEIN CSは前後とも10 段戻しが基準値となっておりますが、これは街乗りでは乗り心地がいいのでいいですが、高速では柔らかすぎて、レーンチェンジ等不安定な感じでした。私の場合は、フロント:3段戻し、リヤ:5段戻しの組み合わせが、高速でのレーンチェンジ時の安定性、適度なクイックさが得られ最近はこの組み合わせで乗っておりました。

【総括】

今回のCOCKPIT コジマ オリジナルショック NEW PCV車高調の装着は、約1100km程走行した現在、高速走行時の高い運動性能及び安定性、そしてこれまでと同等以上の、とてもよい乗り心地等、総合的には私にとってとても満足のいくものです。コクピットコジマの店長さん、他スタッフのみなさん、どうもありがとうございました。

【追加レポート】

「OHLINS With CP KOJIMA COCKPIT コジマオリジナルショック NEW PCV車高調整タイプ」を5月頭に装着し、約2ヶ月、2500kmを走行しました。この間、減衰力調整の組み合わせは上記の(A)〜(C)と合わせて6通り試すことができました。

(D)フロント:9段戻し、リヤ:11段戻し

乗り心地はフロント:7段戻し、リヤ:9段戻しの場合に比べてさらに地面との当たりが柔らかくなり、たいがいの地面にある突起はサスの方で振動吸収されてしまう感じで、乗り心地はさらにマイルドになります。とてもいい乗り心地ではありますが、私には少しマイルドすぎるかなといった感じです。ぬあわくらいでは別に安定して安心して走れる感じですが、さらにもっと高い速度では道路に上下のうねり等がありますと、それほど不安は感じませんが上下動が大きくなってきて、収まりにも少し時間がかかるようになってくる、それでもCS装着時よりは安定感がある、不安はそれほど覚えないといった感じです。この組み合わせは、あまり好みではないため、帰ってきてからすぐまたもとのフロント:7段戻し、リヤ:9段戻しに戻しました。

(E)フロント:6段戻し、リヤ:7段戻し

基準値の前後とも7段戻しの組み合わせに対してフロントを1段固くしただけですが、それでも町中、高速ともに固めになっていることが感じられました。町中での乗り心地は十分よく、家族など乗せると、高速でやや固いかな、どちらかといえば高速時等のハンドリングレスポンス、運動性を重視したいときの設定と感じました。1人で走る場合はこの組み合わせの方が高速等で楽しいかな、フロント:6段戻し、リヤ:7段戻しの組み合わせもなかなかいいなといった印象ですが、やはり、家族を乗せることも結構多いことも考えると私の場合は、総合的、最終的にはフロント:7段戻し、リヤ:9段戻しになりそうという感じです。

(F)フロント:3段戻し、リヤ:5段戻し

フロント:7段戻し、リヤ:9段戻しの状態から、一気にフロント:3段戻し、リヤ:5段戻しにしてワインディングへ出かけました。さぞかし、固くなって、ワインディングまでの一般道、乗り心地が悪くなるだろうなーと思っていましたが、確かに結構固めですが、いやな突き上げもなく、角がとれているといった感じで、特に乗り心地も悪くなく、別にいけるなーという感じでした。

そしていよいよワインディングに入ってペースを上げて走りましたが、それはもうひらり、ひらり、と超のつくくらいクイック、これが、オーリンズの本領なのかと驚き、うれしくなりました。とても以前の車高調では味あうことのできなかったものです。3つのスカイライン、その先の県道とあっという間に走り過ぎました。

そしてそのまま、高速に入ったのですが、そこでも、今までの減衰力のセッティングとは別次元の高速安定性がありました。私自身の慣れてきたせいもあるのでしょうが、乗り心地も大丈夫でした。走りは、まさに吸いつくような走り、視線も上下動が非常に少なくビタッとした感じ、車両の安定性がかなり高い、かえってこちらの方が疲れない感じもしました。かなり大きめの振動等を予測していましたが、その予測は外れました。信じられないかもしれませんが、家族を乗せてもこれならいけるかもという感じでした。

このセッティングで1日で200km強走りましたが、特に疲れもなく、気持ちよく走れました。長期間乗るとやっぱり固いかなと感じるかも知れませんが、1日くらいでは最高でした。走る前、ちょっと試すくらいの、帰ってきらすぐに元のフロント:7段戻し、リヤ:9段戻しに戻す予定でしたが、もうしばらく走るつもり、”走りたい”です。(E)のところで最終的にはフロント:7段戻し、リヤ:9段戻しの組み合わせがいいと書いてしまいましたが、このフロント:3段戻し、リヤ:5段戻しを試した後は、今しばらくこの組み合わせで走ってみようというのと、ワインディング等走りを重視したいときだけ、フロント:3段戻し、リヤ:5段戻しにしようか、その時のステージに応じて変えてみるのもいいかなという気持ちです。オーリンズサスはこの車高調が初めてなのですが、オーリンズショック(+スイフトバネ+CPコジマさんのチューニング)のすごさ、すばらしさを特にこのフロント:3段戻し、リヤ:5段戻しで感じれたような気がします。

クラブアリストisland
GO TOP メンテTOP ←BACK NEXT→ 投稿する