クラブアリスト ロゴマーク

 アリストV300VEに乗るNO.4943のティムさんが、トムスからリリースされたアリスト用のスタイリングパーツを装着されたのでその微妙なボディラインが伝わるように工夫を凝らした様々なカットで紹介してくださいました。


メンテVOL.315 TOM'S スタイリングパーツ フォトグラフィー
<作成:'02年8月19日>
【はじめに】

16#アリストが世に送り出された5年前、ダークブルーマイカのアリストが輸送機からランディングし、滑走路を疾走する勇姿を今でも鮮烈に覚えています。また、カタログでも、ダークブルーマイカをメインページで取り上げており、あたかもメーカーが打ち出すコンセプトカラーであるかのような印象を受けました。これ以来、ダークブルーのアリストが有するある種独特の魔力に、魅了されつづけて参りました。(ノーマル顔 ;写真1枚目参照)

常日頃、アリストの完成度の高いデザインにほれぼれとしつつも、もう少しフロント下部がグラマラスだったらいいな、とか、リアのボリューム感を少しシェイプできたらいいななどと、更なる欲求にアンテナの感度は増すばかり。最近新製品ラッシュを迎える16アリストのエアロパーツに期待を膨らませているところでした。 (フロントリップとグリル交換;写真2枚目参照)

そんなある日、フレンドディーラーのネッツトヨタ東京ハブポート若林さんで開かれた『TOM'S スタイリングパーツ大商談会』(カスタマイズ・フェアも同時開催でした)にお邪魔をし、ひとめTOM'Sデザインを拝みたいとの一心で出かけてまいりました。が、お祓いを受けずにピラミッドに潜入した無防備な冒険家でもあるまいに、見事に呪縛に捕らわれてミイラと化してしまいました。デモカーは、TOM'Sさんがイメージカラーとするところのシルバー。皆さんも一番各種メディアで目にしておられるタイプです。スポーティでダイナミック、かつ伸びやかに左右に伸びるアクセントライン、果たしてダークブルーをまとうとどのようなイメージへと変身するのか、実車を目の当たりにするまで、期待と不安が交互に押寄せてくる毎日でした。

【フロントビュー】 (写真3,4枚目参照)

複雑な曲面・曲線で構成されるフロントバンパーですが、ダークブルーの場合、何ともさりげない、しかしよく見ると普通じゃないその造形に、一粒で2度美味しい、そんな満足感を楽しませてくれます。中央下部の大きく開口したバンパーは、ステンメッシュが黒く塗られ、エンジンルームへ効率良く外気を取り込める形状になっています。驚いたことに、停車中でもファンによっておこる空気の流れによって、落ち葉などがネットに貼り付いていました。

そして、その左右には、3次元曲面で吸いこまれて行くような形状のエアインテークダクト(ネットはなし)が設けられています。開口部より奥まるにつれて密度が高まってくるような空気の流れの先には、ノーマルのインタークーラー(向かって左側のみ)が配置され、ノーマルバンパー時とは次元を異にする冷却性能を秘めているかのようです。真正面からみるとICの存在を確認することができ、それだけでも冷却効率の向上を感じさせます。

そして、その両端には、VA300では見られなかったフォグランプが配置されています。これは、ノーマルフォグをリプレイスして装着する仕様となっております。したがって、フォグを取り付けるためのステーがフォグのすぐ内側に残されており、これを目隠ししつつ、ICへのエアインテークダクトの一部を構成するよう上手い工夫がされていました。ただ、このパネル(上手い工夫)処理が、もう少しバンパー本体と一体的な成形が可能だったらなぁ、というひとりごとは少々贅沢でしょうか。

バンパーの下部は、中央部を少し持ち上げてロードクリアランス(ADVOX推奨値車高で13cm)を稼ぎ、左右に向けてふっくらとしたボリュームを持たせた造形が特徴です。左右へと流す空気を、この膨らみが整流させるかのような機能性すら感じられ、先に発表されているTOM'Sセルシオのフロントと共通するシルエットとなっています。また、秀逸なのが、中央開口部がバンパー下部と接するあたりの曲面の処理です。最下部のシルエットライン、フォグへと真横に伸びるホリゾンタルライン、そして開口部を構成するオーバルライン、複数の曲線・曲面が楕円の2つの中心から左右へと弧を描いて独特のフォルムを形成している様は、TOM'Sデザインの独壇場といったところでしょうか! 優美な客船の船首に通ずるような美しさです。

【サイドビュー】 (写真5枚目参照)

サイドビューのインプレッションは、フロント以上にさりげなく、そしてシャープに、といった感じです。サイドステップは、ノーマル比20mmほど下に伸ばされてボリュームアップしています。しかし、下部末端は内側に軽くラウンド処理され、押し出し感を消し去っており、言われなければ、サイドステップをカスタマイズしているのに気付かれないくらいのさりげなさです。前後のホイルアーチ付近でわずかに、本当にほんのわずかに外側に向けて湾曲させているほかは、そっけないほどにシャープな直線で構成されています。

また、サイドステップには、フロントの左右の膨らみから繋がるように、前端中央部から後端上部に向けて、シャープなアクセントラインが伸びやかに描かれ、同時にリアドア中ほどの下部付近から2本目のラインが姿を現し、リアバンパーへと切れ上がっていくデザインは、まるで小型ジェットが離陸する軌跡をイメージしているかのようです。しかし、この微妙なラインこそが、サイドの存在価値といっても過言ではないわけですが、残念ながらダークブルーは、シルバーほどには雄弁にアピールしてはくれません。まさにわかる者にだけ理解してもらえる贅沢なカスタマイズとなりました。

【リアビュー】 (写真6,7枚目参照)

さて、TOM'Sスタイリングパーツのひとつのクライマックスが、このリアビューに秘められていると思われる方は少なくないのではないでしょうか! キュートにシェイプされたヒップラインは、カスタマイズの方向性を明確に打ち出し、ヘビーデューティなアリストに軽快なリズム感を与えてくれています。しかし、これまた何ともさりげない演出によるのみで、ノーマル然とした安心感を伴うシルエットとなっています。
特に、左後方から撮影した以下の写真(写真7枚目)では、サイドステップからリアへと、アクセントラインがねじれるように切れ上がっていく様子がご覧頂けるかと思います。

【バレルとの相性】 (写真8,9枚目参照)

今回のスタイリングパーツと同時発表されたバレルII、デザイン面・機能面にも小変更が加えられ、タイコ部もブラックアウトされています。しかし、従来型バレルユーザーも多いなか、今次リアバンパーとの相性が気にかかることかと思います。そこで、気になる部分だけをクローズアップいたしました。

真横のアングルですと、バンパー最後部との位置関係が目立ってしまうため、マフラーエンドがかなり引っ込んだように見えますが、ななめのアングルでご覧頂けるように、実際にはほどほどの仕上がりと思われます。バレルIIのような切れ長なシッポと比べると、少々やんちゃなテイストが独特の雰囲気を醸し出していますが、既述リアビューの写真でも全く違和感もなく、バレルIIか従来型バレルかは、各人の嗜好で選択できる位置付けかと思いました。

ただ、リアバンパーのボトムラインのシェイプが鋭く、普段は人目に触れないタイコ部やテールエンドへの気配りも必要になりそうです。

【最後に】 (写真10枚目参照)

最後にご覧頂きます写真でも感じられますとおり、あまりにもさりげない存在感が、ダークブルーマイカTOM'Sアリストのキャラクターといえます。まさに、シック&スタイリッシュ! これまで探し求めてきたテーマの答えがここにありました。(^0^)v

クラブアリストisland
GO TOP メンテTOP ←BACK NEXT→ 投稿する