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 アリストV300VEに乗るNO.4062の和さんが、UCF30セルシオ用のブレーキキャリパーを前後ともに装着されたので紹介してくださいました。


メンテVOL.312 UCF30セルシオブレーキ装着記
<作成:'02年8月13日>
<はじめに>

今ではJZA80スープラのフロント、リアブレーキシステムの移植は定番となり、移植された方は多くいらっしゃいます。しかし、UCF30セルシオブレーキシステムを移植された方はまだ少ないと思いますので、何かのお役に立てればと思いレポートさせていただきました。

MC前のJZS161の純正ブレーキシステムは完全ノーマルでは効きがあまく、何度か怖い目にあいました。そこでエンドレスブレーキパットに交換し、ステンメッシュのブレーキラインとマスターシリンダーストッパーを装着していました。しかし、完全ノーマルより若干の改善はみられたものの、ブラインドコーナーの先に渋滞の最後尾が見えたときやパニックブレーキなどの時、止まれないのではないかと何度かヒヤッとしたことがあります。そんなことがありブレーキシステムの交換を考えていました。ブレーキは効きがよいのにこしたことはありませんから、ブレンボやAPなども検討しました。しかし、普段は街乗りと高速を主に使用していますし、色々検討しました結果、UCF30セルシオブレーキシステムを移植することにしました。

<装着パーツ>

  1. フロントブレーキキャリパー(UCF30セルシオ)
  2. リアブレーキキャリパー  (UCF30セルシオ)
  3. フロント、リア特製ブラケット(NP)
  4. フロントスリットブレーキローター(C-ONE)JZA80スープラ17インチ用
  5. リアスリットブレーキローター  (C-ONE)JZA80スープラ17インチ用
  6. ブレーキパット(トムス)
  7. フィティング、シム一式
フロントブレーキ
キャリパーはUCF30セルシオ用
ローターはJZA80スープラ17インチ用
リアブレーキ
キャリパーはUCF30セルシオ用
ローターはJZA80スープラ17インチ用

フロント、リアブレーキキャリパーはそのままでは装着できませんので、加工をNPさんにお願いしました。フロント、リアブレーキキャリパーを送りますと加工され、特性のブラケットと一緒に返送されてきます。要する期間は約10日ですが加工を得意とするだけあって精度の高い加工が施されていました。ブレーキキャリパーとスリットブレーキローターはシルバーの塗装(焼付けではない)が施されていますが、使っていると錆も発生しますので、そのまま装着するよりも少しこだわりをしょうとキャリパー専用の塗料で塗装し、ARISTOのロゴを入れました。

<装着>

◎バックプレートの加工

ローターの大型化によりバックプレートの加工が必要です。干渉する部分をマーキングし、そこをグラインダーでカットし、やすりで整形しました。加工というほど難しいものではありません。その後、バックプレートを塗装しました。

◎キャリパーの調整

このUCF30セルシオブレーキキャリパーは、元の設定より大きい(約10mm)JZA80用ブレーキローターを使用していますので、キャリパーの末端部が干渉します。その部分は2mmほど削る必要があります。後は何の問題も無くボルトオンで装着できました。少し問題になったのは、おそらく車の個体差と思われますが、リア左側のナックルにブラケット取り付けのボルトが合わず、ブラケットの取り付けがうまく出来ませんでした。この問題はナックルのバリの部分をグラインダーで少し削り取り、ブラケットを装着しました。

◎ブレーキラインとパットの取り付け

ブレーキラインは(TRDステンメッシュ)フロント、リアとも問題なく取り付けできました。トムスのブレーキパットは、ノーマルとスポーツパットの間に位置するもので、ノーマルよりも効きは良いとのことです。装着時はブレーキローター外形のアーチ部より2mmほどパットがはみ出しますのでカットしました。

◎装着後

ビッグキャリパーの移植で、今までのホイールはクリアランスの関係から履かすことができないため、BBS RS−GTビッグキャリパー対応に履き替えました。装着後のクリアランスは、フロント約8mm、リアは約20mmのクリアランスがあり、きれいに交わしています。本家のセルシオでは純正のホイールとのクリアランスは5mmでした。
フロントブレーキ
リアブレーキ

<ロードインプレッション>

装着後1000Kほど走行しましたので、当たりもつきました。感想を一言で言いますと『別の車に乗った感じ』です。ノーマルのフニャとした感じは無くなり、当初、心配していましたカックンブレーキにもならず、足を乗せただけ、というか軽いタッチで奥でググッと効くという感じです。超高速からも静かに沈みこむように止まります。いまのところ鳴きやジャダーもありませんし、ダストも思ったより少ないです。ブレーキパットは今のところトムス以外に住電かAPロッキード(Fのみ)と非常に種類が少ないです(逆に選択に苦労はしませんが)。今後は種類も増えると思いますので、パットを変更したら効きは随分変わると思います。
フロント外観
リア外観

また、バネ下重量の軽減によりバタツキがほとんど感じなくなりました。ビッグキャリパーですがアルミ製(約3.5Kg)のためノーマルよりかなり軽くなったこと、またBBSホイールが軽量であることの相乗効果とは思います。低コストでこれだけのストッピングパワーが手に入り『安心して止まれる車』になったそんな感じです。やはり、ブレーキが効くということは精神的に良いものです。今回、同時にMC後のブレーキマスターシリンダーへの交換も考えていましたが、とりあえず様子をみてと言うことで今回はやめました。この分だと交換しなくても良いかなと思っています。

<終わりに>

UCF30セルシオブレーキは、25項目の厳しい開発条件をクリアして開発されたと聞いています。しかも、純正のため低コストでオーバーホールも可能です。これから、ブレーキシステムのグレードアップを、お考えのメンバーさんは一度ご検討されてはいかがでしょうか。きっと良い結果に満足することと思います。

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