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 アリストV300VEに乗るNO.3781のTANTANさんが、ドライカーボン、アクリルカーボン等を使用してほとんどがDIYにてインテリアおよびエクステリアのカスタマイズを施されましたので、紹介して下さいました。


メンテVOL.309 カーボンパネル製作記
<作成:'02年7月6日>
【はじめに】

VERTEX EDITIONは、ブラックインテリア+ダーク本木目調の組み合わせですが、購入当初からインテリアのパネル周りはもう少し高級感を出したいと考えていました。ディラーオプションであるウッド調パネルを購入して、ダーク本木目調の統一感を出していましたが、どうしても本当の木目ではない本木目調ということで、見た目の質感には不満を感じていました。どうにかして本物の質感を出す素材はないものかと考えていた時、クォーターピラーにカーボンパネルを装着したところ、光によって表情を変えるカーボンの質感を見て“これだ〜!”と思いました。インテリア、エクステリア、エンジンルームにおいて、カーボン素材のパーツを製作及びメーカー品を装着しましたが、特にインテリアについては、当時ARISTO用のカーボンパネルを出しているメーカーがなく、インテリアを中心にカスタマイズを進めましたので紹介します。 車種はH10年式V300VEです。

【素材】

DIYできるカーボンの素材を探しているときに、容易に加工できる“ドライカーボン”の存在を知りました。又、最近になって熱を加えると自由に変形することが出来る“アクリルカーボン”を知り、両者の特徴について説明します。

[ドライカーボン]

・価格    \3,300円(東急ハンズ)
・サイズ   190×300×?mm
・加工 (切断)ハサミ/カッターで可能
   (曲げ)緩い曲げは可。急な曲げは不可
・表面    プリプレグ樹脂合成でつやが無い

[アクリルカーボン]

・価格    \6,000円(\15,000円)
・サイズ   380×300×0.5mm(380×900×0.5mm)
・加工 (切断)ハサミ/カッターで可能
   (曲げ)緩い曲げは可。 又、130〜200度の熱で自由に変形可能
・表面    アクリル樹脂合成でつやがある。

切断については、両者共、厚みがないので簡単にはさみ/カッターで切断できますが、ドライカーボンは、プリプレグ樹脂で合成しているためかバリが出る場合があります。 曲げについては、両者共、厚みがないので、両面テープで固定できる程度の曲面は可能ですが、アクリルカーボンは、熱を加えると曲げることが可能で、常温に戻ると変形した状態を保ちます。ドライカーボンの表面は、つやがないのでクリヤの塗装をするかクリヤのシートを貼り付ける処理をしないと、見た目が綺麗に輝きませが、アクリルカーボンは未処理でも表面が綺麗に輝きます。カーボンの目(格子の大きさ)は、アクリルカーボンの方が若干小さめです。又、大きなものは、アクリルカーボンの380mm×900mmサイズを使用すれば一枚で製作が可能となります。

【インテリア】

当初、ドライカーボンにクリヤの塗装をしてパネルを作成しましたが、どうしても光が当たる角度によっては塗装のむらが目立つことから、クリヤのシートを貼り付けて作り直しました。しかし、強い光が当たった時は、どうしてもビニールの質感になってしまうため、最近、全てアクリルカーボンを使用して作り直しました。 又、この時に熱で変形可能な特徴を生かし、カーボン・シフトレバー/ドア・スイッチ関係を作成してみました。アクリルカーボンもアクリル樹脂合成なので、光の角度/強弱によってはアクリルの質感がでる場合がありますが、ほとんど気になるレベルではありません。
インテリア前 全体写真

・ オートエアコン/オーディオ:アクリルカーボン

エアコン/オーディオのパネルは、別にしないで1枚で仕上げてみました。又、オーディオの文字表示は、カーボンをスキャナーで読み込んで色をサンプルし、シルバーのラベル紙にインクジェットプリンターで印刷して貼り付けました。又、カセットは使用していないので、ふさいでしまいました。


・中央吹き出し口:アクリルカーボン

送風の表示もオーディオの表示と同様に、ラベル紙に印刷しています。この程度の大きさ、曲面であれば、熱で曲げなくても綺麗に貼り付けられます。

・メーターパネル        :アクリルカーボン
・ステアマチック・ダウンスイッチ:アクリルカーボン
・エアバックLEXUS台座     :アクリルカーボン


メーターパネルは後期型に変えましたが、ウインカー部分周辺もシルバーで塗装してみました。又、RESET、ODO/TRIPスイッチもシルバーで塗装してアクセントにしました。メーターパネルの形状は、左右が外に向かって湾曲し、上下は内側に向かって湾曲しているため、1枚でパネルを作成しましが上下左右の湾曲に対して隙間なく貼り付けることが出来なかったので、センター部分の目立たない箇所を切断し調整しながら貼り付けました。


・センターコンソール:アクリルカーボン
・シフトレバー   :アクリルカーボン

灰皿のフタ/センターコンソールの奥及び両サイド/カップホルダーは、曲面に合わせて熱で曲げています。シフトレバーは、本木目部分を取り除き(かなり強力に接着されているので元に戻らなくなります・・・)平らにパテ埋めしてから、熱で曲げたアクリルカーボンを貼り付けています。本皮との境目には、シルバーMのカッティングシートを貼ってアクセントにしました。

・左側吹き出し口:アクリルカーボン
・右側吹き出し口        :アクリルカーボン
・メーター照度調整スイッチパネル:アクリルカーボン
(メーター照度調整は、下方向を熱で曲げています)

・ドアミラー・スイッチパネル:アクリルカーボン
(下方向を熱で曲げています)
・カード&コインボックスは、外してETCユニットを埋め込みました。

スイッチの形状は下方向が曲がっているので、アクリルカーボンを熱で曲げて形状に合わせて加工しました。(小さくて曲がった物は、曲げないと両面テープの力だけでは剥がれてしまいます。)

・後席吹き出し口:アクリルカーボン

・後部ドア・スイッチ:アクリルカーボン
・灰皿のふた    :アクリルカーボン

【作成のポイント】

[型取り]

購入したウッド調パネルを参考に型を作りましたが、簡単に剥がせるクリヤのシートを貼り付けてその上からマジック等でなぞることで、原型にかなり近い型を取ることが出来ます。

[仕上げ]

カッターで切断すると、切断面が白っぽくなることがありますが、カーボンは全体が黒っぽいのでどうしても目立ってしまいます。切断面を黒の油性マジックなどで塗ると全く目立たなくなります。使用する両面テープは一番薄いタイプを使用することで、貼り付けた時に厚みがなくなり一体感がでます。又、両面テープを貼り付けた後も、ふちを黒く塗ると目立たなくなります。

[アクリルカーボンの曲げ]

アクリルカーボンは、130〜200度の熱で変形することが出来ますが、半田ごてのコテ先をホットブローチップに換え、その熱風で曲げました。但し、この熱風は500度近くになるので、距離をおいて慎重にやらないとアクリルカーボンが溶けてしまいます。

【エクステリア】

エクステリアについては、現在、各メーカーからカーボンパーツが出ていますが、ちょっとした箇所をDIYしてみました。
車体色がシルバーMなので、シルバーのかたまり感を出す方向で最初は考えていましたが、散々悩んだ結果、インテリアがブラックということもあり、ホイールはBBS RG-RのDBK(ダイヤモンドブラッククリアー)に変えました。又この時に、LEXUSエンブレムをシルバーからブラックメッキに変え、フロントグリルは、以前にネット状のスポーティなものを付けていましたが、フロントエンブレムを使用するためノーマルのグリルに戻しました。

・センターピラー:ディラーオプション(カーボン)
・クォーターピラー:ビバリーオートジャパン(カーボン)
・リアウインドゥピラー:アクリルカーボンDIY

センターピラーとクォーターピラーをカーボン化した時にリアウインドゥピラーが浮いてしまったのでアクリルカーボンでDIYしました。

・フロントグリル・両サイド:ドライカーボン
・LEXUSエンブレム裏   :ドライカーボン


現在は、“黒とシルバーの調和”を目指してシンプルにカスタマイズしていますが、ボディサイド/ドアノブに貼っているステッカーも黒をベースにDIYしました。 ドアミラーウィンカーを装着したので、サイドマーカーはステッカーでふさぎ、運転席側は水平反転して文字の先頭がフロントになるようにしました。

カーボンパーツについては各メーカーから色々出ていますが、下記のパーツを検討中です。

・ カーボンボンネット
・ UGO サイドバイザー(CFRP)
・ UGO リアルーフスポイラー(CFRP)
・ Abflug CFリヤリップスポイラー
・ Abflug インテークダクト(CF仕様)

【エンジンルーム】

・エンジンヘッドカバー :I.MAC オリジナルヘッドカバー(カーボン調)
・吸気系        :AbflugエアクリーナBOX(上部のみカーボン)
             AbflugCFエアクリーナインレット
・コンピュータBOXカバー:上部のみドライカーボンDIY
・各ヒューズBOXカバー :上部のみドライカーボンDIY

エンジンヘッドカバーだけが唯一カーボン調ですが、本カーボンに比べると青みがかっか感じです。又、文字はシルバーとゴールドに塗ってみました。


【最後に】

以上、カーボンパーツのカスタマイズを進め来てきましたが、“本物の質感を出す”という目的に対しては、ドライカーボン及びアクリルカーボンを使用することでうまく仕上がったと思います。現在は、WALNUT PACKAGEなど本木目を使用した設定がありますが、ARISTO購入時にこのような設定があったら、本木目の路線に突っ走って行ったかもしれません。しかし、ここまで進めて来たので、これからも拘りをもってカーボンのカスタマイズを進めて行きたいと考えています。

カーボンは、光の強弱、角度によって、全く表情が変わるので、一日中乗っていても飽きることはなく、見ているだけでも楽しめます。昼間の強い日差しの時は、明るく綺麗に輝きますが(左上写真)それよりも夕暮れ時の薄暗いときに、黒い表情にほんのり輝く姿が、雰囲気があり私は大好きです。(左下写真)でも、たま〜に機嫌の悪いときも有ります・・・まだまだ完成度が低いかもしれませんが、CA会員の方々に参考にして頂ければ幸いです!!


クラブアリストisland
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