Club ARISTO
Maintenance

 アリストV300VEに乗るNO.1191の横浜35しろありさんが、アメリカのレクサスディーラーでV8 4000ccのレクサスGS400に試乗されたので紹介してくださいました。


VOL.183 レクサスGS400試乗記 <作成:'00年4月2日>
米国シリコンバレーにあるとあるLexusディーラーへ行きました。所狭しとざっと40台ほどのLS(セルシオ)、ES(ウィンダム)、GS(アリスト)、SC(ソアラ)、RX(ハリアー)が並んでいます。IS(アルテッツア)は2000年の半ばに出るみたいです。GSは中古を含めて全部で10台ほど。新車GS300は5台ほどありましたが全てSOLDの表示。ふと後部座席のガラスを見ると生産地が記載された紙が貼ってあります。なんと(当然でもありますが) ”...TAHARA AICHI...” の文字が!! あのオフミを行った田原工場です!! 遥々ここまで! 嬉しくなってしまいました。

受付のきれいな金髪系のおねーさんに「GS400見せて」とお願いしたところ「買うの?」と尋ねられおもわず「Yes」と答えてしまいました。直ぐにセールスマンを呼び出してくれましたが金曜日の夕方といえ忙しく、待つこと約10分。人のよさそうなおじさんがやっとのこと来、GS400に興味があり、試乗したい旨伝えたところあっさりOK。但し新車のGS400は在庫がなく中古の1998年10月生産のGS400(走行距離は約14,000マイル)。色は鮮やかなブルー(TTEバージョンに近い色?)で、17インチは日本と同じですが、こちらはバフ研磨ではなく、完全にクロムメッキです。

左が試乗したGS400、右はGS300

さて運転席に乗り込むと、なんだか変な感じです。全ての装備が逆なんです。タコメーターは左、したがって水温計と燃料計は右です。しかも同じメーター内で水温計と燃料計は左右逆。唯一同じなのはアクセル、ブレーキ、パーキングブレーキペダルの配置(当たり前!)。なんとハザ連があります!イモビライザーらしきものもあり赤いLEDが光っています。シートメモリーもあり2種類の設定です。

さて走り出してすぐに気が付いたのはサスが柔らかい! 乗り心地はけっこうフワフワです。タイヤはおなじみのPOTENZA030。キャデラックやリンカーンコンチネンタルなどの運転経験がある方はご存知だと思いますが、足廻りがアメリカンテーストです。セールスマン曰く、「ここはヨーロッパじゃないんだ〜、がっはっは〜、こうでないと売れないよ。」だって。17インチはGS400であってもオプションで、16インチが標準とのこと。その割にステアリングは高速時でもしっかり感があるのは、車速感応式パワステのおかげ?(でもやはり日本では足廻りを交換しているので、高速で140Kmぐらい出すと怖かったですね。)

さて憧れのLexus GS400アルミブロックV8エンジン、ものすごく静かです。走行中はよほど高回転でないとエンジン音は聞こえてきません(ただしアメリカは総じて路面状態が良くなく、ロードノイズが大きいのですが)。とはいってもトルクはさすがに太い! エンジンの回転数にリニアに上昇する感じです。V300の千数百回転からいきなりグワンと来るような特性ではありません。

5速ATはスムーズです。シフトアップやシフトダウン時のショックも少なく、ステアマティックはより使いやすいといったところで、とてもいい感じです。またMの下に3、2があり、2の右にLがあります。シフトの各ギヤポジションも逆ですね〜

エンジンの吹けも非常に良く、高速ではステアマティック3速で引っぱると、レッドゾーン(6,400回転)まであっと言う間に回ってしまいます。あいにく高速が混んでいて140Km以上は出せませんでしたが、踏み込むといくらでもスピードが出そうです。(実際は240Kmでリミッターが作動するようです) 出だしは静かながらグゥーーンと一気に加速し、他の車(特にメルセデスやBMW)を余裕で引き離し、その後は何車線もある広々としたフリーウェーを、カーブは横Gとロールを感じながらも、悠々と高速巡航するアメリカン好みのイメージそのものです。

機動関係ですが、なんとVSC OFFスイッチがあるではないですか!!!(写真のシートヒーターの横、一番手前がVSC OFFスイッチです。)ちなみにこちらのVSCはVehicle Skid Control(横滑り制御装置?)の略です。(日本はStability) ARSも無く、VSCオフをするとドリフトできそう??
TRCはTARCの表示です。これは同じ、でもOFFスイッチはありません。

その他にACIS(Automatic Control Induction System)というものがあり、これは、”which turns the intake tract for maximum torque as engine speed varies”と記述されています。速度の変化に応じてトルクを最大にするような制御みたいです。これって日本バージョンでもありましたっけ?
ECT−iやVVT−iは同じです。ざっとした仕様は下記です。

 GS300GS400
馬力220@5,800300@6,000
トルク220lb−ft@3,800310lb−ft@4,000
0−60MPH7.8Sec5.7Sec
1/4Mile15.8Sec14.3Sec
重量3,638lb3,693lb

馬力は計算方式が日本とアメリカでは若干異なるはずで、日本は多めに出るはずです(間違っていましたらコメンナサイ)。性能面はほぼ同じです。重量は4Lにもかかわらず、やはりアルミブロックのためと、ターボ車(日本のV)は重いせいか、むしろGS400の方が若干軽いか同じです。色の設定はGS300は8種類、GS400は4種類です。

細かな違いではガラスにスモーク仕様があり、結構色(黒やその他もある?)が付いています。ちなみにカリフォルニアでは運転席と助手席にはフイルムを貼ると直ぐにおまわりさんに御用となります(かつて私はお世話になってしまいました)。おそらく規制以内に収まっていることと思いますが、運転席・助手席も結構暗い色でした。

上記は最新MC後のモデル。ホイールが変更になっています。価格はPlatinum仕様として幾つのグレードがあり、NAVIを含むフル装備の(但し17インチ及びリアスポイラーは含まず)GS400で約$52,800ぐらいです。ちなみに内装は全てレザーです。(本当はオプション扱いらしいですが)試乗したGS400は$49,800でした(ナビは無し、Nakamichiステレオあり)。すごく調子は良かったですよ。GSのリセールバリューは高く、LS、ESの次にGSはよく売れるそうです。したがい値引きは殆どしないそうです。(日本のディーラーさん羨ましいでしょうね)

このディーラーでは月になんと200台も販売するそうです。週末は1日で20台近くも! 車が足りなくて困っているそうです。GSも数が来れば来る分だけ売れると豪語していました。他のLexusディーラーも「欲しいのなら頭金を入れな」ってな感じで、ほんと強気ですよ。でも「メンテサービス受け入れ可能な台数しか売らないんだよ」とのコメントもあり、さすがLexusの顧客満足度が高いのも頷けるところです。日本では不振ですが、アメリカで売れている分には生産中止はなさそうです。また今年10月からは、GS400のエンジンはあの4.3Lを積むそうです!

最後に私感ですが、総じてLexus GS400はやはりアメリカ市場向け仕様で、5速ATなども日本での走り方を考えると4速ATがより適しているのかなと思います。トルクの立ち上がりも余裕の4L V8より、刺激的なツインターボの方が日本人の好みと道路事情に合っているのかもしれません。その点はさすがマーケティングに長けるトヨタさんですね。みなさんも機会があれば試乗チャレンジしてみてください!

クラブアリストisland
GO TOP メンテTOP ←BACK NEXT→ 投稿する