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 アリストV300VEに乗るNO.941のぽっきーさんが、T.E.C.Sを装着しての加速性能を定量的に評価されたので、紹介してくださいました。


VOL.106 T.E.C.S加速性能評価 <作成:'99年4月25日>
T.E.C.Sを装着した車両の加速性能を簡易的にではありますが定量評価しましたので報告します。

車両はアリストV300VE(98年10月登録,走行距離約6,000km)で、エンジンまわりの変更は、メンテVOL.102「T.E.C.Sパワー測定記」で報告しました内容に次を追加しています。
・ブローオフバルブ
 HKSスーパーシーケンシャルブローオフキット(品番1421-ST012)

<結 果>

加速性能は次のとおりでした。
  0-60km/h :2.5秒(3.02秒)
  0-100km/h :5.0秒(6.01秒)
  0-100m  :5.6秒(データなし)
  0-200m  :8.5秒(データなし)
  0-400m  :13.0秒(13.79秒)
なお、( )内はモーターマガジン誌が谷田部で97年12月に実施したV300VE(ノーマル車両)のテストデータです。

次の関係をグラフで示します。

<計測および処理の方法>

●車両の設定および操作

PWRモード,TRC OFF,Dレンジにて、トルコンストール状態(ブレーキング状態でアクセル全開)からスタートし、アクセル全開状態のまま加速。Dレンジではなくマニュアルシフトした場合にはもう少し良いタイムが出ますが、この方法は、ばらつきなく再現できる方法です。なお、最大ブースト圧は1.0kgf/cm2に制御するよう、ブーストコントローラを設定しています。

●路面の状態

ドライ(天気:曇り,気温:摂氏16度)

●車両信号の記録

車速,エンジン回転,インジェクタ開弁の各車両信号から、車速,エンジン回転数,インジェクタ開弁率を0.1秒毎に演算し、結果をロギング。その他に、燃圧や点火時期が計測できると良いのですが・・・。
車速信号は4パルスセンサ相当の信号ですので、0.1秒毎の演算では車速が低い時に入力パルス数が少なく、誤差が大きくなります。具体的には、車速14km/hで、0.1秒の間に1パルスが入るかどうかという状況です。
結果のグラフが、発進直後の車速が低いところでノコギリ状になっているのはそのためです。なお、アリストの場合、実際には車速センサは装着されておらず、車輪速センサの信号を4パルスの車速センサ相当の信号に変換しています。

●距離の算出

0.1秒毎の速度値を積分して算出。したがって、実距離を測定した訳ではありませんので多少の誤差がありますが、ホイルスピンを体感しなかったデータを用いています。

<感 想>

重量級ボディのAT車で、Dレンジのままアクセルを踏みつけるだけで、いとも簡単にこの加速性能が出るとは、なかなかのものだと思います。ノーマルECUからT.E.C.Sに交換し、普段の走行でもその低速からのパワーアップは体感できます。しかし、フルの能力を公道上で発揮させることもできず、潜在能力として秘めているだけというのは、惜しい気がします。
発進からの経過時間と距離,速度との関係
発進からの経過時間とエンジン回転数,速度との関係
発進からの経過時間とエンジン回転数,インジェクタ開弁率との関係



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