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アリストV300VEに乗るNO.333のDRさんが、コストを抑えたい、及び現状に満足できない方のためのカーセキュリティーシステムについてたいへん詳しく紹介して下さいました。
コストを抑えたい、及び現状に満足できない方のための1.始めに
カーセキュリティーシステム講座 Ver.1.0 この内容は、カーセキュリティーシステムを構成する上での、個人によるアイディアを説明した物です。多くの内容に関しては、実際に製作/実験を行って確認をしたものですが、一部未確認のものも含まれます。内容に関しては出来うる限り正確さを期していますが、誤りを含む場合もあるかも知れません。
また、不明点等のご質問にもお答えしますが、セキュリティ−上全てに関してお答え出来ない場合もあるという事と、本内容をもとに製作した結果に関して、筆者は一切責任を負うことは出来ないという事に関して、予めご了承下さい。従って、製作を行う場合は、あくまでもご自身の判断と責任に於いて行って下さい。なお、ご意見/ご希望/ご質問等あれば、投稿をお願いします。
2.目的
近頃、車上狙いや車そのものの盗難を耳にすることが多くなっています。特に、高級車はその標的にされることが多く、アリストオーナーの方々は必ず一度はカーセキュリティーに関して関心を持った経験があると思います。私も、以前からカーセキュリティーに関心を持ち、外国製や国産の複数のシステムを使用してきましたが、どれをとっても完全と言える物がなく、また、非常に高価であるという問題(個人的にですが)があります。
そこで、セキュリティーに関して悩んでいる方のために、これまでの経験を生かして「ローコスト」を第一に、さらには必要な機能を確実に押さえた「ハイファンクション」という観点から、カーセキュリティーシステムの構成方法に関して解説をします。従って、HORNET、Viper、CLIFFORD等にある様な「スマートな」機能はありませんが、感知/通報の実用面では勝るとも劣らない機能を実現していると考えています。
3.カーセキュリティーに必要な機能
車に対する盗難等の危害を防止するという観点からすると、個人的見解では下記の点がより重要であると考えます。
c以降に関しては、異なる見解があるかも知れませんが、aの「通知」という点に関しては、何よりシステムに確実に備わっていなければならない機能と考えます。私の知る範囲では、残念ながら前述の外国製高機能システムに関しては、本国仕様では無線通知機能がありながら、日本の電波法には当然の事ながら合致しないため販売されていない、という点で片手落ちという感が否めません。(万一それを日本で使用した場合には、「使用者」が電波法違反で検挙されます。)
a.異常を確実に手元に通知する(無線等によるリモート通報等)
b.その場の状況に応じたセンシング内容と警告方法の組合せを設定できる
c.不法行為者に事前警告する
d.実行された不法行為をやめさせ、被害を最小限にとどめる
e.システムを無効にされないように構成する
f.現場で他の者に異常を知らせる (重要度順)bの「自由な設定の組合せ」という点で言うと、ほとんどの高機能システムでも、完全に自由な組合せというのは困難です。これは以前の投稿にあった例ですが... 「自宅駐車場が2段機械式であった為、システムが振動に反応してしまうことから、止むを得ずシステムをオフにしていた。そうしたところ、車自体の盗難にあってしまい、折角のセキュリティーシステムを生かすことが出来なかった。原因は、車内侵入に対応するセンサーのみを有効にすることが出来ず、システム全体をオフにせざる得なかった為。」(以上、投稿から判断した状況です。申し訳ありませんが、誤っていたらご指摘下さい。)
この様な駐車場の状況では、一例として下記の様なセンサーと警告方法の2つの組合せができれば良かったのではないでしょうか。
●レーダーセンサーによる感知 + スキャナーLEDによる警告
この方法であれば、LED点滅のみなので、他の車両の出し入れに反応しても、善意の人間には問題がなく、かつ悪意の人間にはかなりの抑止効果になる以降、これまで述べた目的のシステムを構成する方法とともに、「面倒くさい作業をせず、安くお手軽高機能に」という方向けの方法を解説します。
●車内のみで感知するセンサー(電流/ソナーセンサーなど) + ポケベル(型の受信機)通報
車内に侵入時のみ感知するので、本当の有事のみ通報される4.各構成方法の紹介
(1)お手軽コース「梅」
車両周辺に移動物体があった場合のみにLEDを点滅させ、効果的に事前警告を行うものです。これは、ドップラー効果を利用したレーダーシステムで、無条件に点滅しっぱなしのものに比べると非常に効果的です。電源の取り回しが面倒であれば乾電池でも使用できますが、結局電池交換を1ヶ月毎に行うことになるため、配線してしまった方が楽です。さらにその際に、ACCとBATTを両方取り、リレーをかませてイグニッションに連動(逆連動)させれば、毎回スイッチをオン/オフする手間も省く事が出来ます。
でも、ただ光ってるだけですが...
●構成機器
a.NAPOLEX フラッシュガード BL-830 定価 \12,000(実売6千円台)
b.12V1回路3接点リレー+リレー用プラケース+配線材 計 \500程度(イングニンションとの逆連動をする場合)
(2)お手軽コース「竹」
お手軽&竹コースといいながら、これは車内侵入に限れば、かなり本格的な物です。機種としては3タイプありますが、うち2つは超音波センサーで車内を監視し、異常感知時には「音声&ストロボフラッシュ」による警告と、これが大変にすばらしいのですが、特別小電力無線という電波法で認められた形態のデータ通信を用い、ポケベル(型の受信機)に通報するものです。もちろん、認定を受けた完璧なものです。取付も簡単で、電源制御機能も備えています。ちなみに電波の到達距離は、私の試した範囲では、直線距離で300mは飛びました。(これ以上の距離は試していません。)
警告音声は大きくはないのですが、バッテリーバックアップ付きで、侵入した瞬間にケーブルを引きちぎっても電源は切れず、またそれよりも早くセンサーが反応してポケベルに通知を行うので、通報をくい止めることは絶対に不可能です。(仮に、本体を破壊しても、既に通報されてしまっているので、侵入者にとっては後の祭りと言うことです。)
もう1つの機種は、取付面からするとやや「お手軽」ではなくなるかも知れませんが、マルハマの物と通信部分の機能はほぼ同じで、現場での警告方法がホーン/サイレンになるのと、取付の指定条件等があり、一部取り付けできない車種もあるという物です。
●構成機器(いずれかひとつ)
※以上の実売価格は都内及び近郊でこれまでに確認できた最低価格で、店舗によりかなりのばらつきがあります。
a.マルハマ VE110番 定価 \69,800 (実売 \9,800〜)
ポケベルに異常を通知するのみ。b.マルハマ ザ110番TR 定価 \78,000 (実売 \19,800〜)
ポケベルには送信機能もあり、本体からのアンサーバックにより電波の到達確認が出来る優れもの。また、特小無線のトランシバーとしても使える。c.ユピテル工業 VE-S80 定価 \69,800 (実売 \44,800〜)
・カレントセンサー(ドア開閉によるルームランプ点灯の電流値変化で侵入を感知)
・モーションセンサ(10円玉パンチは感知不可です)
・ホイールセンサ(駐禁のチョーク引きも感知すると言うことですが、効果は... )
・ポケベルへのアンサーバック機能
・警報時/位置確認の為のサイレン、またはクラクション鳴動
・システム開始遅延タイマー(ターボタイマーなどの為)VE-S80は、取付を販売店等で行うのが製品保証の条件になっています。(それほど難しくはないのですが)ある店では、取付費が別途\18,000程度必要でした。また、マルハマに比べて機能が多い分販売価格は高くなっていますが、全てをひとつで済ませたい/これ以上機能を拡張しないという方は、特小無線での通知を含めた一通りの機能が備わっているので、これだけの選択でも良いかも知れません。
なお、実際にアリスト等具体的な車種に取り付け可能かどうかは、ご自身で確認して下さい。但し、このシステムはある一定期間経過すると、バッテリー保護の為にシステムの電源が自動的に落ちてしまうという問題があります。故に、期間内に時々システムのオフ/オンをする必要があります。(ホイールセンス機能は数時間、システム全体は数日で休止)
それにしてもマルハマの値引率は極端ですね。ほとんどレーダー探知機の定価付けの乗りです。
(3)お手軽コース「松」
これは、「竹」+「梅」ということです。車両に接近した場合にはLEDで警告を行い、それ以上の侵襲に対しては、警告音声&ストロボフラッシュ(マルハマの場合)、さらにはポケベル通報を行うという内容です。特に、マルハマを使用するのであれば、ほとんど電装系を加工せず自分で取り付けることが出来ます。これは、そもそも電装系に手を入れることを嫌がる方や、車両自体のメーカー保証とのトラブルを避けたい方には打ってつけでしょう。
(4)こだわりコース
これ以降に関しては、前提条件として「ハンダごてを使いこなせる方」「中学校の理科の電気の部分を完全に理解できる方」ということで説明をします。簡単に言えば、ハンダごてを使って市販の電子キットを作ることが出来る、「電流はこっちからあっちに流れる」というのが分かる方であれば問題ないでしょう。もちろん、これを機に「これからそれらを満たそうという意欲のある方」でも結構です。
構成の概要としては下記の通りで、必要に応じて構成した複数の各センサーから来る信号を、好みの設定を行い、あるセンサー信号は警告(音声やLED)のみ、他は直ちにポケベル通報にという風に自由に設定できるという物です。
●米国製セキュリティーシステムのオプションセンサー
●特小無線使用のポケベル通報型システム
●コントロールユニット(自作−CCUと呼びます)
●警告/警報用機器a.米国製セキュリティーシステムのオプションセンサー
以前の車の時には、こういった共通イン夕ーフェースのセンサーの存在を知らず、国産のピエゾセンサーの「システム」と通報型システムのふたつを組み合わせていた為、性能の割には非常に割高でした。ところが、ある時米国製のセンサーが単体で販売され、かつ汎用性があるという事を知り、今回のシステムを構成することになったのです。
米国のセキュリティーシステムのセンサーというのは、各メーカー間で流用が出来るようになっています。簡単に言うと「グラウンドトリガー」という方式をとっており、センサーが反応すると接点がグラウンド(つまりマイナス)に落ちるという物です。本当は、無電圧接点になっていればもっとやりやすいのですが、共通化されているという点では大変便利な仕様です。但し、接点の保持時間がセンサーにより一定していないので、例えば直接スキャナー(LED)などを接続しても、一定時間接点を保持する回路を入れてやらないと意味がありません。
具体的な製品に関しては、もちろんメジャーブランドの物を購入しても良いのですが、私はWeb上で偶然発見したショップ(アーバンシステム)で購入しました。ここは、メジャーブランドに比べてセキュリティー機器を大変安く販売しており、また汎用的な使用の適不適に関しても説明してあるので、非常にわかりやすい所です。(確かにここで\3,900のスキャナーは某店では\7,000です)通常のショップでは、センサーの単体売りなどはあまり良い顔をしない事が多いと思いますが、メールでのセンサーの仕様などの不明点の問い合わせに関しても大変丁寧に答えてもらえました。なお、今回の構成では、車内側のセンシングは前述の特小通報型のシステムが行うので(超音波/カレントセンサー)、下記の2つがあれば十分でしょう。
・ピエゾセンサー(微細なショック−10円パンチなど)
・2段階レーダーセンサー(車内/車外の移動物体)b.特小無線使用のポケベル通報型システム
これは前述の通りで、どの機種でも使用可能です。但し、マルハマVE110番ではアンサーバックによる圏内/外の確認は出来ません。
c.コントロールユニット(CCU)
要はここが重要な部分です。といっても、基本的にはプラケースに中身はリレーとタイマー回路、といった原始的な機能しかありませんが... 製作費は \2〜3,000といった所でしょうか。
・センサーの入力をSWで切替え、各警告/警報機器との組合せを切り替える機能
ここで注意しなければならないのは、必ずセンサーの分配毎にダイオードを付け、逆電流を防いでください。仮に、警告機能をスキャナー&フリッカーブザー、警報機能をサイレン&マルハマとすると、基本的には、警告機能には全てのセンサーを接続し、警報機能には必要に応じて接続をSW(スィッチ)で切り替えるというのが良いでしょう。考え方としては、まず全ての入出力機器にSWを考え、使用状況を想定しながらどんどんSWを削って行き、本当に必要なものだけを残すというのがベストです。そうしないと、CCUがSWだらけになってしまいます。また、SWの大きさ、形状などは好みで選んで下さい。ちなみに、室内侵入に関しては特小機器単体で機能しますので、非常に強力です。なお、ちゃんとした回路設計が出来る方ならば、こんな「電気的」ではなく、下記の部分を含めたものを、もっと「電子的」に作る事ができることと思います。(私には出来ないので、そういう方がいらしたら御指導下さい。)・センサー感知を保持する機能
前述のように、センサーの接点は一瞬しか保持されない物もあります。また、出力機器(警告/警報機器)を直接駆動するには接点容量の問題もあるので、タイマーリレー回路を使用します。最初これは、タイマー用のICを使って自分で回路を組んだのですが、小さく作るには基板から起こす必要があり面倒だなと思っていたところ、秋葉原の千石電商で基板付きキットが安く売られていたので、それを使用しました。但し、リレー等のノイズで誤動作してしまうので、ノイズ対策は必須です。また、警告用/警報用に2枚必要です。保持時間は好みで設定して下さい。・ここがキーポイント−特小無線通報型の機器に如何に他のセンサー感知をリンクするか
本来であれば、特小機器を改造してしまえば簡単/確実なのですが、これは特小の認定機器であるため、絶対に中を開けることは出来ません。(認定が無効になり、電波法に抵触します)また、有償の修理さえ受け付けてもらえなくなる可能性があります。ではどうするか?マルハマ製の場合は、これは超音波センサーを用いたものです、ということは、近くで空気を乱すような事や振動を与えてやればOKです。方法は色々あります。圧電ブザー、モーター、リレー等を密着させてやればセンサーが反応します。ただ、大きな物を無骨に付けるとみっともないので、後は皆さんのアイディアで、超小型のものをうまく密着させれば良いでしょう。ユピテル製の場合は、カレントセンサー機能を利用すれば、中を開けることも強引な方法をとることもなく簡単に出来ます。その上で、機器自体をどこか見えない所に取り付けるというのがベストです。私の方法はというと、取り付け場所含め、これ以上はまさにセキュリティー上お教えできません。悪しからず。・システム全体の電源制御
これもセキュリティー上秘密です。もちろん、このCCUの取付場所もお教えできません。でも、ここまでの話を理解できる方であれば、ご自分の工夫で独自のものを作ることが出来るでしょう。ある意味単なる電源制御をするだけなので、様々なやり方があると思います。何らかのIDコード使用のリモコンを流用するのはその一つの方法です。もし、どうしてもここまでの構成が自分で出来ない場合には、前述のショップでは本体も低価格で販売されているので、いっそのことそれでシステムを組み、それに特小機器を追加するというのは如何でしょうか。そうすればCCUを作る必要もありません。但し、細かい組合せ制御は出来ません。以上がCCUの説明ですが「秘密です」という部分は見方を変えれば、既製品のように決まった構成になっていないという点がある意味、非常に強力であるといえます。
d.警告/警報用機器
これは全くの好みでスキャナーやサイレン、その他の機器を選択して下さい。(注:一般的なスキャナーは3線式で、常時電源供給ラインも必要です。)加えて、スターターモータの配線にリレーを割り込ませればエンジンをかからなくするも出来ます。ハザードSWの配線をリレーでオンすれば、警告にハザードを利用することもできます。また、携帯電話利用して遠隔地への通報を行わせる様な事も可能です。これならば、基本的にどの様な遠隔地にでも通報可能です。実現方法としては下記の通りです。(もちろんその為の電話契約が必要で、かつ有事にどう対応するかが問題ですが)
・電話機の番号通知を設定(通報された側で何の電話か判別をする為)
・ワンタッチ発信になる特定メモリーに通報先番号を登録
・パスワード設定により、特定メモリー番号のみ発信可/設定変更不可とする(電話機盗難時の対応の為)
・イヤホンマイク端子に出ているワンタッチ発信機能接点を利用(警報時に接点をシステムがオンする)
※例として、自宅と駐車場が離れている等の理由で特小無線での通報が不可能なケースでの利用方法
・車で帰宅後セキュリティーシステムにつながったケーブルを、電話機のイヤホンマイク端子に接続し車内に残す。
・セキュリティーシステムの警報動作時には同時に電話での発信が行われ、受信側で発信元番号が表示(電話に出る必要はなく通話料不要)され「有事」を知ることが出来る。
なお、イヤホンマイクのケーブルを接続に流用し、そのマイクを生かす様な方法をとれば現場の音も聞こえる。
・現場に駆けつける。
これならば1台の携帯電話で済みますが、自宅で使用することが出来なくなってしまいます... また、PHSの「いまどこサービス」を契約したものを使用し、電話機を分かりにくい所に隠しおくと、車が盗まれてもそのサービスで現在どの付近にいるのかが分かったりもします。さらに、それをある程度の時系列で見れば、移動方向の確認も可能でしょう。(センターに問い合わせると、半径100m?の単位での現在地がFAXで送られて来ます。)
また、もちろん通常のサービスにはありませんが、ドコモでも特定の携帯電話機が「現在どの基地局エリアにあるか」というのを把握することが可能なので、犯罪が絡んでいると言うことであれば、対応する事は出来るはずです。(但し、車両の盗難等で対応してもらえるかは不明)実際、現在使用中の携帯電話機を使い始めた際、「アンテナが3本立っている」にもかかわらず、他からその番号にかけても「圏外/電源断」というアナウンスにになってしまう現象が何度も発生し、同様の方法で基地局の特定や不具合の確認をしてもらったことがあります。
なお、この方法に関しては、現段階ではドコモの携帯電話機での「ワンタッチ発信機能」に関してのみ確認しており、システムとの接続テスト等は今後行って行く予定です。
(5)システム構成/動作例
以上の内容で構成したシステムの例をご紹介します。(あくまで一例です)
●構成機器
・センシング
2段階レーダーセンサー(車内/車外別の検知)
ピエゾセンサー
車内超音波センサー(ユピテルの場合はカレントセンサー)
ホイールセンサー(ユピテル)・警告
スキャナー(LED)
ハザード
フリッカーブザー・警報
ストロボ
サイレン
セルモータ電源ライン断(システム動作中常時)
特小無線通報
携帯電話通報 他●動作概要
5.最後に先ず人が車両に接近すると車外レーダーが感知し、スキャナー&ハザードの点滅と傍らのみで聞こえるようなフリッカーブザーが鳴ります。(警告機器は駐車場所の状況により個別にオン/オフ可)さらに、それでもなお車両から人が離れずに動いていた場合(車外レーダーであっても一定時間内に一定回数以上のを感知すると)、車内レーダーの反応としてセンサーが感知し、直ちに警報用の機器が動作します。これは、絶対に他人が接近しないような駐車状態の場合には、一度の車外レーダー検知で直ちに警報動作を行わせる事や、また逆に全てを警告動作のみに限定することも可能です。ピエゾセンサーはボディーへのかすかな接触音までをも感知し、コインによる悪戯、隣の車両のドアの接触、ドアノブの操作にも敏感に反応します。それにより、基本的には直ちに警報動作を行わせますが、場合により警告動作のみでの使用も可能です。
車内超音波センサー(カレントセンサー)は、通常はこの段階の前で警報動作をしてしまっていますが、例えば露出型の機械式駐車場などの場合には、振動/場所の移動の検知で前述のセンサーが誤動作をしてしまうので、それらを停止状態にし、このセンサーのみを動作させる事になります。但し、この場合でも、「車外レーダーセンサー+さほど目立たないスキャナー点滅のみ」等は、警告専用でならば動作させても良いかも知れません。
警報動作は、「大音量」「光」等で動作させるのが通常の使い方ですが、警告動作も含めた聞こえる/見える形での動作はさせないフルサイレントモード(通報動作のみ)という使い方も出来ます。これは、皆さんの中には悩まされている方がいらっしゃるかも知れませんが、車両への「悪戯」が頻発していて「現場を押さえたい」という場合には、役に立つモードだと思います。但し、この場合は「差し迫った状況にどういう態勢で対応するか」は十分に注意する必要があります。
実際に過去に自分の車を悪戯された経験や、取り付けた数々のカーセキュリティーシステムの使用経験から、自分なりに本当に有効な機能は何かと考えると、市販品では満足できるものはありませんでした。では、自分で製作するとしても、コンピュータのプログラミング的には、いくらでもセキュリティーシステムとして構成/動作ロジックを組むことは簡単なのですが(プログラミングの分かる方なら簡単ですね)、まさか車にPCを積んで動作させる訳にもいきません。かといって、自分でハードウェア的に回路設計をするほどの電子設計などの知識はほとんどなく、またセンサー類などの製作/実装面を考えると全て製作するなどというのはとても無理な話でした。
アリスト購入以来、一刻も早く何らかの物を取り付けないといけないと焦っていたのですが、ある時たまたまWeb上で汎用的に使用できるセンサーを発見しました。前述の通り、仕様をよく調べてみると共通化されたもので価格も安く、「これならばタイマー回路や既存の通報システムをうまく組合せ、思い通りのシステムが組めるだろう」ということになり製作をした次第です。実際には、ここに書かれている全てを製作したわけではなく、一部構想段階の部分もありますが、十分に実現できる内容だろうと考えています。
以前の投稿や冒頭にも書いたことですが... 現状の米国製などは確かに高機能なのですが、現地価格に比べて非常に高価(今回のセンサー購入先はそうではありません)でありながら肝心の機能が無かったり、国産で単機能としては一部良い物もありますが、他方「ふたを開けてびっくり」的な安直な安物のシステム−例えば、「妙なところで敏感で誤動作が多い一方、肝心の所で鈍感な振動センサー+サイレン+リモコン(システムオン/オフのみ)」−をべらぼーな価格で販売していたりします。やはり、一刻も早く日本でも早くセキュリティーに対する認識が高まり、高機能/廉価なシステムを製造してほしいものです。日本の電子技術であれば、間違いなくきめ細かく、かつ最高の機能のシステムを製造できるはずです。
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