ゲームについて考えることは喜びである

連載『ザ・ゲームパワー』
第一章=社会の中のゲーム<第21回>


 コミケに行ってきた。
 夏コミには行かなかったので、有明のコミケは今回が初めてである。
 行くブースは前もって決まっていたので、行列を避けるため午後から出か
けた。ゆりかもめもあまり混んでおらず、観光旅行のようにゆったりと旅を
楽しむことができた。「おおレインボーブリッジの中を通ってるよ」とかい
ってとかいって((C) 水玉蛍之丞さん)。
 臨海副都心の北側は、お台場海浜公園、東京ジョイポリス、水上バス、船
の科学館といった観光スポットが中心。一方南側は、テレコムセンターや有
明コロシアムのような、近未来都市的な建物が多い(北側でもフジテレビな
どは近未来都市的な建物だが)。多いといっても、南側の大部分はさら地に
なっていて、さら地の中にぽつんぽつんと建物がある感じ。その中をぐるり
と回るゆりかもめは、さながら遊園地を一周するミニ機関車のようだった。
 東京ビッグサイトなどは「近未来都市」系の最たる建物である。昭和30〜
50年代の、未来都市を舞台にしたマンガに、いかにも出てきそうな形。どこ
か素朴な感じのした晴海国際見本市会場とは対照的で、正直「コミケの雰囲
気には合わないのでは」と思っていた。
 しかし、中に入った途端、その心配は払拭された。
 コスプレである。
 コスプレは場をぱっと華やかにする。95・8・28ゲームの殿堂でも、コス
プレイヤーが練り歩いたことで、武道館が明るくなった。
 同時にコスプレは、いい意味での“ヲタク”的空間を作りだす。コスプレ
禁止の即売会が多いため、コスプレを見ると、「コミケに来たんだなぁ」と
いう感慨と懐かしさが去来する。
 建物が違っても、やっぱりコミケはコミケであった。ひと安心。
 今回のコミケで私が寄ったのは三か所だけ。コミケに出てるはずの知り合
いはもっといたのだが、ジャンルが変わったのかサークル名が変わったのか、
あるいは単に抽選に落ちたのか、見つけることができなかった。
 あそうだこの場を使って「尋ね人」しちゃおう。犬夜りんくさん(ゲーム
ブックファンクラブの大手「Dragon」のもと会長。当時のペンネームは「青
井竜」。一時期「PPチャット」誌に連載を持っていた。現在「レラ・ハル
ピュイア」というサークル名で活動しているはず)と、JOHNNYさん、
ちゃありい金城ちゃっぷりんさん(「GUST」誌のおたよりコーナーを担当し
ていた。サークル名「アラジンチャンス」か「パイナップルツアーズ」。も
と柴田亜美先生のアシスタント。金城さんのほうは「なかよし」誌に連載を
持っているらしい)の、同人誌関係の情報をお持ちのかた、メールください。
 閑話休題。今回実際に寄って本買ったブースの話に戻る(ちなみに三か所
とも29日だったので、28日はカタログを買っただけで帰った)。
 東地区ト11「しましま猫」では、ニフティのパティオ「外道連合」での知
り合い、恋々えりさんのエヴァCG集を購入。外道連合のメンバーと久々に
会う。えりさんのCGはとってもきれい( 「しましま猫」ホームページでC
Gを見ることができる。 外道連合もホームページを開設中)。
 それにしてもエヴァの人気は根強い。
 西地区T18は、東邦大学AC愛好会。ここになぜか、「関東ベーマガゲリ
ラ団」なる本が出ていた。
 執筆者に、ASP.久保田氏with千歳秋吉氏、響リョウ氏、陽の字(服部陽一
郎)氏と、ベーマガ読者にはおなじみの名前が並んでいた。
 ブースで久保田氏、服部氏とお会いする。こちらも久々である。昔はよく
三人で夜の新宿に繰り出して、対戦格闘ゲームに興じていたものだ。
 久保田氏と共同で本を作ったり(DICE NEWS 11)、久保田氏のブースを借
りて本を売ったりしたこともある。私の替え歌本(DICE NEWS 12)が全然売
れなくて、久保田氏の突発本が完売したことを、今でも覚えている。(続く)

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