■■■■■■■■■■■ダイス新聞■■■■■創刊１号■■
《Ｉｎｆｏｍａｔｉｏｎ》
現在、“ＭＡＳＴＥＲＤ（仮）”というものを開発中です。テーブル
トークＲＰＧで使ってもたいへん便利なもので、また、ＧＢをこれ対応
にすると簡単に質の高いＧＢができます。ダイスの村では夏頃にも新聞
の付録としてこの“ＭＡＳＴＥＲＤ（仮）”を村民全員にお送りする予
定です。またその後、３号に１号くらい、“ＭＡＳＴＥＲＤ（仮）”対
応ＧＢをお届けしようと思っております。お楽しみに！
《おたより紹介》
さあ、それでは、予告通り皆様からのお便りを紹介します。けっこう
集まりましたからね。
まずはP.N.ＧＯＬＤＳＭＩＴＨこと金さんの作品から。
（オリジナルトラップ）
「長い通路で、やたら水がおちてくる。実はこの水、弱酸性でしかも塩
水。鉄製品はあっというまにだめになる！」
＊海底の洞窟に入るときは注意しましょう。金さんは、ファンタジー裏
ワールドにもネタを送ってくれています。
「うちのフェアリーはコンティニュアルライトをかけられ、いらいウィ
ル＝オ＝ウィスプとなってお墓をうろついている。（実はお墓の近くに
フェアリーの住む森があったりする）」
＊ひぇ〜、みたくないよ〜、“熱血火の玉妖精”なんて〜（実はラター
ミズーカはフェアリーのファンだったりする）。さて、続いては、P.N.
ＢＥＨＯＬＤＥＲ Ｋさんのオリジナルマジックアイテムです。
「『招雷剣“雷針丸”』
形状 エストック（刀身が針状の剣）だが、刀身がジグザグになってい
る。普段は同じ型の鞘におさまっている。
能力 鞘から抜くと雷が刀身に向かって落ちて来、持っている者はダメ
ージ（空にある雲の量に比例する）を受けるが、その後６ターンの間、
受けたダメージと同じダメージを与える。 注：この雷は、ダン
ジョンに居ようが、屋内にいようが、おかまいなしに落ちて来るの
で、屋内に居る時は、生き埋めにならないように注意しましょう。
背景 昔、雷がよく落ちる所にある魔術師が住んでいた。彼はこの
雷をどうにかしようと思い、避雷針を造った。ところが、失敗して
しまい、落ちるはずのない雷まで強引に落とすようになってしまっ
た。いつしか、この針は、剣に姿を変え、今ではダンジョンの奥深
くに眠っているという。」
＊さあ、これであなたもドラゴンハーフ（ドラゴンマガジン）のル
ファになれる！ 「轟け、雷鳴の杖！ （ゴロゴロビシャン!!）ふ
ぎゃ〜！」なんてね。ダメージが気象条件に左右されるというのも
面白い。一歩間違うとギャグものにも使えるという適用範囲の広さ
もいい。さて、お便りコーナーの最後は、P.N.ＶＸさんの、《天上
天下唯我独尊バトル意見感想》（このコーナー名の元ネタわかりま
すか？）へのお便りです。
−−盗賊都市−−
“初心に帰って”というわけではありませんが、今回は盗賊都市
を取り上げてみました。これは私が手がけた中で１番古い（そして
私の好きな）シティアドベンチャーの作品です。最新ＧＢはほかの
方がしていただけるでしょう。
ご存じの通り盗賊都市とはオウエン市長の依頼でノコノコとポー
ト・ブラックサンドに住んでいるニコデマスというボケた魔術師を
頼っていき、ザンバー・ボーンというわけのわからない魔道士（半
分アンデッドだけど・・・）を倒すのですが、私ははっきりいって
この作品が初期のＦＦシリーズの中で１番好きな作品です。で、な
ぜ好きかというと、ポート・ブラックサンドというとても魅力的な
（悪趣味な）街のお蔭ですが、この町のすばらしさは
ウォーロック11号に載った地図を見てから数カ月経ってからやっと少し
ずつ分かってきました。今ではこの作品のおもしろさの８５％はポート
・ブラックサンドのおかげだと思っています。裏がえすとザンバー・ボ
ーンの塔内はあまりおもしろくない（人によって違うでしょうが）とい
うことになりますが、事実そうなので仕方ありません。ただ、ポート・
ブラックサンドでの冒険に難をいわせてもらうと後半のハスの花、魔女
の髪、（黒真珠）のさがし方にもうひと工夫欲しかったこと（あれで十
分すぎるという方もいると思いますが）と、イレズミはやめて欲しいこ
とです（あんな派手なイレズミを額にほって街中を歩けますか？そりゃ
歩ける人もいるでしょうが・・）。そうそう、そ〜いえばトロール姉弟
（死のワナのアイビーと近衛兵＜傭兵＞のサワベリー。しかし迷宮探検
競技のトロールとの関係は不明）を地獄に叩き落としてしまいました。
ごめんなさい。でもサワベリーは倒さないといけませんし、死のワナの
地下迷宮でいきなりあんな顔のトロールと顔をつき合わせたら、だれだ
って剣を抜きますよね？ と自分の行動を正当化したところでさような
ら。また会いましょう。
＊「載ったら何かください」と書いてありました。何か思いついたら（
安いものですが）送ります。
魅力的な街といえば僕が思いつくのは、「送り雛は瑠璃色の」（思緒
雄二）の大町ですね。いろんな所を歩き回るうちに、故郷の街を思い出
したんです（ちなみに北海道苫小牧市）。大町はゲームだけのために作
られた街ではなく、もっと「奥行きの深い」街のような感じがします。
住んでる人の生活感があって。
ポート・ブラックサンドも「奥行きの深い」街だと思います。ＦＦシ
リーズと国産のＧＢとで出てくる街や人々を比べてみますと、国産もの
は明らかにデフォルメされているんですよね。挿絵による影響もある
んですが。目がおっきくてかわいいキャラ。確かに日本人にはそう
いうキャラの方が好まれるようです。ファンタジーの世界をアニメ
か何かでしか知りませんから。架空世界という意識が強いので、リ
アリティーのない方が好まれるのでしょうか。汚い部分が見えませ
んからね（戦闘で倒した敵の死体がどういう状態かを想像してみて
ください）。
でも輸入もののゲーム（パソコンゲームでは「ウルティマ」「ウ
ィザードリー」「ファンタジー」「マイト＆マジック」とかね）も
人気がありますし、本格指向の人もいますしね。ただ、やはりパソ
コンで読む（ゲームでない）小説みたいな分野がなかったためでし
ょうか、ポート・ブラックサンドみたいな街がコンピュータゲーム
にはないような気がします。ＧＢでできることはみなパソコンでも
できると考えがちですが、ＧＢならではという長所も見落とせない
のではないのでしょうか。
《クロ野球ニュース》
それでは今回のクロ野球ニュース。まず、７月１７日現在の順位
表です。
１ 巨人 13−８ １ .619
２ 広島 13−９ .590
３ ダイス ９−８ １ .529
４ 大洋 10−９ １ .526
５ ヤクルト９−10 １ .473
６ 阪神 ８−13 １ .380
７ 中日 ７−12 １ .368
意外や意外、ダイスの大健闘。しかし、巨人３連戦２敗１分する
など、最近勢いがなくなりかけています。投手不足、打撃不振が響
いています。もともと守備のいいチームなのですが、エラーも目立
ってきています。
逆に最近好調なのが巨人。引き分けをはさんで７連勝。原の本塁
打量産をはじめ打線が当たりまくっています。投手陣も、斎藤が４
試合連続完投勝利するなど好調です。
広島は、阪神３連戦を３試合とも１点差でおとして少しつまずきまし
た。そして７月13日ダイス戦に敗れ首位転落です。
投手陣に不安のある大洋ですが松本が２勝、しかもキーオ、北別府に
投げ勝ったのはうれしい誤算です。
ヤクルトは投打とも好不調の波が激しく、今一つ勢いに乗れません。
ちなみに、先発した試合が２試合連続雨でコールドゲームとなった中本
は、「雨男」としてすっかり有名になっています。
阪神は有力選手が立て続けに故障し、低迷しています。しかし横谷が
よく打ち、穴を埋めています。「ミスターツーベース」とよばれるほど
二塁打、それも適時二塁打がよく出ています。
中日は打線につながりがなく、本塁打でしか点が取れない状況です。
ただしその本塁打は実に多く飛び出しています。
＜ダイス選手レポート＞
（カッコ内は背番号）
リビングストン(26)の故障で第３の外人ブレナン(14)が一軍入り。は
じめは全く当たりがありませんでしたが、やがて本塁打が続々出るよう
になりました。しかしなぜかブレナンが打つときに限って試合は負けと
いう変なジンクスも出るようになりました。そして、明日からまた２軍
に戻るという日の試合、ダイス−阪神戦。０−０で迎えた２回裏ブレナ
ンは阪神先発仲田から２ランを打ちます。ブレナン最後の日ということ
でナインも奮起したのでしょうか、３回には山本( 4)、ウォーター(18)
の適時打で２点、８回にも井上(50)の犠飛と林(39)の適時打で２点を追
加。一方阪神打線は奮起した井上から１点も取れず、結局６−０でダイ
スの勝ち。ブレナンはＭＥＰに選ばれ、有終の美を飾りました。
＜名勝負解説＞
大洋−中日２（横浜）
新浦と山本の好投で６回まで両軍無得点。しかし７回裏、ポンセが２
号ソロを打ち大洋が先取点。
大洋は８回から抑えの切り札中山をマウンドへ。９回２死走者な
しまでこぎつけますが、ジョージが土壇場で同点本塁打。今シーズ
ン初の延長戦となります。
延長戦は中山と、やはり８回から登板の郭が共に好投し、結局１
対１の引き分けに終わりました。
阪神−巨人１（甲子園）
６回表、巨人は岡崎の犠打と駒田の二塁打で２点。８回にはクロ
マティの二塁打と駒田の２ランで３点。阪神先発池田をノックアウ
ト。平田が６回に故障したこともあり阪神ベンチのムードは最悪。
しかし８回裏、好投の巨人先発香田が山口に適時二塁打を打たれ
ます。その後一死一、三塁となり真弓に３ランを打たれます。５−
４。投手交代。広田です。ところがこの広田が大誤算。田尾の二塁
打、横谷の単打で同点。そして二死満塁となり打者は和田。広田は
和田に何と四球を与えます。結局これが決勝点となりました。
阪神−中日１（甲子園）
１回表、立浪が仲田から先制の本塁打。宇野の適時二塁打と合わ
せてこの回２点。２回には中村の２ラン、そして立浪の２打席連続
ソロ。仲田ノックアウト。５、６回にも追加点をあげ計１０点。一
方阪神は、大量リードに助けられた西本から２点しか奪えません。
９回裏。代打佐野の適時打で３点目。その後一死満塁となり、西本
はマウンドを郭に譲ります。打者は岡田。岡田はここで郭から満塁
本塁打。負けたとはいえ、阪神の意地が見られた一戦でした。
大洋−ヤクルト１（横浜）
斉藤と伊東の見事な投手戦。４回裏のパチョレックの適時二塁打
による得点がこの試合唯一の得点でした。
広島−中日１（広島）
１回表ジョージのソロ、２回裏に小早川のソロがでましたがその
の後は大野、山本両者共譲らず、１−１のまま。延長戦かとも思われ
ましたが９回裏、小早川がサヨナラ本塁打。２−０で広島勝ちました。
ダイス−ヤクルト２（ダイス）
上原(96)と尾花が共に好投。尾花は１回裏山本( 4)にソロを打たれま
すが２回以降は冴えた投球でダイス打線を無得点に抑えます。
しかし上原、２回に四球、暴投などで危ない場面こそあったものの、
ヤクルトに全く点を与えず完封、それどころかヒットさえ与えておらず
ノーヒットノーランを達成です。
中日−巨人１（ナゴヤ）
斎藤と小野の先発。巨人は１回表原の犠飛で先制。３回にはクロマテ
ィが２点適時打を打ち３−０とリードします。
勢いに乗る巨人は４回にも中畑が２点適時打、そして原が満塁本塁打
を打ち、９−０。５回以降は斎藤、川畑共よく投げ、結局９−０。斎藤
は完封勝ち。そしてこれが巨人８連勝の第１勝目となるのでした。
広島−阪神４（広島）
１回裏小早川犠飛と西田３ラン、２回には高橋慶のソロで５−０と広
島リード。しかし阪神、３回に１点返し、更に４回、連打と岡田、真弓
の本塁打で９点取り、逆に５点リードします。
５回に両軍１点ずつ取った後、７回表、満塁から真弓が走者一掃の二
塁打。その裏広島連打で７点取りますが惜しくも１点差で敗れました。
14−13。広島は白武、紀藤、川端、金石、津田、阪神は池田、渡辺、久
保、嶋尾、中西と、両軍あわせて十人の投手がこの一試合にマウンドに
立ちました。
ヤクルト−大洋４（神宮）
先発はヤクルト伊東、大洋斉藤。２−３で迎えた７回表、大洋は石橋
の３ラン等で５点を入れ、７−３とします。しかし８回裏、７回表に点
につながる失策をした荒井の２点適時打、そして続く広沢の適時打で計
３点。９回裏にも栗山の適時打で１点。同点で延長戦に入ります。
１１回表、大洋石橋が適時打で勝ち越し。大洋の投手は１０回から
中山。大洋の勝ちパターンです。しかしヤクルト粘ります。パリッ
シュが適時打で同点。そしてつづく広沢が中堅の頭上を越える二塁
打。ヤクルトの逆転サヨナラ勝ちでした。
《編集後記》
まず一言。遅れてすいません。「早く出す予定だ」みたいなこと
言って遅くなってしまいました。決してワープロのせいだとは言い
ません（言いたいんだけど）。入会葉書にお便り書いてくれた皆さ
ん、掲載が遅れてすいません。
遅れたからといってその分内容が充実したかというと、どうも自
信ないんですよね。ゲームブックに殆ど関係ない「クロ野球ニュー
ス」に紙面の半分以上をさいている状態。−１号でこのコーナーの
説明をしたところ反響が凄かったので悪ノリしてしまいました。中
日ファンとかオリックスファンとかダイスの村にもいるようです。
しかし僕としてはもっとゲームブック関係の情報を増やしたいんで
すけどね。折角冒険企画局の方々とお会いする機会があったんだか
らもっと情報をもらっとけばよかったと思う今日この頃です。
ＭＡＳＴＥＲＤ、完成が遅れそうです。ちょっと使いづらいので
改良しないと実用化が難しいんです。すいません（謝ってばかりだ
な、今日は）。
ゲームボーイというものがでました。これからはゲームブックの
ことを「ＧＢ」と表記できなくなるでしょう。僕はこれからゲーム
ブックを「ＧＢｋ」と略すことにしました（ゲームボーイは「ＧＢ
ｙ」）。それにしても、「持ち運び便利」ということでファミコン
に対抗していたＧＢｋにとってもＧＢｙの出現は脅威となるでしょ
う。ますます向かい風強くなったＧＢｋですがＧＢｙにない特性を
生かせばまだまだ捨ててはおけない分野だと思います。また次号。
1989年７月19日発行
ご意見・ご感想・原稿ご依頼等はこちらまで
ff4a-tky@asahi-net.or.jp
または NIFTY:GEF05575
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