あまみず(雨水)コーナー

雨水槽(タンク)見いつけた(浜松市周辺の巻)

浜松市の北に広がる三方原台地で見つけた雨水タンク。宅地化が進む畑の中に忘れ去られたように建っていた小屋についていました。どうみても自家製。さびてしまっていますが、右上部の出っ張りの下には窓、左下に見えるのは蛇口です。近くで畑仕事をしていたお年寄りに聞くと、ここで昔牛を飼っていたとか。結局誰がこしらえたのか、分からずじまいでしたが、いずれにしても、水がとても貴重だったことは分かります。この地区に水道が入ってまだ10年もたないのに、水を集めるための工夫の跡を知る人があまりいないのが現状です。
   

みかん畑で見かけた雨水槽。樋の終点、右下の槽に雨水を貯めます。この写真では建物の大きさがわかりませんが、作業用の小屋です。現在は農業用水がいきわたっていますが、それがなかっ頃の名残の樋と水槽です。水槽はコンクリート製。屋根に降るわずかの雨でも大事に集めて使っていたのです


不要になった浄化槽を雨水タンクにどうぞ
下水道化が進んで、全国各地に働きを終えた浄化槽が
再就職先を求めています!!

私の家で下水道工事が行われたのは3年前。その時はなんの疑問も持たずに、埋め戻しました。ひょっとしたら、工事の方から打診があったのかもしれませんが、まったく記憶に残っていない。もし、その時雨水を貯められるよと言われたら、ちょっとは考えたでしょう。そして、補助金がでるから、自己負担はほとんどないよといわれたら、即浄化槽を雨水槽にしたことでしょう。
21世紀には水戦争が起こると聞きました。それでなくても、水は私たち生物にとってなくてはならぬもの。屋根や舗装道路に降る雨を、ただただ管の中を走らせる手はありません。少しでも地中に返して、水の循環を豊かにしましょう。全国の自治体の中には、浄化槽を雨水槽に転用するに際して、補助金を出しているところがわずかですが、あります。代表的なところは埼玉県の越谷市(0489/64/2111)、愛知県の豊田市(0565/31/1212)です。

 同様のことは、企業にもあてはまる、それなら環境を守ろうをテーマにしている企業に雨水槽への転用を提案してはどうだろうと、雨水仲間の犬山市に住む石田信彦さんにメールを送ったら、次のような返信が届きました。

雨水利用、今しばらく普及は難しい

環境保護等を語っている法人に関して、雨水槽への転用を進められないかですが、結論から言えば、まだまだ現時点では難しいと思います。法律が改正され、大手企業では雨水の利用が義務づけられるとか、雨水を利用する企業に特別な助成金が出る、など行政から具体的な処置が取られない限り、今しばらく普及は難しいと思います。
先日、ある環境の勉強会のなかで雨水をトイレの流し水に使用していると言う人の発表の後で、市の職員という人から手が上がり「雨水の利用は下水道料金に加算されないので基本的に違法である、やめていただきたい」というなんともあきれた意見が出た。雨水利用をしている人は、環境を考えて生活の中に取り入れ、実践しているに対し、もう一方ではなんの考えも無く「きまりだから」の一点張り、これでは考え方の次元が、1階と10階くらい違っているからいつまで経っても平行線のまま解決にならない。または、関心があっても行動に移さない人、建前だけの人、と言うのにもちょっと困りもの。
こんな事からも分かるように、一番の問題点は、まだ多くの人々が雨水を生活の中に利用していく事に対してその必要性を理解していない、関心の低さに尽きると思われます。今後の普及を考えれば(ビジネスも含めて)行政からの指導が一番と思いますが、雨水が生活の中にどのように利用出来るのか、またそうするための設備(安価に雨水利用が出来るシステムの販売)や、ノウハウの提供、企業にはメリット(経費削減や、対外的に与えるイメージ効果)の提供がカギになるのではないでしょうか。

石田信彦さんへのE-mail   jin0030@c-d-k.or.jp


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