発行日: '99年11月27日(土)
発行:守山リス研事務局

リス研通信 No.735-5

尾張旭市の小学校への活動 - 5

日時:
1999.11.13 9:30〜14:00
場所:
東谷山
参加:
瑞鳳小学校の子供たちと両親 58人

11/13 東谷山での自然観察会

天気は心掛けが良く快晴。

順番に参加登録をして、集まったこども達とご両親に、文化部の方々がグル−プ分けの表、サポ−ト会員の募集の資料、リス研クラブを開きませんかという呼びかけを配って頂き、開会宣言。文化部の方の音頭ではじまり、田中さんのあいさつ。

[集合の風景]

9時15分には晴天の下、人が集まりだした

[出欠確認]

受け付けで出欠を - 私の名前はあるかな?

今日の活動予定をシナリオ通りに説明。途中で木の名前を当てるクイズがある事、音の地図つくりを頂上で食事の前後にやることを説明。セミナーに参加していない子供もいるため今一度、復習として采女さんから、エビフライ、クルミの食べ滓、リスの巣を再度紹介し、グループ毎に出発した。

[出発前]

出発前の「復習」- 本物の巣を紹介

シデコブシの生存理由と今後

さあ出発。激しい交通の道を横切り、昨晩の小雨で少しぬかるんだ道を歩きながら登山道入り口に向かう。入り口でリョウブの木( 春にご飯に入れて食べられる事) 。またシデコブシが一帯に残っていること。この土地は東谷山、瀬戸から知多半島の先まで同じようにつづきシデコブシが残っていること。シデコブシは酸性ぎみの水辺のところに生えること。数年前に、シデコブシ樹下の水のpHを測定した時にはほぼ中性であったので水が良いという点だけを見ていたが、シデコブシにとっては、良くないことが後から判ったことを説明。酸性の水で抑えられていたコナラやその他の広葉樹が、急速に成長する事を紹介。春になったらぜひシデコブシの花を見に来てくださいと招待。

肉食植物モウセンゴケ

グループ毎に登ってゆくため、前のグループが道でしゃがんで何かを見ていた。それはモウセンゴケだった。うす赤い花をのようにみえる小さな植物を「肉食植物」と説明すると「え! 植物が動物を食べるの? 」とほとんどのこどもが驚く。ハエやハチが先端のネバネバの所に触ると逃げられずにそこで溶けてしまいエサとなってしまう事を紹介。今までの日常生活とは逆転した事に驚いたようだ。

遷移の中身を知る

それから更に登って行きながら、「もともとこの山は全山アカマツの山だったこと。瀬戸の窯業のため燃料として使われ、その後にコナラや広葉樹が次第に増えた事を紹介。おそらくその当時はマッタケもいっぱい収穫できた事と思われる旨を紹介。そして石油燃料に切り替わり、コナラも利用されなくなった。それ以後山はアカマツとコナラの大戦争が始まったことを説明。アカマツが育ったやせた土地に、落ち葉が体積し、土がどんどん富養化し、コナラの成長スピードがアカマツを上回ってきた状況を現場で説明。あるおかあさんは「そんなように山をみたことがなかった。山がほんとうに生きているということがわかった。」と言われていました。今後もそんな視点で見ていってもらえれば遷移という難しい言葉なくしてもしっかりと中身を理解して頂けると思いました。

ムササビが掘ったと思われる枯れ木の入り口を紹介、この山には他にも確認され、生息している事を紹介。

[枯れ杉の観察]

リスが皮ハギした枯れ杉を観察


← 前へ | 次へ →
「リス研通信」へ
「守山リス研究会」の入り口へ