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OZ's電影中心(2000)

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追憶の上海

(原題:紅色恋人)

●監督:葉纓
●出演:レスリー・チャン(張國栄)、梅[女亭]、トッド・バブコック、他

1998/中国、97分

 この作品のレスリーはめちゃくちゃかっこいい。

 レスリー演じるジンは共産党幹部。妻を死なせてしまったことに苦しみ ながら、運動に献身している。


 ジンは、偽装妻の秋秋が逮捕されたと聞き、身代りを申し出て逮捕され処刑 される。「革命の大義」よりも愛に殉じた。エゴイズムと批判されかねない行 動ではある。(パンフレットの石子順氏の批評の中に、中国国内で批判があっ た、と述べられているが、批判者はここを問題にしたのではないだろうか?)

 しかし、弾圧された「普通の人々」を救うこと…これも「革命の大義」に含 まれる、いや、「大義」の中でもとても重要なことではないのか? …そんな 思いに駆られた作品だ。



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花火降る夏

(原題:去年煙花特別多)

●監督:フルーツ・チャン(陳果)
●出演:トニー・ホー(何華超)、サム・リー(李燦森)、ジョー・クーク(谷祖琳)、他

1998/香港、128分

 英国人でも中国人でもない、いったい自分は何者なのだ!? という、「祖国回 帰」を前にして、アイアンディティの「あいまいさ」に揺れる香港人の姿を描い ている。

 現実(といってもフィクションだが)と、想像あるいは思い込みのシーンが 錯綜していて、はらはらした。と同時に、このシーンはいったいどちらなのだろ う? と好奇心が湧き、飽きなかった。



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クレイジー・イングリッシュ

(原題:瘋狂英語)

●監督:チャン・ユアン(張元)
●出演:リー・ヤン(李陽) 他

1999/中国、90分

 中国のカリスマ英会話教師・リー(李陽)先生って人が、最近、日本の マスコミにもかなり登場したらしいのですが、そんなこと知らずに、リー先生 を追ったドキュメンタリー映画「クレイジー・イングリッシュ」を見に行って きました。(リー先生をテレビで見た人います?)


 リー先生が、全国行脚して、「英語を学んで金儲け!」とアジリまくり ます。それを聞く子供やら学生がものすごく熱狂的。まるで洗脳されてる みたい。


 ドキュメンタリー映画だから真面目で退屈かも、という気持ちもあって、 どんなモノかな? と半信半疑だったんですが、これがなかなか笑える。最後 までリー先生の勢いに圧倒されてしまいました。




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あの子を探して

(原題:一個都不能少)

●監督:チャン・イーモウ(張藝謀)
●出演:ウェイ・ミンジ、チャン・ホエクー、他

1999/中国・アメリカ、106分

 単純な「お涙ちょうだい」でないところが面白い。最初から最後まで、お金・ お金…のシーンの連続だ。


 そもそも、代用教員の少女ミンジが、街(ロケ地は河北省張家口市のようだ) に出稼ぎに行ったホエクーを探しに行くのか、と言えば、「一人も生徒を減ら さなかったら」上乗せされる10元がほしいからだ。決して「高尚な」動機では ない。

 そして、街に行くバス代を稼ぐために、生徒をレンガ工場に動員して働かせ てしまうし、街では、探す手伝いを頼んだ女の子に、「料金」を請求され、 その値段をめぐって喧嘩をするのだ。


 ところが、ミンジが街でホエクーを探すうちに、いつのまにか目的が「すり 変わって」、心からホケクーを心配するようになる。…その辺が、チャン・ イーモウ監督が表現したかったところのようだ。

 でも、私にとっては、市場経済化の進行、そして、都市・農村間の経済的格差 の拡大という「中国の現在」を実感する作品だった。


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流星

(原題:流星語)

●監督:ジェイコブ・チャン(張之亮)
●出演:レスリー・チャン(張國栄)、エリクソン・イップ(葉靖嵐)、キーキー他

1999/香港、111分

 ほろっときちゃいました。


 女性ではなくて、子どもに愛を注ぐレスリーもいいです。レスリー演じる ウェイが、ミンと遊んだりおしゃべりしたりするシーンは、とても自然で ほほえましい。


 レスリー自身は「アッパークラスのイメージがつきまとっている…」 (プログラム中のインタビューより)と語っているのが、不精ヒゲの庶民スタ イルがとても似合っている。


 ところで、ラストでは、実の母親であるリャン(キーキー)がミンを引き取る ことにあっさり決まってしまう。子どもを捨てた母親を前にして、怒りやわだ かまりがないわけがないと思う。ウェイはお人好しすぎないか?


…このあたりの気持ちの変化は、エンターティメントに仕上げるべく、監督が ストーリーに織り込まなかったのだろう。これはこれでいいのでは、と思いま す。


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