<湯殿山>
(ゆどのさん)山形県鶴岡市(旧・朝日村)
旅行日 '97/9
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出羽三山の最後は湯殿山(ゆどのさん)。湯殿山といってもこの場合、ピークのある山ではありません。標高1000m付近に建つ湯殿山神社のこと。
芭蕉は、月山登頂を果たした日は頂上付近の小屋で一夜を過ごし、翌日、湯殿山までの険路を往復しています。
標高1984mの月山から湯殿山に至る道は、下る一方なので楽といえば楽。が、月光坂とよばれる3ヶ所の難路があり、急崖を鉄梯子で下るところもありますので油断は禁物。安易な気持ちで行かぬように(そもそもここは修験の山なのだから)。
なお湯殿山だけ参拝するのなら、国道112号線から湯殿山有料道路を使えば、いともたやすく行くことができます。
さて、やっとのことでたどり着いた湯殿山神社。参拝の段になるのですが・・
惣(そうじ)て、此の山中の微細(みさい)、行者の法式として、他言する事を禁ず。仍(より)て、筆をとゞめて、しるさず。
<現代語訳>いったいに、この山の中の細かいことは、修行者の決まりとして他人に話すことを禁じている。よって(これ以上は)筆を控えて記さない。
ということで、私もこれ以上ご紹介できません。あしからず。
続いて、芭蕉の句(↓)へ。
<芭蕉の句>
語られぬ 湯殿にぬらす 袂哉
(かたられぬ ゆどのにぬらす たもとかな)
<句意>
- 湯殿山の神秘は、他人に語ることができないが、(それだけに感動も並々ではなく)感涙のあまり袂をぬらしてしまうほどである。
湯殿山境内の芭蕉句碑(向かって右)。仲良く並ぶのは曽良の句碑。
湯殿山 銭(ぜに)ふむ道の なみだ哉
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