高速増殖炉(原型炉)(FBR) |
1983.01.25 |
1991.05.18(現在運転停止中) |
28万kw |
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上側5分の2ほどが敦賀市で下側5分の3ほどが美浜町。敦賀側にあるのが白木(しらき)の集落だが、この白木の集落は南側も北側もクルマの通れる道は途絶えている。交通手段は船のみという場所だったのであろう。漁業が主体で、狭い耕作地で細々と農産物を生産していた、侘しい集落であったことが伺える。 |
道路網が整備され、美浜側の丹生(にゅう)から敦賀側の白木までは白木トンネルが完成し、クルマで簡単に行き来できるようになった。さらに白木の集落付近から北にトンネルが延び、その先が「もんじゅ」である。点在する砂浜には京阪神地方から海水浴客も訪れるようになったろう。 |
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↑今日の旅の出発地はJR北陸本線・敦賀駅。1日5便の「白木」行きのバスに乗る。「白木」は「しらき」と読む。「居酒屋チェーン店」ではなく「てなもんや三度笠」の方だと覚えておけば良い(←若い人には分からないか) |
↑バスは敦賀半島の西側の海岸に沿って走る、はずなのだが、崖崩れがあったとかで迂回ルートを通る。日本で最も原発の集中するこの半島で、非常時の交通路の確保は大丈夫なのだろうか? 美浜原発の先、この「白木トンネル」を抜けると敦賀市白木の集落へ。 |
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↑敦賀駅から終点白木まで54分の所要時間のはずが迂回運転の影響で15分ほど余計にかかってしまった。ここ白木は漁業を営む家が十数軒ほどのごく小さな集落。砂浜に立つと、海の向こうに「もんじゅ」が姿が良く見渡せるが、イスラムのモスクの様にも見えるといったら不敬になるであろうか。この砂浜では、もんじゅに反対する人達の集会が良く開かれるそうだ。
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↑バスで来た道をバス停1つ分、徒歩で約5分程戻ると、もんじゅの展示館「エムシースクエア」へ。展示館の建物の左横には「もんじゅ」の姿がチラリと見える。このエムシースクエアは民主党政権時のいわゆる「事業仕訳け」により、2012年3月末をもって閉館になりました。
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↑福島第一の事故後に激増したネットでの原発ウォッチャーの間で突如注目を浴びる事になった、原子力機構・高速増殖炉開発部門のマスコット「プルト君」。「プルトニウムは飲んでも大丈夫」という名セリフで大きなヒンシュクを買いました。プルト君は茨城県東海村でもお馴染みのキャラですが、ここ福井県敦賀市のプルト君は格好といい色合いといい微妙に違う気がします。 |
↑エムシースクエアのなか。やはりガランとしています。ひとり、ラフな格好をしたオジサンが。近畿地方からでも休日のドライブの途中でしょうか?「入場無料」という看板につられて入って来てしまったようです。訳の分からぬ場違いな所に来てしまったと困惑しながらも何も見ないで帰るのはもったいないと、展示物をチラチラ見ながら足早に過ぎ去って行きました。 |
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↑「もんじゅ」の模型。左側が原子炉、中央が蒸気発生器、右側がタービン。基本的は仕組みは日本の一般的な軽水炉とそれほど変わりません。ホログラフィーで映し出された博士が仕組みを分かりやすく(?)教えてくれるのですが、私のカメラではうまくその姿を撮影することは出来ませんでした。
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↑同じく「もんじゅ」の模型で、こちらは縮尺25分の1でスケルトンになっています。一般的な原発でも配管は複雑なのですが、高速増殖炉は3次系まであるということでさらに複雑さを極め、批判的な人からは「配管の化物」などとも揶揄されます。
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↑前述したとおり、1995年12月8日、もんじゅの二次系配管でナトリウムが漏れ出すという事故が発生。高速増殖炉でナトリウムが漏れるということは致命的な事態に繋がりかねず、関係者の衝撃は大きかった。さらにはマスコミの集中砲火と言うオマケまで付いた。その事故の原因に関する展示物です。 |
↑事前に予約して見学した人にだけもらえる記念のボールペン。なんとプルト君の絵柄が入っています。こんなもの貰って無邪気に喜んでいるようじゃ、私のオツムも幼稚ですね。 |
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↑エムシースクエアの向かい側にはナトリウム取研修棟というのがあってこちらも見学。係員の説明を受けながら簡単な実験をしたりします。高速増殖炉は1にも2にもナトリウムの安全性が課題なのです。 |
↑エムシースクエアの先300mほどにゲートがあってここから先はもんじゅの構内。当然の事ながら警備は厳しい。事前に予約すれば構内の見学が出来、もんじゅの本体を間近に見られます。写真撮影はもちろん禁止です。 |