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    話の泉

〈11〉聖神中央教会事件を考える

   

 ★はじめに
 京都の聖神中央教会事件については、一般のマスコミやキリスト教新聞を通して、間接的で大雑把な情報を得ただけなので、ここで述べることは一教会人としての筆者の感想と印象であることをお断りして置きます。

 ★金某牧師のこと
 オーム事件が、宗教全般に対する世間のイメージに打撃を与えたのに対し、この事件は、キリスト教会に対する世間の信頼に泥を塗りました。事件発覚当初、マスコミはこの教会を新興宗教団体と紹介していましたが、時間と共に明らかになって来た事は、この在日韓国人牧師は韓国のプロテスタント教会の大韓イエス教長老会総会神学校を卒業した正規の牧師である、ということです。
 ★勿論、こういう事件を起こした張本人であることはほぼ間違いない事実のようですから、形式的資格はあっても、実質上は牧師の名に値しない俗物であったことは明らかです。彼は元来が自堕落な生活を送っていた男でしたが、改心してクリスチャンになり、更に献身して牧師になったとされています。
 ★しかし、逮捕後、犯行を自供しておらず、改悛の情が見られないところから察して、彼の信仰者としての罪からの悔い改めと新生体験に疑問が生じます。キリストの弟子に選ばれたイスカリオテのユダが、キリストの弟子団の会計係として日々主イエスと行動を共にしながら、その金庫からお金を常習的に盗んでいたように
(ヨハネ12:4〜6)、この金某牧師はクリスチャンになってからも肉欲の奴隷状態から開放されて居らず、何らかの性的悪癖に染まっていたのではと考えられます。

 ★悪魔に機会を与えてはならない
 ひところ、アメリカの有名大衆伝道者たちが次々と、セックス・スキャンダルを引き起こして伝道界から引退を余儀なくされるという悪いブームが起きた時代がありました。これは、当時のアメリカのキリスト教会全体に聖書、特にマタイ5:28のキリストのことばを軽視する傾向があったためだと言われています。そのマタイ5:28のみことばは「しかし、私はあなた方に言う。誰でも、情欲をいだいて女を見る者は、心の中で姦淫を犯したのである。」です。
 ★聖書は、男性中心の表現法が取られていますから、この聖句は男性側の罪だけを表現していますが、女性の側に焦点を合わせれば、この聖句は女性の心中の罪を暴くことばでもあります。「欲がはらんで罪を生み、罪が熟して死を生み出す。」
(ヤコブ1:15)。とありますように、心を日々聖めることを怠ったクリスチャンは、たとえ牧師でも性の誘惑に勝利する力をもたないのです。
 ★「悪魔に機会を与えてはならない」
(エペソ4:27)という小文を当HPに載せてありますが、そこで述べましたように、クリスチャンが悔い改めない罪を心の中に隠し持っていると、サタンがそれを見て、それを取っ手(ハンドル)にしてその人を支配し始めるのです。

 ★にせ預言者
 聖書は教会の中に羊の毛をかぶった狼、すなわち、偽預言者が出て来るようになると再三予告しています
(マタイ24:11;ヨハネ10:1〜15;ピリピ3:2)。この意味で、今回の事件はこの預言の成就の一つに過ぎない、とも言えます。このにせ預言者を教会に送り込んでくる張本人は勿論サタンです。「イスカリオテのユダの心にサタンが入った」と聖書は言っています(ヨハネ13:27)。日本語の聖書が「悪霊づかれ」と訳すギリシャ語(エホーン・ダイモニア)は、「悪霊を持っている人」と言う意味です(「悪霊づかれ」は誤解されやすい訳です)。ですから、「悪霊づかれの人」は必ずしもガダラの墓の住人(ルカ8:26〜39)のように皆凶暴になる分けではないのです。ユダも悪霊づかれ(悪霊を持つ人)の一人となったのです。
 ★金某牧師は現代の悪霊づかれ(悪霊を持つ人)の一人であり、キリスト教会に送り込まれたサタンの使者・にせ預言者の一人でした。サタンは、この終わりの時代に人々を教会から、キリストから、救いから遠ざけるために、数多く居るエイジェント(工作員)の一人として、彼を日本の教会に送り込んで来たのです。

 ★非聖書的教理
 また、金某牧師には非聖書的な不健全な信仰教理が見られるとも言われています。非聖書的な教理もまた、サタンの芽を育む温床ともなります。「クリスチャンになると金持ちになる」とか、「キリストを信じないで亡くなった親族の救いを祈ろう」などと教えたり、「うちの教会を離れたら不幸になる」などと言って信徒を脅している教会はすでにサタンに機会(足場、手掛かり)を与えている教会であり、みことばのきよめ・剪定
(せんてい)(ヨハネ15:2,3)を必要としている教会であることを自覚しなければなりません。

 「心の聖(きよ)い人々は幸いです。彼らは神を見るからです」
(マタイ5:8)


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キリスト紀元2005年 5月 20日公開

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