1998年に観た映画 



は、たらによる作品の評価です。最高は、5つです。



   
夢翔る人

 今年 私の中で大ブレイクしたレスリー・チャン主演の作品です。でも作品に対しては 冷静に評価したつもりです。ポルノ映画を撮る監督の話なんですが 前半と後半のシンの情けない男から 目覚めた男への変わりようは、上手い。そして、モニクのあえぎ声の変化も良かった。それに 香港でのポルノ映画の取り方というか裏話がいろいろ描かれていて題材自体が面白かった。シンを優しく包み込むお母さんが とてもいい味出してました。ラストで女性のヘアや男性器が登場したのはびっくりでしたが 香港では、許される範囲だそうですね(日本もいいのかなぁ・・・)。







   
アルマゲドン

 待ち焦がれて やっと観られた作品でした。現代の特撮技術を結集して作られた超ハイテクムービーといった感じでした。今年、劇場の客席で一番泣かされた作品に、間違いありません。ブルースとリブの絡み、ベンとブルースの絡みで何度となく泣かされ、ラストのエアロ・スミスの歌が流れると また涙が出て 席を立つことが出来ませんでした。でも 劇場を出るとあまり余韻は残りませんでした。
 地球を救うために宇宙へ飛び立つ掘削士達。彼らの肩に地球の運命が掛かっている。まさに これは 細かい設定は違えども大意は、私の大好きだった『宇宙戦艦ヤマト』通じるものがあるという気がしました(一緒にするなと怒られるかな・・)
 とにかく ダイレクトに感動しました。良かったです。ただ、誰でも気付くはずの松田聖子を 私は全然気づきませんでした。タクシーの運転手ばかりに気をとられていたせいだと思います。お恥ずかしい・・でも聖子を観に行ったわけじゃないからいいもん(負け惜しみ)。







   
Xファイル・ザ・ムービー

 まず、モルスカに「お久し振り!」とご挨拶。久しぶりと言っても、10月にビデオレンタルでシーズン5を観たので 約一か月ちょっとぶりです。なんとも意味あり気な「the end」というエピソードの後の このムービーでした。映画が出来ると聞いた去年からこの日を指折り数えて待っていました。待ちすぎたかもしれない・・・。大好きなこのモルダーとスカリーのキャラクター、決して揺るぐことのない信頼関係は、テレビのまま保たれていて今迄と変わらずお気に入りですが なんだか すっきりしない。それは、多分 今回の映画でいろんな謎が解明されると期待しすぎたからでしょうね。モルダーの妹サマンサの事やスモーキングマン周辺の事とか私が知りたかった事は、全然分からなかった。それより、この映画は、続きの映画を作る事を前提にして作られているような気しました(確かに この後テレビでもシーズン6、7と継続される事が決まっているので当然かもしれませんが)。だから、謎をそのまま残して次回に回そうとしてる。それがとてももどかしい。これだけ、待ったのにぃ!と言いたい気持ちでした。その点が残念では、ありましたが 大画面を使っての『X-File』もなかなかでした。しばらく振りに“スプーキー”というあだ名も出てきたり 交差点でどっちにに行くかという時、必ず二人の意見が分かれるというシーンもX-Fileファンなら笑えるシーンですよね。そういうサービスはうれしかったです。そして、期待(?)のモルスカの接近シーンは、うまい作り方だなぁと感心。してないようでしてる、してるようでしてない・・。ところで、今回エイリアンの怖いこと・・一体なんなんでしょう? このエイリアンはちょっと違うタイプにして欲しかったなぁ・・。







   
モンタナの風に抱かれて

 モンタナの景色は、とてもきれいでした。あんな自然の中に包まれていれば 誰もが心を癒されるかもしれない、そんな気はしました。馬の言葉が分かるホース・ウィスパラー、ブッカーは、馬や人の心を癒していくが 自分も癒されぬ傷を持っていた。実際、私たち全ての人間が多かれ少なかれ心に悩みや傷を持っているはずです。そんな人間の弱さも表わしたかったと思いますが いまいち 私の心には響いてきませんでした。友達と片足を失ったグレースに関係するシーンでは共感しましたが それ以外はなんだか映画がぼやけてしまったなぁという気持ちが強いです。







   
アナスタシア

 劇場でアニメを観たのは、もしかして、初めてかもしれません。あっ 違いました。『キャプテン・ハーロック』を観に行きました。同じアニメでも ジャンルが違いますけど「ハーロック」は面白かったですよ(私、『銀河鉄道999』の大ファンだったのでなおさらなのかもしれないですが・・)。と、話がわき道にそれました。
 『アナスタシア』は、最初ディズニー作品かと思うほど 画風が似てるなぁと思ったら 以前ディズニーにいた人が関っているのですね。20世紀フォックスが初めて世に出したアニメーションは、歴史的な話題をファンタジックに描いていることや立体映像で奥行きを作り出し幻想的なシーン(雪がしんしん降る場面や舞踏会シーン)が素晴らしかったなあと思います。思ったよりドラマチックではなく あっさりしてるように感じました。「ワンス・アポン・ア・ディッセンバー」という曲(あのオルゴールの曲)が気に入ってます。







   
マーキュリー・ライジング

 まず サイモン役のマイコ・ヒューズの演技には、驚かされました。彼が、この役を演じる為に精神に障害を持った子供とその医師のやりとりを観察したり、子供たちと一緒の時間を過ごすことで 役作りを考えたと 後で知った時には、さらにびっくりしました。今年、ブルース・ウィリスの出演作品を観るのは、2本目(『アルマゲドン』も観るので3本になりそうです)ですが、前回の殺し屋とは、180度違うFBI捜査官役も なかなかのものでした。ちょっと、話が反れますが 外人は、おでこ部分の髪の生え際が侵食されても どうして あんなに素敵なんでしょうね(コスナーにしたって、ケイジにしたって・・)。話を戻します。ドキドキさせるスリルもあり、アートの言葉にサイモンが言葉で答える事はないけれど すこしづつ気持ちが通じていく所、特にラストが良かったです。



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プライベート・ライアン

 戦争モノを劇場で観たのは、初めてでしたが この作品は、ビデオではなく 絶対に劇場で観るべき作品だと感じました。特に最初のノルマンディ上陸のシーンは、観る者を釘付けにし圧倒します。あの音響と映像に自分がその場にいるかのような錯覚を覚え、ショックを受けました。
 生死も分からず顔さえ見たことのない二等兵の為に 生死を共にしてきた仲間が死んでいく。なぜ、そこまでしなければならないのか?ライアンが登場するまで観客の私は、兵士達と同じ気持ちになったり、帰りを待つ母親の身になれば やはり連れ戻してあげて欲しい、そして 兵士達の家族の身になれば また・・と、いろんな立場の人の気持ちを思い複雑になりました。また、命を助けられた敵が 助けてくれた敵を撃つ、戦争の中にあってはそれを裏切りとは、言えないのかもしれない。けれど、私はその不義理な敵兵に憤りを感ぜずにはいられなかった。殺るか殺られるか、これが戦争なのだと何度も何度も思い知らされました。
 ミラー大尉のラストの言葉には、胸を打たれました。あれがこの映画の意味なのでしょう。終戦後に生まれて戦争の経験のない私には、戦いが不幸以外に何ももたらさないとしか思えなかった。でも それでは、戦争で亡くなった人達の死が無駄になってしまう。だからこそ 戦争は決して起してはならない事を幼い子供であっても伝えていかなければいけない、そして、自分が今、こうして生きていることを 全ての人に対してもっと感謝しなければならないと強く感じました。



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リーサル・ウェポン4

 シリーズ4作目ともなると メルちゃんもホリが深くなったなぁと感じました。3作目まで 長くしていたリッグスの髪も『陰謀のセオリー』の時と同じように すっきりして おちついた雰囲気。映画の中でもそれから目を反らさずにリッグスの年齢的な衰えも素直に表わされていて ちょっぴり淋しい気もしましたが 妙に納得してしまいました。いやぁ、それにしても あの『少林寺』で有名なリー・リン・チェイ(ハリウッドでは ジェイト・リーというそうですが)が素敵でした。技というか型というか スパスパとキマッて リッグスもマータフも四苦八苦。主役二人にとって最悪な強敵にふさわしい役者だったと思います。また、いつもながらのアクション、ぶっ壊しシーン、リッグスとマータフのジョークの掛け合いも健在でおもいっきり楽しめました。ラストでの記念撮影シーンや その後のエンドクレジットでスタッフまで登場した スナップ写真の数々、これで 『リーサル・ウェポン』が幕を閉じるという意味なのでしょうね。気持ちが沈んだ時でも 元気が出そうな一本でした。



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GODZILLA

 私は、日本版ゴジラを ほとんど観たことがありません。でも アメリカ版は、あの『ID4』を作った人だから きっとおもしろいに違いない。映画館の予告編だって あんなに大迫力だったし・・・と期待していたのです。実際は、イメージとはちょっと違いました。予告編で足や尾っぽだけが画面に現れた時までは、一体、どんなヤツが出てくるんだ?と楽しみでした。いざ、全身が見えた時、あの顔はゴジラでな〜い!!確かにあれは、「GODZILLA」であってゴジラではないんですよね。日本のゴジラが頭にあるからイグアナゴジラを受け入れられないのかもしれません。でも それだけではなくて まず第一にGODZILLAは、悪いやつじゃない(製作者は、もともと悪者にするつもりは、なかったらしいので 当然なのですが)って事が 何よりの原因。GODZILLAは、被害者なんです。当の本人は、「なりたくて、こんなにでっかくなったんじゃない!」と言いたい位でしょう。マンハッタンにやってきた理由だってイグアナの本能(らしい)だし。デッカイから攻撃される、ただそれだけです。後半だって 子供を殺されたから 怒っただけだし。だから GOZILLAが死んでも わ〜っと 思いきり喜べなかった。逆に可哀相でした。だからと言って、その姿をみて、核反対とか自然破壊を食い止めようという思いにまでは、発展しなかった。何かを訴える作品より、超娯楽作品という形でGODZILLを 徹底的に悪者にしてくれたら ラストがすごく盛り上がっただろうにと 残念です。それと 彼の子供たちについてですが、こぶりながら あれだけ数がいると 親以上の迫力で物凄く、恐かった。ほとんど『ジュラシック・パーク』の世界です。私が 気に入ったシーンは、親ゴジラと子ゴジラの ずっこけシーンでした。これは、大笑いしました。



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ジャッカル

 有名な出演者が出ていたことで飽きずに観られました。「ジャッカル」と言えば 「ジャッカルの日」が すぐ頭に浮かびます。殺し屋ジャッカルの素性が全く分からないこと、変装して別人になりすまし 捜査の網の目をくぐりむける所は、同じでした。そうそう、金髪に染めるところも・・。デクランの登場と標的は、「ジャッカルの日」とは、違っていました。全体的には、まあまあ楽しめたのですが、リチャード・ギアが ちょっと、迫力不足と感じました。野性味というか 荒々しさが欲しかったな。いい人に見えて もの足りなかった。そして、一番ありゃと思ったのが ラスト。デクランがずっと電話をしていたのが あの人だったということ。そして、あの人が撃つとは・・。まっ 留めをさすことが出来て、主役の面目もたったって感じですね。



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ディープ・インパクト

 TVで流れていた予告、あの都市が津波に巻き込まれていくシーンが観たくて 映画館に足を運びました。話は、あの津波が起るまでの人々の戦い・・・と、いうか 生きるために懸命に努力する姿をえがいていました。大統領役のモーガン・フリーマン、今回の役では、地球存亡の危機という内容のせいか 全然笑わなかったなぁという印象ばかりが残りました(考えてみると、他の作品でも彼は、あまり笑わないですけどね)。ちょっと、暖かみのない大統領になってしまったなぁという反面、ジョークのうまい二枚目の大統領を演じる役者が多い中で 一味違った大統領を観せてもらえました。この作品の中で 家族愛、人間愛といったものが津波の大きさにも負けず、強く心に残りました。死を覚悟した時、人は、自分にも他人にも素直になれるのかもしれませんね。そして、念願の津波のシーンですが 『インデペンデンス・デイ』の爆風がそのまま波に変わったような感じでした。
 これが100%起りえない事では、無いと知り、背筋が寒くなりました。



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エイリアン4

 待ちに待ったシリーズ四作目をやっと見ること出来ました。『エイリアン』のリプリーが 自らの命を断ってから 200年が経っているのに 彼女の血液のサンプルが保存されていたというのは 実際に可能なんでしょうか? それは、ともかくとして 今回の作品は、私の思惑とは違う路線に進んだなぁという気がしました。実は、ついにエイリアンにも 愛情が芽生えるのかなと 勝手に想像していたんです。母性という意味では、そういうシーンもありましたけど もうちょっと違う感動を求めていたんです。甘い考えでした(まっ エイリアンに愛情は、似合いませんけどね)。でも リプリーがクイーンから生まれた エイリアン(ニューボーンというようですが)に「許して」というシーンでは、ちょっぴりじーんときました。エイリアンに追いかけられるシーンは、毎回どきどきさせられますが いつものセンサーは、今回登場せず リプリーの予感で 近いか遠いかが 分かるようになってたところで やっぱり血がつながっているんだなぁと実感しました。シガーニー・ウィーバーが 今迄と違った凶暴さを持ったリプリーをうまく表わしていたと思います。また、ウィノーナ・ライダーの役が公表されなかったのも うなづけました。これは、絶対に言えません。でも あのラストの後の彼女達の行く末が心配になってしまいます。
  今までの 作り方とは、一味も二味も違うなというのが実感です(監督が違うから当たり前ですけど)。


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この森で、天使はバスを降りた

 じわじわっと 心に沁みてくる作品でした。実は、見終わって1時間しか経っていないので まだ余韻がぬけていないので 人にストーリーを聞かれて話そうとすると自然と涙が出てきてしまいました。
 ギリアドの町の自然がとてもきれいでした。山がちな牧場で育った私は、 自分のかつての故郷とギリアドをダブらせて観ていました。パーシーを 最初に見たときの印象は、さすがに刑務所を出所しただけあって 気の強い女の子だなと思いました。けれど 表面的な印象とは裏腹に 彼女が心の中にしまってきた過去を思えば よく頑張って生きてきたと思わずには、いられません。前半で どれ程の辛い過去があったのかが語られず彼女が明るく暮らしていた分、後半で聞いた真実は、ショッキングな事でした。自分が これでもかという位 傷つけられてきたから 人の痛みが分かるのだと思いました。ジョニー・Bが唯一人 彼女に心を許したのも 彼女のそんな所を感じ取ったからでは ないかと思います。そんなパーシーをアリソン・エリオットが見事に演じていて 引き込まれるように観ていました。
 草原でジョニー・Bがパーシーの髪に優しく触れる所、彼女が歌っていたのは 癒しの歌。あの風景も そして二人の心もとてもきれいで感動的でした。自分の心が洗われるような作品でした。



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ピース・メーカー

 今年一本目のロードショーで なかなか良かったです。軍服姿のジョージ・クルーニーは、素敵でしたが 『フロム・ダスク・ティルドーン』の時の方が 格好良かったと思うのは、私だけかもしれません。彼は、ワイルドな方が似合っているような気がします。
 ウケたシーンが一つありました。よく 犯人を追うFBIとかが 止まっている車のボンネットを触って エンジンがまだ温かいので まだ近くにいる・・・というシーンは、よく目にするのですがホテルの部屋にあった“目玉焼き”に触って 「温かい! まだ近くにいるはずだ!」というのは、初めてでしたね。
 犯人の中でピアノを教えていたあの人が とても気の毒で 涙がでました。彼が選んだ道は、決して許される事ではないけれど 自分の家族を奪われた彼の哀しみを思うと いつの間にか 彼の立場に立って考えている自分がいました。それとは対照的に、あの主役の二人は、爆弾犯を狙う狙撃手に 子供がいるので撃てないと言っているのに 「撃て!!」と言ったところは、今一つ納得がいきません。確かに 撃てば大勢の人が救えますが その為に 子供一人が犠牲になるのは仕方がないのでしょうかね。映画なんですから わざわざ、そんなシーンを入れなくても良かったんじゃないかなと思います。そういう所もありましたけど 全体的には、迫力満点で楽しめました。  



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