Tactics6-2:ランドトランス対策

 ここでは【ランドトランス】への対策手段を紹介します。相手がラントラするのを黙って見ている道理はありません。相手の手を遅らせて、その隙にこちらも体勢を整えましょう。

 ドレインマジック

 ドレインマジック    単体瞬間スペル  コスト:80  レアリティ:S
 使用者は、対象敵セプターから、そのセプターの持つ魔力の30%を奪う


 【ドレインマジック】を扱った記事にも書きましたが、ひとつは【ランドトランス】使用後の魔力が多い相手に使って、相手の魔力を奪う方法があります。二つ目は、手札に抱えた状態をキープすることで相手に魔力を奪われる警戒心を利用して、ラントラそのものを抑制させる保持効果があります。使っても使わなくても、それなりに相手の【ランドトランス】を抑制し、展開を遅延させ、こちらの準備ができるまで時間を稼いでくれる性能は評価できます。
 しかし、手札に【ドレインマジック】を持ち続けることは、かなりの負担となります。貴重なカードスロットをひとつ潰している訳ですから。自分が劣勢な時ほど、カードの使用タイミングを吟味して、手札に温存しておきたいものです。誰かの展開を遅らせるために自分の展開も遅れさせる状態を俗に「仕事をする」とも言います。ずっと仕事をする訳にもいきませんから、保持することで得られる効果と犠牲にする効果を秤にかけて、ターン毎に判断します。

 仮に、自分とA、B、Cの4人がいて、Aが【ランドトランス】を使えば目標魔力を達成しそうな状況を考えてみます。まず、自分しか【ドレインマジック】を持っていないのであれば、手札に持ちましょう。適当に手持ち魔力の多い相手に打っても状況は打開されません。次に、自分ともう一人(BかC)が【ドレインマジック】を持っていた場合、相手が【ドレインマジック】を持っててくれそうな(展開を読めそうな)相手なら、適当なところで【ドレインマジック】を使ってしまいましょう。これは、相手に「【ドレインマジック】を持ち続ける」という「仕事」を押し付けるためです。逆に、相手が【ドレインマジック】を持っててくれそうにも無い相手の場合、自分が持ち続けるしかありません。相手の【ドレインマジック】も自分のも使ってしまったら、Aが達成してしまいます。

 メテオ・コントロール(メテオ、ローカスト)

 メテオ    単体瞬間スペル  コスト:200+□  レアリティ:R
 対象の領地のレベルを2下げる:対象の領地が連鎖していない場合、レベルを1にする


 ローカスト    単体瞬間スペル  コスト:100  レアリティ:S
 対象の領地のレベルを1下げる


 使い方は【ランドトランス】後にレベルが上がったら問答無用で打ち込む方法と、それを警戒してトランスを抑制させるために手札に保持する方法、【ランドトランス】前の高レベル領地へ使う方法の3つが挙げられます。【ランドトランス】を使うためには【ランドプロテクト】を採用しにくく、好相性のカードです。
 さらに【ローカスト】だけは、【ランドトランス】対象となる領地のレベルが4であっても、4人対戦の収支計算は100Gと低くありません。これは【ランドプロテクト】付きの投資先を用意している相手にも、その手前の段階から使えることを意味しています。
 終盤でのカードパワーを優先させるなら【メテオ】、様々な局面での使い方を優先したいなら【ローカスト】というように、ブックに合わせて選択しましょう。

 ハンド・デス(シャッター、スワップスペル、リフォーム)

 シャッター    単体瞬間スペル  コスト:30  レアリティ:N
 対象敵セプターの手札からクリーチャーカード以外のカードを1枚選び、破壊する


 スワップスペル    単体瞬間スペル  コスト:140  レアリティ:R
 使用者と対象敵セプターの手札を全て交換する


 リフォーム    単体瞬間スペル  コスト:80+□  レアリティ:R
 対象敵セプターの手札からクリーチャー以外のカードを選び、全てのセプターの手札やブックにある同カードを“マナ”に変える


 相手が手札に抱えている【ランドトランス】を破壊します。ただし、上記の【ドレインマジック】や【メテオ】が複数対象であっても機能していたのに対して、【シャッター】や【スワップスペル】は特定の一人しか妨害できません。また、再び【ランドトランス】を引かれると意味がありません。
 このように根本的な解決にはなりませんが、手札に抱える必要がありませんので、こちらの速度を落とさずに対処できる点は評価できます。特に【スワップスペル】の場合は、相手のカードを破壊するだけではなく、こちらのトランス準備さえ整っていれば、一気に加速することもできます。

 【リフォーム】だけは他の手札破壊と違っていて、継続的に【ランドトランス】を封印できます。しかし、自分も【ランドトランス】を使えなくなること、相手が【マナ】を使えるため展開は加速しがちなことを踏まえると容易には使えないカードです。むしろ先に自分がトランスを仕掛けておいて、後続の追撃をかわすために【ランドトランス】を消す、といった使い方の方が良いかも知れません。もっとも【メテオ】や【地形変化スペル】の方が対象として優先されるとは思います。

 領地侵略

 相手領地の連鎖を切れば、ラントラ効果を減らせます。しかし、そもそも【ランドトランス】が有利な広いマップほど侵略しにくく、ブックコンセプトとして侵略要素を強くするのは疑問です。まともに使おうと思うのであれば、中程度くらいの広さのマップにすべきでしょう。
 逆に、普通のブックのプレイングレベルの侵略であればどこでも可能です。「広いマップだから質の低いクリーチャーだけでブックを組みました」というのは、相手の連鎖を切りに行きたいときに行けない、ということを意味します。ST50のクリーチャーはやはりある程度の頭数が欲しいですね。


 これまでのカルドセプトでは、【ランドトランス】対策の筆頭候補は「地形変化スペルの打ち込み」でした。強制的に連鎖を切って、ラントラさせない方法です。しかし、DS版ではレベル4以上の領地には使えなくなってしまい、この方法は採れません。【ランドトランス】有利の環境になったとも言えますが、逆に、トランスを防ぐにもブック全体のプレイングレベルで対処する必要が出てきたとも言えます。ポッと出の引き打ち地形変化スペルで体勢を崩されて、準備がドラスティックに入れ替わるのも面白いですが、やられる方にしてみればコツコツ築いてきたものが一瞬で崩壊する訳です。やや理不尽な展開を嫌ったゲームバランスの調整として、付き合っていきましょう。