■直美編■
5日目【7月25日】


 
 
 「直美さん、子供は俺にまかせて、ヤツを追って!」
 「でも…任せて大丈夫?」
 「こっちは心配ないから。直美さんの方がこの辺、詳しいだろう?それにいざとなれば格闘技術にも長けているし、俺が行くよりいいだろう?」
 「わかったわ」

 直美さんは近くにいた、ひき逃げ犯の仲間からジェットスキーをひったくると犯人を追いかけていった。
 へぇ、カッコイイ直美さん。
 ジェットスキーを見事に操ってる…って、そんな事を考えてる場合じゃないんだ。

 「おい、大丈夫か?」
 「……」

 小学校低学年くらいの子供が頭から血を流して気を失っている。でも息はあるみたいで、とりあえずホッとしたが……。