2007/10/07更新
[山行記録へ] [トップページ]
title
「自然朴の会」山行記録

常念縦走(1日目)
燕岳・大天井岳
(2762.9m)(2921.9m)

2日目へ 3日目へ

山行記録

2007年09月21日(金)  快晴

コース 中房温泉登山口 6:10 → 6:52 第1ベンチ → 7:30 第2ベンチ → 8:13 第3ベンチ → 9:00 富士見ベンチ → 9:36 合戦小屋 9:49 → 10:08 合戦の頭 → 11:00 燕山荘 → 11:31 燕岳 → 12:03 燕山荘 12:15 → 12:50 蛙岩 → 13:12 大下り → 14:47 切通岩 → 15:46 大天井岳 → 16:04 大天荘(泊)



 昨日は仕事が終わってから車で出発し途中の高速道路パーキングで仮眠し、5時45分中房登山者第一駐車場に到着、早速に支度をして中房温泉入口の登山口まで約10分ほど車道を歩く。 朝の空気が気持ち良い、登山口のトイレで用を済ませ、登山届けをポストに入れ歩き始める。 この合戦尾根は日本3大急登と聞いていたが、多少急坂ではあるがペースをコントロールして歩く分にはそれほどで無い、急登と言われると木々につかまりながら体を引っ張り上げる様な登りを想像するが、ここは普通の登りの少し上と言う感じに思う。 中房温泉の赤い屋根が徐々に足下になるのを見ながら、登り初めてから通常は30分くらいと言われてる第一ベンチに42分で到着する、昨夜は殆ど寝ていないので始めはペースを落として体を登りモードにするため少し時間をかけた。 第一ベンチのすぐ下(10m位)に水場の沢が有るが、余計なエネルギーは使いたくないのでベンチから眺めるだけにした、薄暗いので水が流れているのか良く見えない。 朝食のお握りを1個腹に収め再び歩き始める、同じ様な登りを30分ほどで、合戦小屋への荷揚げ用ケーブルをくぐり第二ベンチに着く。 ここでも少し腹ごしらえの休憩をしてから先を目指す。 徐々に日も高くなり日差しを後頭部に感じ汗も流れはじめる、第三ベンチで休憩後次の富士見ベンチを目指す、この辺りから下山者とすれ違いはじめる、途中で富士山が見えたと聞いたがよく確認出来なかった。 富士見ベンチからは富士山が見えるはずだが、低い雲がかかっていて結局はわからなかった。 急登も後半にかかり合戦小屋を目指す、「←中房温泉口 3.1Km・2.4Km 燕山荘→」の標識のところで富士山を確認する、樹間から大天井岳と大天井小屋見え今日はあそこまで行くんだと思いながら登っていると、目の前の木に「合戦小屋まで あと7分」の表示が有った、さらに登ると「合戦小屋まで 3分」の表示があり、内心「やれやれもう少しで急な登りも終わりか」と思う。 9時37分合戦小屋に到着する、合戦小屋は売店と軽食の提供をしていて宿泊は出来ない、トイレは有ったが水場は無くミネラルウオーターを1本購入し空のペットボトルを引き取ってもらった。 今日は快晴で水分がはかどる、各自腹ごしらえ(朝食の残り分)をして出発する。 ここからの登りの傾斜はゆるくなってくる、左手稜線の奥に槍の穂先が顔を見せると間もなく合戦の頭に着く、合戦小屋から10分ほどだ。 合戦の頭にもベンチが有る、ここから見上げる稜線には燕山荘がはっきりとみえる、あそこまでが今日の前半分になる。 さらに傾斜がゆるくなった登山道を先に進むが、昨夜の寝不足と強い日差しでWTNとYSMの足の動きが鈍くなってくる、YMZとSWIは快調に先に進んでいるがペースの落ち始めた2人は日陰を見つけ、腰を下ろしての休憩をとる。 あまり時間をロスさせるわけにもいかないので、腰を上げ燕山荘を目指す、遅れること○○分やっと山荘に到着、これで今日の工程の半分、と言う事は残り半分有る事になる。 燕山荘から燕岳往復は快調な2人だけで行って来てもらうことにして軟弱2人はここで休憩しながら待つ事にする。 2人は燕岳山頂で展望などをゆっくり楽しんで1時間ほどで戻ってきた、軟弱2人は燕山荘の前から燕岳や裏銀座の山並みを十分に目に焼きつけてそれなりに楽しんでいた。 戻った2人が少し休んだ所で大天井岳に向う事にする、燕山荘の裏から表銀座コースに入り白い砂塵のなだらかな稜線歩きが始まる。 1ヶ月ほど早い時期であればこの辺りはコマクサの見所だそうだが、今は葉が赤くなり始めて花も枯れ始めたものが少し見られる程度になっている。 蛙岩で岩の間を通り為右衛門吊岩を過ぎ正面に見える大天井岳が徐々に近づいてくる、切通し岩への下りに差し掛かるが正面の大天井への登りを見るとなんで真直ぐ道がつながっていないのかとグチってしまう。 切通岩の鞍部へ下りる所と登り返しの所には鎖と木の梯子が掛かっていて、注意が必用な所になっている。 燕山荘からここまで20名ほどのツアー登山の一行と前後して歩いてきたが途中で前に出させてもらい、切通岩は先に通過する、この鞍部には表銀座コースで槍ヶ岳まで行く登山道を切り開いた「小林喜作」のリレーフが岩に貼り付けてある、知っていれば見つけるが、レリーフは3mほどの高い場所に貼って有るので知らないと見逃すかも知れない。 少し登ると槍ヶ岳へ通じる東鎌尾根と常念岳への分岐になる、この分岐は左に入り本日最後の大天井岳のトラバース道の登りにかかる、標高差400mの登りは疲れた足に徐々に効いてきてまたしてもスローダウンして来るが、何とか大天井小屋の屋根が見えてホッとする。 小屋の前に荷物を置いて大天井岳の山頂に行く、小屋に入り靴を脱いだらおそらく動くのがいやになるだろうからと山頂は先に行って来る事に、山頂までは10分ほどの距離なので先ほどよりは軽やかな足取りで向う、山頂からは槍穂高の連なりが傾き始めた太陽を後ろにシルエットの様に目の前に見る、見ているとヘリが北鎌尾根の上をホバリングしながら行き来している、遭難事故が有ったのかも知れない、自分らも気を付けなければと思う。 山頂で記念写真を撮ったら小屋に戻る、戻るところで先ほどのツアーの一行とすれ違う、小屋に入り宿泊の手続きをして指定の場所(蚕棚式のスペース「2番」に腰を落ち着ける、このスペースは6人分の寝具がセットしてあり受付では今日は平日なのでこの後混まなければ4人だけになりますと言っていた。(その後宿泊者は増えず4人でゆったりと眠る事が出来た。) 荷物を落ち着けたら談話室に行き生ビール(700円)で乾杯して今日の工程を振り返った。 夕食までの間少しの時間だが寝床で横になって過ごした、夕食は受付時に肉か魚のどちらが良いか聞かれそれが出される、ちなみに「肉」は鳥肉の竜田揚げにあんかけソースを掛けたもの、「魚」はサバの味噌煮だった。 今日は平日なので宿泊者はツアー一向を入れても40人ほどなので、食事は1回で終わりのようで小屋の人も忙しそうでもなかった、小屋では丁度「アルプス銀座祭り」を行っていて食事の時に地酒の振る舞いとご飯は松茸の炊き込みご飯だった。 その後はゆったりスペースで眠りについた。 


中房第一登山者駐車場 中房第一登山者駐車場入口 中房温泉ロータリー
中房第一登山者駐車場に車を止めて出発、今日は平日なのでまだ空が有った 駐車場の入口から駐車場を望む、駐車場は第三まで有るがここが登山口には一番近い 駐車場から10分ほど歩いて中房温泉のロータリーに着く
中房温泉登山口 登り始め 第一ベンチ
中房温泉登山口、登山届けポストに登山届けを投入してから出発、後ろの建物が立ち寄り湯、写真左手に公衆トイレが有る 合戦尾根の登山道は日本三大急登と言われているそうだが、東北の山の普通の登りと変わらない 第一ベンチ(1650m)に到着、写真の右側に少し下って水場となっている沢が流れている
第二ベンチ 第三ベンチ 富士見ベンチ
第二ベンチに到着、日もだいぶ昇ってきた 第三ベンチに到着、先行していた登山者も休んでいて、ベンチもふさがっていた 富士見ベンチ、写真中央の雲の上に富士山が見える
大天井岳 合戦小屋まで7分 合戦小屋まで3分
合戦小屋に向う途中から大天井岳と今日宿泊する大天荘が見えた 合戦小屋まであと7分の標識 合戦小屋まで3分の標識
合戦小屋 合戦小屋 合戦小屋
合戦小屋、宿泊は出来ません、スイカが名物ですが今はありませんでした、売店と軽食(うどん)が有ります 合戦小屋のいわれが書いてありました、興味のある人は現地で読んで見て下さい 腹ごしらえ休憩の後出発します、カメラの後ろ側にトイレが有ります(ポッチャン」です)
槍ヶ岳 合戦の頭 燕山荘
合戦小屋を過ぎると槍の穂先が顔を見せました 合戦の頭から大天井岳とそれをトラバースしている登山道、その先には今日の宿泊地の大天荘が見える 合戦の頭から上部には燕山荘がすぐそこに見える、でも後1時間近くかかる
燕山荘 燕岳山頂 燕岳山頂
燕山荘に何とか着いたが、体調がいまいちなのでこの先の工程を考え燕岳へは元気な2名で行ってもらう 元気な2人は燕岳の山頂で記念撮影、後ろには裏銀座の山々がどこまでも続く 燕岳山頂の標石、左の写真の腰掛けている石の右がこれ
北燕岳と立山 奇岩 燕山荘
北燕岳越に立山と剣岳が望める 奇岩 燕山荘に戻って
燕山荘 次を目指して 蛙岩
燕山荘の前から全員で記念写真、後ろが燕岳 燕山荘から今日の最終目的地の大天井岳に向う、後ろには表銀座から東鎌をたどって行ける槍ヶ岳が見える 大きな岩の間を通る、蛙岩(ゲエロ岩)、ザックを背負った後ろ姿と比べるとその大きさが判るかな
大下り サイクルロード コマクサ
「大下り」と書いてある標識、それほどでもないと思うが この辺りはほとんど水平に近い道が続く、ここがサイクルロード? コマクサは花も終わり葉も黄色くなってきていたが、登山道のすぐ脇の岩陰に花を付けているものが数株残っていた
為右衛門吊岩 続く 大天井岳
これが為右衛門吊岩かな?、よく判らずに通過した、夏は横を通るが冬は稜線の岩の間を潜るらしいが 9月中旬過ぎなのに快晴の日差しは真夏なみの暑さで、頭にタオルそしてズボンはまくって半ズボン状態で歩いている 大天井岳がだいぶ近づいて来た
切通し岩 小林喜作レリーフ 常念・東鎌分岐
切通し岩に到着、今回のコースの中では一番の難所?(ハシゴとクサリ場) 切通し岩に有る、小林喜作のレリーフ、喜作はここから槍ヶ岳に通じる道を切り開いた、その道は喜作新道と言う
左の写真に写っているハシゴの右手の岩に付けて有る
切通し岩の上部に有る、常念岳方面と槍ヶ岳方面の分岐、左が大天井岳の山腹をトラバースしながら登って大天荘前に出る道
燕山荘方面を振り返る 大天荘 大天井岳山頂
トラバース道から燕山荘方面を眺める、上部右手のピークに燕山荘の赤い屋根が見える、ずいぶんと来たもんだ 大天荘に到着したが、小屋に入る前に大天井岳の山頂に行って来る事にする、山頂まで約10分ほど 大天井岳の山頂で記念写真、本日の山頂では最初の全員写真、後ろは東鎌尾根と槍穂高連峰、山頂から見ていると槍ヶ岳の北鎌尾根付近でヘリコプターがホバリングしている、遭難でもあったのか
槍ヶ岳 大天荘 大天荘
槍ヶ岳から大キレットまで半分シルエットになって見える、手前の尾根が東鎌尾根(喜作新道) 林足元の赤い屋根が大天荘でその先が常念岳へ続く尾根、中天井から東天井岳 大天荘に戻ってこれからチェックイン、やっと登山靴から足が開放される
日没後の槍ヶ岳 大天荘 大天荘の寝床
日没の時間直後に小屋のすぐ裏の高台に登って見た槍ヶ岳のシルエット、この場所は山荘のHP(ブログ)に載っていた秘密の展望台 秘密の展望台から大天荘の後ろ姿を撮った物、露出がたりなくて少しボケ(手振)ている 大天荘の寝床、布団4枚分に6人分の封筒型寝袋がセットしてある、今日は平日のためここに4人でゆったりと休めた
夕食(肉) アルプス銀座祭 談話室
朝大天荘の夕食、チェックインの時に、夕食のチョイス(肉か魚)を聞かれる、肉は鳥の竜田揚げにあんをかけたもの、魚は鯖の味噌煮 昨日20日からアルプス銀座祭のイベントで食事の時に地酒のふるまい酒をしていた 食後は談話室(旧館ロビー)で軽く一杯、ここでは到着した時に生ビールをすでにおいしくいただいていました(700円)
この後は寝床に戻ってぐっすりと休みました

[トップページ]