加速度センサで遊んでみよう その2       4/5

 

4.データ整理

    3)直線における加速・減速

    砂利の上で遊んだ後は、普通の直線において、停止状態から加速を行い、時速50kmまで達したらその後ブレーキを踏んで停止するまでの荷重を記録してみました。走行パターンとして、普通に加速・減速したときと、急加速・急減速をしたときの2つを行ってみました。まずは、普通の加速・減速です。砂利の上でのお遊びと違い、記録時間を長くするため、時間軸レンジを5秒/divに変更します。

     

 

通常の加速と減速における荷重推移

 

    なんか、このままですと、ロードノイズがずいぶんとのっていますから、ここでもデジタルフィルタを使用して、少し見やすくしてみます。とりあえずカットオフ周波数2Hz,特性Gaussのフィルタをかけてみました。それがこれです。

     

     デジタルフィルタにてデータ加工したもの

     

    30秒ほどかけて、時速50kmまで加速したのが、図中の加速中の領域です。少し時間をかけすぎたので、発進時のデータが切れてしまいました。とりあえず発進時につよい後ろ荷重がかかり、加速するに従い荷重が無くなっていくという様子がみられます。そして50kmまで達したら、アクセルを緩めて一定速度に移りましたので、一気に前後方向の荷重がなくなります。次いで、ブレーキをふみ減速します。減速中は前荷重がかかりつづけ、そして停止時は車ががくんとこないようブレーキ操作をしましたので、なめらかに荷重が0になります。では、今度は急加速・急停車を行ってみましょう。

 急発進・急停車における荷重推移

 

    この測定を行う前に、測定プローブが外れてしまい、付けなおしたときにセンサの向きも逆にしてしまったため、いままでと荷重向きが逆になっていますのでご注意を。

    さすがに停止状態から一気にアクセルを踏む勇気がないので、すこしかるく動き始めたところからアクセルを踏み込みます。ちょうど点線の領域がゆっくりと加速を始めたところです。その後一気にアクセルを踏んだため、後ろへ荷重が一気にかかります。この後、加速中に荷重が前にいったり後ろにいったりしていますが、これは、アクセルを一気に踏んで加速を開始したものの、回転数がレッドゾーンに近くなったらすぐにアクセルを緩めてシフトチェンジを行わせたためです。ATのDレンジで加速をかけたので、どうしてもこうなってしまいます。一気に加速した後ですから、さすがに一定速度時もいまいち落ち着きません。その後ブレーキを踏んで一気に減速をかけます。かなり強い前荷重がかかっていることがわかります。そして停止したところで車が「がくん」ときますから、そのときに前後方向へ荷重の振動がみられます。

    この波形から、結構乱暴な停止を行ったことが読み取れます。なお、乱暴な急加速・急停車をしても、センサ出力は600mV程度ですんでいます(あとで述べますが、じつはこのレベルが、仕様上の最大出力でした)。

 

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