加速度センサで遊んでみよう その2       5/5

 

5.おわりに

    ということで、とりあえずデータを取り終えました。今回はセンサを車の中心に置きましたが、ハンドルの前とか助手席とかに置いた場合に違いが出るかもしれません。

    さて、今回は、あくまで加速度センサに使い慣れるという意味合いで、加速度センサの仕様はほとんど見ずに、ただデータとるということをしてみました。ここでちょっと仕様をみると、この加速度センサの振るスケールはDuty比でおよそ12.5%、つまり5V電源を用いた場合、625mVがフルスケールとなります。そう、最初に気持ちよく走ったときに、なんかセンサの感度が低いじゃないか と思ったのは間違いで、このセンサはフルスケール5Vで動くわけでなく、600mVくらいで動くということだったわけです。そして、センサ出力から見ると、乱暴な運転をするとセンサのフルスケールを越えてしまうということもわかりました。

    とりわけ、センサとして入手できるものはこのADXL202Eだけですから、これを使うとして、このセンサ出力やフィルタの必要性などを検討すると、以下のようなものを作ればよさそうです。

    センサ出力 フルスケール(スパン)で600mVを検出

    フィルタ 10Hz程度のカットオフと持つ低域フィルタ。

         一応波形をちゃんとみたいので特性はベッセルとする。

         次数は4次(アナログフィルタでこれ以上の次数はちとつらい)

    また、データとしては今回の実験のようにレコーダーに記録してじっくり後で見たほうがおもしろいということもわかりました。そのときのサンプリング速度は20sps程度、記録時間にして1分もあればよさそうです。

    ということで、だいぶ作る目標のものがみえてきました。これら結果を元に回路を考えてみたいと思いますが、CPUはAKI-80、C言語、シリアルデータのAD、私のファームウェア作成能力の低さ、という条件を考えると、速度的に20spsってのはちとつらそう。まぁいろいろ考えてみましょう。なんかわくわくしますね。

     

    ひとしきりデータを取った後、車から降り、自動販売機で缶コーヒーを飲んで一息。周りは誰もいず、ただ虫の声が聞こえるだけの真夜中。データを取ったという充実感が加味され、なんか気持ち良かったです。

 

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