プルルルル ‥‥
「誰よ、こんな夜中になって」
カチ
「もしもし、あの、アスカ?」
「‥‥ シンジ? 何よ」
「その、宿題 ‥‥」
「もしかして数学のやつ?」
「教えて」
「あんたねぇ、明日じゃなかったっけ?」
「‥‥ うん」
「非常識にもほどがあんのよ。あたしは寝ていた! そう思って諦めなさい」
「うん ‥‥ ごめん、おやすみなさい」
「ちょっと待った、今はさすがに、だけど、
あんた、明日の ‥‥6 時くらいに起きられる?」
「うん、大丈夫だけど」
「したら、あたしが 6 時くらいに起きられるの、祈ってなさい」
「え、うん、ありがと」
「礼はまだ早いわよ」
「でも、そういうとこ、信じてるから」
「‥‥ バカ」
── ある火曜日の、夜中の出来事。
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作者コメント。 どことなく、LAS.