ノルウェーに戻る|北欧神話に戻る
オスロの市庁舎玄関の両側に広がる回廊には、北欧神話をモチーフにした
彫刻が一連の絵物語の様相を呈しています。彫刻家はダグフィン・ウェレンスキョルド氏(Dagfinn
Werenskiold)です!

北欧神話の画像をクリック=拡大!
- オージン(オーディン/オゥジン)が八本足の馬スレイプニルに乗り、
その上を二羽のカラス、フギンとムニンが飛び・・・。
- ヴィーダルは、片足で大狼の下顎をおさえ、
片手で、狼の舌を握る! こうして彼は、父オージンを殺した
憎っくきフェンリル狼に復讐をしたのだ!
- 神々の中でもっとも美しいと言われたバルドゥルは、
自分の兄弟であるホズルによって、ヤドリギでつくられた矢を
当てられ、殺される。しかし盲人のホズルは、ロキによって、
そのようにし向けられただけなのだ!
- 世界樹ともいうべき、トネリコの樹があります。その枝を四頭の鹿が走り回り、
その葉を食べています。彼らの名はダゥイン、ドゥヴァリン、ドゥネイル、ドゥラスロゥルといいます。トネリコにとっては災難なことと言われているのです。
- 世界樹のトネリコの名はユグドラシル、あるいは現代アイスランド語風に言えば、イッグドラシル。そこには神々の最も大事な、聖なる場所があると言われています。また枝は全世界に広がり、空を越えて伸びているのです。三つの根っこがその樹をささえている、とスノッリの『エッダ』と、その元になったと思われる「グリームニルの言葉」という詩には書かれています。一本は神々のところに伸び、もう一本は、かつてギンヌンガ・ガップのあった、霧の巨人たちの領域まで、さらにもう一本は地の底、ニヴルヘイムにまで伸びています。そこではニズホッグと呼ばれる龍が、根の先端を噛んでいると、スノッリは記します。その龍を、ノルウェーの人々はこんな風に表したのですね。いやー、ちょっと意外な感じの「龍」ですね。
- スキールニルは、フレイルのしもべです。フレイルは、ある日、フリズスキャールヴに座ります。そこはいつもはオゥジン/オーディンが座り、世界中を見回しているのですが、たまたまフレイルは、好奇心に誘われたのか、そこから一人の娘を目にします。ゲルズルという名のその娘は「山の巨人」の一族の娘で、世界でもっとも美しい娘だと言われます。フレイルがふさぎ込んでいるところへ、スキールニルがやってきて、その理由を尋ねます。その娘を手に入れないと死んでしまう、とまで言うフレイルは、スキールニルに、彼女への求婚を頼みます。スキールニルはフレイルの持っている剣を報酬として要求します。このために、フレイルは、ラグナロクの際、巨人ベリと戦うとき、武器を持たず、鹿の角で彼を殺すことになるのです。フレイルの剣は大変素晴らしく、それひとつが自分自身で戦うような剣なのです。この絵は、スキールニルがゲルズルに求婚しているところだと思うのは、彼が剣をさげているからです。
- しかもここではそのスキールニルが帰ってくるのを迎えるフレイル/フレイその人が手を振って、彼を迎えています。
トップへ