キョウガノコ

春のツツジが終り、花の少ない見通しのきいた庭はオオムラサキツツジの緑葉を背
景に、キョウガノコがやや濃いピンクの花を一杯に広げ、鮮やかに咲いています。

 7−8年前に近所の家から株分けしていただき、庭に無造作に植えた植物ですが、
年々株が増えて大きくなり、欲しいという方には株分けして喜んで戴いていますす。
6月初旬からピンク色の小花を側枝に群がり咲かせ、彩りの少ない今の時期の庭を賑
わせてくれています。 ものの本では、漢名は京鹿子と書き、これは花の咲くさまが
淡雪の消え残った、いわゆる鹿の子まだらに見えるところに、そのいわれがあるとあ
ります。 また、花が美しく織物の京鹿子を思わせるので、この名前が付けられたと
もあります。 作者は不明ですが、下のような句も紹介されています。

   京鹿子真夏に咲いて雪もなく

植物としてはバラ科のシモツケソウの仲間です。 この花の美しさはピンク色の花と
蕾の色合いもさりながら、鮮明な緑の葉の色を背景に花が映えるところにあります。

       しもつけ草下野の国に見る親しさは
               細かき蕾のふかきくれない   長沢 美津

 しかし、この植物はうどんこ病に弱く、ちょっと油断をすると鮮やかな緑の葉は白
い粉に覆われ、花茎も白く変色して花が咲かなくなってしまいます。 今年も3回ほ
どうどんこ病の対策を行い、やっと美しい花を鮮やかな緑の葉を背にして咲かせるこ
とが出来ました。

                            うめだ よしはる

    ツユクサとオオバギボウシへ
    雨に映える花々
    純白のシャクナゲ
    ツキミソウ

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