Richard Sinclair

 カンタベリーサウンドの要? 個人的には、この人に一番カンタベリー色を感じるのですが、リチャードは今日あるカンタベリーサウンドの発祥グループ、ワイルド・フラワーズに在籍しその後キャラバン、ハットフィールド&ザ・ノース、キャメルなどで活躍し、82年に一時キャラバンに復帰しアルバムを1枚出した後は、あちこちにちょこちょこっと顔を出すものの固定したグループを持たず活動は控えられた。しかし90年代に入りゴーイング・ゴーイングというユニットを組んだのをきっかけにだんだん活動も活発になり、92年「キャラヴァン・オブ・ドリームス」名義の実質ソロ・アルバム第1弾を発表。その後もソロ活動を順調に続けアルバムも発表している。
 彼は78年にキャメルのメンバーとして来日していましたが、私は見損なってしまい悔しい思いをしていましたが、2002年3月遂に単独来日公演(その時の模様はここに)が実現しファンを魅了しました。その後2004年にもキャラヴァンでの同胞デイヴ・シンクレアと一緒に来日し、再び日本のファンを楽しませてくれました。

Dave Sinclair

 デイヴ・シンクレアはリチャード・シンクレアとは従兄弟でもあり、リチャードと一緒にキャラヴァンでデビューし3枚のアルバムを発表したあと、ロバート・ワイアットのバンド「マッチングモール」に加わるも1枚で脱退。その後キャラヴァンへの再加入、脱退を繰り返すことになるが、彼の個性的なオルガンとは裏腹に彼の持ち味はポップで美しい楽曲作りにあり、曲作りはずっと続けられこれまでに3枚のソロ・アルバムを発表している。日本へもキャラヴァンやキャメルのメンバーとしての他、単独やリチャードと二人でも来日しライヴを披露しています。

CAMEL「Breathless」

リチャードは77年〜79年までキャメルに在籍していました。
これは78年の名作でリチャードの曲「Down On Farm」と唄が聞けます。
[1978 DERAM]

Hugh Hopper & Richard Sinclair
「Somewhere in France」

83年フランス録音、永らくお蔵入りされていた物でゴーイングゴーイングの原型か?最近のレパートリーも多数聞ける。のどかなカンタベリーサウンド。
[1996 Voiceprint]

Anthony Aldridges SKABOOSH!「FREETOWN」

ヴァイオリンとヴォーカルのAnthony AldridgeとギターとヴォーカルのBen Groveによるファンキーなロックグループにリチャードがベースで全面参加。ドラムにはアンディ・ワードも!
[1993 Blueprint Records]

Richard Sinclair s CRAVAN of DREAMS

元々ゴーイングゴーイングとしてアルバムだったらしいがホッパーが参加していない為こうなったのか?アンディ・ワード、デイブ・シンクレア等が参加の良質カンタベリーサウンド。後半は懐かしい曲のライヴ録音
[1992 HTD Records]

Richard Sinclair s CRAVAN of DREAMS
「An Evening of Magic」

93年上記アルバムメンバーで新旧とりまぜ楽しいライヴが聞けます。デイヴ作曲によるR.ワイアットの「O Caroline」も歌ってます!
[1993 HTD Records]

Richard Sinclair「R.S.V.P.」

今のところスタジオ最新作?CRAVAN of DREAMSの延長線的アルバムで、ホッパーやピップの他キット・ワトキンスやトニー・コー等も参加したバラエティーに富むリチャードらしさが良く出ている充実したアルバムです。
[1994 R.S.S.CD001]

Richard Sinclair「LIVE TRACKS」

93〜96年までのソロやトリオにバンド等さまざまなフォーマットのライヴ音源を収録したライヴ会場とインターネット限定販売によるCD-R。ボーナス・トラックとしてCARAVANによる未発表曲「Uncle's Farm」が収録!
[2002 R.S.S.CD003]

Richard Sinclair・David Rees Williams・Tony Coe「WHAT IN THE WORLD」

オランダのハーリンゲンの教会で行われたライブ。
D.R. Williamsのパイプオルガンとそれをバックに弾き語りするシンクレアのほのぼのとした歌が美しく響き渡る。
[2002 R.S.S.CD004]

Dave Sinclair「Moon Over Man」

76年に制作されながらも当時発表されなかった1stソロアルバム。キャラヴァン等のプログレっぽい曲を期待すると裏切られるが、全編ポップで良質な歌物ナンバーが満載。オルガンの個性は彼ならではのもの。
[1993 Voiceprint]

Dave Sinclair「Full Circle」

いきなりのソウルフルなヴォーカル・ナンバーに驚かされるが、デイヴの書く美しいメロディとオルガンは健在。デイヴの思いが詰まった本当に良質なアルバムです。先入観なしに多くの人に聞いていただきたい。リチャードも参加してます。
[2003 DSINCS-MUSIC]

[ CARAVAN | Hatfield and the North | Matching Mole]