UPDATED 98/12/23
映画の感想のぺージです
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[シティ・オブ・エンジェル]
[フラッド]
[スクリーム2]
[8月のクリスマス] 福岡映画祭
[ザ・コンタクト] 福岡映画祭
[ザ・デュオ] 福岡映画祭
[國道封閉] 福岡映画祭
[海に抱かれて] 福岡映画祭
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[ムトゥ・踊るマハラジャ]
[仮面の男]
[普通じゃない]
[釣りバカ日誌 10]
[オースティン・パワーズ]
[風の歌が聴きたい]
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[ずっこけ三人組 怪盗x物語]
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[ゴジラ GODZILLA]
[中国の鳥人]
[不夜城]
[レインメーカー]
[ツインタウン]
[この森で、天使はバスを降りた]
アンツ
監督 エリック・ダーネル ティム・ジョンソン
声の出演 ウディ・アレン シャロン・ストーン
ドリームワークスとPDIが組んで作ったアニメ映画ですが、CGがすごいです。これだけできると何でもできると言う感じですね。声のキャストもすごいメンツですが、拘束時間が短くてすむからできることでしょうね。今後もこの手の映画が増えそうな気がします。
評価 ☆☆☆1/2 (98/12/23)
浮き雲
監督 アキ・カウリスマキ
出演 カティ・オウティネン カリ・ヴァーナネン
福岡では98年の正月に封切られていた作品なのですが、上映会でやっと見られました。フィンランドの監督、アキ・カウリスマキの作品です。ある夫婦の話なのですが、旦那は電車の運転手だったのですが、リストラで失業、奥さんは勤めていたレストランが貸し渋りで失業と、今となっては日本でも笑えない話になっています。北欧三国は社会保障がしっかりしているのかと思いきや、次々と不幸が訪れます。セリフは最小限で出演者は棒立ちともいえる演技をしています。とはいえ、最後にオチがあるのですが、なかなか印象的なシーンでした。「ソムリエ」はこれの真似かな?
評価 ☆☆☆☆1/2 (98/12/20)
アンラッキーモンキー
監督 サブ
出演 堤 真一 清水 宏
サブ監督の作品「ポストマンブルース」や「弾丸ランナー」等いつも見たいと思っていたのですが、レイトショーばかりだったので見られず、今回「アンラッキーモンキー」でやっと見ることができました。銀行強盗をしようとした男が次々と騒動に巻き込まれていく話ですが、結構笑えました。二つの話が平行して進んでいますが、結構練った脚本ですね。もちろん大杉漣や田口トモロヲ、寺島進と言った豪華脇役もいいですね。今年、この辺が出ていた作品はどれも高品質です(笑)
吉野公佳がセリフのない役ですが印象的でした。
評価 ☆☆☆☆ (98/12/13)
トゥルーマンショー
監督 ピーター・ウィアー
出演 ジム・キャリー エド・ハリス
終わりそうなので見に行きました。なかなか面白いのではないでしょうか。ジム・キャリー主演だからと言ってコメディと思わない方がいい気がします。酷評も見受けられますが、その多くが中途半端という意見の様です。なるほどコメディを期待するとそうかも知れませんが、結構シリアスな物が陰に含まれている気がします。脚本自体はそれほどひねりはなく、着想もどこかにありそうなネタですが、作品としてはそれなりにまとまっている作品だと思います。
評価 ☆☆☆☆ (98/12/12)
踊る大捜査線 THE MOVIE
監督 本広 克行
出演 織田裕二 柳葉敏郎
いゃあすごい入りです。一度立ち見状態であきらめた後今回やっと見てきましたが、まだ立ち見が出ていました。ちょっとキャパが少ない劇場ですが、「モスラ3」の公開後も夜は続映になりました。
この映画はちょっと私でも辛口になりますね。いくらフジテレビ単独製作だと言っても、全然作りがテレビの作り方のままなのです。テレビシリーズはほとんど見ていないので、何とも言えませんが、映画でやる意味があるのでしょうか。最初のタイトルからテレビ的で、ちょっと恥ずかしい感さえありました。ストーリーの方は色々伏線を張っていて、エヴァンゲリオン等のパロディも凝っていてそこそこ考えられた脚本の様なのですが、内輪受け的感覚で細切れで歯切れが悪く、スピード感があまりありません。この手の映画は勢いで走った方がいいと思うのですが…。キョンキョンも怪しい感じですが、歯の矯正のイメージが強く、矯正している人がからかいやいじめの対象になりそうな気もします。悪い作品ではないのですが、もう一工夫欲しいところです。
評価 ☆☆1/2
シークレット 〜嵐の夜に〜
監督 ジェセリン・ムーアハウス
出演 ジェシカ・ラング ミシェル・ファイファー
で、珍しく二本立てで「ダークシティ」との併映がこの映画です。すごい取り合わせだな。ギャガ=ヒューマックス。でも、ダークシテイと違った意味で暗いです。東京では9月に封切った作品のようですが…。アメリカ版「愛を乞う人」またはリア王みたいな話です。父親からひどい目にあった姉妹の話で、そう言った描写がないだけに、もっと救いがない感じがします。出演者がすごく、表記の他にジェニファー・ジェイソン・リー。ジェイソン・ロバーツ等も出ていて演技はいいが、うーむ。原題は1000エーカーと言って、親子の持つ農園の広さから来ていますが、原題がいいのか邦題がいいのか。
評価 ☆☆☆
ダークシティ
監督 アレックス・プロヤス
出演 ルーファス・シーウェル ジェニファー・コネリー
予告編につられて見に行ったのですが、なかなか映像や美術ががすごいです、こ映画。この監督の前作「クロウ」も独特の雰囲気を持った映画でしたが、この映画も印象的でカルトになる要素を持っています。一言で言うと「ブレードランナー」や「ロストチルドレン」に似た感じの映画です。まだ観ていないけれど「トゥルーマンショー」の裏版SFとも言えます。公開が短い様ですので、お見逃しなく。
評価 ☆☆☆☆ こればっか(笑)
SFサムライ・フィクション
監督 中野 裕之
出演 風間 杜夫 吹越 満
好き嫌いが分かれる映画の様ですが、私は割と交換が持てました。もっとはちゃめちゃな映画かと思ったのですが、割とまともな映画だったし…。映像も割と考えていて、本当にこういうのが好きなんだなぁというのが表れている感じがします。
ストーリーは陳腐と言えばそうですが、出演者が割とキャラにはまっていて楽しめた感じがします。吹越満にはここんとこ注目しているのですが、ワハハ本舗にしてはもったいない感じがします。ついにテレビでもメインになったし。布袋寅泰も顔付きがいいですね。緒川たまきのせりふの間も気持ちよかったし、谷啓と夏木マリ、神戸ちゃんには大笑い。西部劇みたいな作りとライ・クーダーみたいな音楽も私的には可。一般受け目指すメジャー作品よりこの辺の作品に頑張って欲しいので、よいしょしておきます。
評価 ☆☆☆☆ また出た(笑)
始皇帝暗殺
監督 チェン・カイコー
出演 コン・リー チャン・フォン・イー
今世紀最後のローテク映画とのことですが、すごいセットですね。都のセッ
トだけで20億円、これと別に製作費が60億円とかで、角川さんもご苦労さんで
す。この意気込みにはムーランも脱帽です。後はスタジオとかテーマパークに
するらしいです。
オープニングのシークエンスがなかなかいいです。暗殺者のキャラクターを
際ただせます。タイトルの文字も鮮やかなのですが、これはどうも日本製のよ
うです。
コン・リーを始めキャストの演技もそれれぞれいいのですが、中でもびっく
りなのが、監督自身が宰相を演じていることですね。なかなか堂々としたもの
です。
ストーリーはともかく、紀元前からこの様に現代と変わらない様な物語を繰
り広げていた中国3000年の歴史の奥深さには感心します。中国史を知らないとちょっと判りにくいところもあります。
六国と秦の関係等は地図の一枚も入れて説明して欲しかったのですが、これは
邦画的な発想でしょうか。
評価 ☆☆☆☆ (98/11/28)
がんばっていきまっしょい
監督 磯村 一路
出演 田中 麗奈 中嶋 朋子
かなり評判になっている映画で期待大で見に行ったせいか、絶賛するほどで
もないかなというのが率直なところです。
ストーリーが平板でちょっと波乱がなさすぎな感じがします。導入とエンデ
イングが決まっていなかったし…。主人公やコーチ役の中嶋朋子の心情も突っ
込み不足です。男友達や下級生の扱いもちょっと疑問です。
とはいうものの、それらを上回るものも感じます。田中"なっちゃん"麗奈や
コックス等のクルーがなかなかキャラクターが生きているし、時代設定も共通
一次世代ということで「ベルばら」や「ベレンコ中尉」というキーワードが懐
かしいです。(逆に言えばそれくらいしか出てこないので、そういう設定にす
る必然性があるのかもちょっと疑問) リーチェの音楽もいいですねぇ。最初
に主人公が海岸に飛び降りるシーン、入学式のシーン等も印象的です。珍しく
白竜が堅気なおやじで好演です(笑)
パンフがなく、1500円のフォトブックのみというのはどうかと思いますが、
シナリオからロケ画像、クレジットの再現と中身が充実しているホームページ
は二重丸です。
評価 ☆☆☆☆ (98/11/24)
地球は女で回っている
監督 ウッディ・アレン
出演 ウッディ・アレン デミ・ムーア
ウッディ・アレン映画の集大成みたいなテーマですね。自分や周囲で起こる
出来事を小説にしている作家を主人公にしている話ですが、女の都や81/2
を連想させられました。アレン自身のことかなぁと思うくらい茶化しまくって
います。
例によってキャストがすごいですね。カーティス・アレイ、エイミー・アー
ヴィング、マリエル・ヘミングウェイ、デミ・ムーアからビリー・クリスタル
まででいます。中でもロビン・ウィリアムスが大笑いです。よくあんな役引き
受けたと思うようなボケた役です(笑) さすが、ウッディ・アレンです。
「アンツ」もみなければ…
評価 ☆☆☆☆ (98/11/24)
モンタナの風に抱かれて
監督 ロバート・レッドフォード
出演 ロバート・レッドフォード クリスティン・スコット・トーマス
レッドフォードの監督作品も見逃せません。良質ではずれがない映画を撮ると思います。最近はやりのヒーリングの映画だと言われていますが、若干長めの上映時間ながら馬や自然の風景描写がよくて長さを感じさせません。特に最初と最後の馬のシルエットのシーンがなかなかいいです。父親役のサム・ニールがそれほど悪い設定ではないため、そのまま不倫モノになるとちょっと興ざめなのですが、かろうじてその前で踏みとどまっています。自分で監督しているため、いくらでも格好良くできまてすが、さすがに歳を感じさせるところもありました。
この映画、ニューヨークのシーンの時はビスタビジョンサイズで、モンタナに行くシーンからシネマスコープになります。意図的にやっているようですが、そこまでしなくてもいい気がします。
評価 ☆☆☆1/2 (98/11/8)
学校 3
監督 山田 洋次
出演 大竹 しのぶ 小林 稔侍
寅さん以外の山田監督の作品は好きで割と見ています。この学校の一作目は幻の企画と言われていて毎年実現しなかったのですが、一作目ができるとコンスタントに進み、はや三作目です。こあいう話が嫌いな人もいるでしょうが、私はこういう映画も必要だと思います。毎作、社会の角の細かいところを確認させてくれます。今回は失業者を対象としたビルメンテナンスの訓練校が舞台となって、大竹しのぶが奮戦しています。子供役の黒田勇樹やリストラされた部長役の小林 稔侍も好演でした。
なぜ故に邦画なのに「スリー」というのかな? 外字で出ないぞ(笑)
評価 ☆☆☆☆ (98/11/8)
カンゾー先生
監督 今村 昌平
出演 柄本 明 麻生 久美子
「うなぎ」に続く今村監督の新作です。年齢を考えると頭が下がる思いです。ややオーソドックスだった前作と違い、従来の今村ワールドが戻ってきています。戦時中でありながらどこかおおらかな瀬戸内の町が舞台です。主演の柄本が走っていますねぇ。新人の麻生久美子も体当たりの演技という感じでがんばっています。ただ、最後のクジラのシーンはどうかなぁ(笑) 軍人役の伊武雅刀や田口トモロヲも笑えます。
評価 ☆☆☆☆ (98/11/8)
ムーラン
監督 バリー・クック トニー・バンクロフト
声 ミンナ・ウェン エディ・マーフィ
舞台は中国でもさすがディスニー、ツボは押さえています。群衆シーンや戦
闘シーンの迫力はなかなかのものがあります。
冒頭の水墨画シーンはなぜか「イングリッシュ・ペイシェント」を彷彿させ
たが、道中のミュージカル部分のつくりはこういうのもできるのか、と技術に
感心させられました。
とはいうもののなぜこの時期中国ものをやったのかはちと不明です。何か政治
的なものも感じて、きな臭い感じもうけます。せりふはエディ・マーフィの一人舞台でした。
評価 ☆☆☆☆ また甘い(笑) (98/11/3)
愛を乞う人
監督 平山 秀幸
出演 原田 美枝子 野波 麻帆
結構話題になっていますが、虐待シーンがなかなかすごいです。理由の説明
はあまりなく、観客サイドでか解釈するしかありません。かと言って凄惨な映
画かといいますとそうでもありません。意外とユーモアがあるシーンも含まれ
ています。特に継父を演じる國村 隼がいいですね。最近、彼や大杉 蓮、寺
島 進等が脇を固める映画は必見です。
原田 美枝子が二役やっているのですが、一人舞台と言った感じで演技の使
い分けが見応えがあります。台湾でのシーン、母親との再会シーンに若干の疑
問がありますが、それ以上の説得力がある演技です。遺骨探しが現在という設
定なら50才前後になる訳で原田の風采がちょっと若い気もしますが、母子家庭
という設定で父親がいないという設定が生きているし、娘役もまあよかったで
す。
時代設定から言えば「泥の河」を彷彿させる風景なのですが、CG使わないと
俯瞰で撮せない時代になってしまったのはつらいです。でも無理に風景を俯瞰
で撮る必要もない気もしますが…。都電の扱いなどは結構うまく、時代性は窺
えると感じました。
評価 ☆☆☆☆1/2 (98/10/20)
プライベート・ライアン
監督 スティーブン・スピルバーグ
出演 トム・ハンクス マット・デイモン
ちょっと長いかなぁという気もしますが、スピルバーグがお嫌いな方も一応
観ておいてよい作品ではないでしょうか。ネタは色々つきません。なぜベトナムでなくて第二次世界大戦なのか、救出作戦の意味合い、兵隊たちの性格付けと「七人の侍」との対比、等々。
特に話題の冒頭の戦闘シーンの迫力はなかなかのものです。DTS以上の音響のいい
劇場での鑑賞をおすすめします。トム・ハンクスがメインではありますが、アバムという伍長の行動、心情を追いかけてみるのもいいかと思います。
「プライベート・ライアン」という邦題はどんなものでしょうか。日本語では「ライアン二等兵」という意味ですが、どうも「プライベートベンジャミン」を思い浮かべます。また、原題の「Saving 」を取ると意味合いが違う気もします。
評価 ☆☆☆☆ (98/10/6)
スウィート・ヒア・アフター
監督 アトム・エゴヤン
出演 イアン・ホルム サラ・ポーリー
この映画、ちょっと期待はずれでした。作品の意図がちょっとわかりませ
ん。冒頭と結末との間に何の話の進展も謎解きもない気がします。弁護士の行
動も少女の行動も説明不足な点があり、ただそういう家族や地域性があったと
いう事実認識しか得るものがありませんでした。ハメルンの笛吹きの引用もど
うも、こじつけみたいな気がするし…。雰囲気はいいのですが、作りが雑なの
では…。
評価 ☆☆☆ (98/10/6)
シティ・オブ・エンジェル
監督 ブラッド・シルバーリング
出演 ニコラス・ケイジ メグ・ライアン
ヴィム・ベンダース監督の「ベルリン・天使の詩」という映画のハリウッド版リメイクなのですが、元の映画の記憶が薄れているので、ちょっと比較できません。でも、単独で見るとまあまあの出来ではないでしょうか。天使が海岸や図書館に大勢いる情景などは、ちょっとハリウッドらしからぬ構図です。
メグ・ライアンはやっぱいいですね。クレジットでニコラス・ケイジのヘアメイク
担当がいたのには大受けしました。しかし、向こうって天使が出て来る映画が好きですね。
評価 ☆☆☆1/2 (98/10/6)
フラッド
監督 ミカエル・ソロモン
出演 クリスチャン・スレーター モーガン・フリーマン
モーガン・フリーマンが悪役とは珍しいと思ったけれど、なるほどそう来ま
したか。でも、全体として観た場合ちょっとトホホな映画です。東宝東和と丸紅が出資しているようですが、その甲斐があったのかどうか。
ヒロイン役のミニー・ドライバーですが、どうも私ダメです。どこがいいのか評価しがたいです。
評価 ☆☆ (98/10/6)
スクリーム2
監督 ウェス・クレイブン
出演 デビッド・アークェット ネーブ・キャンベル
1作目見ていないと分かりづらいかも知れないけれど、楽しめると言えば楽
しめます。ただ、ラストはちょっと反則かも…。
評価 ☆☆☆ (98/10/6)
8月のクリスマス 福岡映画祭(韓国 1998)
監督 ホ・ジノ
出演 ハン・ソッキュ シム・ウナ
不治の病にかかっている写真館を経営している青年の半年ほどの出来事をつ
づっている作品。
テーマはありふれていますが、この作品もいいです。この監督もこれが一作
目、なかなか侮れません。せりふはかなり少なく、カメラも固定で撮っている
シーンが多いので、どことなく市川 準っぽい映像です。写真館や小学校の遠
景を繰り返し使っているのも効果的。せりふは少ないのですが、そのせりふは
印象的なものが多いです。主人公と彼に好意を抱く女性とのやりとり、写真館
の客とのやりとり…。
評価 ☆☆☆☆1/2 (98/9/27)
この2つの韓国映画、いずれもハン・ソッキュが主演です。今、韓国で一番
人気の男優らしいですが、それらしくなくて面白いです。もの静かな演技で全
然目立たないのですが、交換はもてます。エネルギッシュな演技はしそうにも
ないので、彼が人気ということは、このような地味な作品が最近の韓国の主流
ということでしょうね。いずれも普通の小市民を主人公にしているような映画
で、バブルがはじけてもなおかつタイアップで派手な超現実的な映画ばかり作
っている日本とは大違いです。日本でももうちょっとこんな映画を作って欲し
いものです。
ザ・コンタクト 福岡映画祭(韓国 1997)
監督 チャン・ユンヒョン
出演 ハン・ソッキュ チョン・ドヨン(98/9/27)
別れた恋人の影をひきずっているラジオプロデューサーと友人の彼に片思い
しているOLの周囲の出来事とE-MAILのやりとりを描いた作品。監督はこれが商
業第一作で、韓国のアカデミー賞にあたる賞を取ったとのこと。
「ハル」というよりは、テレビドラマでやっていた「WITH LOVE」に近い話
ですね。ヒロインも地味目で田中美里っぽいです(笑) チャットやE-MAILでの
やりとりが主で二人はすれ違いのまま、全然出会いがありません。この辺のじ
らし方は結構うまいです。
音楽も面白いです。キーワードになっている曲がヴェルベットアンダークラ
ウンドと「ペイルブルーアイズ」。一体歳幾つ(笑) 他にもバートバカラック
の「ルックオブラブ」、サラヴォーンの「ラヴァーズコンチェルト」等。
待ち合わせの映画街で「世界中がアイラブユー」をやっているのも深いで
す。
評価 ☆☆☆☆ (98/9/27)
ザ・デュオ 福岡映画祭(インド タミル 1997)
監督 マニラトナム
出演 モーハンラール プラカーシュ・ラーシ
「ボンベイ」の監督の新作。俳優を目指している青年が脚本家で政治改革を
目指している青年と友人となり、俳優として成功した後、自分も政界入りをめ
ざして行くが…というストーリー。
実在のモデルもいるらしいが、その政治抗争ぶりはどこの国でもありそうで
す。(笑) 今のマレーシアみたいなことも出てきます。
当然、歌や踊りも出てきますが、ムトゥに比べるとやはり控えめ、でも凝っ
たカメラワーク等もあり163分楽しめました。主役が俳優という設定なので、
撮影シーンが再三出てきてこういう風に撮っているのかという勉強になりま
す。女優陣がやはりすごいですね。あれだけ踊れないとなれないのかなぁ。日
本だとみんな俳優座ではなく、ジャニーズかアクターズスクール入らなければ
なりません。
評価 ☆☆☆1/2 (98/9/27)
國道封閉
福岡映画祭(台湾 1997)
監督 ホー・ピン
出演 伊能 静 チャン・シー
渋滞が悪化した幹線高速道路が閉鎖された一夜、車やバスを走らせている3
組を巡る出来事を描いている作品。監督は台湾の若手で、何平という名前だが、
双旗鎮刀客の監督とは別人とのこと。
これもうまくできていました。この映画祭、何年か見ていますが、どの作品
も大体はずれがないのです。さすが、佐藤忠男。3組を追いかけるロードムー
ビー的な作りになつていますが、なかなか撮り分けがうまくできているので
す。また、ストーリーも割と飽きさせません。「好男好女」の伊能静はあまり
パッとしなかったのですが、この作品ではかなり生き生きしていました。バス
の運転手のクー・パオミン(暗戀桃花源)も好演。
伊能静が挨拶にきていましたが、かわいいです(笑) ただのアイドルかと思っていましたが、
ディスカッショ
ンでは、台湾政府の映画に対する認識の低さの不満や、ホオ・シャオエンより
これからは若手監督にも注目して欲しいとか、意見を言う言う。役作りでも色
々監督に意見したようだし、しっかりした考えを持った女優だと感じました。
評価 ☆☆☆☆ (98/9/16)
海に抱かれて 福岡映画祭(フィリピン 1998)
監督 マリルー・ディアス=アバヤ
出演 ジョマリ・イラーナ エリザベス・オロペサ
学校もないような地方の島で、唯一の助産婦である母を持った男性の半生を
描いた作品。フィリピンで最も権威がある文学賞を受賞した作品の映画化。
監督は、フィリピン映画界を代表する女流監督とのこと。
これはなかなかいい話でした。漁師である父親のエピソード、幼なじみの友
人、憧れの女教師。キャラクター設定もうまく破綻のない展開です。呪術や宗
教もからめて民俗的な勉強にもなりました。
今年度作品ということもありプリントが新しいのでしょうが、映像や音がい
いのも印象的でした。
評価 ☆☆☆☆ (98/9/16)
TAXi
監督 ジェラール・ピレス
出演 サミー・ナセリ フレデリック・ディーファンタル
リュック・ベッソンの脚本に惹かれて見には行ったのものの、予想通り……の映画でした。(笑)
オープニングのローアングルで撮っているバイクのシーンはとてもよくて期待が持てたのですが、
その後は散々でした。そこそこおかしいシーンもあり、素材はいいところもあったのですが、それをうまく描けていません。なりより行けないのが、警察にしろ犯人にしろおとぼけが過ぎていくら何でももうちょっと頭使えよと、突っ込みたくなるところです。グラン・ブルーに通じる男ドあほう物なのでしょうが、それにしても…
評価 ☆☆ (98/9/13)
ムトゥ・踊るマハラジャ
監督 K・S・ラヴィクマール
出演 ラジニカーント ミーナ
東京でヒットし、ロングラン決定したマサラムービー、福岡でも満員でし
た。3時間弱、なかなか楽しめる作品でした。恋愛あり、歌あり、踊りあり、
アクションあり。主役のオッサンはあまりカッコよくないけれど、ミーナはい
いですねぇ(笑) でも、考え方変えれば「オースティン・パワーズ」真っ青の
おバカ映画です。
評価 ☆☆☆☆ (98/9/13)
仮面の男
監督 ランダル・ウォレス
出演 レオナルド・デカプリオ
当初、「ディカプリオの仮面の男」とかいうタイトルだったのが改題された
ようです。正解。彼は一応二役やってがんばっていますが、そうそうたる脇役
に押されっぱなしでいます。ジェレミー・アイアンズ、ジョン・マルコビッ
チ、ジェラール・ドパルデュー、ガブリエル・バーンたちが頑張っています。
ストーリーは四銃士その後ですが、落ちがちょっとねぇ。
評価 ☆☆☆1/2 (98/9/13)
普通じゃない
監督 ダニー・ボイル
出演 ユアン・マクレガー キャメロン・ディアス
この作品。ちょっと期待を裏切られました。こんな作品とは思いませんでしたね。
「トレイン・スポッテイング」の監督ですし、あの作品みたいな無軌道青春物かと思っていたの
です。そういった面もありましたが、天使物?だったのです。そして、その天
使を演じるのが、「ピアノ・レッスン」のホリー・ハンターと「クルックリン」のデルロイ・リンドーなのですが、これがなかなか軽妙で笑わせてくれます。特にホリー・ハンター、「クラッシ
ュ」とはまた違う体を張った演技でよくやったもんだと思います。
ユアン・マクレガーはともかく、キャメロン・ディアスはいいですねぇ。最
近の一押し女優です。歌はまたもや下手でしたが、ダンスが本人だとしたらち
ょっとびっくりです。
評価 ☆☆☆☆ (98/8/31)
釣りバカ日誌 10
監督 栗田 富夫
出演 西田 敏行 三國 連太郎
この映画、北九州市が市制35周年を記念してロケを誘致した作品です。署名をしたりもしましたが、会社でも安価でチケット購入斡旋たせいもあり、はじめて劇場で見ました。
前半は、まあまあだったのですが、後半北九州のシーンになると、ちょっと
話がトントンと展開していってしまい、何のひねりもありませんでした。でも
高木ブーで救われました(笑) やはり観光地紹介とかも絡むので、山田洋次・
朝間義隆を持ってしても、ストーリーがおざなりになるのでしようか。
評価 ☆☆1/2 (98/8/31)
オースティン・パワーズ
監督 ジェイ・リーチ
出演 マイク・マイヤーズ エリザベス・ハーレー
今年最高のおバカ映画決定です。「ウェインズワールド」より面白かったで
す。
ネタは「カジノロワイヤルル」が主の007だと思うのですが、ちょっと元を忘
れてしまっているのがおおいですね。また見直さないと…。
異常なサイケさが逆に今様でいいですね。時代錯誤ネタや悪役の部下の家族
までの細かい心配りはニクイほどです(笑)
最近、バート・バカラックがよく映画に使われていますがまさか本人が…。
そして意外な人がチョコチョコと出てきますので、見落とし無きよう。
評価 ☆☆☆☆ (98/8/15)
風の歌が聴きたい
監督 大林 宣彦
出演 天宮 良 中江 有理
「SADA」は避けたので久しぶりの大林作品です。と言っても後の作品もつか
えている様ですが…。相変わらず多作です。ポスターの感じでもわかります
が、コテコテの文部省選定映画と言った感じもうけます。しかし、2時間41分
でありながら長さを感じさせず、オーソドックスな作り方でありながらこの作
品、なかなか見せてくれます。
テーマは聴覚障害の男女が中学生のときにの文通に始まり、交際を始め、出
産までを宮古島のトライアスロンへの挑戦をバックに描いていくという、実在
の主人公に基づく単純なストーリーです。主役の天宮良や中江有理が中学生(
笑)から演じているのですが、そんなに違和感がありません。特に中江有理は
なかなかがんばった演技をしていると思います。
とはいうものの「ビヨンド・サイレンス」などと違い、この様なテーマを
健常者である俳優が演技することによって評価される
ことには疑問に残りますね。うまく演技しているということで、評価していい
のでしょうか。日本はその辺まだ遅れているのでしょう。
電話のシーンと石橋蓮司がお勧めです。
評価 ☆☆☆☆ (98/8/15)
L.A.コンフィデンシャル
監督 カーティス・ハンソン
出演 ケビン・スペイシー ラッセル・クロウ
これはいいです。この夏一番のお勧めでしょう。ここまで日本での上映を先
延ばしにしたおかげかどうか、こちらの映画館でも立ち見が出る程盛況で
す。(もっともゴジラを3館でやっていて、しかもL.A.やっているここも午前中
はピカチュウをやっているという事情もあるが…)
原作がいいのか、脚本がいいのか、いい具合に観客に応えいい、具合に裏切
ってくれる気持ちがいい作品です。(テーマはちょっと重いけれど)
儲け役のケビン・スペイシーをはじめ、ラッセル・クロウ、ガイ・ピアース
等々、地味目なキャストもいいですね。逆にキム・ベイシンガーはこれで助演
女優賞取ったの?という感じですが、見栄えがいいと言えばいいです(笑)
でも、こういう映画って設定を現在にすると雰囲気が壊れ、成り立たないん
でしょうね。
評価 ☆☆☆☆1/2 (98/8/15)
犬、走る DOG RACE
監督 崔 洋一
出演 岸谷 五朗 冨樫 真
まだ東京でも公開されていない?作品です。新しくオープンした「シネ・リー
ブル博多」のオープニング記念で上映されました。
最近流行の歌舞伎町ものの映画の一本です。松田優作が映画化をねらっていた
丸山昇一の原案を「月はどっちに出ている」の崔洋一、鄭義信が脚本していま
す。テーマは密入国、賭博、闇送金、賄賂等々まあおきまりのパターンではあ
ります。主役の不良刑事にまたまた岸谷 五朗、コンビともゆうべき情報屋に
大杉 漣、ヒロインの上海女に新人?富樫 真と言った布陣です。
はっきり言ってどうも作品の意図がよくわかりません。監督が言うにはスピ
ード感あふれる作品というけれどそうでもないしなぁ。後半はそこそこ面白く
なっていますが、前半はちょつと退屈だし…。でもここでも大杉 漣がいいで
す。岸谷を食っています。
映画より上映後のトークショーの方が面白かったですね。裏話や日本映画の
現実? みたいな話もあったし。最近評判の「鬼畜大宴会」の話も
出ていて、予算300万であれだけ出来るとは…とかなり評価していました。
評価 ☆☆☆ (98/8/8)
リーサルウェポン 4
監督 リチャード・ドナー
出演 メル・ギブソン ダニー・グローバー
おなじみのリーサルウェポン。6年ぶりの登場です。出だしから派手なアク
ションあり。ギャグありで、なかなか楽しめます。カーアクション等はルパン
3世を実写でやっているようなもので、おいおい、と突っ込みを入れたくなる
ほどです。ちょっとストーリー展開としては初期のものほどではない作品です
が、暑気払いにはうってつけの映画です。悪役ジェット・リーもクールです。
評価 ☆☆☆1/2 (98/8/8)
ボクサー
監督 ジム・シェルダー
出演 ダニエル・デイ=ルイス エミリー・ワトソン
「マイ・レフトフット」「父の祈りを」に続くコンビですね。IRAにここまでこ
だわると頭が下がるばかりです。しかし、ニュースだけではわからないことも
色々勉強になります。ベルファストにあんなベルリンみたいな壁や検問がある
とは知りませんでした。
ダニエル・デイ=ルイスの役作りはさすがですね。デ・ニーロみたいです。
エミリー・ワトソンは「奇跡の海」の印象が強くてちょっと怖いです。
評価 ☆☆☆☆ (98/8/2)
新生トイレの花子さん
監督 堤 幸彦
出演 前田 愛 浜丘 麻矢
なぜか松竹から東映に移ってきたトイレの花子さんです。脚本が「リング」
の高橋 洋ということで、結構怖い作りになっています。前田 愛や浜丘 麻
矢や男の子(名前知らない)(笑)もそこそこの好演。ただ、高島礼子じゃちょっ
と年齢設定合わないのでは…。荻島真一も年取ったなぁ。
評価 ☆☆☆1/2 (98/8/2)
ずっこけ三人組 怪盗x物語
監督 鹿島 勤
出演 森 翔吾 金井 勇輔
子供向けの映画としてはそこそこの出来でした。ただ、ちょっと長いかな?
終盤のポテトチップスのCMの様な大地変はちょっとやりすぎ。
評価 ☆☆☆1/2 (98/8/2)
ディープ・インパクト
監督 ミミ・レダー
出演 ロバート・デュバル モーガン・フリーマン
いゃぁ、L.A.コンフィデンシャルが立ち見だったので、代わりに仕方無く観
たのですが、これがとんでもない映画でした。いかに地球を救うか、というか
っこいい映画かと思いきやお涙頂戴の感動ねらいでした。が、ストーリーは穴
だらけだし、そっちの方のヒロインも青年も全然魅力ないし…。イライジャ・
ウッドというのはどうもダメだなあ。モーガン・フリーマンの大統領もバッと
しないし…。唯一ロバート・デュバルが救いだったのですが。
テレビ局でぐるぐる回るカメラワークが「ER」ぽかったのだが、脚本が悪い
のか、監督の手腕なのか。ザナック=ブラウンが製作していて、脚本がブルー
ス・ジョエル・コーエンで何でこんな作品が…。ドリームワークス大丈夫かな
ぁ。
そういえば、バネッサ・レッドグローブとマキシミリアン・シェルを探すっ
てのはいいかも。私はやっとで気がつきました(笑)
評価 ☆1/2 (98/7/23)
ゴジラ GODZILLA
監督 ローランド・エメリッヒ
出演 マシュー・ブロデリック ジャン・レノ
一部では不評の様ですが、面白いではないですか、この映
画。こんなに笑える映画だとは思いませんでした。特に終盤のチェィス・シー
ンはかなり笑えます。
この映画の評判が悪いのは、日本版ゴジラの崇高な?造形や精神が失われて
いるとして批判しているのでしょうが、そんなのは東宝が権利売った時点で魂
を売ったようなもので、あれこれ文句言うなら、注文をつけなかった東宝に言
うべきでしょう。キャラクターとデザインは東宝、というクレジット、田中友
幸氏に捧げるとか最初に襲われるのは日本船と一応敬意は示していますが、ろ
くに着ぐるみがなくCG多用のこの作品を怪獣映画と呼べるかどうか疑問だし、
日本版と比べるのは無理でしょう。
で、この作品ですが、「コジラ」と思わず超お金がかかったB級映画と見れ
ば楽しめます。(B級の定義ではまたもめるかも知りませんが) マーズ・アタ
ックやフィフス・エレメントみたいなものと言った方が早いかも…。もちろ
ん、ネタとしてはロスト・ワールドやエイリアンも入っていますが…。ジャ
ン・レノのフランスネタや、変な名前ギャグのこだわりも私は好きです。「ゴ
ジラ」と思わずGODZILLA=ガッジラと思ってみればいいですよ。ヒロインはさ
えなかったが続編もお約束だぁ(笑)
評価 ☆☆☆1/2 (98/7/23)
中国の鳥人
監督 三池 崇史
出演 本木 雅弘 石橋 蓮司
今一番乗っていると言っていいらしい?三池 崇史作品です。と言っても私
は初見です。
椎名誠の原作は読んでいないのですが、映画は映画としてまとまっていて、
評価できます。なぜ雲南なのかという理不尽さはあるにしろ、そこまで行って
撮ったスタッフの熱意とキャストのよさが感じさせられる作品です。本木はい
つもながらうまいのかどうかわからない演技ですが、石橋 蓮司とマコ・イワ
マツとのトリオは絶妙です。キャスティングの勝利ですね。また風景もなかな
か飽きさせません。終盤説教くさくなったところがちょっと疑問ですが、観る価
値がある作品だと言えるでしょう。
評価 ☆☆☆☆ (98/7/18)
不夜城
監督 リー・チーガイ
出演 金城 武 山本 未来
うーむ。ハードボイルドな話のつもりなのでしょうが、そうなりきってはい
ませんねぇ。導入のワンカットのシーンとラスト、カメラワークなどは面白い
のですが、登場人物やストーリーがごちゃごちゃしちゃっています。山本未来
がどうもねぇ。葉月里緒奈が適役とも思えませんが… キヤシー・チャウの方
がまだいいや。
郎雄と鈴木清順がいいですねぇ。主役を食ってしまっています。 椎名桔
平にはあきれます(笑)
評価 ☆☆1/2 (98/7/18)
レインメーカー
監督 フランシス・フォード・コッポラ
出演 マット・デイモン クレア・デーンズ
ジョン・グリシャムが原作だから当然とはいえ、アメリカは法廷物が好きで す
ね。マット・デイモンが新人弁護士に扮しての物語です。
コッポラらしく、そつなくまとめていますが、それ以上のものでもない気が しま
す。メインストーリーの方はいいのですが、クレア・デーンズが絡むサ ブ・ストー
リーの方がどうも邪魔くさくていけません。まして弁護士の卵があ あいうことして
よいのか?
アメリカの弁護士って試験さえ受かれば、あんなに簡単になれるものなのですね。
主役のマット・デイモンは「大いなる遺産」のイーサン・ホークよりよかっ た
が、デビートとグローバーの両デニーに食われていた気もします。ミーキ ー・ロー
クには大笑いです。
評価 ☆☆☆1/2 (98/7/13)
ツインタウン
監督 ケビン・アレン
出演 リス・エバンス リル・エバンス
うーん。予想通りのプータロー映画でした。予告編ではウエールズの観光案 内み
たいな造りになっていましたが、本編はそんなシーンは全然出てきませ ん。こうい
う予告編も珍しいのではないでしょうか。
ウエールズのローカル映画になっていますが、全然宣伝になっていませ ん。(笑)
地元をくさしている自虐的なシーンが多いのですが、よく地元もこん な造りの映画
に協力したものです。
イギリスって正確には連合王国だったと思いますが、よく同じ国の中で保っ てい
られるものだと思います。使っている言葉も違うし、東欧だと独立もので はないで
しょうか。サッカーのW杯には何チームで出場できていいけれど…。 ちなみにこの映
画の中でもW杯の話題が何回もでてきますが、ラグビーの方の 話のようです。
映画の内容はどうでしょうかね。コメディと言えばコメディですが、登場人 物が
トホホなヤツばかりと言えばそんなのばっかです。こんな映画ばかり作っ ているの
でしょうか。それとも日本で公開されているのが、こんな映画ばかり なのか。うー
む。先が見えない。
評価 ☆☆☆ (98/7/13)
この森で、天使はバスを降りた
監督 リー・デビッド・ズロートフ
出演 アリソン・エリオット エレン・バースティン
この映画、封切りの時は見損ねていて、今回リバイバルでやっと見ることができました。私の上半期ベスト1にしたいくらいの作品でした。
原題は「THE SPITFIRE GRILL」と言い、舞台になっている田舎の食堂の名前なのですが、これを使わずにつけた邦題が効いていますね。ヨーロッバ映画っぽい名前ですが、アメリカ映画でした。内容はタイトルそのままです(笑) 田舎の小さな町にやってきた女性の周りでおこる出来事を淡々と描いていくのですが、導入のカメラワークから話にひきずり込まれます。キャストの演技もなかなかいいです。特にエレン・バーンスタイン。ちょっと主人公がジョディー・フォスターに似ていますが…。監督自身の脚本でのこれが1本目の映画のようです。うーん。才能はいろんなところにあるものですね。
福岡唯一のリバイバル上映館、ソラリアで観ました。850円でキャパ100人程がほぼ
満席でした。ビデオももうすぐ出るというのに捨てたものではないと感じました。
評価 ☆☆☆☆1/2 (98/7/11)
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