縮刷版98年4月上旬号


【4月10日】 日曜日が休刊日、ってことで新聞なのに明日明後日明明後日と3日も新聞が出ないので、記事も書かずに取材と称して町中の玩具店を見物。どこもかしこも品切れになっているなかで、フラリ立ち寄った新宿の「さくらやホビー館」で現在好評販売中の「ポケットピカチュウ」を発見。レジ後ろの棚を見ると後もう幾つも残っておらず、ここは急がねばとダッシュで列に並んで「ポケットピカチュウ1つ」と言って、買い込みすぐさま腰に付ける。これで会社でも人気モノだぜ、と思ったらすでに早くも会社に1人、「ポケピカ」付けて歩いている人がいて1番を取り損なった悔しい思いに歯がみする。こーなったら「あるくんです」を買って会社で威張るぞー、とは思うものの、ほら、これって福島さんちの商品でしょ、だから、ねえ、うん、まあいいけど(何が?)、こうなったら少しでも早く、バンダイの妖怪探しゲーをゲットだ。「ジターリング」じゃカッコ悪くてあんまし会社で自慢できんからね。

 ついでに「VIRUS」のトレーディングカードを買う。面倒なのでハコで買ってナインポケットに入れていったら、全57種類のうちの56種類までがとりあえず揃ってしまって物量作戦の効果を知る。余ったのも軽く2倍はあったけど。でも何故か残った1枚は、56番の箔押しカードで両脇がエリカ知念だからやっぱり絵柄はエリカ、ってことになってるのかな。さあ残り1枚をいつ引き当てられるかがカード集めの醍醐味でもあり地獄でもあり、それが怖くてこれまで一切の手出しを控えて来たんだけど、こーなったら残る物量を集中投下して、一刻も早いコンプリートを目指す、っていかんやっぱハマりかけてる。交換すれば良いって? いやほら友だち少ない(いない)もんで。

 さらりまんなんで仕事を少し。ワールドカップもあと2カ月で始まるってことで、サッカー関連のゲームの話を都合よく目の前にあった雑誌の「サッカルチョ」からパクってちょっぴりエッセンスまぶして記事にする。ゲーム的に売れるのはきっとコナミのゲームだけど、話題的にはあの加茂前日本代表監督を起用したアクセラのサッカーチーム育成シミュレーション、じゃなかろーか。すでにCMも始まっているよーなので、見た人も少なくないとは思うけど、しかし敗軍の将として表には出てこず、ひっそりとBSなんかで解説している過去の人が、CMをみそぎとして再び表舞台に立とーとしているこの様子を、ファンや日本代表の選手がいったいどー思って眺めているのか気になる。CM的には「加茂さんが出ている」だけで踊りも泳ぎもしないから、あんまり面白くはないけれど、とにかくこの時期にあの加茂さんと使う、って事を決めて実行した度胸だけは誉めてもいーんじゃないかと思う。火事場の馬鹿力? 窮鼠猫を噛む?? 鼬の最後っ(以下略)

 待ちに待ってはいないけど、10日とゆーことで本屋に寄ったら、どーゆー訳か「AX」と「電撃B−magazine」だけが、関連の雑誌がいつも積んである平台の上に並んでない。ラックの方とかパソコン雑誌とかの方を見ても入っている様子がなく、「アニメージュ」と「ニュータイプ」はちゃんと定位置に並んでいたのにこの仕打ち、もしかして何か大変なことでもあったのかと訝る。例えば創刊2号で廃刊になったとか、創刊号出る前に休刊にされたとか。仕方がないので「アニメージュ」と「ニュータイプ」だけ買って、電車の中で眉間に皺よせ「私は企業のさらりまんです最近アニメがビジネスなる聞き勉強の為に読んでます」風の顔で、メルフィナとフェイ・ヴァレンタインと木之本桜と天上院桂とキャナル・ヴォルフィードの顔に見入る。キャラクタービジネスの神髄を究めんとする真剣な眼差しに、昼間から電車でアニメ雑誌読む30過ぎの男を見る周囲の目は・・・・やっぱり厳しい。

 とはいえ創刊号が売り切れになってしまったとゆー「AX」の話も聞き及んではいたので、多分あるだろー別の本屋へと回るとちゃんとあったよ「AX」は平台の上に、でもって「Bマガ」はラックの中に。最初に寄った本屋は多分、あんまり大量のアニメ雑誌にこれまでの習慣が応用できず、きっと売場作りに四苦八苦してまだ並べていなかっただけ、なんだろー。とりあえず「AX」と「Bマガ」もゲット、締めてアニメ雑誌だけで2340円はいくらファンでもやっぱり学生にはキツイだろーね。折しも老舗「アニメージュ」が「激増するTVアニメの舞台裏」なんて特集組んでキツい現場の意見を集めているけど、来月はこれを受けて「激増するアニメ雑誌の舞台裏」なんて組んでみちゃーくれませんか。

 見やすくなってる気がしないでもない「AX」。美麗なカラーの作品紹介があって特集はエモーションのこれまでを振り返るがあって真ん中あたりにオリジナルの企画があってコミックが入ってコラムにカルチャー情報と、そんな雑誌の流れがつかめて来たから見やすいって感じるだけなのかもしれない。4誌並べた時の表紙は「カードキャプターさくら」が笑ってくれていて、1番目にとまりかつココロに刺さる。「センチメンタルジャーニー」が軍団で登場の「Bマガ」はサイズが他よりちょっと小さくおまけに「電撃」の文字があって「ゲーム雑誌、かな」って印象を持ってしまう。CD−ROMを挟み込んでる関係で、ボール紙が2枚、途中のページに入っていてめくっているとそこで指がひっかかるのが気にかる、がまあこれも慣れみたいなもんなので、「B−CLUB」時代から続いているのも含めてコラムにハマれれば読み続けられる、のかも。おや黒田洋介さんフタマタかけてる。

 後発2誌に共通するのが、巻頭で取りあげている作品が、ともに「センチメンタルジャーニー」ってこと。「Bマガ」なんて表紙に使って記事も6ページ割いてとりあえず4人までを紹介している。「AX」も紹介は4人までだから、向こう1カ月分に登場する人たち、ってことになるんでしょー。「アニメージュ」なんかカケラも触れてなくってこっちはこっちで謎、だけど雑誌なりの考えがあってのこどえしょー。まーとりあえず第1話が放映されて、絵が動いて声が入ってストーリーが転がってオチが付く、”お話”として真っ当だったので、2誌が巻頭で取りあげてたってとりたてて異論も疑問もない。いくらオードリー・ヘップバーンでも(古いね)、あるいはシンディ・クロフォードでも(ちょっと新しいけどでも古いね)、銀幕の中じゃなく暗幕をバックにダンスされたり、パリコレの舞台の上じゃなく暗闇の中を漂われた日にゃあ、それこそ美人が廃るってもんですよ。


【4月9日】 「立てよコクミン! マツモトキヨシを倒すのだ」。なーんてギャグがきっと日本中で交わされたであろー今日9日は、ガンダム世代には涙物の戦略シミュレーションゲーム「ギレンの野望」がいよいよな発売日。ゲームショウの会場とかゲームショップの店頭で見た、ガルマ・ザビの遺影をバックに演説するギレンの姿やら、パレードするラルとハモンに黒い三連星やら、ドズルやらレビルやらキシリアやらマチルダやらもーともかくも懐かしい面々の今も衰えぬ容色ぶりに、惚れて絶対に買わねばと指折り数えて待っていた。さてもかけつけたメッセサンオー本店は、積み上げられた安彦良和さん描くザビ一家のイラストの、CD−ROMを求めて並ぶ人は・・・いないなあ、やっぱギャルゲーじゃないから人気沸騰って具合にはならんか。ギレンが演説する下敷きと、ソフトのジャケットと同じデザインのポスターを貰ってさあ仕事だ、っておいお前いったいいつショップに行ったんだ?

 それは言えない秘密だから、と言い訳しつつ向かうはトミーが新製品の展示会を開いている浅草の産業会館。入り口から1番近い場所にでいーんと陣取るはトミーの大躍進を日向で支えた「ポケットモンスター」の関連グッズの数々。すでに「おもちゃショー」で見た「ポケモンルアー」は今回も結構な関心を集めていたみたいだけど、それを置いて目に飛び込んで来たのはピカチュウがヘッドに付いたかき氷機。値段も3000円と安いからファンならお部屋のインテリアに、あるいは給湯室のアクセントに1つ2つと買い求め、コンビニで氷買ってガキガキやって食べましょー。

 「ポケモン」関連ではあと手のひらに乗るサイズの「ピカチュウおしゃべり電卓」「ニャースおしゃべり電卓」あたりがキャッチー。それから組立式の高さが15センチある「スーパーアクションリザードン」がなかなか。電池を入れる場所がお腹の部分についていて、スイッチをいれると昔懐かしい歩くプラモ、みたいに脚をジタバタさせ尻尾をフリフリさせながら、ゲシャゲシャと歩きはい目瑠。BB弾連続発射ってな機能も付いてるそーなので2つ買って闘わせてみるのが吉かも。でもこの商品脚があるタイプのモンスターじゃないとちょっと製品化は苦しそー、ってことは脚が短いピカチュウは絶対に出せないってことなのか。いやいや小さい「プラモン」ではちゃんと「ピカチュウ」あるから、出来れば出して頂きたいねー、もちろん100ボルト放電のギミック付きで(って危なねーよそれじゃー)。

 バンダイにタカラが妙にホビーの分野に色気を出して、フィギュア物に力を入れて来ているのが気になったのか、トミーもいよいよもって本格的にフィギュアの世界に首を突っ込んで来たから驚いた。いや参入自体は驚かないけど扱ってるフィギュアが何とあの「鉄腕アトム」でそれが完全着色済みケース付きで1000円ってーから、マスプロが本気出すと怖いことになるなるねー。ほかに「ロードス島」のフィギュアとか、これは絵しか展示してなかったけど「ガッチャマン」の大鷲のケンにコンドルのジョーのフィギュアとかを順次発売してくみたい。「ロードス島」のカードもあったしやっぱオタクなマーケットをここでしっかと掴んでおきたいって、そんな意欲がありありと見えた。でも何故にロードス何故にガッチャマン、ってあたりが疑問ちゃー疑問で、そのあたりどんな筋の通し方をしていくのか、単なる流行乗りなだけじゃないのかを、しっかと監察していきたい。

 隣りで展開しているのは「ハイパー」じゃないヨーヨーの「スクリューボール」。でも皆がブランドな「ハイパー」に群がるなかで、認定制度も大会もないヨーヨーをどーやって認知させていくのか疑問に思っていたら、どーやら「ファミ通ブロス」あたりと組んで仕掛けていくらしー。他の会社でも「ブロス」とのタイアップを検討してるって聞いたことがあって、これは「ファミ通ブロス」いやさアスキーそして浜村プレジデント、頂点な「コロコロコミック」の向こうを張って、キッズ層に絶大なる影響力を行使できる、ホビーやゲームをプロモートしていくメディアを育て自ら抱え込もうってな算段かと、あのふくふくとした表情に隠れる浜村プレジデントの世界制覇のタクラミに、激しい戦慄を覚える。おそるべしアスキー、知らず突出してしまった杭には、もはや媚びるより他にないのか。仕事しまっせ。

 あれに見えるはピンクの豚の縫いぐるみ、近くに寄って目にも見た、おおこれは「はれときどきぶた」の「はれぶた縫いぐるみ」ではないか。白いシートの上に腹這いになった「はれぶた」が、何ともいえず剽軽で愛嬌のある表情をしていてちょっと物欲むくむく。持ち上げてお腹を押すと「ブーブー」って鳴るところも実に「はれぶた」っぽくて好き。本当は後ろに飾って等身大どころか10倍はあろーかって巨大な縫いぐるみが欲しかったけど、こっちは「サンプル」ってことらしくああ残念。キャンペーンを回り追わればもしかしてSPE・ビジュアルワークスの本社に帰るのかな、だったらその時見に行って、こっそり持ち出して逃げよー。担げなければワタ抜いて中に入って歩いて逃げるぞ。だから市ヶ谷あたりでピンクのブタが歩いているのを見掛けたら、慌てず騒がず見逃してね。

 アニメの「センチメンタルジャーニー」を見て切なくなる。あんまり切ないのでやりかけの「サクラ大戦2」をサターンから引きずり出してやり残したっぷりな「センチメンタルグラフティ」をぶち込んで、そのまま長崎に飛んで遠藤晶に逢いに行きたくなった。けどアニメのオープニングから本編エンディングまで、崩れず乱れないその素晴らしい仕事ぶりが強く目に残ったその直後に、あの「暗黒太極拳」なゲームのオープニングを見るのは忍びないと、切ない思いぐっとこらえ、プライズで獲得したフィギュアの晶を眺めつつ、しばしアニメの余韻に浸る。回想の場面で地面に脚を踏ん張ってバイオリン弾いてる晶の姿勢がちょっと好き。あとマグカップから珈琲飲んでる時の目の表情とか、楽譜に落書きをしている姿を見られてジタバタしてる仕草とか。次回も絵、ちゃんとしてるかなー。


【4月8日】 なので4月6日の朝日新聞夕刊を確認してみたら。「デジタルワールド」を担当していたのはやっぱり多分硬派なマルチメディア評論家の福冨忠和さんで、亜弓ちゃんと交互ならこれはなかなかに深いデジタル業界の話が聞けると週はじめの朝日夕刊が火曜日の日経夕刊コミック評とともに楽しみになる。がしかし見出しはやっぱり伝えたがっている内容を意図的に、それとも無意識に脇へとそらそーとしか思えない文章になっていて、1度ならまだしも2度重なるといよいよもって朝日新聞、デジタル業界に含む所があんじゃないかと思えてくる。

 内容はといえば、特定非営利活動促進法「NPO法」の成立に絡んでNPO団体が情報化に資金面知識面で苦労していて、それをパソコンに通じたナーズの面々が手助けすることによって、より活動の幅が広がるんだよ、ああ何て素晴らしい事なんだ、って感じ。タイトルになっている「コンピュメンター」とはそーしたNPOを手助けするパソコンのお師匠さんって意味の造語で、そーしたエキスパートの尽力によって、インターネットを通じた市民活動はますます活発化してるとか。がしかしいきなりの見出しが「パソコン嫌いのNPO」。そして脇が「オタク通じて活動支援」。さあこの見出しだけを読んだあなたは記事にどんな印象を持ちますか。

 「そーだよな真っ当な市民活動やってる人はパソコンなんてアヤシイ機械なんて使わないんだよな」「んでもって社会に関心を持たないオタクを更正させて彼のスキルを活用して活動の幅を広げているんだよな」。いささか裏読みとゆーかやっかみとゆーか先入観がありありの見方だけど、文章にある「パソコン嫌いの多いNPO」が文脈から抜き出されて「パソコン嫌いのNPO」と見出しに取られた時、受ける印象はやっぱり本筋からズレて来るんじゃないかと思う。普及したとはいえ未だ揶揄のニュアンスが篭る(一般的な新聞が使う時には特に)「オタク」という言葉を重ねるあたりにも同じ悪意、とまではいかないけれどデジタルへのネガティブな感情が透けて見えて来るよーで気が重くなる。さても亜弓ちゃんともども愚弄な扱いを受けてなお、次週の「デジタルワールド」を書き続けることになるのだろーか。まあしばらくは注目(注視)、だよねこのコーナー。

 やっと出ます須賀敦子さんの案内されていた新刊は、病床にあって須賀さんの手が入れられ続けていたとかで、だから初見からこれまでずっと刊行されなかったのかと納得する。「日販週報」。筑摩書房から4月下旬に刊行の「遠い朝の本たち」は、たぶんタイトルからうかがえるに本に絡んだエッセイとゆーことになるんだろー。前作の「ユルスナールの靴」(河出書房新社、1600円)もマルグリット・ユルスナールに絡んだ文章でまとめられた本だったけど、今度はもっと幅広く、あの端正な文章を書き続けた須賀さんの目で見た本の世界がきっと、切なくなるような身辺雑記の話ともども、淡々と綴られていることだろう。これが最後と思うと哀しさも募るけど、最後まで心をこめた珠玉の文章が与えてくれるであろう感動に、とりあえずは浸り故人を忍びたい。必買。

 「週報」では田中光二さんの「冷血」が面白そー。サンフランシスコと東京を舞台に少年少女のシリアル・キラーを克明に描く書き下ろし、とあっては現代の荒む少年少女の心を田中光二さんがどう捉えているのかを知るために、必ずや手にとることになるだろー。価格は1700円。それから角川書店のニュータイプノベルズから出る「VIRUS」は、たぶんアニメ版の「VIRUS」を元にした作品だと想うから、ちょっぴり分かりにくかったアニメの世界観をどこまで解説してくれているのかに期待がかかる。加藤ちたかさんって人が書いていて価格は840円。このほかではえっと、そう井上佑美子さんの「非花はなにあらず」が花になぞらえた人間の営みを描いて評判になっているけど、中央公論社から出る王敏さんの「花が語る中国の心」がサブテキスト代わりになるかもしれず、タイトルだけ見てちょっと興味を持っている。新書で750円。まだまだ部屋、狭くなるなー。

 宝島社へと取材に行く。本屋にいくと山と積んである「たまごっち」のムックをはじめ、最近宝島が力を入れているムック形式のCD−ROMの話を聞きに行ったもので、半蔵門で降りてダイヤモンドホテルの横で会社を探すとああ何と。昔地方自治情報センターの取材に何度か訪れたことのある、地下にカメラ博物館もあって前には英国大使館が佇む完成な高級オフィス&住宅街に、あのサブカル&ヘアヌードな宝島社が移っていたのを初めて知って、「似合わねー」とゆー言葉を心の中で何度もなんども叫び倒す。社員の人元社員の人には悪いけど、やっぱりねえ、英国大使館ってガラじゃないよね宝島社。そうだな例えば新宿区の四谷とか、半蔵門でも元あった麹町なら納得できるんだけど。

 CD−ROM付きムック本の形態に1800円なんて値段だと、只のサンプルかせいぜいが機能限定版じゃねーかって思われるだろーけど、宝島社の「たまごっち」は開発に5000万円以上もかけた立派な完全の製品版。大量に作って大量に書店で売ることで安くあげることができた、ってこのがウリだけど、肝心の書店でサンプルと間違われて敬遠されてはタマランと、大量の宣伝広告を行ったからペイできるにはそうだな数十万本ってな数売らないと夏のボーナスはムック本、ってことにならないとも限らないらしー。だって目の前で役員の人が広報の人とそんな話してるんだもん、明るい会社。うちだったさしづめボーナス現物だと古新聞、ってか。カラーだから風呂のたきつけに使うとガスでるし、魚の切り身包むと色移りするし、ああ困ったなあ。

 ムックのシリーズは4月に本格的アドベンチャーゲームをこちらも1980円で出すことになっていて、すでに見たパソゲーの編集の人たちも結構な驚きを抱いている、とかいないとか。アメリカではコーディ賞にノミネートされたって話もあるし、聞けば聞くほど「CD−ROMを、安く」ってな意図でのぞむ宝島社の本気の度合いが伝わって来る。意気に感じて買ってあげたい気もあるけれど(ボーナスCD−ROMじゃ可哀想、だもんね)、残念なことにウィンドウズ版しかだいやがらねーからあきらめる(ボーナスCD−ROMで我慢、してね)。夏に出すすっげー(宝島の人)ビッグなタイトルはハイブリッドだそーなので、それを待って「宝島CD−ROM BOOKS」シリーズの可否を判断しよー。夏はだから我慢してね。


【4月7日】 でも亜弓ちゃんて朝日新聞なんかにコラム持って今や世界に冠たる朝日文化人の1人だったりするんだよな。ウチに大連載持ってる浜松文化人よりきっと1億倍もの影響力を持つことになったんだよな。ってこれじゃー何のことやら訳分からんないから説明すると、毎週かどーかは知らないけれど3月30日の月曜日、朝日新聞の夕刊の文化欄に、「恐怖感あおる『バイオ2』」なんて見出が踊っているのを見て、またまたお高いメディアが社会不安を煽るゲームなんて記事でも飛ばしているのかと怒り心頭に達して文章を読んだら、違うよ論旨はまったく正反対の、「ゲーム害悪論なんて楽な記事作ってるのはマスコミの怠慢ではないかと思うのです」って結ばれる、ちゃんとしたゲーム擁護論だった。でも新聞記事なんてパッと目にはいるのがまず見出し、だからそこにさっきの言葉と、プラス「ゲームの残酷表現」なんて書かれていたら、(そっかゲームは残酷で怖いんだな)ってな印象を、見る(読む、じゃない)人はまず刷り込まれちゃうんじゃなかろーか。

 書いているのは斎藤亜弓・ゲーム批評編集長で文章自体は「ゲームをいじめないで」的ゲーム雑誌ではありふれた、でも一般紙ではなかなか載らない基調な記事で、さすがはゲーム業界の人民日報、なのか赤旗なのか社会新報なのかプラウダなのかは知らないけれど、一応硬派で鳴ってると聞く雑誌のヘッドならではの、堅いところを見せてくれちゃっている。それを知っててワザとあんな見出しを付ける、そこが新聞の表だっては右も左も乗せまっせ、けど論旨はみ出したり批判するのは許しまへん、ってな具合のアリバイ工作たっぷりな紙面構成テクニック。「評価すべきは双方向性」との見出しもあるけれど、これだけじゃー「バイオは怖くで残酷」ってな2本の見出しをひっくり返すパワーに欠ける。バランス取りのオマケなオモリのよーに使われて、さても斎藤亜弓様、これからも「デジタルワールド」を続けていくことになるんでしょーか。おや歳オレといっしょじゃん。

 どっかから何か新しいアニメ雑誌が出るとは聞いていたけど、そっかやっぱりメディアワークスだったか最近ともに元気が良いから、別んとこでもコタツミマリカユキとタタカってるし。で届いた「日販週報」を読んでいたら、主婦の友社(メディアワークスが販売元として使ってる会社、もち大手出版社)の新刊案内として、「電撃B−magazine」とあってこりゃ何だ、と思って創刊誌のコーナーを見たら、「アニメ・特撮・HOBYYのおれからがわかるエンタテインメントマガジン」ってな惹句があった。まるでアニメ雑誌じゃん、と思って別のページを見たらでっかく見開きの広告が。その隅の方にあった言葉を見て「そうだったのかリリン」と石田彰の声でつぶやいたとかつぶやかなかったとか。聞いた人は幸せである。心優しい人だろーから(だって大嘘吐きを見逃してくれるんだもん)。

 ちなみに見出しの横にあったのは「B−CLUBが生まれ変わる!」って文字。つまりは「電撃B−magazine」、あの「B−CLUB」をまんま引き取って、メディアワークスなりのエッセンスを加えた雑誌ってことになる訳だな。しかし毎月10日にこれで「アニメージュ」と「ニュータイプ」と「AX」と、それから「B−magazine」が同時に発売される事になり、お財布大変おうちも大変ってな状況が今から予想できて息苦しい。待て待て「アニメディア」が抜けてるぞとのご指摘もあろーけど、ウチもやっぱ先祖伝来の言い伝えで「アニメディア」には手を出すな言われているので、ここは謹んでパスさせて頂いています。「センチメンタルジャーニー」の壁紙や「ガレージキットフィギュアカタログ」や「悠久幻想曲」のデスクトップアクセサリーなんかが入ったCD−ROM付きで680円、には魅力があるけど肝心の記事がね。どーなるか分からずやっぱ10日は店頭で要チェック、だな。

 ちなみに判明分では大特集が「大研究・アニメ乱立の時代」ってことで、「センチメンタルジャーニー」に「ひみつのあっこちゃん」に「ファンシーララ」に「ヴァイス」に「BASARA」に「南海奇星ネオランガ」なんかを取りあげている、らしい。良くわからんセレクトだなー。「アニメ雑誌乱立」という自らが置かれた状況を正当化すべく、ここに挙げられた作品をいかな筆致でホメまくるのか、とにかくアニメはホメる僕としてはそのホメ殺し(殺してるのか)具合にとっても興味ありますねえ。あと「スクープ」と銘打たれるのが新作劇場アニメ「GUNDRESS」に深夜アニメ「EAT・MAN」に特撮番組の「アテナ」。後ろ2つは終わったのと放映中のだから何がスクープなのかやっぱ見て確かめたい。まー「EAT・MAN」は本紙で小説の連載やるみたいだからタイアップの意味もあるんでしょー。コミックは木村明広さんって人の「プロジェクト・リムーバー」を掲載予定。10日の書店の店頭に、並ぶ雑誌は微笑みかける美女たちの表紙、さああなたの手は誰に伸びる? くどいけど「アニメディア」はパス。

 あ、あ、あ、頭が痛い「時空転抄ナスカ」。止め絵が多いのは気になるけれどキャラは結構好きかも系でいったい何が始まるのかと期待してたら、剣道やってた美丈夫が突然タイツ姿になって長剣を振り回す展開は、深夜に惚けた頭を一気に目覚めさせてくれた。どーやらナスカの平原の巨大絵とかに関わる秘密が、現代の若者たちに影響を及ぼしでどーたらってな物語らしーけど、しかしなぜにナスカ? なぜに中南米?? おまけにエンディングが「コンドルは飛んでいく」だったりして、もー頭大混乱のうちに第1回目の放映が終了し、画面は元シュシュトリアンな石橋けいが活躍する特撮番組へと変わっていた。やがてナスカの想ひ出が現代人の心に発現して、筒井康隆さんの「アフリカの血」みたく現代と古代とのギャップがスラップスティックなドタバタへと発展していく、なんて事にはならないとは思うけど、とまれプロレスの星アステカイザー、太陽の子エステバンに続く久々の中南米物に、ルチャリブレファンアンデスファンならずとも釘付けだあ(ヤケになってるね)。

 見ましたよGAGAが作るフル3DCGアニメってヤツを。その名も「VISITOR」は発表の案内を見た時に、脚本に伊藤和典さん、キャラデザインに高田明美さんと「魔法の天使クリーミーマミ」コンビを起用したとあって、ファンなら垂涎の企画だよなって思ったけど、何せ相手は日本では未知のフル3DCG、あの可憐な(ご本人が可憐って意味では決してない、可愛い人ではあったけど)高田さんの絵がいったいどーなってしまうのか、心配しつつも妙な期待感を抱いて今日の発表を待っていた。おっと先の「東京おもちゃショー」でレッズのブースにキャラ入りのポスターが張ってあったから、どーやら人形さんっぽいキャラになりそーだなって予見は持っていたんだけどね。

 会見で出た話によると、「VISITOR」はまさしくお人形さんっぽいキャラが動き回るCG版「サンダーバート」みたいな、あるいはCG版「Xボンバー」みたいな作品になるそーで(「Xボンバー」はこっちの付け足し。向こうは流石に言わなかったけどね)、実際に見たデモ映像でも動いていたキャラはサンダーバードほど口パクの少ない動きもやや小振りな、それでも「フィギュアニメーション」の造語を体現する作品に仕上がっていた、よーに思う。無理にリアルさを追求して果たせず中途半端になるよりも、いっそ「人形なんだ」と割り切ってモデリングして動かした方が、かえってリアルに見えてくるから不思議なもの。「トイストーリー」だって主人公が人形だったから実写のリアルさと比較することなく見ていられたなって事を思いだし、かつ服のシワとか描くのってもー大変なんすからってエイリアス・ウェーブフロントの社長の人に昔聞いた話を思い返し、予算との兼ね合い(バジェットたったの2億円)で巧い事考えたもんだと、企画した「高城剛X」で「パソコン丼」な徳田淳さんに賛辞を贈る。

 モニターが次々と点灯したりずらりと計器が並ぶ場面は、ちょっち「エヴァ」入ってるけどすっげーカッコ良い。宇宙船とか宇宙ステーションとかのメカもまずまずの描きっぷりで、戦闘機の動きが直線的すぎるけどデザインは決して悪くなく、そこに登場するお人形さんっぽいキャラクターも、見慣れるとそれほど違和感なくハマり込む。脚本はオッケーキャラもまずまず手法も良し、ならば大成功間違いないかってゆーとそーは問屋がおろさない。問題は脚本とキャラと手法だけじゃなく、どーお話を演出していくかってところになる訳で、さて情報番組で手腕を発揮して来た徳田さんにどれだけ魅せる映像を作り物語を描き出す力があるのかを、これからじっくりと拝見していくことになるでしょー。秋にゃー完成の予定、ってことは「青の6号」とぶつかるな。同じフルデジタルの違う手法が同時に提示され、ユーザーに問い掛けるその答えやいかに。


【4月6日】 ああああああ恥ずかしい、と思って穴を掘って自分以外の全てを埋めてしまいたくなった、だってそーすれば自分が恥ずかしがる対象が無くなるんだもん、とはいささか身勝手過ぎるが、とまれ「ファミ通」の「ニュースの焦点」で、例のコンパイルの1件に関連した新聞報道がずらり並べられているその1番上が、どーゆー訳か表の新聞のそれも不肖な輩が文章を書き、不詳な輩がコメントを寄せている記事だったりするのはきっときっと無茶を言い過ぎたしっぺ返しなんだろー、と自意識過剰モードで本屋の店頭で頬を赤く染める。

 「やっぱりあったというのが」と言われてしまったのが「ぷよぷよはじけた」の見出を使ったえっと朝日新聞かな。真ん中で目立っているのは日経産業新聞。読売なんかも含まれていたかもしれず、そんな800万新聞1000万新聞と肩を並べて紹介されるのは、公称ウン十万な新聞にとって名誉なことこの上ない。とはいえ、実際的な世間への影響力ってゆー点では、ウチらと朝日じゃー足の裏からさらに地下へと潜ったマントル対流にも及ばないので、イヂメるならまずはそっちから、にしてくれちゃってはどーでしょーか。

 その朝日も及ばぬ影響力をゲーム業界に発揮しているのが、実は「ファミ通」だったりするんだけど、分かっているのかいないのか、最新号の新作ゲームクロスレビューでは「サクラ大戦2」と「ギレンの野望」のセガサターン対応ソフト2本を33点の高得点で殿堂入りさせちゃっている。サクラ大戦ファンとしては当然んんんんっ! ガンダム世代としては当たり前ええええええっ!!サターンのソフトは世界一いいいいっ!!! ってなシュトロハイムも吃驚仰天、120ホンのジェット機も落ちる叫び声を上げたい気持ちはあるけれど、一方ではほら、例の1件以来取りざたされているアレがソレだからナニだよね(以心伝心)、って気持ちもあってちょい複雑。そー揶揄されながらも志を曲げずにあえて押すべき物は押し通すってな芯の通り具合をここは評価すべき、なんだろーかゲーム会社様どーですか。

 時の流れの速さ、そして流行の虚ろいやすさのすさまじさといったら、白書とか年間回顧とかいった前年を振り返る文章すらも、陳腐な物に思わせてしまうから最近の書き手はとっても大変な思いをしているに違いない。「ファミ通」で大々的に広告が打たれている平林久和さん恒例の「ゲーム業界就職読本99年度版」は、去年大流行した「たまごっち」に「プリント倶楽部」に「ポケットモンスター」をゲームの大きな転換点と指摘している。なるほど確かにそうだけど、今「『たまごっち』ってすごいよね」「『プリント倶楽部』って画期的だよね」って言われても、ピンと来ないくらい陳腐なもの、言葉を良くすれば一般化したものだと「プリクラ」「たまごっち」を捉えてしまっている自分がいて我ながら唖然とする。

 もちろん「就職読本」の文章は、「たまごっち」「プリクラ」が今どんな状態にあるかではなく、時代にどういう影響を与えたかを考察する文章だから、そのインパクトを考えれば取りあげるのは当然で、唖然とするのはむしろ今は何が流行っていて、明日何が流行るのかだけを考えている、自分のそして流行を肴に飯を食べる大勢の人たちの良く言えば貪欲な、悪く言えば浅ましい感情が見えたから。故に立ち止まって振り返り、見るんだと声を上げる人の重要性は極めて高く、その意味で「就職読本」が提起する問題を真摯に受けとめられる人が、貪欲で浅ましい人々を追い越して次の時代を作ってくれるものと期待したい。次の世代を担う人たちゃ「ハイパーヨーヨー」の勉強で忙しくってゲームやってる暇がない? それもまー、時代だ。

 浅草にある「タムソフト」って会社で夏に出すRPGソフトの「ナイト&ベイビー」の話を聞く。一般にはまだまだ(ほとんど)知名度のないタムソフトだけど、タカラの大ヒットゲーム「闘神伝」を作っていた会社って言えばなるほどと思う人も多かろー。「東京ゲームショウ」でははじめてのブース展開で1万人も集まったとゆーから、存外と知っている人はいたのかも。そんなタムソフトが、培った3DCGを駆使して作るRPGは、お子さま向けに「たまごっち」の育成、「ポケモン」の収集といったウケる2大要素を組み込んで、この高度化そして高難度化するゲームの中にあって、分かりやすさを基本に置いてヒットを狙おーとしている。

 その意気たるや良し、だけど何せアレがソレでナニ(沈黙は金)なゲーム業界、自社開発した1発目のソフトが大々的に記事として取りあげられる可能性は小さく、かくして埋もれないために多大なコストで宣言を打ち、賢明なピーアール作戦を練って発売までに認知度を高める作戦らしー。ウチの新聞じゃーどれだけやっても「ファミ通」様にはかなわないけど、んでもって朝日や読売の足の裏下マントル対流にも及ばないけど、だからこそマイナーの心意気で、とりあえずここに「ナイト&ベイビー」の名前を連呼して、同じ浅草にありながら放っておいても紹介されまくりなソフトを抱える赤い会社に、少しでも近づいてもらいましょー。


【4月5日】 バンダイのイベントで買って来た「ジターリング」をどう遊ぼうかと考えているのだが一向にカッコ良い遊び方が浮かんでこない。輪っかに通った5つのナットのよーな形をしたビーズを、輪っかを回すことによってビンビンと回すところまでは出来た。けれどもそれを5分でも10分でも繰り返していたところでこれじゃーただの滑車に乗ったリス以下、なので輪っかの回す向きを入れ替えてみたり片手だけでビーズを止めずに輪っかを回す訓練をしてまあななとかそれなりの格好で回せるよーな所までたどり着く。

 けれどもやっぱり傍目で見てるとただの輪っか回しのヘンなヤツ、に過ぎずこれを例えば手から離してみるとか、2つを一度に回してされに持ち手を入れ替えてみるとか、いっそ油に浸して火をつけてそれを素手でぐりぐり回すくらいのことをしないと、とても藝としは認められないだろー。ここはさらなる精進を重ね、6月の本発売前にはデモンストレーターとしてデビューを飾れる段階まで藝を磨こう。プロデビューも近い、わきゃない。

 船橋西武屋上の通称「ひつじ広場」で缶珈琲を飲んだ後で本屋に寄って新刊ゲット。国書刊行会から「ブンがKうの冒険」シリーズとして発売の「ロマン」(ウラジーミル・ソローキン)は「最もスキャンダラスな作家が描く戦慄のスプラッター・ノヴェル」とゆー帯の惹句に釣られて買った、とゆーか「文学の冒険シリーズ」は揃えることにしているので1も2もなくが正解だけど、とりわけ第2巻の「振り上げたなら斬り落とせ! 婚礼の夜、はてしない殺戮がはじまる。」とゆー下巻の惹句がまたも読み手のココロをくすぐり、早く読みたいゾってな気持ちが背中をくすぐり興奮でいっぱいに満たされる。がしかし読みさしの本仕事で読まにゃかいけない本が山とあってかかれるのはゴールデンウィークあたりになりそー。スプラッタといえばな柳下毅一郎さんや友成純一さんあたりがどっかに感想、書いてくれれば前倒しもアリですね。

 「美少女系フィギュア&グッズのホビーマガジン」ってな煽りに釣られて創刊された雑誌ってゆーかムックの「フィギーズ」(東京三世社、880円)を買う。その名もばっちりの女の子フィギュア紹介雑誌は巻頭からいわゆるメーカー物の美少女フィギュアを大特集。「プリティリーグ」に「悠久幻想曲」と一般的な知名度に反するセレクトが謎だった京商の商品ラインが何と担当者の趣味で選ばれていたとはちょっと驚き、だけどフィギュアでは後発のメーカーが一般知名度で勝負して「エヴァ」とかやったって先発にかなうはずもなく、ニッチからセレクトしてメジャー化するのを待つってのもこーゆー商売には絶対に必要なことなんだろー。2年後5年後10年後を見越して商売ってのはしないとね、明日どれだけ売れるかばっか考えていちゃー、絶対に良いこたーありませんぜ旦那(って誰に言ってるんだ謎)。

 後発とはいえ京商、こと商品にかけてはいささかの手抜きも手抜かりもなく、例えば「悠久」のメロディは素人目に見てもなかなかの出来だと思うし、新展開とゆー「爆れつハンター」もショコラ・ミスとティラ・ミスが結構な出来。その肉感その媚態のどれをとってもたぶん「KO2」ちゃんより上を行ってる、と思うもちろん「KO2」ちゃんの原型のボーメさんの腕がどうこうってことじゃなく、作者の村上隆さんが起こした原案がいわゆるキャラ物のフィギュアの路線とどこか違ってたってことなんだけど。「悠久」関係では宇賀神政明さん原型のチビキャラコレクションがぷにぷにしてて本当に良い出来。こっちのキャラで簡単なゲーム作って売っても良いんじゃないかってちょっち提案してみたくなった。どーでしょーかスターラートマリー様

 マーミットのスーパーエクセレントドール・シリーズに入った「VIRUS」のエリカ知念は実物を見たけれどボディの迫力はなかなかの物。着せ替えじゃないのが残念だけど値段もお手頃なので今度みかけたら買って家に吊そう。ミレイとサージは出ないのかな。ツクダホビーの「吸血姫美夕」は他の雑誌に多分先がけてのカラーでの紹介で、顔の表情とか肌の色合いとか服装の出来とかがよく分かる。3月下旬の発売とあるけれど未だ実物を見れないのはもしかして凄い人気になっているからなのか。顔的には山野美夕が良く衣裳的には世を忍ばない本当の姿に戻った美夕が好き、だもんでやっぱ両方買って取りかえっこして遊ぶしかない。1体9800円2体19600円。あーどっかに仕事、落ちてないかな。

 「サクラ大戦2」を第2話まで終了。1話当たりのエピソードがなげーぞ、でもまあ面白いから許す。期待の新キャラ、ソレッタ・織姫が喋った瞬間思い出したねたしゃ「丸愛花かつお」のCMを。「ぼーくのとなりのおばさんは、あめりかがえりのおばさんで、へーんなことばでゆーんだよ。おー、まるあい、はなかつお」。子供心に記憶に残った懐かしCMだけど、これって全国区で流してたっけ? それとも名古屋地区だけの放映だったんだっけ?? 情報別に求めないけど読んで気がとがめた人は記憶の底をさらって下さい。

 「セガサターンマガジン」によれば1作目のセーブデータを残しておけば再開の時に回想のグラフィックを見られるとか。でもとりあえず神崎すみれで終了した1作目のセーブデータを消してしまったお陰で、残しておけば見られるはずだったあのパーティーでの思ひ出、が見られず残念、良い子のみんなはサターンのセーブデータ消しちゃダメだよ、えっ消してないけどPS買ったから機体ごと押入行きにしてたって? それはラッキーさあ取り出してサターンに咲いた最後の花、「サクラ大戦2」に春の貴重な時間を散らそう。


【4月4日】 4月4日はオカマの日、でもあるが実は子供たちにとっては「ヨーヨーの日」だったりする(のだとバンダイが勝手に決めたまるで8月8日を記念日にしたお台場円形展望台放送所みたいな)ので、イベントが開かれている幕張メッセに手持ちの「ハイパーヨーヨー」を鞄にくくりつけて勇んで出かける。未だ第1段階すらクリアしていないド素人ながらそこは大人の財力、最高級製品で中村名人も多分ご愛用のステルスレイダーをサックに入れてビッチリとキメ、どうだ最高級品だろーと威張ろーと思ったら会場にはそんなレイダーを3個も4個も保ったガキなお子さまが大量にゾロゾロ。そこかしこでブンブン回して天井に放り投げ床を這わせて手の前でくちゃくちゃやっていて、不肖リウイチまだまだ修行が足りんと鞄にくくりつけたヨーヨーをそっと体と鞄の間に隠す。夏こそは。

 遠目に見えて驚愕した長蛇の列は、どーやら販売所に入る人たちらしくその数そうだな数千人、が並ぶ脇を抜けて場内に入るとそこにはだいたい数万人、が入ってやっぱりヨーヨーをブンブンやって遊んでいる。見かけ危なっかしいのに不思議と事故が起こらないのは気を付けているのか単に運が良いだけなのか。圧倒的に男の子ばっかりだったけど少ーしづつ女の子の数も増えていて、さらなるマーケットの広がりを予感させる。

 すぽっと抜けているのはやっぱり高校生から大学生そして20代あたりの「ゲーム世代」。きっとこの日は幕張なんて来ないで秋葉原に行ってるんだろーなーと思っていたら、後で寄った秋葉に実際どっちゃり溜まっていた。世代における遊びの断絶、デジタルとアナログの溝、が将来意味する所を探ると結構怖いけど、でも電車のホームで待ち時間に「ポケモン」やってるヨーヨー少年見ると、あるいは大丈夫なのかも、と思えてくるがこのあたり「CESA大賞」でアカデミー委員と奉られてるアカデミックな方々に、是非とも心配なり考察して頂きたい。

 トピックとしてはやはり「ヨーヨーの日」制定を記念するかのよーに日本ヨーヨー協会その略称も「JYYA」が設立されたこと。これまではバンダイが自分所の商品を売るためにトリックって技のクラスを作り雑誌「コロコロコミック」と連携して情報を提供しお金を使って名人たちを妖精してイベントを開き極めつけは全国大会を開いて子供たちのモチベーションを高めて来たけど、今日を坂井にバンダイ以外の会社も参加できるようになり、バンダイオンリーのイベントとしての「ハイパーヨーヨー大会」から、オープンな競技としての「スポーツヨーヨー大会」、そして数あるヨーヨー1ブランドとしての「ハイパーヨーヨー」への脱皮が、これで明確にされたことになる。

 ただし圧倒的なブランド力と宣伝力を保つ「ハイパーヨーヨー」が一頭抜けた存在であるのは否定できず、そこに参加を決めた「ターミネーターヨーヨー」(ディップス)とそれから「トムクーンヨーヨー」(ファルクホール)がどこまで浸透できるのか。会場での売れ行きを見る限りは先行きは明るいみたいだったけど、売場では更に別のメーカーの商品と混在されかねない。あるいはJYYA公認シールなんて作るのかな。ってことはトミーの「スクリューボール」はパチもん扱いか。うーんやっぱ業界もっと団結して盛り上げてやって欲しいよなー。

 バンダイとゆーことで出張して店を出していたキャスティングのコーナーで毎度おなじみな美人のインストラクターのお姉さんを見掛ける。バンダイのイベントに行くのは実は9割方このお姉さんを見に行くのが目的だったりするかもしれないのだけれども、そんな事はお首にも出さずにじと目でほんとどストーカー視線でお姉さんが来場者に親切にルアーの投げ方を教えている姿を眺める。ふっと歩き出して目の前を横切っていってくれて超ラッキー、でも声はかけないだってストーカーだもん。

 別のブースでは1月のイベント時からバンダイがイベントの度に仕掛けている「ジターリング」のデモとそれから即売会。どーやっても流行らないとは思っていたのに意外や子供たちのウケが良く、これはと1つ買い求めて家へ帰って実演。最初は要領が分からず欠陥品かと思ったけど、円形のビーズを弾いた瞬間に円形のビーズの穴を通っている輪を回すと不思議やビーズがグリグチと行き追いよく回り出し、不思議な思いに捕らわれる。これは結構面白いかも。輪っかを回すエネルギーが接触しているビーズに伝わるって寸法か。単純なのに科学ぅな製品は今後研究の余地あり、かも。「SFセミナー」で科学の人に見てもらうか。

 買ったけよ「サクラ大戦2」はメッセサンオーで税込み6800円、おまえに表のくじ引きで都営地下鉄が発行しているサクラ大戦の絵柄の「Tカード」もゲットだぜ。別の店ではパスケースに多分「ゲームショウ」で配っていたものと同じビデオをプレゼントしていたりするけれど、それにしもてこれだけ豪毅なプレゼント合戦に、費用はいったい何処から出ているのか不思議に思う。まさかTカードつけても余裕なくらいに仕切値低いの? それともサクラを是が非でもランキングの上位に挙げたい別のお財布があるの? 謎だけどともかく買っちゃったんでこれで1週間はきっと本が読めないの。あっと仕事はちゃんとしますから海岸方面様。


【4月3日】 水道橋にあるカードショップの「フユーチャービー」でお買いもの、はしない僕はゲームも買ったしフィギュアも買ったしLDなんか月に5枚は買うよーになったけど、未だカード類だけは怖くて手を出せずにいる。だってもしも200種類なんてカードをコンプリートしよーと思ったら、きっと箱で3箱4箱買い込んで、1アイティムに1万2万は軽く突っ込んでしまうだろー。その事が分かっているから例えばLDだってずっと遠目で眺めていたのに今や部屋に軽く50枚(まだ1年経ってねえんだぜ)はLDが並んでしまったものなあ。これだけの財布が他に回れば部屋だって大きく傍らには最愛の・・・なんて生活も送れていたかも知れないんだよなー。

 話が曲がった、えっと「フユーチャービー」ではヒゲの社長で有名、かどーかは知らないけれどどこか胡乱なアヤシサを発散するまるでムトゥのよーなおじさんと、カード市場のことについてあれこれ話す。何でゲームのハドソンがよりによってカードなんてぇ物に手を出したのかって事が疑問だったけど、よーするにゲームが売れないから何か稼げる物が欲しかったってのと、どうやら会長の方の工藤さんが「マジック・ザ・ギャザリング」が好きで個人でカードを集めるくらいなら会社作ってそこでショップとして集めてしまえ、ってことになったとかならないとか。まあ冗談だろーけど、しかしそれでも集めきれないくらいに「MTG」のカードってあるから(店内にも山とあったからなー)、きっとハドソンそのうちカードで身代崩す? かも。

 聞けば1人で1アイティム2万が平均で、年間だいたい20万円は突っ込んでいる人が多いとかで、なるほど並ぶカードの種類を見ていると、ムキムキと腕の筋肉が財布を取り出し万札を引きずりだしそーな衝動が襲ってくる。流石に取材だったので買いも交換もしなかったけど、あとでこっそり「ずっといっしょ」カードなんかを買いに来ようかとココロのノット・フォアゲットにチェックを入れる僕、でした。あとはそーだな「東京おもちゃショー」で見た「VIRUS」カードなんか中沢一登さんのアイキャッチなんかも含まれていてコンプリートしたい衝動バリバリ、もち未来計画の版権商品だから「フユーチャービー」にも置かれることでしょー。目指すぞお・・・ていかんハマりかけている。

 気になっていたのはいわゆる「MTG」に代表されるゲームできるカードを集めている人と、アニメやゲームのキャラクター・カードを集めている人たちっをいっしょくたにしてカードの盛り上がりを考えても良いのだろーかって事で、これは全くの一緒ではないけれど、「MTG」とかやった後でアニメのカードを交換してる、って人もいるらしく、重なっている部分はどこかあるらしー。より驚いたのは、こーゆー人たちがほとんどゲームをやらないって言われたことで、そーしたマーケットの動向をつかんで、カードの分野で1年あまりで確固たる地歩を築くなんて、なるほどハドソン「フユーチャービー」を開店させた意味はあったってことだろーね。

 六本木に向かい「ヴェルファーレ」でダンス、はしない僕はダンスは踊ったことがないのです。ってさっきと同じフリだ。さて昼間の「ヴェルファーレ」で背広なおじさんたちを集めて開かれたのは毎年恒例なコンピュータエンターテインメントソフトウェア協会通称CESAによる「CESA大賞’97」の発表会。昨年は「サクラ大戦」が授賞してあれやこれや取りざたされた物だけど、今年はもう全うにストレート1本豪速球、PK戦でも左右に振るなんてこそくな真似を一切しないと言わんばかりの実直さで、スクウェアの「ファイナルファンタージー7」が授賞した。世界で600万とか売ってるんだから順当っちゃー順当。なにせ王道をいく「タイタニック」が授賞するアカデミー賞のよーな物なんだから。ゲーム性の斬新さとか新奇性とかアイディアとか、そーいった物を評価するのはゲームのカンヌでも作っておやり、ってことなんでしょーね。ゲームのアボリッツァあるいは夕張、なんてあったら見てみたいね。

 表彰式では開発スタッフの人たちが壇上で適当な返事。せめて気の利いたことでも喋れよと思っても、役者じゃなくってゲーム開発者の人たちなんでそーゆー機転は聞かないらしー。金キラキンのトロフィーを手渡したのはCESAの企画委員会委員長を努める武智スクウェア社長、ってことは壇上を傍目に見ればスクウェアの社長がスクウェアの社員にトロフィーを送るってな構図が演じられる、まあなんてお手盛りなってな憶測を呼びかねないシチュエーションだった。もちろんただの偶然だけど、それを偶然と分かってなおこーゆー憶測を呼んじゃうあたりが歴史の無さ。アカデミーじゃないけど10回が50回くらいまで積み重なって、スポーツ新聞のみならず一般紙だって1面で堂々と扱う「文化」としてゲームが認知されるんだろー。それまでは皆さん頑張って下さいそのころには僕たち新聞きっと出してません。

 優秀賞は「I.Q」に「グランツーリスモ」のソニー・コンピュータエンタテインメント製ソフトが2本と唯一のサターン対応ソフトだった「グランディア」そして「電車でGO!」に「ヨッシーストーリー」とそれなりなセレクト。特別賞は眼鏡をかけていない香山リカさんが登壇して後ろのマルチ分割スクリーンに顔がアップになり(以下略)それから体重別選手権ではゲーム業界で優賞できる体躯の浜村弘一さんとかが登壇して「モンスターファーム」「ウルティマ・オンライン」「ダービースタリオン」にトロフィーを配ってた。部門賞は「FF7」と「GT」が2つづつ分け合い残りのキャラクターがおめでとうナムコの「風のクロノア」。総じて順当なまま終わったCESA大賞だけどさあ果たして来年はいったい何が獲得するのか。今から言うのも早いけど、やっぱ数の「バイオハザード2」かなあ。

 「少女革命ウテナ」を語ることの恥ずかしさとそれでも語りたくなる難しさにハマってしまった知識人たちが出版界にゾロゾロ。なのかなアスペクトからエヴァに続いて鶴岡法斎さんが監修を努めた研究本「螺旋の薔薇(1200円)」が出たと思ったら今度はガロ2な青林工藝舎から「薔薇の黙示録」が刊行されて、書店の店頭でにわかに「薔薇の花嫁」(つまりは読者)を獲得するための決闘を繰り広げている。勝負は・・・・青林工藝舎がストレートに作品のあらすじ紹介とスタッフインタビューと関係者インタビューとハマった人へのインタビュー、そして水玉螢乃丞さんの入れ込んだイラストを掲載するってな王道を行くムック仕立てで、見事相手(アスペクト)の胸の薔薇を散らしてしまったよーな気がしないでもない。さいとうちほさんのスタッフモデル漫画もあって、何より毎回の影絵少女のしゃべりも再録されていて、LD見返し物語を思い返す時に大いに参考になるよーな気がする。これは青林工藝舎いやさ手塚能理子さん、「漫画の鬼」は全然売れなくってもこっちは多分売れるぞお。

 鶴岡さんの方は著者が比較的無名な人たちってこともあってもとより不利だし、それ以上に物語が伝えよーとしていたメッセージそのものよりもディティールの部分に目を向けて、薔薇とか宝塚とか決闘とか制服とか名前とか声優とか、たしかに見ていて「何故?」とは思わせたけど、最終回見たらそんなんどーだって良かったんだよなって感じた事を今自分に事細かに考察しようとしてくれちゃっていて、親切で有り難いんだけどでもだから何? ってな気にとらわれてイマイチのめり込めない。どこかデータハウスっぽい、つまり急作りの「謎本」っぽい感じがするんだよね。意欲は買うけど、もう少し評論っぽいこと、つまり今とゆー時代性においてこの話が意味するところとか、それこそフェミニズムあたりの観点から小谷真理さんでも引っぱり出して論じさせて欲しかったねえ。いっそ小谷さんに「聖母ウテナ」でも出させちゃえば。

 ちょっちダメかもな「カウボーイビバップ」。だって全然キャラ立ちしてないんだもん賞金稼ぎの兄ちゃんたちも、追われる敵も脇役も。いきなり実質的な第2話から始まったみたいな出だしでキャラクターのプロフィールも分からずそのまま事件へと突入し、それが世間を震撼させるよーな大事で丁々発止のやりとりでも緊張いっぱいのアクションでもあれば良いものを、サムいギャグを織りまぜながら追いつ追われつを演じる敵と見方にどー感情移入をすれば良いんだろー。同じ賞金稼ぎの「アウトロースター」がキャラ萌え萌えな展開にしつつ物語を(ちょっと止まっているけど)それなりに進めていったのとは対称的に、ツカミがちょっと滑ってしまった「ビバップ」に、救いは次週登場の美女、なんだけどますます「ルパン」化して行きそーでバッドな予感。オープニングもぽかったし、なあ。


【4月2日】 オッケーーーーーーーッ! と叫んだよ真夜中に思わず「トライガン」の第1回目を見ながらお陰でもらっていたメールを確認できずに済みませんでした海岸方面。内藤泰弘さんの原作についてはこれまで一切読んだことがなく、どんな内容どんな絵柄どんなテンポがまったく知らずにアニメになったものを見たけれど、どこか謎めいたところを秘めながらも普段は三枚目然とふるまうヒーロー、ヴァッシュ・ザ・スタンピートが追いつめられて逃げ出して、ドタバタしながらそれでも相手をやっつけてしまう「王道」を行くヒーローぶりを、徹頭徹尾楽しませて頂けそーな気がして「ゲームWAVE」なんぞすっ飛ばしてさっさを始めろこらテレ東、なんて毒念波を世田谷区若林と港区虎ノ門方面にジクジクと送っといたからそろそろ届いた頃、かもね。

 謎めいたヒーローに絡むは美女2人、ってのもまあ「王道」。うち1人のヌーボーとしてデカクて力持ちででも美人、ってなミリィ・トンプソンに早速キャラ萌えしてどこか1分の1フィギュアでも出さねーかなーと考えて、でも作ったらきっと2メートルは越えるだろーし付属のガトリング・スタンガンを片手で持たせるのも大変そーだから6分の1くらいで許してあげる、からどこかホントに作ってお願い例えそれでも30センチくらいのでっかい人形になったりして。

 ミリィの先輩とゆーメリル・ストライフもやっぱ「王道」を行く先輩キャラ。だってヴァッシュに暴れないよーにドーナッツの詰め合わせを差し出す寝トボケ振りなんだもん、やっぱりギャグのヒロインの「王道」だよね。つまりは「トライガン」、そう今や(何時まで保つかで)注目のアニメ雑誌「AX」の番組宣伝でスタッフの基本ポリシーとして紹介された「王道」の文字が、どこまでも燦然と輝く太鼓判なアニメ、なのであった。来週はちょっぴりシリアスっぽい雰囲気。しかしミリィさん本当にデカイ、なあ。

 オッケーーッ! とちょっとだけ伸ばす線を少なくして最終回を迎えた「AWOL」を讃えよう。これほど評判にならなかったアニメは世紀のアニメブームの中でも本当に本当に珍しいんじゃなかろーか。いや元Xジャパンの「HIDE」が唄うオープニング曲はまずまずのヒットだったみたいだから、それだけはそれなりに話題になったよーだけど、ことアニメ作品としてはその原作とのギャップぶり、にも関わらず原作者ノリノリな「みすてないでデイジー」の方がコミケで研究本が出るほどの賑わいぶりだったし、「エーアガイツ」だって誹謗中傷数あれどそれなりな話題にはなった。よーな気がする。それが「AWOL」にはそもそもアニメ雑誌のフォローがほとんどカケラもなく、キャラクターが誰でいったいどーゆー特技の持ち主なのかを知る暇もなく話が始まり話が進み、んでもってあっとゆー間もないうちに話の終わりを迎えてしまった。

 連邦を裏切って叛乱を起こした軍人に従う部下たち、その軍人に相乗りして「よくもワシをバカにしたなー」とまでは嫉妬に燃えてはいないけど、やっぱり連邦を裏切ったマッドなハッカーの野望を打ち砕く、われらが「AWOL」部隊宇宙を越えてどこまでも、ゆくが我らのど根性的物語の進展から伺えば、最初のうちから結果なんてほとんど見えていた。後は感動的なドラマを作って視聴者の関心をどーやって最後まで保たせるかにかかっていたけど、いかんせん隊長さんは古代進みたく熱血でもなければ人情なんてカケラも見せない(ない訳ではないみたい)愚直な軍人として描かれていて、愛と涙の感動的なドラマは最後まで見せてくれなかった。

 けれども抑制された感情表現の端々に隊員への思いやりがチラリと覗き、人々を救おうとする使命感の高潔さをしっかりと伝えようとしたあたりは、例えSF設定滅茶苦茶とかって言われていても、ちょっとは評価しても良い、と思うけどやっぱ最後までカタブツだったよなー。「マアジックゥ」なハッカーを有無を言わさず目玉ぶち抜いて1発で射殺するあたりのハードボイルドな筋立ても、ジタバタとしてドタバタと終わる話が多い中ではちょっとカッコ良かったかな。敵の首領と闘う場面も結構緊張感あったし。しかし最後まで評判にならなかった「AWOL」が、後々果たしていかなる評価を受けるのか。「デイジー」ともどもチェックしておきたい気がしてならない、でもLD買う気は起きないんだよなー。

 「KO2」ちゃんは予約で完売だったみたいでなんだツマランこんなことならチャッチャと予約しておくんだったと悔やむけど、しかしあくまで村上隆さんの原案を元に起こしたキャラであって、決してボーメさんが好んで作った作品じゃなく多分ボーメさんぽくもない「KO2」ちゃんが、先に50個んでもって今回200個、あっとゆー間に売り切れてしまう現状をあさのまさひこさんはどー見るのか。もちろん村上隆さんがフィギュア市場で受け入れられたとは言わないだろーから、あるいはボーメさんの作品とゆーセールスポイントがファンの関心を集めたと言うのだろーか。

 考えるに多分ファンはあさのさんが「モデルグラフィックス」で誉めるも貶すもどちらにしたって特別扱いしたことに、興味惹かれてとりあえず買った、んじゃないかって思うけど、となるとあさのさんの愛憎溢れる一連の著述も、結果としてアートを震撼させると同時にフィギュア界をも震撼させるとゆー、村上さんの実は深慮遠謀な作戦にマンマとハメられた、んだったりしたら面白いんだけどね。しかし出来ればまたまた100個でも再販し200個でも再々販して、レアこそが価値ってな常識をこれまた粉砕してやって頂きたいね。だってやっぱり欲しいモン「KO2」ちゃん。

 やっぱり賑わっていましたか明和電機会社説明会はそうだよなこれだけ景気の悪い中で数少ない華々しい活動の目立つ会社だもんな色々な会社で入社式が行われるまだまだ年度の始めとはいえ来年の内定を考えて今から学生が集まるんだろーな。仕事じゃなかったら行きたかったねえアメリカ版の製品説明見たかったねえ握手・・・はいーや。自己嫌悪と言えば前に記者会見で三石琴乃さんにお目通り願えた時にこんにちはしか言えず後になって悔やみつつ、でもきっとニヤケてたんだろーなーと深い自己嫌悪に陥ったことがあったけ。明日はCESA大賞でゲーム業界の人々がごちゃっと集まる会合にその名を言うも恥ずかしい「ヴェルファーレ」に行くけれど、有名人とかいて名刺交換した後でやっぱり自己嫌悪にとらわれる、んだろーなー。


【4月1日】 年々ツマラなくなっていく我がエイプリルフール企画は2時間くらいで丁稚挙げたものなので、練られていないオヤジギャグが読み返してみると凄く哀しい。まるで本当のことになって欲しいとの願望から書かれたように見受けられちゃったりしたりする(なんと婉曲的な)こっちのページの記事に比べると、「まだまだ修行が足りんぞ」(byゲン・フー@「デッド・オア・アライブ」)自分。

 しかしいくらなんでも永田コナミ常務の結婚こそが最大のエイプリルフールだなんて信じられないのは分かるけれども信じてあげましょーよ、エレキング(レッドキングでしたかあ)が好きな森田さんも含めて皆さん、ねえ。業界スズメの皆様方におかれましては既婚の方が多数故羨ましい(のかどなのかそれは実物見てから判断、だけど)のは分かるけど、あたしゃ未婚なんで限りなく勇気が湧いてきますね、19歳下の女の子かあ。生えてるかなあ。

 しまった知らなかった訳じゃないけどホビーロビーには駆けつけられずいったいどーなったのだろーか村上隆さんの「プロジェクトKO2」ちゃんのアーティストプルーフ大放出。売れ残っているなら明日にでも寄ってゲットするけどきっと人気のボーメさん原型製作だあ、きっと開店直後に売り切れてしまったんだろーなー。しかしアーティストプルーフ大放出なんて大嘘をついて無理矢理作った200個が、売れてしまった後はどーゆー言い訳をしてもきっと再発売なんかないだろーから、やっぱり手に入れて置けば良かったかなあ会社サボって並んでも。

 今日の仕事なんて4月1日恒例のウソ記事書き、じゃない4月1日に必ずめぐってくる新入社員の入社式で社長が新入社員に向かって喋る訓辞集めくらいだったから、空想して書いても十分に勤まった、んじゃないかってそんな気がしてるし実際にそうだった。だいたい言うことなんてどこもほとんど決まっていたからね。曰く「ガンバレ21世紀はもうすぐだ未来は君たちの為にある」、とか。たまには社長がバニーガールの格好でもして訓辞の1つくらい喋れば話題になるのにね。えっスタッフサービスの社長はバニーガールの姿で登場した? でもその場合さすがにオージンジ、にゃあかけられないよね、どーすんだろ。

 ツマラナイ事を言う社長も社長なら粛々と聞いている新入社員も社員だ、よな羽田にある某社に取材に言って話を聞いた帰りがけ、講堂からゾロゾロと出てきた100人以上とかゆー新入社員の格好がこれまた判で押したよーなネイビーのリクルートスーツそれも男子も女子も。中にはちょっと色違いもいるけれど、少なくとも背広姿であることには変わり無く、こーゆー真面目なサラリーマン候補生が世界に冠たるエンターテインメントの会社にこぞって入ってくるよーになる、その未来を果たして明るいと見るべきなのか暗いと見るべきなのかちょっと判断に逡巡している。

 何もソニックの(言っちゃった)ヌイグルミ着てこい女子は袴姿に長刀もってサクラだあ、なんてやらなくっても良いからせめてTシャツにジーンズとか、パラシュートパンツにドクロのTシャツにバンダナとか(ってそれは昨日のえEMIのディレクターだ)、若いうちから業界っぽい格好でトンガっていて欲しいなあ。これだけ業界が大きくなると、エイプリルフールのネタじゃないけど大蔵省と三菱商事と電通と朝日新聞に合格してソニー・コンピュータエンタテインメントに行く、なんて人が出て来るかもしれんよなあ。

 ああ始まったなあ「ゲームWAVE」はいきなりなセガ・エンタープライゼスが4月4日に発売する「サクラ大戦2」の大特集だあ、ってなことやっているからやっぱりアスキーさんはセガさんが大好きになっちゃったんだねー、なんてえことを勘ぐられるんだよ。もちろん今から直近で発売されるタイトルではトップクラスの知名度ではあるけれど、ちょっと前に発売になった「鉄拳3」にはまったくもって触れられてないってーのは、やっぱアレだよね。セガ社内を闊歩してプレゼントを集めまくって歩く光景も、ちょい前(つまりはビッグなクリスマスプレゼントが大川さんから贈られる前)だったらさすが「ファミ通」の業界浸透力って思わせただろーけど、今じゃーウチの会社が扶桑社のゴリコグッズをでっかく扱う以上の下司な勘ぐりを生むからねー。李下に冠をさてどーするこれからさ。


"裏"日本工業新聞へ戻る
リウイチのホームページへ戻る