Last Updated 2018/2/21
日刊リウイチ
TUNAGATTEIRUNOYO
「1998-1999年lain日記」

リウイチとは誰だ?
リウイチとは奴だ!

薄い髪に伸びた髭
趣味はアニメと女子サッカー

日刊リウイチとは
そんな胡乱な野郎の日々を
無限に綴ったページなのだ

ワーニングワーニング

(ホントはただの日記です)

◎積み上げた本の数が這々の体で1800冊に達した『積ん読パラダイス』だけど記念事業もなく、これからも地味に静かに増量方針。ライブドアブログの方で『積ん読パラダイスinBlog』なんてのも作ってみたけど誰が見ているのやら。
落ち行く世界で孤独な少女がロボットと出逢い、つかの間の交流を経てそれぞれの道を選ぶ。切なくも哀しく、そして愛おしい狩野典洋の短編アニメーション『ノアのハコ庭』に全人類よ、涙せよ。
こうの史代の漫画を片渕須直が監督した長編アニメーション映画『この世界の片隅に』が2016年11月12日に全国公開。観れば覚える圧倒的な感動を味わいに行けよ劇場へ。この辺りに個人的な感想が。
【2月21日】 やっぱり素人が食らう船酔いは凄まじいみたいで、脳天気のカタマリみたいな玉木まりもやっぱり酔って寝転がり、白石結月は早々と酔いが出たみたいで4人の中では最初に気分をいけなくし、元気いっぱいの三宅日向も顔を痩せさせるくらいに酷い酔いが出ている感じ。そして小淵沢報瀬もやっぱり酔ったみたいでこれは別に母親が南極に行っていようと関係ないみたい、っていうか母親といっしょに南極にいった大人の女性はなんで平気なんだろう。そう毎年毎月船酔いを経験している訳でもなさそうなのに。1度2度経験していると違うのかな。

 そんな「宇宙よりも遠い場所」。震える40度を過ぎて狂う50度も越え叫ぶ60度も乗り切ったペンギン饅頭号から見えてきた南氷洋に浮かぶ氷山のその向こう、あるはずの南極大陸まで辿り着くのが来週かな。1クールだとしたらそんなテンポじゃないと追いつかないんだけれど。ここまで来てもまだ報瀬の母親の貴子がどういったシチュエーションで雪上車の外に出たか何かして、そのまま吹雪の中に消えてしまったかが分からない。忘れ物? それとも人助け? それだと相手がいるはずだし。幻聴? それはないよなあ。誰が悪いのでもなければ本人が悪いわけでもないその事故の真実が見えた時、報瀬が何を思うかが目下の注目ポイントか。見ていこう。

 これは快挙、なんだろうか。東京アニメアワードフェスティバル2018で商業作品を表彰するTAAF2018アニメ オブ ザ イヤーが発表になって劇場映画部門は片渕須直監督の「この世界の片隅に」、そしてテレビ部門はたつき監督による「けものフレンズ」が受賞した。公開時期で言うなら2016年の作品で2017年3月のTAAFでアニメ オブ ザ イヤーを受賞していたって不思議はない作品なんだけれどど、年の途中で区切られるレギュレーションがあったから、その後の公開となった「この世界の片隅に」は2017年の作品も含めた中からの受賞となった模様。

 結果、春に立て続けに公開された神山健治監督の「ひるね姫〜知らないワタシの物語〜」とか湯浅政明監督の「夜は短し歩けよ乙女」とか「夜明け告げるルーのうた」が賞をとれず、夏公開の岩井俊二監督による短編映画をアニメにした「打ち上げ花火、下から見るか横から見るか」、そして伊藤尚往監督による「きみの声をとどけたい」なんかも割を食ってしまった格好。どれも好きな作品だけにもったいない気がしないでもない。そこはだから最優秀前の優秀賞扱いで讃えてあげて欲しいところ。おっと米林宏昌監督による「メアリと魔女の花」もあったぞ、すっかり記憶から抜けて落ちてしまっているくらいに印象がない作品だったなあ。「思い出のマーニー」は強かったのに。そこがやっぱりジブリと非ジブリのびみょうな違いってことなのかな。

 そんな映画部門以上に話題を呼びそうなテレビ部門の「けものフレンズ」。とにかく作品としては文句なしなんだけれど、その後にいろいろあったことで表彰を誰が受けるのか、ってあたりでいろいろと頭を悩ませるところとか出てきそう。コアメンバーが出てくる訳にはいかないけれど、監督って訳にもいかないし。プロデューサーが打倒とするならヤオヨロズの福原匡慶さん? これもやっぱり監督と同じ位置づけになってしまうからなあ。とはいえ個人賞で監督・演出賞をたつき監督が受賞していて、個人宛なんでこれは当人なりその代理が受け取るより他にない。となると誰か来るのかそれとも。そういったところでお祝いしたくてもしづらい状況を作ってしまったことを、騒動の渦中にあってなお真相を明かさないコアな部分は強く噛みしめて欲しい。罪のない作品を罪作りにしてしまった自省とともに。

 仮面女子とスケルトニクスを見に幕張メッセへ。って訳ではないども仮面女子は出ているのがだいたい分かっていたから見るのはお約束だったかも。そんな第5回イベント総合EXPOほかの展示会でスポーツビジネス産業展ってのが始まっていたので近寄って、キヤノンが出していたワイドな画角で撮影したサッカーのピッチレベルからの映像を魚眼みたいにゆがんでおらず、ふらっとな画面にそれを角度をつけて並べた3枚のディスプレイに表示して臨場感を味わわせる展示がなかなか面白かった。ホームとアウェイのチームのゴールキーパーが首を動かさなくても見えるのだ。そのディフェンスラインの動きから善戦への上がりなんかを一目瞭然。見ていると何が拙かったのかってのも分かるだろう。何よりピッチレベルの迫力を味わえる。これでパブリックビューイングをやってくれたら最高かも。

 もうひとつ、キヤノンではピッチをぐるりと囲んだ場所から撮影した試合の様子から選手のボディを読み取って3Dデータ化してそれを立体的なCGとして生成し、実写の選手のテクスチャを貼り付けることで実際の人間がプレイしているように見せつつ、3DCGで描かれているから操作自由な映像を作り出す技術を見せていた。真上からなんて撮ってないのにちゃんと真上から見下ろせるし、特定の選手へと寄ってその選手のプレイをどこからでも確認できるからちょっと凄い。そうしたデータ化とレンダリングと合成にどれくらいの時間がかかるか分からないけれど、瞬時にやれたらもう中継も大きく変わってくるだろうし、データ化された試合を販売することでその上にキャラクターなんかを載せて違う映像として楽しむことだって出来そう。夢が広がるテクノロジー。2020年の東京オリンピック/パラリンピックで何か活かされてくるかなあ。

 仮面女子の1発目のライブを見て声援を送りつつ場内をうろうろしていたらスケルトニクスが出現。3人だかで立ち上げた会社から代表だった白久レイエス樹さんと中野桂樹が確か抜け、阿嘉倫大さんだけが残って今も外骨格ロボットとしてのスケルトニクスを運用しているといった感じ。ココンというサイバーセキュリティの会社から出資も受けてとりあえず会社は存続し、その上で見た目はやっぱり格好いいスケルトニクスの展開を考えているみたいで、とりあえず分かりやすくアトラクションなんかの展開としてイベント総合EXPOに出てきたってところみたい。ハウステンボスでは動いているしNHKの紅白歌合戦にも出場したそのユニークさを活かさない手はないからなあ。見て面白いと感じたエンターテインメント系起業が引っ張っていけば面白い展開もありそうだけれど。アクチュエーターを取り付け電気を流してパワーをアシストするようなところまで行けばもう完璧なんだけど。

 梶浦由記さんのスペースクラフトプロデュース離脱が正式に発表となってご本人からも関連のツイートなんかが発信され、噂ではなかったことが分かったけれどもそれがどうしてかなんて聞いても誰も教えてくれるはずもないから、今はただ長い間ご苦労様でしたと頭を垂れつつこれからも良い音楽を作って欲しいと願いつつ、やっぱりKalafinaだけは面倒を見ていって欲しいと心から思うのだった。あの3人の個性をめいっぱいに引き出しつつ融合させて、Kalafinaというグループでもジャンルでもないひとつの音楽を作り上げられるのはやっぱり梶浦由記さんしかいなさそうだから。どの曲をとっても完璧にマッチして聞かせてくれるそのコンポーザーぶり。Perfumeから中田ヤスタカさんが外れてしまってどうなるか、って考える以上にもうハマってしまっいるその関係を今しばらくは見ていきたいのだった。とりあえず3月3日の両国国技館でのライブ、どんなパフォーマンスを見せてくれるかに注目。


【2月20日】 ワンダーフェスティバル2018を振り返ってやっぱり凄かったのはブロッコリーが展示していたデ・ジ・キャラットの純金と純銀のフィギュアかなあ。ちょこんとしたサイズだけれどしっかりとディテールもとられた立像は純金製のが確か150万円で、純銀製のはもうちょっと安かったけれど1万2万といったレベルではない。いったい誰が買うんだろうかというのとそして、今なおデ・ジ・キャラットの人気はあるんだろうかという疑問が浮かぶんだけれどゲーマーズのマスコットしては引退しておらず漫画もイラストも描かれている。20年にもなるその歴史を鑑みるなら買って手元に置いておきたいという人もいるんじゃなかろーか、木谷高明さんとか。いやそれ生みの親だから。今も関心、持ってくれているのかなあ。

 SUPER GTへの参戦を発表したグッドスマイルカンパニーの初音ミク痛レーシングカーのお披露目も見たけれど、今年のレーシングミクはでざいんが「エロマンガ先生」なかのかんざきひろさんで、いつもより頭身がやや縮んだキャラっぽさが出ていてフィギュアなかにはしやすそうだった。ねどろいどにしたら全部一緒だけれどfigmaとかだと安定してそう。そんなレーシングミク2018ver.の特徴は昨シーズンの全日本チャンピオン獲得にかかわらずチャンピオンを表す王冠なんかが被さっていないこと。曰く連覇を狙って王冠とかつけたらたいてい連覇を逃したからで、演技をかついで派手な冠は被せず、代わりに十字のかんざしめいたものを2本、挿して連覇を狙う証にしたみたい。というか連覇と唱えることすらジンクスに引っかかるならと3連覇を表明。これで果たして吉と出るかそれとも。鈴鹿10時間耐久への参戦ともども初音ミク痛レーシングカーの走行に注目だ。

 NTT武蔵野開発センタで開かれるNTT R&Dフォーラム2018には他にもいろいろとスポーツやエンターテインメントなんかに役立ちそうな技術があって今後の展開が楽しみ。ピッチングする様子を撮影してすぐさまプロの投手が投げるフォームと重ね合わせ、リリースポイントを同時にする形で重ねて映し出すことによって自分のフォームのどこがズレているかを確かめることができる技術なんかは、タイプの同じようなピッチャーに自分のフォームを近づけていくことによって向上が狙えるし、良いときのフォームを登録しておいて今と重ねてズレを確認してそこから何をどうしたら良いか健闘するような使い方もできそう。PCとカメラがあれば簡単に使えるそうなんで、キャンプに持っていけば引っ張りだこになりそうだけれど、そういう可能性はあるのかな。

 振動によって方向を指示する「ぶるなび」なんかも進化していて、VRの中でタツノオトシゴが進むのをついていくコンテンツでは手にしたキューブが前後だけではなくって上下左右にも動いて進んでいる感じを手に伝えてくれた。あとはスマートフォンに被せるカバーに振動する仕組みが仕込んで合って、クルマが加速すると前へと引っ張られブレーキをかけると後ろに戻る感じが伝わってくるデバイスもあった。これなんかは去年の「ニコニコ超会議2017」でレーシングカーを運転するコンテンツに仕込んであったかも。そんな「ぶるなび」だけど果たして製品化への道は開けるのか。それこそデュアルショックに組み込まれたら面白いんだけれど、今度はゲームの方から振動を送るAPIが開放されているかが問題になるのかな。いずれにしてもユニークな技術。広まって欲しい。

 男子も含めたプロ棋士への奨励会からの昇進が無理になった里見香奈女流五冠はそれでも女流棋士としてはトップクラスにある訳で、そんな女流棋士にすら届かない将棋を愛する女子がまだまだいっぱいいるのがピラミッド上になっている将棋の世界。そこでもがき続けている清滝桂香をフィーチャーした「りゅうおうのおしごと!」では研修会での年齢制限が近づきながらも昇級どころか降級点を消せずにいる桂香が連勝できなければ退会するといった決意をして臨んだ最初の対局が同門の九頭竜八一が教えている小学生女子2人。その1人目の夜叉神天衣には盤外でけしかけ焦りを誘って勝利できたものの、真正面から挑んだ雛鶴あいは諦めず挑んできては桂香の攻めを裁ききって逆転して勝利する。

 でもそんな戦いの中で自分がどこか弱気になっていたことを悟り、本気で将棋に取り組むことを誓い直しそして棋士になれなくても将棋に関わる仕事をしていく気持ちも示して開き直ったことが、研修会からの昇級による女流棋士入りがなくなっても後、その道を細いながらも進んでいって掴むような展開へとつながっていくんだろう。天才の空銀子とはまた違った女流棋士のなりかた。スタートは遅くても父親がプロ棋士であり本人が巨乳なら大盤解説だってテレビでのアシスタントだって何だってできるだろう。銀子には無理だしあいにも天衣にも早過ぎるから。そんな桂香のドラマが始まる前に八一もまた苦手な相手に合駒3連続からの逆転で勝利。苦労しても察して道を見つけ出すその天才が桂香にめろめろで銀子に頭が上がらずあいや天衣に振り回されてる少年から見いだせないところにやっぱり現実を超えた何かがあると思いたい。それとも藤井聡太六段は高校デビューでプレイボーイへと変身する?

 会社の設立発表会から随分と経って、もう潰えてしまったののかと思ったバンダイナムコエンターテインメントとドリコムによるHTML5の技術を使ったゲームなんかを配信するプラットフォームがついに発表。その名も「enza」ということで、円座つまりは車座になって仲間たちでわいわいゲームを楽しめるような場にしたいといった気持ちが込められたプラットフォームになっていた。ゲームも「ドラゴンボール」に「アイドルマスター」とそして「ファミスタ」という強力なところを展開。なおかつ新作で他では遊べないゲームをそろえることで利用者を集めていくこうとしている。アイマスなんて4年ぶりとかいう新作らしいから遊ぶ人も多そう。プロデューサーとして育成した上でユニットの壁を越えたアイドルを集めて自分だけのチームにしてフェスで対戦することも可能らしい。やてみるかなあ、お気に入りのキャラがいるかが肝心だけれど。

 これはやっぱりヤバいかもしれない。散歩に出かけた安倍晋三総理にすれ違いざま「憲法改正しないで」と言った人がいたといったニュースに対して安倍ちゃん大好きメディアの安倍ちゃん大好き記者が、「改憲しないで」だなんて声は総理も秘書官もSPも誰も聞いてないと書いて、そう書いた朝日がいかにも捏造したかのような雰囲気を醸し出していたりする。でも同じ事を時事通信も共同通信も書いている訳で、そっちはおかしいとは書かないし、そもそも3つの媒体が書いていることを嘘じゃないかと仄めかすのなら相当な確証を持ってこないと難しい。でも自分が聞いた範囲では彼等は聞いてないようだってことで、これでは何の反論にもならない。朝日だけあげつらって捏造を仄めかしている辺り、根拠の乏しい話でもって余所の媒体を批判するというか、批判のための根拠の乏しい話を作り上げて批判を食らい謝罪して処分も行った媒体の人間が、すぐさま同じようなことをしでかしているところにいよいよもってヤバさを感じている次第。年度越せるか越せないか。


【2月19日】 藤井聡太六段の爆誕といったニュースの裏で女流棋士でありながらいわゆる普通の棋士の資格を目指した奨励会に所属し三段リーグを戦っていた里見香奈さんがリーグを負け越し年齢制限も来て残留が不可能になって退会。これでいわゆる正規のルートから日本将棋連盟の四段となってプロ棋士になる道を断たれてしまった。強さでいうなら女流の中では圧倒的だし、男性棋士にだって勝てる力はあるはずなんだけれどもやっぱり周りが男性ばかりの奨励会で戦い続けるプレッシャーは相当なものがあったんだろう。

 たしか途中でしばらく棋戦も休んでいたような里見女流五冠。復帰しては来たけれどこれで奨励会からの四段昇段がなくなって女流の棋戦に専念することになるのかな、それはそれでタイトルを全部持って行かれて女流棋士には受難の時代かもしれない。あるいは女流の枠がある一般の棋戦に参加して好成績を収めることで、三段リーグ以外からもプロ棋士を抜擢する特例を当てはめてもらってプロ棋士になるって手もあったりするのかな、瀬川晶司五段とか、今泉健司四段のような。そうなってくれればちょっとはまた女流からの棋士入りへの活路も生まれるんだけれど。そうせざるを得ないくらい人気に逼迫してない日本将棋連盟ではなかなか難しいかなあ。悩ましい。

 年に1度の武蔵野詣で。といった感じでNTT武蔵野研究開発センタが実施するNTT R&D フォーラム2018を見物に朝早くに家を出てまずは三鷹まで。そこからバスに乗って10分ほどの環境にある研究開発センタで例えば就職してからずっと研究をし続けられたら、こんなに落ち着いた人生もないだろうとは思うものの住宅街と商業施設もほどよくあって公園も広い場所に暮らし続けて刺激が得られるか、って考えるとなかなか寂しいことかもしれない。どっちが良かったこの人生、って別にNTTに入れるだけの頭も能力もなかったんだけれど。

 そんなR&Dフォーラムでとりあえず見たイマーシブテレプレゼンス技術「Kirari!」のデモンストレーション。毎年少しずつバージョンがアップしていく感じだけれど、今年はひとつには空間にCGとかを使ったエフェクトを重ねてゴージャスにする技術なんかを見せていた。高橋大輔さんがフィギュアスケートを演じたリンクがダンスホールに変わるような変化とか、スピンをしたらそれに回転模様が重なる演出とか。後者なんかはニコニコ超会議で見られるリアル大相撲なんかとも重なる遊び。それがリアルなスポーツに相応しいかは別だけれど、観戦の可能性を広げる意味ではひとつのアイデアなんだろう。

 そしてPerfumeの振付を担当しているMIKIKOさんが率いるELEVENPLAYの3人が登場したダンスのパフォーマンスでは、両脇で踊っていた2人がステージに上がると、センターの台上で踊っている人の映像が切り取られてステージで踊る2人の間に現れ3人で踊っているように見せたり、3人がステージに上がった周囲をその人たちの映像が後れるような形で投影されたりといった具合に1人が何人にも増えるような演出を見せてくれた。やがて天井とか壁とかにも映し出されるダンサーたち。広がりって奴を今回は考えたのかなあ。毎年のように「超歌舞伎」で使われる「Kirari!」の最新技術ってことで言うなら今回は分身の術とか切り取られた2人のバーチャル上での対戦に加えた群舞とかが繰り広げられたりするのかな。それともアリーナを再現する技術で超会議の会場内に超歌舞伎を見られるコーナーを作るのかな。いろいろと楽しみ。

 「Kirari!」以外ではNTTがアルスエレクトロニカと組んで進めているドローンなんかを使った空中への映像とか記号とかの表示技術に今度は地上を走行するボットが加わりそこにLEDのディスプレイなんかを搭載して、空中と地上でいろいろと光らせるような技術を開発したみたい。デモンストレーションでは5台のドローンと7台のボットでもって光のショーを見せていたけれど、それだけだと単なるアートパフォーマンスに過ぎない。狙っているのは何百ものドローンとボットを自在に操りそこに光で映像を映し出し、表示なんかも行ってスタジアムの任意の場所にビジョンを作り出す、あるいは雑踏の上級に指示なんかを投影するような使い方を考えているんだろう。それは夢だけれど、でもアートパフォーマンスだけで楽しい気もするしなあ。どっちへ行くか。来年はどう進歩しているか。いろいろと気にして見ていこう。

 例えば「クロヒョウのようだ」と言えば、精悍さをそこに感じてそうだと思う人も多かっただろうし、「ラーテルのようだ」と言えば何それといった感じにすぐピンとは来なくて、もそれなりに強い動物だと思って「そうだねえ」と言ったかもしれない。つまりは人間よりも優れた存在としての動物たちがいる訳で、それらに例えて異論なんて出るはずもないにも関わらず、そうした動物たちの総称としての「野獣」を女性のスケート選手相手に使うとどこかから文句が出るという、不思議な世界に僕たちは生きている。

 っていうかネットでそれが盛り上がっているという話を共同通信が広い、配信してそれをスポーツ紙から一般紙から掲載するという状況。でもいったいネットのどこで具体的に盛り上がっているかなんて検証されていない。にも関わらず通信社がコタツに足を突っ込んだまま拾ったような記事が配信されるや一般的な知識として流布されてしまう。もうこれでスポーツ選手に向かって「野獣のような」とは使えないってことなのか、でもお前ら松本薫選手に「野獣」とつけて読んでいたじゃないか。なんとも腰の据わらない軽佻浮薄なメディアの台頭がこの世界から足で調べて書くジャーナリズムの芯を溶かす。もう戻れないだろうなあこの国のジャーナリズムは。

 そんな論争の対象になっていたスピードスケートの小平奈緒選手が平昌冬季オリンピックのスピードスケート500メートルで韓国の李相花選手に勝って金メダルを獲得した後、すぐに2位に留まって3連覇を逃した李選手にかけよって慰めつつともに場内をウイニングランした美しい光景を新聞各紙がウェブサイトのトップページに掲げていた一方で、とある自称であるところの全国紙はトップに総理大臣が2本の日の丸を持って満面の笑みを浮かべている画像を掲載していた。

 具体的にどの選手を応援している訳でもなく、ただ選手の勝利にかこつけて自分の日の丸好きをアピールしているような画像は、どこい掲載されても選手ファーストじゃないといった非難を浴びていたけれど、それをあろうことか美しい光景だった小平選手と李選手との画像はすぐには出て来ない2枚目に追いやり、それも後ろから抱きかかえて顔を寄せているような構図ではなく、日の丸が見えるような画像をわざわざ選んで乗せていた感じ。いったい誰のためのオリンピックで、誰のためにそれを讃えたいのか。総理の個性はそれとして、メディアとして読者を見ずに総理の方を向いているような雰囲気が、なるほどその新聞のスタンスって奴を如実に表している感じ。それで受かっているうちは良いけれど、鬱陶しいと捨てられたら後が大変だろうなあ、それをやられてずっと拘置所に入っているご夫妻もいるし。やれやれだ。


【2月18日】 胸から妙なものが生え出していたヒロはこのまま全身を蝕まれて死んでしまうのかと思ったら、ゼロツーの苦境を目の当たりにして余裕が出たのか自分もやれるかもしれないと思ったか、気を取り直したらなぜか妙なものが引っ込み健常な体となってゼロツーとともに叫竜へと突っ込み核を壊して見事に勝利。いっしょに戦った仲間たちとの理解も深まり、他のプランテーションから来たパラサイトたちにもゼロツーとストレリチアの強さだけではない機能性も認めてもらってさあこれから共に戦うかっていうと、そういうタマでもなさそうなのがゼロツーってことで、また何かもめるような話を振ってくるんだろう。あるいは上からそうした話が降ってくるか。いろいろ気になる「ダーリン・イン・ザ・フランキス」。

 角を持った少女っていう状況から叫竜との間に生まれたなんて話も出回っていたりするし、その本性が露わになってそして後ろで男子のサポートがない場合はまるで叫竜のような戦いぶりを見せることもあって信憑性は高そう。ってことは叫竜ってのは何か人間と関わりのある存在なのか。そもそもどうしてプランテーションを襲うのか。そうした設定はまるで見えずパパたちによって創られた少年少女が戦うことを指名として生まれ生きてそしてたぶん死んでいく流れだけが突きつけられている。そうなった理由は。そもそもあの世界は地球なのか。廃墟となった都市めいたものが時々描かれるところから、遠いかそれとも近い未来の地球が舞台ってことなんだろう。だとしたらどうしてああなった。ってあたりも含めてSFが立ち上がることを期待。どんな設定を見せてくれるかなあ。

 そういえばワンダーフェスティバル2018[冬]に行ったら「ダーリン・イン・ザ・フランキス」のゼロツーがフィギュアになってコトブキヤとかセガプライズから登場していた。まだ人気が出るかどうかも分からないうちから早い展開だといった印象。同じタイミングでも去年の「けものフレンズ」なんか1年前のワンフェスでは何かやるよといった程度の情報しか出ていなかったからなあ。それが1年経ってようやくグッドスマイルカンパニーから品物がそろい、そして海洋堂からもカプセルフィギュアが登場してくる感じ。そのスタイルがどことなくテレビアニメーション版を踏襲しているのは、人気があったのはテレビアニメであってそのデザインをフィギュアとして求めている人が多いからだっていう、フィギュア屋の目利きから来るものだろう。そしてそれは正しいんだけれど、果たして版権元はどう考えているかが不明。前は「ばすてきセット」だったのが今回は違う名前になっていたような感じだからなあ。どうなるんだろう「ばすてき」とか。

 個人ディーラーでも結構あった「けものフレンズ」関係では、サーバルキャットとアライグマの割と大きなフィギュアを出していたところがフォルムもアニメーションよりで好きだった。買っても良かったけれど組み立てる力量もないのは分かっているから今回もパス。アライグマの脇に「熱烈中華食堂日高屋」の看板が置いてあったのはつまり足立淳さんの布教のたまものってことになるのかな。あとIronyartってディーラーさんがジャイアントペンギンとかシロナガスクジラとかタスマニアデビルとかデグーなんかをフィギュアにして出しつつ、売り上げの一部を動物の保護活動のために寄付するといったアピールをしていた。正しく動物ファーストという姿勢に共鳴してデグーを買う。もちろん組む力量はないのだけれど値段が安かったしあとパーツが少なくて作りやすそうだったから、いつか組むかもしれない。いつだろうなあ。

 ワンフェスではやっぱり目立った「Fate/Grand Order」関係のフィギュア。ゲームを提供しているアニプレックスとフィギュアなら何でもやるグッドスマイルカンパニーがそろって幾つものフィギュアを並べてそれを見る人で長い行列ができていた。ゲームもやるけどフィギュアも買う層ってどれだけいるのか分からないけれど、キャラクターの多彩さでは他にないくらいのゲームなだけに、どれだけでも作って行けそうな気がする。それは「艦隊これくしょん−艦これ−」も同様なようで、長く続いていても次々に生まれる艦娘たちがフィギュアになっていく。1クールで終わって後は野となれのアニメーションとは違ううま味って奴なのかも知れないなあ。「けものフレンズ」もずっと続いて欲しいけれど、アニメなき今どうなっていくのか。そこがいろいろ不安でもあり。

 海洋堂で「けものフレンズ」のフィギュアを撮影していたら「ブレイブストーム」を監督した岡部淳也さんがいて挨拶。ワンフェス会場では「ゴメラ」のフィギュアを買った時以来だろうか、その後にワンフェスで見かけていただろうか。ちょっとうろ覚え。「ブレイブストーム」はパッケージ化が決まったそうで4月20日の発売だけれどその前にネット配信もあるというからそれで見てまた広まって、パッケージが売れて続編の製作とかって言ってくれたら面白いんだけれど、監督がセミリタイアを宣言したから大きな作品は転がらないかなあ、逆にCMみたいなお仕事から離れて映画をバンバン作ってくれるとか。「D」のリブートとかあったら面白いんだけれど、今ならCG技術も発達したし新宿でのパワードスーツ戦だっていけまっせ。銀座でのロボット戦だってやってしまったくらいだし。

 エンスカイで見た「ポプテピピック」のアンチ用ぶん殴りクッションは買ったらポプ子とピピ美を毎日殴ってスカッとできるかどうなのか。殴ったところで平気な顔して減らず口をたたきそうな奴らなだけに徒労感から余計にイライラが募るだけかもしれないなあ。そんな「ポプテピピック」はAC部によるヘルシェイク矢野を讃える紙芝居的アニメーションが凄まじかったというか、2つのスケッチブックに描き切り取って重ね奥行きを出すような手法も凄ければ2人がピッタリと掛け合いをして展開していく練度も凄かった上に、本放送と再放送では掛け合いの声が違っていたという技まで見せてくれた。それがどうしたという声もあるだろうけれど、やれるかというとやれないからなあ。だからやっぱり喝采。ただ前みたくアニメーション作家的な人の登場が今月は泊まっている感じ。関口和希さんに続く異才が出るのは3月か。どうなのか。期して待とう。

 いやあ、もう本当にどうなってしまったのか国際政治学者の人は。不用意にも根拠に乏しい上にそれが不安を煽るだけといった発言をしてそれは拙いと非難された言い訳として、これまた根拠がまったくない話を政府関係者から聞いたかのように発言してさらなる炎上を誘っている。元を辿ればライティな政治学者が噂話を元に書いてそれを新聞がそういう話もあるんだ的に引用したことでロンダリングが働いて、何か根拠がある話であるかのうように広まっていった。でもだいたいは違うだろうと否定されたにもかかわらず、10年ちょっとを経て掘り出してきてほらこういう話があって政府関係者も認めてると言ってのける。だから誰だよ。それは誰から聞いたんだよ。同じ噂が巡り巡って本当と思われているだけのロンダリングde真実を、学者が引用して語っちゃ拙いよなあ。でも自分の正しさのためにはそれをやってしまう。何でだろう。何で引けないなろう。そこがちょっと分からないのだった。そもそもそこに出てくるメリットなんてないのに。謎肉。


【2月17日】 安心して見ていられる「刀使の巫女」は、荒魂を注入されそうになった糸見沙耶香が高津学長のところを逃げだし追ってきた柳瀬舞衣と合流してそして先に逃亡していた衛藤可奈美や十条姫和らと合流。長船女学園の生徒として裏でいろいろ画策していた益子薫に古波蔵エレンも交えた6人がそろってこれでオープニングに並ぶ6人のヒロインが勢揃いしたって感じ。ここから実は大荒魂が変じたものらしい折神紫とその一味を相手に反攻していくストーリーが幕を開けることになりそう。新たに登場した折神姓の女性はいったい何者なんだろう。お家騒動的な何かがあるのかな。反抗勢力の旗頭とか。

 とはいえ折神紫は武力でもって日本を牛耳っている存在だし、周囲にもそうと納得して荒魂に身を委ねていたり、そうでなかったりする面々がズラリ。親衛隊の1人をとっても可奈美には荷が重そうな相手だし、そのはるか高みに親玉として紫も君臨している。さらには要となるS装備の本質もそっちが持っているらしい中、可奈美たちはどう闘うのか、そしてど打ち破るのか。1クールで収まりそうもないけれどそのあたり、どうなっているんだろう。分割2クールを前提に「私たちの戦いはこれからだ」で終わるのか。ともあれ今どき珍しいまっすぐなヒロインによる友情と努力、そして勝利の物語。追いかけていこう。

 羽生敗れる。ってこのタイミング言うと平昌五輪のフィギュアスケート男子で羽生結弦選手が金メダルをとれなかったようにとられそうだけれど、同じ字面でもこちらは「はぶ」と読む将棋の羽生善治竜王が、朝日将棋オープンの準決勝で藤井聡太五段に敗れて公式戦では初の対戦にして初の黒星。しばらく前に佐藤天彦名人にも勝っている藤井聡太五段はこれで将棋界の二大タイトル保持者を続けざまに打ち破ったってことになる。持ち時間が短い早指しとはいえ実力十二分な2人を相手に勝てるのはなかなかなんてものじゃない強さ。かつてNHK杯で羽生竜王が大山加藤中原谷川といった名人経験者を撃破した時を思い出す。あれは本当に凄かった。

 同じようなことがまた起こるなんてとても思えなかったけれど、それがまた起きようとしているとするなら、当事者の羽生竜王は今なお現役のタイトルホルダーとして将棋界の頂点に君臨し、そして永世七冠となって国民栄誉賞も授与された。それだけの存在に藤井五段もなれるのか。それとも神武以来の天才と騒がれ順調にA級八段まで上り詰めたものの名人位獲得は遅くタイトル獲得数も羽生大山中原谷川に及ばなかった加藤一二三九段のような立ち位置になるのか。そこは今後の精進か。羽生竜王はNHK杯を獲得し竜王位になって以降もずっと強く今も強い。その域に及ぶかどうかが棋士としての風格を決める分かれ目になりそう。

 とか言っていたら決勝でも広瀬章人八段をやぶって優勝を果たして、加藤一二三九段が持っていた棋戦での最年少優勝記録を塗り替え、そして同時に六段への昇段も決めてこちらも加藤一二三九段が持っていた最年少での六段昇進記録を塗り替えた。五段への昇段は中学生ではあっても最年少は加藤一二三九段が持ったままだけど、これから藤井聡太六段が順位戦で毎年昇級を決めれば加藤一二三九段よりも早いペースでA級になれそう。それまでに竜王位を2期持てば最年少での九段昇段だって夢ではない。その場合の相手は羽生竜王。果たして予選を勝ち上がって挑戦者となれるかが2018年で最大の注目点になるのかな。ひとつ歴史が塗り変わっても次にまた塗り替わる期待がいっぱい。見守りたい。

 そして羽生結弦選手はソチにつづいて平昌でもフィギュアスケート男子で金メダルを獲得。フリーで4回転の着地をミスったりしても倒れることなく踏ん張り得点を維持して他の面々を大きく引き離す点数で軽々と優勝を決めた感じ。2位の宇野昌麿選手も凄いことだけれど上に金メダルがいてしまうと日本出身の選手が銀という快挙でありながもやっぱりかすんでしまうなあ。1人づつなら良かったのに、ってそれができないからこその同じ競技でのワンツー獲得。ここは素直に喜ぶことにしよー。しかし藤井六段の誕生と羽生選手の2大会連続金メダルというとてつもないニュースが並んで新聞はいったいどっちを選ぶ? 朝日新聞的には自分のところの棋戦での昇段にして最年少Vを掲げたいところだろうけれども、果たして。

   仕事で見るのとじゃあやっぱり向かい合う意識も違ってくるんで自分でチケットを確保してあにてれ×=LOVE ステージプロジェクト「けものフレンズ」を観にAiiA 2.5 Theater Tokyoへ。演目自体に変わりはないけれどもところどころで発せられる「ひとりぼっちになる夢」という言葉、それか今はもう絶滅してこの地球上に存在していない動物たちのフレンズから出ているというシチュエーションに歴史の上から退場していった、というより退場させられた者たちの寂しさといった感情が滲み、それを蘇らせてそして同じ仲間たちとして集め舞台に立たせることで、寂しさを払いつつそうした状況へと追い込んでしまった人間という存在の傲慢さも改めて噛みしめる。ごめんなみんな。

 そうしたフレンズたちともまた立場が違うツチノコが、誰とも交わらずに生きているというのも象徴的な話で、架空の存在として生み出され存在を仮定されている曖昧さは、一方で絶滅してしまったフレンズたちよりも一縷の可能性を感じさせつつ、他方で実在を剥製でも化石でも証明されていない空虚さも感じさせて向き合う意識を迷わせる。けれどもそんなツチノコですら仲間に引き入れともに歌い踊りお芝居を創って盛り上がる。それがフレンズ。仲間という存在。誰ものけもののいない優しい世界がそこにあるんだと思わされる。

 間違えず噛みもせずに1時間半近い舞台を演じきる=LOVEの面々はいったいどれだけ練習を重ねたのだろう。ニホンオオカミを演じる松瞳さんはとにかく大声で叫び歌うように仕向けられているし、齊藤なぎささんのツチノコは怯えつつ怒りつつ寂しがっている感じをしっかり出していた。オーロックスの野口衣織さんのかっこよさ、ケープライオンの佐竹のん乃さんの時として見せる怠惰さはそのまま元の動物たちの雰囲気を漂わせている。たぶんアイドルとしての=LOVEに戻ればまるで違うキャラクターをそうやって演じきるだけのスキルが彼女たちにはあった。

 ミュージカル女優然とした仕草と表情で舞台に立ち続けるディアトリマの諸橋沙夏さんは役柄的にとても舞台では目立ったけど、=LOVEに戻るとメンバーと一体になって歌い踊る一員に。リョコウバトの大谷映美里さんも案内嬢のような振る舞いが=LOVEのステージではまるで見えない。当たり前のことだけれどそうやって切り替えられ演じられる才能は、きっとこれから大きく役にたっていくだろう。

「けものフレンズ」に相応しい助け合い補い合って生きていく素晴らしさを感じさせる物語があり、それを演じるアイドルたちの頑張りがあってライブまでつく豪華にして充実の舞台がなぜ満席にならないのかという方が今は不思議。19日の千穐楽も2公演とも当日券が出そうな感じで行けば感動を味わえ指原莉乃さんプロデュースによる新鋭アイドルグループの歌と踊りも観られる機会はそうはない。再演もないとしたら2度とないと思えば行くしかないよと言っておく。ワンフェスじゃなければ僕も行った。代わりにみんな行っておくれよお願いだ。

 別に沖縄旅行が1泊2日で12万円しようとも、それに納得して参加する人がいるのなら別に咎め立てはしない。公器と世に言われる事業体が系列会社で催行している旅行の企画で、それを公器であると世に喧伝する事業体が宣伝していようとも、12万円という価格に対して支払った人がそれに見合った内容だと思うかどうかが最大のポイントであって、とてつもなくプレミアムな価格に対して支払われた金銭がいったいどこにどう配分されているかといった公正性からの観点も、参加した人たちがそれで構わないと思っているなら外野が何か言う必要は無い。そんな理解に収めるより他にない。

 ただ、そうやって企画された旅行の中で講演を行う人が、ごく最近にとある一件でもって当人とはほど遠い、関係者とは銘打ってはいてもそれがどういう関係者か明かすに苦しい人間からのコメントとして、事実とはまるで違ったことを紙面に載せて批判され、謝罪し削除した媒体の編集責任者であるというのはどうだろう。果たして公器と見做されている事業体の関係会社が、そうした人に講師を頼み一般的ではない価格で催行する旅行の目玉企画に据えることが、世間一般の納得を得られるかどうかといったところで、いろいろと浮かぶ言葉もありそう。そうした人物と半ば結託して同様に事実無根を掲載し、それを論拠に他紙を批判した一件を鑑み、それが沖縄に関しての問題を世に問おうとする企画を果たして今、催行すべきか否かって考える必用もありそうなんだけれど、そういう意識はなさそうなところに不透明感が広がるのだった。やれやれ。


【2月16日】 ドラゴンのいさおを飼い始めてすっかり異質な存在への耐性がついたような茂木朝だけど、ふとしたはずみで言ってしまいそうになるのを見るに見かねてミーくんと暮らしている柏木空、子鬼のコニーがやってきた神谷他月が誘い昼を過ごすようになり、そして家にも招いて不思議な存在の見せ合いっこに興じるという「ミイラの飼い方」。けどただの変わったペットがいるといったレベルを超えて空の家には父親から送られてきた呪われたダルマが封じられていたり、引っこ抜くと大声をあげて人を気絶させ死にも至らせるマンドレイクが植えられていたりとなかなか大変。そんな状況で仲を深める3人に新たな出会いはあるのかどうか。まだまだいろいろいそうだしなああの世界。茂木ちゃん演じている茜屋日海夏さんは「プリパラ」の真中らぁらとはちょっと違うけど可愛いだけじゃない声は今後の声優人生で大きな武器になると思いたい。

 映画芸術がアニメーションにあれやこれややんちゃを仕掛けた一方で、いわゆる「アニメ」が「アニメーション」に対してどんちゃかしていたという話があって立ちすくむ。あの大藤信郎賞を片渕須直監督の「この世界の片隅に」より前に受賞した短編アニメーションを作った人の周辺で、「ポプテピピック」におけるUchuPeopleが手掛けたフエルトの人形によるストップモーションアニメーションを「アニメじゃねー! w」と言う商業アニメの人がいたという。なんだかなあ。もちろんこの言葉が差別とか嘲笑ではなく、自分たちがテレビとかでやっている「アニメ」というものをひとつのカテゴリーとして意識した上で、そうしたところに飛び込んで来た異質なものとして、驚きと歓待とやりやがったなという苦笑あるいは微笑の類と見ることはできる。それなら何も違和感はなく、混ざり合い溶け合っていく可能性に期待したくなる。

 でもそうではない、やっぱり違う分野だと考えているならそれはアニメをランキングから排除した映画芸術にも劣らない認識だって言えるだろー。だってアニメだし、もともとのアニメな訳だから、ストップモーションアニメーションって。それより衝撃なのは、続く告白に「ある映画祭でも商業アニメ以外の技法のアニメを『全部山村浩二にしか見えない。同じのは要らない。』って断言してた有名な監督さんもいた」ってことで、いやいやまるで違う人もいるだろうと言っても、そう思ったんだからと時節を曲げようとしなさそうなところが「アニメ」と「アニメーション」の同じなのに違うという認識の根深さが感じられる。この監督さんがアニメの人か違うのかが分からないと何とも言いがたいところもある。どっちにしたって見えてないか見ようとしてない印象。逆に「アニメーション」の側にも「アニメ」とは違うと言った認識が皆無かというとそうでもないだけに、対立というか並立は今後も続くんだろーなー。「ポプテピピック」はアニメなんだろうかアニメーションなんだろうか。

 ううん、前だったらニコファーレのフロアいっぱいに立錐の余地もないほどの観客が詰めかけ夏野剛さんのコメントとかに大騒ぎしていたニコニコ超会議の発表会なんだけれど、平日の夜であってもそれだけ集まっていた観客が今回はグッとすくなくなって両サイドのスペースができたほど。そしていつもの常連ばかりといった雰囲気にニコニコ生放送とかニコニコ動画が持っていたパワーが薄れ人々を集めて止まない魅力が薄れてしまっているのかもしれないといった意を少しだけ確としたものにする。おまけに今度の目玉、ってほどでもないけれど参戦で話題になりそうなのがバーチャルユーチューバーの「キズナアイ」。ニコニコではないユーチューブを配信プラットフォームに活躍しているバーチャルアイドルがニコニコの祭典に“参戦”してくることを果たして歓迎すべきなのか、軍門に降ったと嘆くべきなのか。そんな思いも浮かんだニコニコ超会議2018の開催概要発表会。

 それでもやっぱり世界で話題になってる不思議な文化を取り込んでくる目だけはまだあるようで、今回はテクノ法要というテクノ音楽が流れる中をテクノボイスとなった読経が行われそして仏壇をプロジェクションマッピングが彩るまか不思議なイベントを、ニコニコ超会議の場でやってしまうというから驚いた。向源という仏教フェスなんかを繰り広げている集団とのコラボレーションで、その集団が仏教の宗派の違どころかキリスト教とか神道なんかとも混ざり合いながら宗教に関するイベントなんかを繰り広げ、若い人たちに関心を持ってもらおうとしているらしい。そんな集まりがあったんだ。そしてニコニコ超会議の場で繰り広げられる伝統の仏教と革新のテクノとの融合、さらにテクノロジーによる演出がどんな目新しさを感じさせてくれるのか。超歌舞伎とともに注目したい。

 その超歌舞伎、てっきり演目の発表があるかと思ったけれども今回はパス。これならあにてれ×=LOVE ステージプロジェクト「けものフレンズ」の舞台を見に行った方が良かったかなあとも思ったけれどもつきあいでもあるから仕方が無い、そっちは明日の当日券で2度目を鑑賞するとしよう、次があるか分からない一期一会の舞台は機会があるなら見逃さないのが一生を公開しないための必然だから。さて超歌舞伎の方は演目が決まらない中でもしっかりと2日目の2部、すなわち千穐楽のアリーナで座って見られる指定席が完売になったみたいで、それを見るならニコニコ超会議の入場券で入れる観客席に陣取るしかなさそう。でも満員札止めとなる可能性は高いかな。アリーナもまだ初日の2公演と2日目の1部は残っているっぽいから絶対見るなら早めの買いが僥倖かと。

 ニコニコユーザーが作りあげたホラーゲームの世界観を再現した「超ホラーハウス」は今回も「殺戮の天使」が開催されるみたいだけれど、例年、会場してすぐに整理券がなくなる人気の出展となっていることから、今回は事前に整理券を購入できるようにして行列しなくても済むようにするという。凄いコンテンツがあるんだなあ。関心がないからまるで気づかなかった。ミュージシャンでありながら鉄道に関するビジネスも展開している向谷実さんがプロデュースする「向谷実Produce!超鉄道」も引きつづき開催。今回は「鉄道会社×学生」をテーマにして、学生が参加するイベントや鉄道会社の関係者も交えた討論会などを実施するらしい。鉄道研究会の大学生は鉄道会社の就職がオタク過ぎて不利になるといった伝説の真否も明らかにされそう。鉄にして鉄道行きを希望している学生は必聴か。

 さても処分は下したそうで、なにかオマケもあったみたいだけれどつまりは牽強付会にして結論ありきのための中途経過をすっ飛ばした記事とは名ばかりのプロパガンダをこれから徹底的に排除していく姿勢を明らかにしたのか、単に話題になったから体裁を取り繕っただけで今後もしっかりとライト層に媚びて阿るような記事作りに勤しんでいくのか。どうもそうなりそうなだけに頭が揺れる。というか一連の展開の中でアシストを決めたらそれがオウンゴール過ぎた媒体のトップを講師に迎えた沖縄ツアーなんかも計画中とかで、高すぎる旅費もそうだけれど反省の影は微塵も見えない感じがするのに気持ちが揺れる。ほかの勉強会とかに招かれる講師も想像つくなあ。こういうのを断つだけの根性がないなら結果は同じ、そして将来は……。やれやれ。


【2月15日】 木炭バスでも上がってこられない斜面の上にあって、今は住宅街となっている映画「この世界の片隅に」の舞台となった北條家がある場所、というか原作の漫画を描いたこうの史代さんの祖父母が住んでいた家があった場所をこうのさんが寄贈して、そこを呉市が観光スポットとして整備して公開するといったニュースが流れて来て、行ってみたくても近隣にご迷惑だからと遠慮していた聖地巡礼な人たちにとっては、もう1つ行ける場所が増えたってことでなかなかにめでたいことかもしれない。家はもう取り壊されてしまっているけど、土台を固めて部屋割りなんかが分かるようにするとか。そこから上の段々畑はきっともう誰かの家だから上がれなくても、すずさんや周作さんが庭から見た呉港の風景は感じ取ることができそう。

 とはいえやっぱり大勢が訪れては近隣に迷惑だろうから、そのあたり週末なんかは何か制限をもうけるのかどうなのか。そもそもが呉の市街地から離れているから上がっていくにも大変で、そうたくさんは人は来ないという判断か。分からないけれどもそのあたり、今後いろいろと情報を待ちたいところ。落成式があればこうの史代さんと片渕須直監督が行ってテープカットなんてこともあるのかな。立ってスケッチをしていると後ろから憲兵さんが寄って来て、栩野幸知さんの声で「間諜行為である!」と怒鳴ってくれるのかな。駅前で楠公飯の弁当を買って上で食べようとしてべちょべちょになっていてガッカリすることも可能なのかな。浮かぶ想像。でもその前にやっぱり呉、行かないとなあ、あと広島も。

 eスポーツ絡みでいろいろと話が転がり始めている感じ。前にデジタルメディア協会ことAMDが「闘会議2018」の賞金付きゲーム大会に1000万円を拠出するって話が出たけれど、開催の直前になって今回の拠出が見送られたって発表があったみたいで、これに気づかず闘会議のリポートにAMDも賞金を出したと書いてしまわなくて良かったと今になって思ったけれど、どうして引っ込めたのかが今ひとつ不明な上に、当日の賞金がいわゆる試合を経て勝者が得られる賞金では無く、人前でプレイすることに対して与えられる労務報酬だといった扱いになっているといった話も伝わり、表と裏で事情が違って大丈夫なのかといった心配が漂う。

 いわゆる景表法の観点から賞金は出せても10万円までという状況を回避するべくプロライセンス制度を発足させた、といった話は別にプロだからといって特定のゲームに関する賞金をゲーム会社が出したらそれは拙いだろうっていった問題は回避されておらず、だったらある種の協会めいたところが募ったスポンサーが出したお金を束ね、認定したプロに配分しているんだといった理解になるかと思ったもののAMDにはゲーム関係企業も結構あって、迂回になるだけで景表法に引っかかるかもしれないといった見方もあってこれも不明。だからAMDは引っ込めたかどうかも分からないけれど、それでもゲーム大会が行われたからには何かうまい手立てがあったのかと眺めていたところに浮かんだ労務費扱い。なるほどこれなら景表法を回避できる。

 ただしそうした“出演料”なりを表で“賞金”とうたってしまうのはちょっと拙いところがあるようだし、発表会でも賞金と言っちゃってるところがあってそのあたりの整合性をどう整えていくかが気になるところ。あと出演料で景表法を回避するなら別にプロライセンスなんてなくても誰でもOKじゃん、って話になるんだけれどそれでもライセンスにこだわったのはJeSUがeスポーツ界を牛耳るって意味よりは、団体を1つに束ねないことにはJOCに加盟できずアジア競技大会にも、いずれアルかも知れないオリンピックにも選手を出せないといった観点から、方便としてライセンス制度を整え保持者しか出場できない賞金大会だと印象づけようとした、なんてことはあるのかな、それとももっといろいろあるのかな。このあたり、続報を待ちたいところ。自分で調べるにはもう歳を取り過ぎた。

 うーん、これはどうだろう、ちょっと前に沖縄で起こった海兵隊曹長による交通事故での日本人救出報道で虚報だか誤報だか捏造だかを問われた新聞が載せた記事なんだけれど、見出しに「共産市議酒気帯び運転 電柱激突 機関紙『しんぶん赤旗』配布中に…基準値未満で摘発せず」ってあってパッと読めば酒気帯びかよ、酷い奴だってことになるんだけれど、本文を読むと「酒気帯び運転の基準値は下回っていた」らしい。ってことは法律的には違反に問われる「酒気帯び」ではなかったにもかかわらず、そしてそのことがしっかりと本文にも書かれているにもかかわらず、見出しの最初に「酒気帯び」と掲げて共産市議がとんでもない法令違反を犯したかのような印象を与えている。

 いくら続けて見出しに「基準未満で摘発せず」と添えたところで、最初に繰り出された「酒気帯び運転」の印象の方が強烈に人には植え付けられる。ただの自損事故がとんでもない事件になってしまう。そうした誘導をどうしてやってしまうかといえば、ここん家がいろいろともの申したい「しんぶん赤旗」を配るような「共産市議」だからであって、そのためにはたとえ本質的には事件でなくても、そして基準値を下回っていても「酒気帯び運転」という法令違反を疑わせるようなニュアンスを醸し出し、なおかつ記事にまでして世に掲げてしまう。沖縄県の地元紙が米軍に冷淡だといった印象を醸し出したいがために米兵が日本人を救助したというストーリーを固定化させようとした前例、あるいは沖縄県が基地収入には頼ってないと見せるために統計でかさ上げしていると事実無根を記事にする前例に倣った感じで、もうこれが体質になってしまっているのだとしたら本当にヤバいと思うんだけれど、気づいてないんだろうなあ上から下まで。やれやれ。

 「けものフレンズ」だった。そして=LOVEだった。HKT48の指原莉乃さんが代々木アニメーション学院とタッグを組んでプロデュースしている声優アイドルユニットの=LOVE(イコールラブ)が出演する、あにてれ×=LOVE ステージプロジェクト「けものフレンズ」が2月15日から18日まで、東京都渋谷区のAiiA 2.5 Theater Tokyoで上演されている。その初日を見てきたけれど、12人いるメンバーがニホンオオカミやツチノコやオーロックスやリョコウバトといった今はもういない動物たちのフレンズに扮して繰り広げるステージは、足りないところを補い合い、分からないところを教え合いながら、全員でひとつのことを成し遂げるといったストーリー。今まさに羽ばたこうとしている新鋭アイドルユニットの懸命なまでの頑張りを写した内容に、アイドル好きも「けもフレ」ファンも共にエールを贈りたくなるはずだ。

 テレビアニメなどでも語られたように、動物たちが人間のような姿をしたフレンズになって暮らしているジャパリパークを舞台に、12人のフレンズたちがなりたい自分になれるかもしれないからと、お芝居を演じることを目的に動き始める。もっともお芝居には台本が必用で、それを持っているのは他のフレンズたちとの接触を嫌っている齊藤なぎささん演じるツチノコだけ。松瞳さん演じるニホンオオカミをはじめとしたフレンズたちは、ツチノコから台本を借りようとし、一緒にお芝居をしようと誘うものの乗ってこない。

 そんな展開の中、諸橋沙夏さんが演じる歌が得意なディアトリマがお芝居には歌が必用だと訴え、山本杏奈さん演じるダイアウルフは歌なんていらないと突っぱねる。野口衣織さん演じるオーロックスと佐竹のん乃さんによるケープライオンは、出会えば力比べばかりしていてお芝居なんて二の次。オーストラリアデビルの大場花菜さんは、音島莉沙さん演じるニホンカワウソがやってる旅館で出てきたじゃぱりまんを一人で全部食べてしまって、他のフレンズたちを困らせる。てんでばらばらでまとまりを見せないフレンズたちに、どうにか台本貸すことを認めたツチノコも怒り心頭。そうした中で、自分がやりたいことを信じてセルリアンに襲われそうになる中を待ち続けるニホンオオカミの熱意が、強い求心力となってばらばらだったフレンズたちをまとめ、お芝居という同じ目標へと向かって歩ませる。

 アニメでも舞台でも共通だった「けものフレンズ」ならではの、誰ものけもののいない世界の優しさが感じられるストーリー。見ればきっと「けものフレンズ」のファンも納得の感動を得られるし、=LOVEのファンもメンバーの芸達者ぶりと同時に「けものフレンズ」という作品への関心をよりいっそう深められるだろう。演技だけでなく歌う場面も多くあって、普段のアイドルのような感じとは違った役に合った歌い方で歌い、仕草も見せてアイドルではなく舞台役者でありミュージカル女優といった雰囲気を見せようとしていた。瀧脇笙古さんは演じたオオウミガラスの衣装でしっぽがお気に入りらしく、諸橋さんもディアトリマの大きくてカラフルなしっぽが特徴的だった。リョウコウバトの大谷映美里さんはキャビンアテンダントのようなファッションに相応しい演技を見せてくれた。すぐにどこかに行きたがるのはリョコウバトという元となった動物の帰巣本能ならでは。そうした特徴もしっかり盛り込んだ舞台になっているところも、動物ファーストの「けものフレンズ」の精神を受け継いでいると言えるだろう。

 ほかにアリゾナジャガーの齊藤樹愛羅さん、シヴァテリウムの佐々木舞香さんも役になりきって時に可愛く、時におかしさも感じさせる演技を見せてくれた、あにてれ×=LOVE ステージプロジェクト「けものフレンズ」。上演後は衣装を着替えて制服姿の=LOVEに戻り、激しい踊りとともに持ち歌を拾うして集まったファンからの声援に応えていた。くるくると回る激しいダンスはスカートすらまくれ上がってなかなかの眼福、になるかというと速度があって何も見えず、ただただスピードと迫力によって圧倒された。アイドルとしても一級品。これは爆発するだろうなあ。そんなきっかけにこのステージプロジェクト「けものフレンズ」がなれば良いな。


【2月14日】 昭和基地が民間に払い下げとなり、2代目の砕氷船しらせも払い下げられスベスベマンジュウガニ号、ではなくペンギン饅頭号というきっと何かのネーミングライツが施された船になっているところが現実とは違ったパラレルワールド感を醸し出す「宇宙よりも遠い場所」。なおかつ2代目しらせは2008年の進水からまだ10年でしか経っていないから、25年間も就役していた初代に倣えば、払い下げられるタイミングはきっとまだ先のことになりそう。って考えると「宇宙よりも遠い場所」の時代は2025年とか2030年くらいの近未来かもと思ってしまう。

 けれども、そういった近未来感はカケラもないから何か訳があって早くに南極観測の民営化が進み、就役から10年で2代目しらせも昭和基地も払い下げられた現在、って理解するのがいいのかどうか。けど3年前にもそれで南極に行った民間の観測隊がいた訳だからやっぱりもうっちょっと未来の話なのか。そこはまあ、そういうものだという理解の上で貧乏所帯ながらも民間の南極観測隊が立ち上がってはいよいよオーストラリアの地についてペンギン饅頭号へと乗り込みいざ出航を前にして、再び集った仲間たちとそして新たに加わった4人組とが公に顔合わせとした場面、小渕沢報瀬の詰まるような言葉にやっぱりじんわり涙がにじんだ。

 あの場所に置いてきてしまった知瀬の母親の貴子をみなが迎えに行くんだと、そして貴子がやろうとしてできなかったことをやるんだという意識が、あれでグッと高まったことだろう。とはいえ先はまだ長く暴風雨が訪れる予感もぐんぐんと増してくる。乗り越えた先に待つのもやっぱり極寒の地でありそこから越冬するのかそれとも引き返すのか。貴子の痕跡は何か見つかるのかそれはとっても残酷なものなのか。まさか南極人にかくまわれ生きていたなんてSFにはならないだろうなあ、とはいえパラレルワールドだし普通にいたりして南極人。そこも含めて最終回まで見逃せない。

 ひとつ証明されたことはショーン・ホワイト選手の本体はあのモジャモジャとした髪の毛ではなかたっという平昌冬季オリンピックでのスノーボード男子ハーフパイプ決勝。平野歩夢選手が2本目で1位となるスコアを出してこれで逃げ切るかと思ったら、2位に落ちていたショーン・ホワイト選手が3本目で圧巻の滑りを見せて3本目を失敗してスコアを伸ばせなかった平野選手を上まわり、逆転で金メダルを獲得した。これで平野選手は2大会連続の銀メダル。まだ二十歳前とはいえ同じ歳にはショーン・ホワイト選手はトリノで金メダルを獲得していた訳で、続くバンクーバー五輪でも連続の金メダルに輝いたことを思えばここで押さえつけて3大会連続を狙って欲しかった。けどまあショーン・ホワイト選手の例に倣えば続くソチ五輪ではメダルに届かず終わったかと思われつつ今回復活。変わらない実力を見せているということは、平野選手にもまだまだチャンスがあるってことになる。だから次、北京で金となりその次も金を。4大会連続のメダルはたぶんまだいないから。

 良かったシャーリー、本当に良かった。前作「コードギアス 反逆のルルーシュ1 興道」の頃からこれはもしかしたらシャーリーは脇役となってメインキャラとしてはルルーシュと絡まず、したがってロロ・ランペルージによって殺害されてしまうような悲劇に見舞われることはないかもと思っていたけど「コードギアス 反逆のルルーシュ2 叛道」にロロも出てきてちょっと拙いかもと思っていたら、オレンジことジェレミア・ゴットヴァルドがギアスキャンセラ−を使って記憶を読み戻したものの、あのお方を哀しませたくないからと忠告をして本編からはじき出し、ルルーシュに恋する乙女の座は奪われたもののその命は救われた模様。

 まだ「コードギアス 反逆のルルーシュ3 皇道」があるから安心はできないものの、ジェレミアとの邂逅の後、姿を見せないところからこれは助かったとみるのがいいのかも、っていうかテレビシリーズじゃ出て来なくなった人を改めてちょこちょこ出す訳にもいかないし。一方、ユーフェミア・リ・ブリアニタことユフィについてはこれはもう仕方が無いとしか言えない。その残酷な運命に放送時、スタッフへの激しい憤りを感じて罵声を上げたけれどもこれを外してはストーリーが進まなくなってしまうから受け入れるしかない。可哀想なユフィ。せめてその魂は幸せなところへと辿り着いて欲しいなあ。ってことでストーリーはスザクの騎士任命からアッシュフォード学園への転入があってそしてゼロレクイエムが起こって黒の騎士団が攻め込むもののゼロの行方が分からなくなって終焉。その後に中華連邦での再起を経て合衆国日本の創設へと向かう展開はスピーディーでそれこそR2のラスト付近まで行ってしまった。

 まだ事態がシャルルとマリアンヌの野望だとは気づいていないようだけれど、それを知ってシャルルを消してもまだ第3部は時間があまりそう。そこに新作への展開を混ぜてくるのか。スザクの扮したゼロによってルルーシュが倒され片付いた物語の先が作られるのか、ってあたりが目下の興味。こうしてリブートした以上は「エウレカセブン」のようにはパラレルの展開を見せて3部作で幕とはいかせず、新たな「コードギアス 反逆のルルーシュ」を作って言ってくれると思いたい。サンライズによる新IP創出の要になり得る作品でもあるし、「TIGER & BUNNY」と同様の続編展開があるんじゃなかろーか。その時にこそシャーリーがいけない目にあったりする? それはないと信じたい。そしてコーネリア様に幸せを、って彼女、だれかと良い関係にあったっけ? ギルフォードって訳でもないしなあ。

 盛大にやらかした最近人気の国際政治学者を批判する言説を、「男の嫉妬」と断じる某さんの何だやっぱり性別を根拠に虐げられたと訴えたその前に、自分だって童貞をイジってじゃないかと言われたその本質を示すような心性が、ここに現出しているじゃないかと言われそうな一方で、国際政治学者と同じことを事もあろうに一般紙の編集委員が講演で大々的に語っていて、その前には昼間のニュース番組でも語っていながらかけらも話題にならない状況が、全部ではないけれどもどこかに最近人気の国際政治学者の、惹句としてよく取りざたされるある種の属性に皆が引っかかってこだわっていると言われてもしゃあない感じを、如実に表しているのであったという。1人じゃないんだ言ってる人は。だから1人を叩いたところでダメなんだと知らないと。

 LINEとか一切やってないんでそのお仕事の効果も価値も個人としてはまるで無縁なのだけれど、そんなLINEで広告事業を手掛けた人がLINEを辞めたって話を見るにつけ、ある種覇権を得たプラットフォームでは色々と情報を金に変えることも可能なんだとは示してくれた人だったといった印象。ただしメディアとしての伝播力を背後に得ながらSNS上で勝手気ままな言説を流布させ、炎上も上等といった態度はどうにも厄介さんで、けれども覇権プラットフォームなんでそんな人がいるならと忌避するわけにも行かなかったのが、今度は事業会社でお仕事をする訳だからそのサービスなり製品を背負って今までのような物言いは可能かがわたし気になります。なんでどこに行くのか明かさないんだろうか。公正が求められるメディアにスポンサーの立場で圧力をかけて平気といった物言いをするんだろうか。そのあたり、今後に注目。


【2月13日】 月々3万2000円とかそんなあたりを45カ月くらい借りて、2種だったから利子も入って150万円を超えるくらいを12年くらいかけて返済した日本育英会の奨学金。年末ごとの返済で冬のボーナスが手取りで20万円あったかどうかの最初の3年くらいをどうにか半分くらいを使って返しあとはそれなりに金額がまだあった冬のボーナスからの拠出となって、生活に響くことなく普通に返済できたけれどもそれから30年は経って初任給だってあがっている状況で、150万円くらいの返済なんて大丈夫だろうと思ったら今は日本学生支援機構とか言うらしい元育英会の奨学金を返せず親類ともども自己破産する例が続出しているらしい。

 ひとつにはやっぱり社員になっても給料が上がっていないことがありそうだけれど、一方では就学に必要な授業料とかが国立も私立も問わず上がっていて、畢竟借りる金額も増えてそして返済する金額も増えてしまって返すに返せなくなるといった状況があるみたい。僕の頃なら私立大学でも文系なら授業料は50万円ちょっとだった記憶で、それに乗せるような教育充実比なんてものは必要なかった。充実もしてなかったし。けど今は同じコースで年間で100万円は支払わなくてはならない感じだし、国立でも当時の私立を上まわっていたりする。それでいて給料は上がらずボーナスは減る一方の状況でだけに、返せなくなる人が出るのも当然だろー。

 学費高騰に合わせたのか日本学生支援機構も2種で貸せる金額で最大12万円とかってコースを用意していたりして、これを40カ月も借りたら480万円で利子をいれたら返す金額はいったいどれくらいになってしまうのか。他にも借りて積み上げれば800万円の借金を大学卒業と同時に背負い、それを20年もかけて返済するという地獄を見ることになってしまう。だったら借りるなと言えるかというと、借りなければ大学に通えず通えなければ就職で不利になってしまう学歴偏重な就職活動状況にも問題はありそう。もちろん学生の側にも返せそうもないお金を借りてまで大学に行くなら別に道を見つける方法も皆無では無かった。そうした固定観念のぶつかり合いを緩め崩していくような試作を一方に起き、学費の低廉化を進めつつ給料のアップを果たすべく、政権に経済政策の見直しを進めたいところだけれどアレ政権では可能性は薄いなあ。かくして地獄は続く。

 樹戸英斗さんの「優雅な歌声が最高の復讐だった」(電撃文庫)にやり直せる青春の輝きを見た。サッカーのとあるクラブチームの所属し、抜きんでていた才能でもってU−16の日本代表にも呼ばれながら練習中に膝の前十字靭帯を断裂し、手術で治ったものの前の感触に遠くそれが耐えられなかった荒牧隼人はクラブを辞め、高校生活を怠惰に過ごしていた。こに転校生の瑠子が現れる。ユース時代の隼人を知る彼女は「できるのにやめちゃうんだ」と隼人を罵倒。そしてクラスメートとなった彼女は全米で話題のディーヴァ、RUKOという知られた存在としてどこか腫れ物扱いを受ける。けどなぜか隼人を気にしている。

 誘われてもプロだからかカラオケには行かず、人前でも歌おうとしない瑠子は、違いが目立つからといった理由をつけて合唱コンクールでも伴奏に回る。そこでなぜか隼人を指揮者に指名。高慢そうでふとした弾みに見せる瑠子の寂しそうな表情を感じ、彼女を孤立させたくないと思ったか隼人は指揮者の受け、それをきっかけにして次第に2人の関係が深まっていく。隼人は瑠子に引っ張られ、ずっと避けていたサッカーの試合を見に行くこともするし、フットサルも初めて見る。その一方で瑠子が抱えていた悩みが露わになる。

 まだやれるのにサッカーを辞めた隼人と裏腹の瑠子の懊悩を知って隼人は何をする? 「優雅な歌声が最高の復讐だった」は若くして壁を知った少年少女の物語だった。そこからは若ければ、いや若くなくても壁なんて乗り越えていけるんだと思わされる。理想の自分、最高潮の自分がかつていて、そこに届かないなら自分は終わり? そうじゃない、やりたいことならやり抜きやり切るだけ。そう諭してくれる。一段落がついたあとで隼人が同じように膝の前十字靱帯を断裂した小倉隆史のように復帰してトップチームで活躍するようになったか、瑠子がアメリカから引き揚げ自分のできる範囲で歌を作り歌い続けたかは分からないけれど、得られたチャンスを逃さず出来ることをやろうとする気持ちを得た2人はきっと、そんな道を歩んだだろう。一緒に? それは2人のみぞ知る。

 エブリスタからの書籍化が多いSKYHIGH文庫から書き下ろしで登場した霜月りつさん「漫画家の明石先生は実は妖怪でした。」が優しい話だった。漫画家の明石先生に所にアシスタントとして送り込まれた建築学生の篠崎瑛太は、正義感が強くあちらこちらのバイトを首になっていた。そんな彼の物事に動じない性格を見込んで誘われたらしく、実際に明かし先生の家で得体の知れないものが走っていても、それより部屋の汚れが気になり掃除をする。怖くないのか。怖くはないらしい。

 そしてアシスタントとしてコーヒーを淹れベタを塗り漫画を完成させて出版社に持っていく途中に、ファストフードで騒ぐ少年の集団相手に爆弾を仕掛けた少年を見つけ篠崎は追いかけ正体を知る。先生が入ってその場を収めるも今度は妖怪が尋ねてきて駆けつけると少年が虐められていた。妖怪たちは少年が殺害され川が汚れるのを嫌っていて、そんな頼みを聞いて少年を救った篠崎と明石先生。続いて現れた猫又の助けをして空き家に現れる幽霊をどうにかし因縁のあった兄弟刀を払いそして空き家で猫又が観た少年と母親と父親の問題を篠崎と先生が解決していく。

 というか先生は漫画の原稿が遅れるのが嫌だと乗り気じゃないのを、曲がったことが嫌いな篠崎が受け先生も引っ張り込んで突き進む展開。でもちゃんとついていく明石先生はは何の妖怪なんだろう。どうして人好きなんだろう。そもそも何故漫画家に。気になるその正体が明らかにされるかもしれないから続きが読みたい。真面目な人間と漫画家の妖怪とその仲間たちが人と妖怪の抱える悩みに挑みつつ、残酷でも陰惨でもなくふわりと払っていく心に優しいある種の退魔ストーリー。明石先生が骨董屋から仕事のお礼にともらった手塚治虫さんのサイン入り「来たるべき世界」上巻の初版はいったい幾らするんだろう?

 つらつらと平昌冬季五輪。フリースタイルスキーの男子モーグルで上位に入った3人がいずれも大阪にある企業が作っているID oneというところの板でその浸透ぶりにあらためて驚く。女子モーグルでは1位はロシニョールだったけど3位は確かID oneで2位のHEARTももともとはアメリカのブランドながらも今は名古屋にあるスキーショップのアルペンがブランドを持って作っているから実質日本製。つまりは6人中の5人が日本の板を使っていた訳で下町ボブスレーとか言うより先にそっちを偉いと安倍総理は褒め称えるべきなんだけれど、自分の宣伝になる訳じゃないし教科書にも取り上げられないからきっと知らん顔を続けるんだろうなあ。やれやれ。


【2月12日】 実は録画してあったけれどもほとんど観ていなかった「マクロス△(デルタ)」を観るにはやっぱり全体像を掴んでおく必要があるかもしれないと、起き出してTOHOシネマズ上野へと行って「劇場版マクロス△激情のワルキューレ」を観たらとってもよくまとまっているようでだいたいの展開は掴めた。歌で何か奇病を癒やす少女たちがいてワルキューレと呼ばれていて、そのメンバーに新しく加わるために少女フレイアが田舎から出てきたけれども途中で闘いに巻き込まれたところをワルキューレを守って闘うデルタ小隊の隊員ハヤテに助けられ、そこで資質を認められてワルキューレのメンバーとなる。

 なかなか本気を出せなかったけれども本番の戦いの中で力を発揮しはじめたフレイア、ところがその故郷のウィンダミア王国が反乱をおこしてプロトカルチャーの遺跡を奪取し「星の人」とかいった過去の力を復活させようと目論む中、自分の居場所はここだとワルキューレに所属して闘い続けていたら美雲・ギンヌメールに秘められた力なんかを気にしたウィンダミア王国にまとめてさらわれさあ大変、といったところであふれ出すフレイアの力、そしてワルキューレの歌声がウィンダミア王国の陰謀を押し返して世界を救うといった展開。その過程で騎士と悪魔との因縁の戦いがあり恋路があってそれが敗れて哀しむ展開も。けど最後は結ばれひとつになって宇宙を救おうとする者たちの戦いへと向かっていく。

 テレビシリーズにはきっとそうした過程でメンバーたちが合流していくような展開があり、それぞれの過去なんかも描かれていってだんだんと結束していく姿も描かれていくんだろう。そうしたドラマも観れば楽しいだろうから帰ったら録画してある「マクロス△」を1話ずつ観ていこうかな。キャラクターではやっぱり美雲の高踏な感じが良いけれどもワルキューレではない戦闘機乗りでハヤテに関心を抱くミラージュ・ファリーナ・ジーナスがマクシリミリアン・ジーナスというかミリアの孫だけあってツンとしていてデレそうな感じでなかなか好ましいのにハヤテは関心を示さずフレイアに言ってしまう。可哀想で可哀想で。でも泣かない。泣くものか。

 せっかく台東区まで来たんだからと御徒町から田原町まで回って国際通りを歩いて浅草十二階こと凌雲閣があったと言われる場所が見つかった建築現場をのぞく。ニュースで見知った人が続々と集まって来て撮っていたりするけれど、そうした姿にいったい何をしているか分からず尋ねてくる人もいて、浅草十二階ですよ、大正時代に関東大震災で崩れ落ちた、日本で最高の建物だったんですよ、凌雲閣というんですといったことを話してああと分かってくれる人もいる一方、それでも何だろうと首をかしげる人も。僕らの世代では懐かしさの中に浮かぶ浅草凌雲閣も今どきの人に共通の知識って訳ではないんだなあ、って僕らといっても「帝都物語」を観て「グスコーブドリの伝記」も観て「東京異聞」を読んでといった人間だから世間的にはこちらがマイナーか。他の人は何で凌雲閣を知ったんだろう。ちょっと聞いてみたかった。

 赤いレンガが崩れ落ちているけれど、それがそのまま壁だったかとうと少し不明。コンクリートめいた基礎があって135度くらいの角度かついていたからそれでぐるりと囲めば八角形だった凌雲閣にはなるけれど、壁がついたまま埋めてしまったということはないから崩れて崩した後を埋めて盛って今の民家や商店が並ぶ感じになっているのかどうなのか、そもそも本当に基礎でここに凌雲閣が建っていたのか、ってところは調査が待たれるところかも。でも普通に民家かビルの工事現場から掘り出されたものだから、そもまま工事続行となれば埋もれてしまって調査も不可能。基礎の延長がどうなっているかも分からないまま時の彼方に忘れ去られてしまうので、せめて基礎だけでも掘り起こして持ち上げて、切り取ってどこかに移設とかしてくれたら嬉しいんだけれど、江戸東京博物館とか。無理かなあ、クラウドファンディングやるなら1口くらいなら乗るけどなあ。

 「オリンポスの郵便ポスト」が「SFがよみたい!2018年版」で何人かにちゃんと推薦されていて、全体での順位も25位に入っていて推した個人としては嬉しいことしきり。いわゆるSFのフィールドに経つ人たちが推していたりするライトノベル系作品も少なくない中で、そうした推しを得ないまま電撃文庫から出たライトノベルが誰かに読まれるかが不安だったけれど、火星のテラフォーミングが行われたものの挫折して衰退に向かう中でいろいろと起こる展開は、読まれさえすればSF好きの心に突き刺さる要素を持っている。これで誰かが気にして読んでみようとなれば嬉しいんだけれど。あるいは早川書房が頑張って引っ張ってSF書かせるとか、ってそれで気づかれるのがどうにも釈然としないんだ、ライトノベルのレーベルから出ていても面白いSFならそのまま読まれる時代、来ないかなあ。

 そんな「オリンポスの郵便ポスト」の藻野多摩夫さんによる新作はどファンタジーでボーイ・ミーツ・ガールの青春ストーリー。「できそこないのフェアリーテール」という作品で、妖精の類が見えてしまう能力を持っていた少年がそれで詩作をして戯曲も書いて一世を風靡したものの、妖精によって才能を吸い取られてしまってヌケガラとなりいたためれんくなって出奔。そして暮らしていた町に少女がどこからかやって来た。名をビビという少女は妖精が見えて妖精について語り妖精が起こしたことにすいて解決もするフェアリーテール。その彼女にはやっぱり妖精に奪われしまったものがあり、取り戻す方法を探して旅をしていた。

 そして出会ったビビとウィルはともに無くしてしまったものを見つけるきかけを得ようと、組んで旅へと出て村に春を来なくしていた妖精を押さえビビの祖母が一瞬だけ認知症めいた症状から回復した際に心を取り戻す術を効き出し、そして向かった帝都で妖精王都対決する。一途な妖精の一途な気持ちが人間とずれてしまって起こるちょっとした悲劇があって、いけないことだけれど悪いことだとは言いづらい難しさが浮かぶ。それでもやっぱり盗むのはいけないこと。かつてウィルが書いた戯曲のような展開の中でビビとウィルは妖精王と対峙する。妖精のお悩み解決的ストーリーがあり妖精についての知識を得られる展開があり、冒険があってカタルシスがある。読んで満足のファンタジー。こういうのも書けるんだなあ。

 参ったなあ、女性国際政治学者らしいカテゴリーにある人が、テレビのワイドショーで何か言ったと話題になっているけど、とある新聞経紙上じゃもうずっと前から記者氏が「スリーパー」なる北朝鮮のスパイが何百人も潜入していて活動していて、事あれば何か起こすと不安を煽り続けている。そうした言説の公然化が世間にそれを言って良いんだといった空気を醸し出し、頭の良いはずの国際政治学者の頭もそっちに染めて世間も染めていった果て、有事に起こるいわれなき誹謗とそして弾圧、さらには虐殺が心配だったりする。

 でも言ってる当事者にはそういった未来への不安など更々ないんだろうなあ。もちろん工作員はいないとは言わない。ただ特定層の中の不特定多数が該当するような物言いで不安を煽れば何が起こるかを想像して言うのが頭の良い人。でもそうした言い方をしないでただ煽るだけのこうした人たちが、妙な正義の心で言って何が悪いといった思いで言っているだけに厄介なのだった。言説として危ないと押さえ出さない行動が必要なんだけれど、メディアにそうした判断なんて出来ないからなあ。困ったこまった。


【2月11日】 三瓶由布子さんと名塚佳織さんだとやっぱりレントンとエウレカってことになるんだろうなあ、ただ三瓶さんのレントンっぽさが最後の方でちょっとだけドスを利かせた時くらいしか感じられず、だいたい女の子声だったのは半分くらい残念であるし、一方でちょっと珍しい感じだと半分くらい嬉しくもあった。滅多に聞けるものではないからなあ、太田淑子さんがそういえば「ひみつのアッコちゃん」で女の子の声を演じられて嬉しかったと前に話していたっけ、そうとなるとそうなってしまう声優界、野沢雅子さんによるピピ美女の子声とか聞きたいなあ、その場合のポプ子が誰になるか大変だけれど。小原乃梨子さん? ドロンジョ様になるなあ。

 一方の男性声優は下野紘さんと梶裕貴さんで番組なんかもやってるペアだけれど役柄だといろいろ組んでる作品が多そうでどれとは言えない感じ。まあ若い美声が並んだということで聞いていて楽しかった。タイトルコールのところでNG気味なのをそのまま使ってしまっているし。あれって幾つもパターンをとってそこから選んで乗せているのかなあ、まさか1発撮りでリテイク不可ってルールなんかがあったりして、それもそれでとっても愉快。お話としては関口和希さんが連続登場で2月はこれでいくのかな、その時だけ微妙に枠線が揺れるのがインディペンデントな個人制作のアニメーションっぽいと思ったけれどわざとかな、違うのかな。そしてCMにUcyuPeopleのパートが登場。まさか当真一茂さんのパペットアニメーションをテレビCMで見られる日が来るとはそれもこんなに早く。時代は加速している。

 闘会議2018は昨日行ったから今日はパスして東京ビッグサイトで開かれているコミティアへ。珍しく西館(にし・やかた)での開催となって配置が分かりづらかったけれども探して沼田友さんのところでカプセル入りのアニメーションを2つ購入。1つは名作「天体観測」でそしてもう1本は問題作の「See You Soon」。どちらもたぶんDVDだかブルーレイディスクだかで持ってはいるけどネットの上でしばらく見られるというのはやっぱり楽しい。とにかく多作でいろいろと優れたスクリプトの作品を作ってきた沼田さん、ちょっと最近は忙しいのか新作が途絶えているけど夏までには何か作っていただけるということなので待ち望もう。

 irodoriも出ていてたつき監督が他のメンバーといっしょにテーブルで販売しているのを見つつ行列に並んで最新作の「傾福さん」はアマゾンで注文してあるんで前に買ってなかった「駅長さん」を購入。それ以前の「ケムリクサ」「たれまゆ」「眼鏡」はまだ今ほど名前が知れ渡る前にコミティアで確か買ってあるから今回はパス。それにしても行列が出来るサークルになったんだなあという感慨の一方で、午前中ではやくも行列が切れるくらいには沈静化したんだと思うと世の移ろいというのはやっぱり早いものだと実感する。やっぱりみんな有名IPが好きなのか、個人クリエイターによる作品の作家性なりを味わうところまで行ってないのか、そこが気になった。今日のヤオヨロズのイベントには行けないけれど、そうした状況に活を入れて今またたつき監督とirodoriが爆発するような話題が出ることを願おう。

 モンスターがうようよといる異世界に転移させられて最高に役立つ能力って何って聞かれていろいろ浮かべるけれどもそれが本当に役立つかどうかを試される電撃大賞<大賞>受賞作のうーぱーさんによる「タタの魔法使い」(電撃文庫)。タタという女の魔法使いが高校に現れていきなり校舎ごと生徒も教師も異世界に転移。現れたのは森の中で生徒たちも教師も含めて中学校の卒業文集に書いた将来の夢が叶っていることを知る。ヒーローになっていたり魔法少女になっていたり誰とでもコミュニケーションがとれたり尽きないスープが現れる大鍋を持っていたり。そして魔法使い。なら安心かというと違っていた。

 全員が異能をもっていた訳ではなく、ささいな将来の夢など異世界のサバイバルには役立たない変化もあって万全ではなく、そしてモンスターにも襲われ死傷者を出す。退けたものの居続けられないと人里探して移動する中、現地の騎士団とも交戦し追われる生徒たち。そこで少づつ能力が役立つ。もっとも、1人が強力な魔法を持っていてもヒーローになれてもドイツ軍人や自衛隊員になりたい夢を叶えても400人超の集団は守れない。治癒の魔法で商人の娘を救い親に感謝され誘われつつ日本へと帰る道を求めて魔法使いを尋ねる旅を続ける。そこあら浮かぶのは、力は合わせて使おうということ。そして連絡は密にしようということだ。

 誰かがもしかしたら持っていて、あるシチュエーションでは有効に働いたはずの異能が発揮されないで終わるケース。適材適所がズレていて損害が出たケース。それらを鑑み状況の把握と伝達の効率化を行えば200人以上の死傷者は出さなかっただろう。だからこそ最初の段階ですべてを把握し、そして状況を楽観しないで事態に臨んで欲しかった。とはいえ大人たちが責任の押し付け合いをして出遅れた場合もあって、すべてがうまくいくとは限らないところが異変になれていない、そして自主的な判断もまだ出来ない現代の人間であり組織でもある。

 だからといって否定しないで大人も信じよう。その経験値は無駄じゃない。自衛隊員に憧れた少年のとった毅然とした行動に添えられた校長の追悼の気持ちが後になって異世界の騎士たちに感銘を与え一行を救ったし、統率し導く大人の判断が事態を進めたとも言える。その逆もあるから悩ましいけど、だからこその適材適所の要をいっそう感じたい。それにしても、日々に体育の授業を受けて号令一下の整列から行進にも慣れさせらている日本の高校生の体力と移動速度は異世界の騎士をもしのぐとは。そんな“幸運”なんかも書かれて面白い。異世界で異能をふるい俺TUEEEに収まらないシリアスな反動がありそれを越える喜びがある作品だ。それでもやっぱり言いたいことは、こういう事態に備えて卒業文集に恥ずかしがらずに思いきり贅沢な夢を書いておけ。魔法使いで超能力者で不死身で誰からも愛され料理も上手くて無限ポケットを持っている、とか。荒唐無稽な夢ほど異世界で役に経ったのだから。

 うーん。沖縄県で交通事故が起こった際に米海兵隊の曹長が日本人を救出しようとして車にはねられ重体に陥ったという“美談”を作り上げては、そうした事態を記事にしようとはしない沖縄県の地元紙はケシカランと大罵倒した記事が、実は大元となる“美談”が虚構らしいと判明し、それを警察に取材しないで作り上げていた某紙が謝って記事を削除したという話で、全面的に頭を下げたと思ったら表現として行き過ぎはあったけれども沖縄の地元紙を批判すること自体に間違いはなかったかのような言い訳をして苦笑を買い、また警察に取材しないで虚構を“美談”に仕立てるのみならず、そこにどうして沖縄の地元紙のワルクチを盛り込んだのかという心性について追求が及んでいないと批判も買って、同じことがまた起こるだろうと言われてた。

 そうしたら案の定、そうした“美談”を元にして感動した人たちが記帳に訪れ寄付なんかもし始めていると書き、そこに地元自治体の長も来たけれど翁長沖縄県知事は沈黙を続けているといかにも非情な人間のような印象を醸し出そとしていた記事を訂正したのの、そこにやっぱり“美談”を“美談”として残そうとする意図をのぞかせてて虚構だったということを全面的には認めたくないような態度をうかがわせてきた。書き換えた後の記事は「12月1日に沖縄県沖縄市で発生した車6台による多重交通事故で、クラッシュした車から日本人のために何かできないか確認しようとして後続車にはねられて意識不明の重体となった在沖米海兵隊曹長」となっている。

 けれども、先に削除した記事への検証で曹長について海兵隊の「事故に巻き込まれた人のために何ができるか確認しようとした。手助けする前、北方面へ向かう車にはねられた。自分の車を後続車両のじゃまにならないように車道外に動かそうとしていたときだった」というコメントを掲載している読んで分かるのは、あくまでも交通事故の現場における事態収拾を行っていたということ。そこには相手が日本人だったかどうかといった国籍を超えての“美談”が挟み込まれる余地はない。自分も関わっている事故で周囲を気にするのは人間として当然の行動であるにも関わらず、訂正した記事で「クラッシュした車から日本人のために何かできないか確認しようとして後続車にはねられ」と、今なお日本人のためという“美談”を挟もうとする。そうまでして守りたいのはいったい何なんだろう。そこを外すと英雄的な行為に感銘を受けて人々が記帳に訪れたという記事そのものを消さなくてはいけなくなるからか。

 消せば良いのにと思うけれど、そこまでする訳にはいかない何かがあるのかがまるで分からない。というか、あくまでも日本人のためにという英雄的な行為への感銘が記帳を誘い寄付も誘った訳で、それをこっそり、それも事実がどうか判然としないまま「クラッシュした車から日本人のために何かできないか確認しよう」と状況を書き換えたら、その場に集まった人たちの本意をも勝手に書き換えたことになるだろう。こうした場合はその場にいた人たちに改めて、曹長は救出活動は行っていなかったけれどそうしたい気持ちはあった、だからやっぱり英雄的だと讃えますかと再確認しなければ筋が通らないんじゃなかろーか。

 もうひとつ、英雄的な行動を無視する沖縄県知事を明らかに中傷している言葉を謝罪なしに削っていることは、気づかれれば色々と物議を醸しそう。事実に基づかない記事で沖縄タイムスと琉球新報を誹謗中傷したことと構図は同じな訳で、そちらを訂正して削除しお詫びもするなら、こちらも訂正して削除するのに合わせて翁長沖縄県知事への謝罪を入れ泣けばやっぱり筋が通らない。でもそんな気配は微塵も見せず虚構に推測を重ねてスタンスを堅持しようとするところに何とも言えない苦さがある。世間に伝わればこうしたリアクションがあるだろうと想像できないんだろうか。だとしたら問題は根深い以上に根腐れを起こしてグチャグチャになっているとしか思えないんだけれど、果たして。



(ACCESS COUNTER '96.07.20)


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