新潮社編のページ

 


             

私の本棚」 ★☆




2013年08月
新潮社刊

(1300円+税)

2016年02月
新潮文庫化

   

2013/10/08

   

amazon.co.jp

読書家23人が各々、本棚に対する思い、思い出、悩み等について自由に語ったエッセイ集。
読書家たるもの、常に所蔵本が全てきちんと整理できる本棚、書斎と持ちたいと思い、持ったら持ったですぐ本棚がいっぱいになってしまった、何たることかと嘆き、それでもそんな本の混乱状況を自虐的に喜んだりする等々の点では皆共通するようです。

冒頭、小野不由美さんの自宅新築に合わせ、練りに練った計画のもとに作られた本棚の整然とした姿、圧巻ですがそれはそれで悩みが生じたというところが可笑しい。
読書家は皆同じように、と言いましたが、それでもこの人だけはやはり特別と感じるのは
井上ひさし氏。実際に2階の床が抜け、遅筆堂文庫として寄贈し一つの図書館が誕生したのですから。

本好き、読書好きの人なら、きっと同胞感をもって楽しめる一冊でしょう。

小野不由美「すべての本を一列に並べよ」
椎名 誠 「消える本箱」
赤川次郎 「エバーグリーンの思い出」
赤瀬川原平「本棚の行政改革は難しい」
児玉 清 「To be or not to be」
南 伸坊 「怪しい趣味」
井上ひさし「本の力」
荒井良二 「本棚は難しい」
唐沢俊一 「価値のない価値」
内澤旬子 「書棚はひとつだけ」
西川美和 「蔵書の掟」
都筑響一 「本棚が、いらなくなる日」
中野 翠 「昔は祭壇だったのに」
小泉武夫 「目茶くちゃな本棚」
内田 樹 「少年期的読書」
金子國義 「<永遠の美しさ>に囲まれて」
池上 彰 「父の後姿」
田部井淳子「読書のベースキャンプ」
祖父江慎 「ピノッキオの本棚」
鹿島 茂 「愛人に少し稼いでもらう」
磯田道史 「和本が落ちてきて」
酒井駒子 「混ざりあう心地よさ」
福岡伸一 「アマチュアの本棚」

    


 

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