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●「残る本
残る人」● ★★ |
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2001/02/20 |
読み出して暫くしてから思い出しました。向井さんが「海坂藩の侍たち」の筆者であったことを。 その向井さんは、書評の達人であるとのこと。毎日新聞、週刊朝日に長く書評を書き続けているそうで、本書はその10年間にわたる書評をまとめた一冊です。ですから、本書を読んでいると書籍刊行の変遷を見るような気がします。 本書に紹介された本の中で、私が読んでいる本は、誠に少ないです。こうした本を読むと、如何に自分の読書傾向が狭いものであるか、偏ったものであるかを感じます。 本書では、国内小説に留まらず、ひろく海外小説、評論、エッセイ等が幅広く紹介されていて、ミステリ分野はそのごく一部に過ぎません。向井さんの年代、これまでの読書経歴による違いがあるのかもしれません。最近人気のミステリ作家等はあまり顔を出しておらず、僅かに宮部みゆき「火車」、大沢在昌「新宿鮫」が登場する程度です。 長く書評を続けられているからには、相当の読書量をこなしている筈です。その中から取り上げられているのですから、いずれの本も面白そうです。機会があれば何冊か読んでみたいと思う本もあります。ただ、それがなかなか難しい。 なお、本書に取り上げられた本の中で、当ページ内にある本は下記のとおりです。よろしければ参照ください。 ・藤沢周平 「日暮れ竹河岸」 |