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3.死者の威嚇 5.絆 6.影の核心 7.疑惑 8.汚名 9.土俵を走る殺意 10.最終鑑定 |
検察者、裁きの扉、殺意の川、宿敵、容疑者、曳かれ者、失跡、それぞれの断崖、偽証法廷、落伍せし者 |
殺人法廷、父と子の旅路、父からの手紙、公訴取消し、第三の容疑者、もう一度会いたい、家族、裁判員、決断、声なき叫び |
罪なき子、逃避行、死の扉、母子草の記憶 |
●「陰の判決」● ★★★ |
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1985年05月 1989年01月
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冤罪事件をテーマにした、如何にも小杉さんらしい作品です。 水木弁護士の元へ、13年前の父親の冤罪を晴らして欲しいと、若い女性・村瀬ゆき子が依頼に来ます。その父親は既に獄中死していて、当時の水木と言えばまだ学生だった頃。水木弁護士は、冤罪弁護士として有名な中西弁護士の協力を得て、その岩槻事件の解明に乗り出します。ちょうど中西弁護士は“赤石事件”の再審請求を手がけていることから、実質の担当は水木ひとり。 水木は村瀬善造の無実を突き止めますが、その結果、赤石事件が暗礁に乗り上げるという、思わぬ波紋が生じます。 私が小杉作品を読んだのは、本作品が初めてだったのですが、小杉ファンとなるにはこの一冊だけで充分でした。 |
●「原島弁護士の愛と悲しみ」● ★★☆ |
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1989年05月
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短編集ですが、小杉さんならではの秀作が多い一冊です。 原島弁護士の愛と悲しみ/赤い記憶/愛の軌跡 |
●「死者の威嚇」● ★★ |
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1986年06月 1989年07月
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小杉さんらしい、社会問題を掘り下げた作品です。 |
●「月村弁護士 逆転法廷」● ★★ |
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1986年07月 1989年05月 1989年08月
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小杉さん得意の法廷推理ものに加え、人間ドラマという性格を併せ持った作品です。
ストーリィの出だしでは、月村はイソ弁で、事務所の所長から紹介された高津麻里子と交際し始めたばかり。そして、月村は所長の代わりに死刑囚・岡野の冤罪事件を担当、再審請求弁護団に加わることになります。 |
●「 絆 」● ★★★ 日本推理作家協会賞受賞 |
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1987年06月 1990年06月
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本書は、弁護士は被告人の意向に逆らってまで無罪を立証しなければならないのかという問題と、精神薄弱児の問題の2つをテーマとした、感動的な作品です。 本書の最後に、障害児として生まれた人の熱いメッセージがあります。「私はその言葉を聞いてショックを受けた。知恵遅れだから不幸だというのは、私たち健常者のかってな見方に過ぎないのだ」と小杉さんは続けていますが、その思いは私にしても全く同じです。この作品のおかげで、障害ある人への気持ちが、私の中で変わったように思います。 |
●「影の核心」● ☆ |
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1991年04月
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高校出ながら実力でSEとして頭角を現していた桂木は、派遣先である西和銀行オンライン事故の際、部下女性と情事にふけっていたということで興信所派遣へと左遷されます。 |
●「疑惑」● ★☆ |
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1988年06月
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社会的問題を追求した作品ではなく、ミステリー中心のストーリィです。 |
●「汚名」● ★☆ |
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1988年10月 1992年04月
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障害者問題を扱った、社会派ミステリー。知的障害児を扱った「絆」とつい比較してしまいますし、ミステリーとしても「絆」の方が上。 |
●「土俵を走る殺意」● ★★ |
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1989年05月 1994年01月 2016年08月
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大関・大龍が横綱昇進を辞退するという前代未聞の出来事から、過去の殺人事件、現在の殺人事件へと、急展開していくストーリィです。 |
●「最終鑑定」● ★☆ |
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1990年01月 1994年04月
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本書は、事件審理における「鑑定」の問題点を取り扱ったストーリィです。鑑定とは絶対的なものなのか、鑑定の結論が各々異なるというのはどういう訳なのか。そして、鑑定に権威は必要なのか、ということ。 |
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