小手鞠
(こでまり)るい作品のページ No.1


1956年岡山県備前市生、同志社大学法学部卒。本名:川滝かおり。大学卒業後、出版社編集者、学習塾講師、書店員等を経て雑誌のフリーライター。81年第7回サンリオ“詩とメルヘン賞”を受賞し3冊の詩集を上梓。米国に移住した翌93年「おとぎ話」にて第12回海燕新人文学賞、2005年「欲しいのは、あなただけ」にて第12回島清恋愛文学賞、09年「ルウとリンデン−旅とおるすばん」にてボローニャ国際児童図書賞を受賞。現在米国ニューヨーク州ウッドストック在住。


1.
それでも元気な私

2.欲しいのは、あなただけ

3.エンキョリレンアイ−恋愛三部作−

4.サンカクカンケイ−恋愛三部作−

5.レンアイケッコン−恋愛三部作−

6.好き、だからこそ

7.ルウとリンデン 旅とおるすばん

8.別れのあと

9.時を刻む砂の最後のひとつぶ

10.ありえない恋


ラブ・ストーリーを探しに、望月青果店、心の森、空中都市、お菓子の本の旅、美しい心臓、ラブ・オールウェイズ、素足の季節、あんずの木の下で、テルアビブの犬

 → 小手鞠るい作品のページ No.2


ぶどう畑で見る夢は、炎の来歴、瞳のなかの幸福

 → 小手鞠るい作品のページ No.3

    


     

1.

●「それでも元気な私」● 


それでも元気な私画像

2000年05月
新潮社刊
(1300円+税)



2000/05/29

18歳の夢見る女の子が岡山から花の京都の同志社大学に入学し、それから28歳のたくましい女になるまでの10年間を描いた、著者自身の青春エッセイ風自伝。

喫茶店のバイトから始まり、図書館、保育園、塾講師。卒業して出版社に就職するものの、間もなく結婚退職して進学塾の講師に転職。随分といろいろな仕事を経験したものだと思いますが、小手鞠さん自身働くことが好きだった、楽しかった、というのが最大の理由だったようです。
そんな小手鞠さんが何故急ぐように結婚したのか、というのが大きな謎ではあるのですが、それは奇しくも山本文緒「結婚願望に書かれている感情と共通するようで、結婚への止むに止まれぬ衝動というものがあったようです。
花の京都に憧れただけの女の子が、逞しく社会を渡っていく覚悟を身につけるに至った10年間ですから、いろいろな出来事があったのは当然のこと。本書は、むしろ小気味良いぐらいの青春記と言って良いでしょう。
すらすらと、友達のような気分で読めるのが本書の魅力。

本書顛末の後、書店のバイトを経て、小手鞠さんはインドへ放浪と冒険の旅に出かけたそうです。是非この後の物語も読んでみたいものです。

     

2.

●「欲しいのは、あなただけ The Passion Diaries」●   島清恋愛文学賞


欲しいのは、あなただけ画像

2004年09月
新潮社刊

(1400円+税)

2007年03月
新潮文庫化



2007/06/18



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単行本刊行時読むのを見送った作品ですが、世界文化社での恋愛三部作が刊行されたり、他の作品も刊行されるようなので一応読んでおこうと思った次第。
ただし、本作品は上記三部作と異なり、単なる恋愛を超える極限的な、そして止め処もない恋情を描いた恋愛小説です。
ここまで至ると、いくら恋愛小説好きといっても正直言って辟易します。お互いが在っての恋愛ではなく、後先を考えず闇雲に自分自身が壊れてもいいとまで思い詰める恋愛関係。このようなストーリィ、私は苦手です。
中山可穂さんのビアン小説にも同じような傾向はありましたけれど、それと感じ方は違う。ビアン故にそもそも行き所がない恋愛と男女間の恋愛は根本から異なるもの、と私が思っている所為かもしれません。
(以下ネタバレです。ご注意の程)

かもめが大学生時代に恋焦がれた相手は“男らしい人”。
その彼に対するかもめの望みは、いつもぴったりくっついていたい、というもの。現実を考えればそんなこと叶えられようもありませんが、かもめはそれをひたすら求め、一方の“男らしい人”は男らしく現実的にかもめに対する責任(家庭)を貫こうとします。元から成就しようもない恋愛だったといえます。
その最初の恋が壊れて不完全な死体となったかもめは、29歳のときに幼い娘を抱えた寡の男性と結婚します。数年は順調に過ぎたものの義理の娘がかもめを拒むようになったため勤め始めた先の学習塾で出会ったのが、“優しい人”。しかし、お互いに家庭もち。
かもめが家を出たのに対し、“優しい人”の行動は結局浮気の範疇を越えないものだったのか。“優しい”ことははっきりしないことに通じ、結局かもめの恋情はまたもや満たされることなく、さらにかもめを壊していく。
良くも悪くも楽しいゲームのような恋愛に対して、抑えようのない、相手を求めて止まない恋情がここには描かれています。それが究極的な恋情というには、余りにそれは狂気に近い。

 

3.

●「エンキョリレンアイ」● ★★☆


エンキョリレンアイ画像

2006年03月
世界文化社刊

(1500円+税)

2010年03月
新潮文庫化

2019年03月
河出文庫化



2006/05/19



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“恋愛三部作”の第1作目。
場所は遠く離れていても、心と心は繋がっているというラブ・ストーリィ。
“遠距離”というと、例えば東京と札幌あるいは福岡あたりと考えてしまうのですが、本書の恋はそんな程度のものではありません。
2人が出会ったのは京都のある書店。その時、彼女(桜木花音)は書店でのバイト最後の日であり、彼(井上海晴)は絵本を買いに来た客だった。
そんなたった一度の出会いで2人は運命的な出会いを直感しますが、そのまま彼女は東京に戻って就職。一方の彼はNYに戻って料理人学校に入学し、出会いはそのまま別れとなります。
以後の2人を繋ぐものは、電子メール、そして電話。

東京とNYという遠く隔たる2人を繋ぐのは、僅かに言葉であり、そしてお互いへの強い気持ちです。
この2人の間には、恋に対する揺るぎない直感があり、相手との結びつきを信じて疑わない確信があります。それこそ“純愛”というに相応しい。
主人公として花音の胸の内が語られ、海晴の気持ちは花音へのメールによって綴られる。そんな構成が良いテンポを生み出しており、読むに快い。
最後は予想外の結末を迎えるというものの、ちょっと奇麗ごと過ぎ、都合良過ぎることを感じなくもありません。
でもそれに増して、13年の時を数えてなおも続く相手へのせつない思いが、ストレートに読み手の心を打ってきます。
セックス抜き、言葉と想いだけで綴られるラブ・ストーリィの、何と胸に響くことか。
心洗われるような思いのするラブ・ストーリィです。ラブ・ストーリィ好きの方にはお薦め。

 

4.

●「サンカクカンケイ」● ★★


サンカクカンケイ画像

2007年03月
世界文化社刊

(1500円+税)

2010年06月
新潮文庫化



2007/04/09



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エンキョリレンアイに続く“恋愛三部作”の第2作目。
前作のようなロマンティックな出会い、展開があるのかと思ったら、まさに表題そのままの三角関係。

主人公の広瀬あかねは中学の頃から堂本龍也に恋焦がれ、彼が京都の劇団に入るといえば自分も父親を説得して京都の大学へ進学する。彼はあかねに対し何も約束はしないし、拘束されるつもりもないと念押ししたうえであかねを受け入れる。
一方、あかねには、幼馴染で何でも相談のできる武藤俊輔という友人がいる。お互いにシングル同士の親が高校の元同級生だったという親しさから、子育てを助け合う中でまるで兄妹のようにして育った間柄。
要はあかねは龍也を追い求め続け、俊輔は自分の友人でもある龍也を恋していることを隠さないあかねを中学の頃から想い続けているという、三角関係のストーリィ。
何とあかねは愚かなのか、と思うことは簡単ですけれど、理性でままならぬものが恋であるとしたら、あかねの龍也に対する想いはまさに恋らしい恋と言う他ないのかもしれません。
三角関係のストーリィ自体は特別のものではありませんが、結末の収め方が実に気持ち良い。
目先の恋に囚われるのか、最後に自分が戻るべき場所は何処なのか、それが最後の鍵となります。
あかねのそうした心の変化に絡むのは、あかねが幼い頃に別れてきりの母親からの手紙であり、また観光旅行で行った米国からの帰りの機内で隣り合った桜木という女性から聞いた、いつまでも消えることのない彼女の恋のこと。

終盤までずっともやもやと鬱陶しい気分が続いたストーリィを、最後の最後で一気に晴らすような気持ちの良いエンディング。
この気持ち良さこそが本作品の魅力であり、それはまた、真に誰かを想うことの魅力であるとも言えます。
なお、あかねが機中で知り合った桜木という女性は、「エンキョリレンアイ」の花音

   

5.

●「レンアイケッコン」● ★★


レンアイケッコン画像

2008年03月
世界文化社刊

(1500円+税)

2010年07月
新潮文庫化



2008/04/24



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“恋愛三部作”の完結篇。
「恋は、一生にたったひとつだけ、するのがいい。その恋が、最初で最後の恋。そしてわたしはその人と結婚する」 
憧れていたのは−−恋愛結婚、という八木雪香を主人公にしたラブ・ストーリィ。
恋して、互いに結婚を約束し合った相手=黒柳和道からの連絡が途絶えている。叔母に勧められた相手と見合いしてみるが、失望と失った恋への痛みばかりが残る。
そんな心の寂しさを抱いていたときネット上で見つけたのが「黒やぎ絵本館」。寂しい心を埋めるように始まった、黒やぎ館長と称する男性との電子メール交換(白やぎvs.黒やぎ)。

三部作の完結篇というと得てして重たいものになりがちという気がしますが、本書は前2作と比べても軽やかな印象です。
あっさりとしていて肌触り良く、気持ち良い。ただし、割と平凡なストーリィ。・・・と気を許していたところで、最後の仕掛けにすっかりはめられました。そうくるかぁ!、やられたぁ、のひと言。でもそこがすこぶる爽快。
“恋愛三部作”の最後を締める作品に相応しい、爽やかなエンディング。
どうせなら、三部作の3冊そろってお薦めです。3冊そろって読んでこそ、このシリーズの魅力があります。

サンカクカンケイあかねは、幸せな恋愛中という主人公の年下の友人として登場。一方、エンキョリレンアイ桜木花音は、あかねが口にする名前だけの登場です。

   

6.

●「好き、だからこそ Portraits in Passion」● ★★


好き、だからこそ画像

2007年06月
新潮社刊

(1300円+税)

2010年12月
新潮文庫化



2007/07/02



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相手を恋し、求めて止まない熱い気持ち。
そんな恋情を描いているところは島清恋愛文学賞を受賞した欲しいのは、あなただけと共通するのですが、本作品ではそこからさらに昇華したと言うべき恋情が描かれています。
別れた後までも長く大切に抱えていられる恋情、思い出。それは主人公の人生を豊かにしてくれるものに他なりません。
その所為でしょう、本作品には、すっきりとした後味が感じられます。その辺りが本作品の魅力です。

冒頭の「空は何色」の主人公は、中学生の時両親を失って叔父の家に引取られて育ち、今は東京で独り暮らしをしている風子。彼女が未だに通勤電車の向こう側の窓に探すのは、別れた恋人ゴンちゃんのこと。
風子を主人公とする篇は、「桔梗を買った日」「あなたへと続く道」と続きますが、その間に風子と間接的に関係ある他の女性を主人公とする「心をこめて、待つ」「愛する人に歌いたい」という2つの篇が挟まります。
「心をこめて、待つ」は、ゴンちゃんと子連れで再婚した洋子が主人公。そして「愛する人に歌いたい」は、風子が再びめぐり合う相手=河野の前妻・夏来が主人公となる物語。
こうした構成、風子が重ねてきた年月をそれとなく実感させてくれるもので、私としては好きです。

風子、大岸豪介、洋子、河野、夏来と、それぞれの恋愛があり、その是非は別として、その恋愛の結果として今の人生がある。
かつての恋愛を悔いることも恨むこともなく、今でもそれを大切な人生の思い出として抱きしめている風子には、素晴らしい恋愛をしてきた女性の清さを感じます。
読後感がとても気持ち良い恋愛小説です。

空は何色/心をこめて、待つ/桔梗を買った日/愛する人に歌いたい/あなたへと続く道

        

7.

●「ルウとリンデン 旅とおるすばん」●(絵:北見葉胡) ★★
                     ボローニャ国際児童図書賞



2008年09月
講談社刊

(1500円+税)


2012/06/17


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ルウ、ある日一人で世界一周の旅へと旅立ちます。
猫の
リンデンは、家でおるすばん。

各ページ上部3分の2くらいにルウの旅する様子が描かれます。そしてその下部3分の1くらいが、おるすばんをしているリンデンの絵。
絵のルウは、リンデンが想像する姿なのでしょうか。文章は一切なし。それと対照的にルウの留守中、もんしろちょうや森の動物たちと遊ぶリンデンの姿が文章、セリフで語られ続けます。

遠くに離れていても、心はしっかり繋がっている様子のルウとリンデン、いいですねぇ。胸の中が温まるような気がします。
旅は楽しいものですが、送り出してくれる人、旅の途中も忘れないでいてくれる人、帰りを待ちわびてくれていた人がいてこそ、旅は輝かしく感じられます。

本書は、そんな思いが自然と湧いてくる絵本です。

   

8.

●「別れのあと The Remains of Passion」● ★★


別れのあと画像

2009年01月
新潮社刊

(1300円+税)

2012年01月
新潮文庫化



2009/02/19



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小手鞠るいさんといえば恋愛小説。そして名手である。
そんな小手鞠さんの恋愛小説を私は基本的に好きなので、もういいかなと思うつつも、つい手が出てしまう。
純粋過ぎるくらい恋愛に純粋、しかも全身全霊を上げてといったひたむきな恋情が多い、というのが好きな理由です。
恋愛関係の実態として不倫という場合もあります。主人公が不倫の側もあれば、夫に不倫をされている側ということもある。それでも小手鞠さんは「不倫」とは書かない。すべて「恋」であり、恋はすべてに超越するのです。

ただし、本書収録の5篇は、これまでの作品と少し異なり、過ぎ去ってしまった“恋”が主題。
苦味と鮮烈さ、そして長い時間が過ぎた今もなお生きた証として残る、一生をかけた“恋”が描かれます。
私の好きな作品エンキョリレンアイでは、別れた恋人たちに再会の機会は与えられましたが、本作品にそれはない。永久に終わってしまった“恋”なのです。
成就しないからこそ“恋”、だからこそ一生消えずに残る、そんな思いが強く残る恋愛短篇集。

ただもの狂おしい恋というだけでなく、終った後もその残影がいつまでも消えずにいる恋。
それは読み手にとっても同様です。語られた恋が読了後も鮮明に残る、そんな鮮烈な印象を残す恋愛ストーリィばかり。
そして最後の「はなむけの言葉」は、幕の降ろし方が実に綺麗でかつ気持ち良い。おかげで重たい気分を引きずることなく、爽快な気分で読み終えることができました。
小手鞠さん、恋愛小説を書かせると、やはり上手い!

別れのあと/静かな湖畔の森の影/婚約指輪/この河の向こう岸/はなむけの言葉

    

9.

●「時を刻む砂の最後のひとつぶ」● ★☆


時を刻む砂の最後のひとつぶ画像

2009年05月
文芸春秋刊

(1333円+税)

2011年10月
文春文庫化



2009/02/20



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小手鞠さんの恋愛小説といえば、概ね若い女性を主人公にしての純愛ストーリィでしたが、本短篇集はこれまでとは趣向を異にします。
苦味の入り混じった、大人の恋愛を描いた短篇集、という印象です。
大人だから、恋愛といっても1対1とは限りません。また、成就するのがいいかどうか判らないといった、各々に複雑な事情を含んだ恋愛。
今までマイルドなコーヒーばかり飲んでいたところ、一転してブラックコーヒーを飲んでみた、小手鞠さんにすれば挑んでみた、という恋愛短篇集。

収録7篇中6篇が、各々ペアとなる作品を持っています。
「言葉を覚えた石」「ささやかな報酬」に、「砂漠へ」「青空に、小鳥を」に、そして「美しき異邦人」「夢の碑」に。

「青空に、小鳥を」は最後にあっと言わされましたが、「言葉を覚えた石」で傷ついた主人公に差し出した手紙という形式のストーリィ。自分の恋愛体験を切々と語っていくという処に、成就しなかった恋の美しさを感じるような気がします。
「ささやかな報酬」は、狂おしく抑え切れない恋情という点で、これまでの小手鞠さんの恋愛小説を彷彿させますが、最後の幕切れがお見事。相手の男性にとっては思いも寄らぬ、ぎゃふんという結末でしょうけれど、私としては理解できるなぁ。
狂おしい恋情に切れ味鋭い幕切れ、好きです。

残された時間/言葉を覚えた石/砂漠へ/青空に、小鳥を/ささやかな報酬/美しき異邦人/夢の碑

    

10.

●「ありえない恋 Love Impossible」● 


ありえない恋画像

2009年09月
実業之日本社
(1200円+税)



2009/10/18



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表紙からして、やけに少女コミック的な絵だなぁ〜とは思っていました。
でも、小手鞠るいさんのラブ・ストーリイは基本的に好きだし、“ありえない恋”という展開も嫌いでないので・・・。
それでもやはり、表紙と釣り合って、内容も少女コミック的なラブ・ストーリィであり過ぎました、私には。
少女コミック的だからといって、決して馬鹿にしている訳ではありません。中学生の頃、週刊少女マンガ雑誌を読んでいたりした(妹から借りて)時期もありますから。
要は、ストーリィ展開が簡単過ぎて、読み応えが得られなかったという意味です。

大学生で美人才媛という松川未冬が恋した相手は、親友=橋本理名の弟で高校生の龍彦
その理名が恋している相手は、何と未冬の父親=松川正信
その正信が年齢も省みず恋してしまった相手は、娘の恋愛事を相談するために手紙を出した相手=NY在住の恋愛小説作家である森まりも
その森まりもが今なお忘れられないのは、死んでしまった年下の恋人=元ミュージシャンの坂本真人
その真人、幽霊となってまりものことを見守っているが、まりもの友人である山路むつみの様子を見に行って、その儚げな様子にむつみに恋してしまう。
そのむつみ、大学時代の恋人とNY留学の為に別れ、留学中に知り合った恋人とは不倫関係で東京に戻ってようやく別れ、見合い相手と婚約して結婚直前という状況。
結婚を前にして迷いを覚えるむつみの心を救ったのは、本業マジシャン、副業で引越屋もする氷室雅也
氷室自身も、かつて社内恋愛相手と結婚する直前、相手の不安を理解することができず、上司に彼女を奪われて退職、世界中を放浪して今はマジシャンをしているという身。
むつみと別れた後、先日理名へ恋の行方を占うマジックをして彼女の指輪を失くしてしまうという失態を演じたばかり。その指輪が偶然見つかり、理名との恋の可能性を感じる、という具合。

オムニバス風のラブ・ストーリィ映画の原作として格好の連作小説と思うのですが、小説として読むには物足らず。

親友のパパ/恋愛小説家/永遠のダーリン/誰かのフィアンセ/かつて愛した遠い人/今、目の前にいるきみ/「ありえない恋」番外編

   

小手鞠るい作品のページ No.2   小手鞠るい作品のページ No.3

       


 

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