第2部 Kahless - Klaa
Kahless【ケイリス】qeylIS
クリンゴン帝国初代皇帝。永記帝ケイリス(qeylIS'e' lIjlaHbe'bogh vay', Kahless the Unforgetable)の称号を持つ伝説的英雄。建国神話によれば、クリンゴン帝国は約1500年前に時の暴君モラーを彼が討ち倒したことに始まる。

ケイリスは死ぬ前に天の星を指差し、いつかあの星に戻って来ると約束した。その惑星ボレスにはケイリスの再臨を待つための寺院が建立されており、クリンゴン唯一の聖地となっている。

24世紀には、クローン技術によって彼の複製が製造され、一応予言は就熟される。「復活」した彼は、権力の伴わない象徴としての皇帝の地位に就く。これは日本の象徴天皇制を連想させる。


*Kamarag (*Kamerg)【*カマラグ】
クリンゴン在地球大使。連邦標準語(Federation Standard DIvI' Hol)(または銀河語 Galacta)を非常に流暢に話し、その演技がかった大袈裟な話し振りは地球人顔負けである。

西暦2286年、ジェネシス事件に関して、宇宙艦隊のカーク提督を犯罪者として弾糾。ジェネシス装置については、クリンゴン人を絶滅させる最終兵器であると主張する。この時の名文句として、流暢な銀河語での「カークが生きている限り、平和はありえない。」("There should be no peace, as long as Kirk lives!" *"rojna' tu'be'lu', yIntaHvIS qerq!") がある。

また、2293年のゴルコン宰相暗殺事件では、カークを暗殺の首謀者として裁くことを連邦大統領に要請する。キトマー平和会議にもアゼトバー宰相に伴って出席する。

(注:この大使は映画の4作目と6作目に登場する。劇中では名前は出てこない。演ずるのはどちらも同じジョン・シャックだが、額の形状が違うので、別人かもしれない。当事典では一応、同一人物として収めた。)


Kargan【カルガン】qarghan
バード・オブ・プレイ、パーグ号船長。尊大で傲慢な性格。西暦2365年、惑星連邦宇宙艦隊との士官交換制度の一環として、ウィリアム・ライカーを受け入れる。しかし、彼は士官交換制度をよく理解していなかった様で、ライカーに帝国への忠誠を誓わせたりもする。新種のバクテリアにより船体が侵された際には、これを連邦の策略であると誤解し、U.S.S. エンタープライズ号に攻撃を仕掛ける。ライカーはクリンゴンの習慣に従って、彼を解任し、パーグ号の指揮権を掌握することで、事態を解決した。最終的にはライカーの機転により(カルガンに殴られ船から追放されること)、カルガンは体面を取り戻す。この士官交換制度によって、ライカーが多くのことを学んだのに対して、カルガン船長は全く何も学ばなかった様である。
Kerla【カルラ】
准将。プラクシス爆発事故の際、ヒカル・スールー船長指揮下の連邦航宙艦エクセルシオール号からの問いかけに対し、事態はすでに収拾したので条約通り中立宙域を越えてはならない旨を伝える。ゴルコン宰相の和平代表団には軍事顧問として同行。ゴルコン暗殺後には、後任のアゼトバーに「攻撃出来るうちに今攻撃するべきです。」 ( DIHIvlaHtaHvIS DaH tIHIvneS.)と言って開戦を進言する。アゼトバーにその意思がないと分かると、「ひざまづいて生きるより、立って死ぬ方がましだ。」 (QamvIS Hegh qaq law' torvIS yIn qaq puS.)とつぶやく。
*Kesla【*ケスラ】
モルスカ前哨衛星の衛兵。カークとマッコイの救出に向かう連邦宇宙艦エンタープライズ号の帝国領域内への侵入を見逃してしまった。その後の処罰等は不明であるが、結果としては、両国間の和平へとつながったので、恩赦もあるであろう。
 また、彼のクリンゴン語は訛りが強く、そのために辺境での任務へとおしやられたのではないかと思われる。もしそうなら彼の怠惰な職務態度にもうなずけ、同情の余地がある。
*Khmarr【*クマル】
将軍。ゴルコン宰相の和平代表団に同行。ゴルコン暗殺後には、後任のアゼトバーに「奴らを攻撃しなければ、奴らの世界で奴隷になってしまう。」
DIHIvbe'chugh qo'chajDaq toy'wI''a' DImoj.)と言って開戦を進言する。
Klaa【クラー】*tlha
バード・オブ・プレイ、*オクロナ号船長。天才的な名砲撃手として多くの手柄をたて、若くして船長となる。一般兵士から史上最年少の船長へとのし上がった彼に対しては、賞賛のみならず妬みも多く、砲撃手としては最高だが指揮官としては経験も浅く頭脳も足りない、いわゆる専門バカというのが、世間一般の評価である様だ。そして、それが彼の功名心をかきたてることになる。

西暦2287年、ニムバスIIIでの銀河光明軍(Galactic Army of Light)による人質事件の際、人質救出に派遣される。しかし、同時に救出に向かった連邦宇宙艦エンタープライズ号のカーク船長の打倒の方にばかり気をとられ、銀河大障壁までカークを追い、同艦を襲撃する。しかし、同艦に乗船していたコード将軍に叱責を受け、カークに対して謝罪する。

2293年のゴルコン宰相暗殺事件でのカークの裁判では、クリンゴン語から連邦標準語 (Federation Standard)(または銀河語 Galacta)への同時通訳の任にあたっている。

戦闘で手柄をたてることに躍起になっていた彼が、裁判の同時通訳をしていることに、どの様な理由があるのかは、不明である。いずれにしてもニムバスIII〜銀河大障壁での一件が絡んでいるであろうことは、想像に難くない。おそらく、政府からの人質救出命令を無視してカークを追撃したことに対する処罰であろう。また、もしかしたら、コード将軍をも味方につけてしまうカークの実力に圧倒され、考えるところがあったのかも知れない。事実、大障壁での一件後にエンタープライズ号で催された非公式の小パーティーの席で、彼がカークに対してクリンゴン式の敬礼をしたところから見て、カークに対して敬意と尊敬の念を抱いたことは確かであろう。そのカークを裁く裁判に、自分も何らかの形で参加したかったのかも知れない。



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更新日 1997.1.4
東京都板橋区
コウブチ