1999 Formula One World Champion Ship

Round 7. French GP. Results

Last updated, 99/06/30


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第7戦 フランスGP最終結果
◇6月25日〜6月28日
 マニクール(4.250Km×72周)
  • 1 H−H.フレンツェン(ジョーダン・無限ホンダ)
  • 2 M.ハッキネン(マクラーレン・メルセデス)
  • 3 R.バリチェロ(スチュワート・フォード)
  • 4 R.シューマッハ(ウィリアムズ・スーパーテック)
  • 5 M.シューマッハ(フェラーリ)
  • 6 E.アーバイン(フェラーリ)

○フランスGP予選結果

○フランスGP結果詳細


○雨で大混戦のレースをフレンツェンが制する


 予報通りの雨が降り、またしてもシューマッハお得意のパターンかなぁと思ってみていたら、意外や意外、唯一の抜きどころアデレート・ヘアピンで数多くのバトルが見られてとっても楽しいレースとなった(これもシューマッハのマシンにトラブルが出たおかげとも言えるが)。

 スタートはF1通算2回目のポールとなるバリチェロが好スタート。しかし予選4位のクルサードが、スタートでフレンツェンをかわし、2周目にはアレジを、そして5周目にはバリチェロをパス(いずれもアデレート・ヘアピンで)してトップに立つ。その後も久々に切れの良い走りを見せていたクルサードだったが、10周目にトラブルでリタイアとなってしまう。

 予選14番手と苦しい位置からのスタートとなったハッキネンは、スタートで9番手までジャンプアップ。さらに毎周回ごとに順位を上げ、9周目にはシューマッハをパスして4位、さらに、フレンツェン、アレジをかわして19周目には2位にまで浮上する。この時点での順位は、バリチェロ、ハッキネン、アレジ、フレンツェン、シューマッハ、パニス、トゥルーリ。

そして22周目、予想通りレーススタートから30分ほどのところで土砂降りの雨が降り出す。その雨はさらに激しさを増したため25周目にはセーフティーカーが導入されるのだが、アレジはその直前にスピン・アウトしてグラベルにはまってリタイア。「もう少しガマンしていれば・・・」と、残念な結果だったのだが、これがアレジと言えばアレジ。

 雨が弱まり35周目に再スタート。ところがその3周後にバリチェロを追うハッキネンが例のヘアピンで内側縁石に右リア・タイヤを乗せてしまってスピン。手痛いミスで7位にまで順位を落とし、さらにアーバインにもかわされ8位にまで後退してしまう。

 一方のライバル・シューマッハは雨に強い。ここでハッキネンが居なくなるとその本領が発揮され、フレンツェン、バリチェロをパスして43周目にはとうとうトップに立つ。もうこうなると逃げの体制。50周目には2位バリチェロとの差を10秒にも広げたのだが、次の周にシフト・チェンジが上手くいかなくなるトラブルが出たのか、大きくペースダウンしてバリチェロが急接近。54周目に急遽ピットインしてステアリングを交換。普通のチームなら予想外のピット作業で手間取ったり、エンジンがストールしたりと言ったアクシデントが起こりやすいのだが、シューマッハがやるとピットの作業も完璧で必要最小限のロスだけで5位でコースに復帰する。しかし、完全にはトラブルは解消されていないようで、思ったよりペースが上がらない。

 この間ハッキネンは、前のアーバインが50周目にピットインして前が開けてからペースを上げ、トゥルーリ、パニスらを抜いて3位にまでアップ。そして、フレンツェン、バリチェロをかわして58周目にとうとうトップに這い上がる。

 その後、ハッキネンは逃げの体制でトップを独走。シューマッハは思うようにペースが上がらず、弟ラルフにもパスされ5位にまでダウン。後ろにはアーバインが迫るがここはチーム・プレイでアーバインがパスすることはなかった。

 残り6周のところでハッキネンと3位バリチェロが2回目のピットイン。ここまで他のドライバーは2回のピットインを済ましていたのだが、この2人と2位フレンツェンだけが1回。ハッキネンはフレンツェンと17秒差までつけてピットインしたが、わずかに遅れて、ここでフレンツェンがトップに立つ。そしてフレンツェンは2回目のピットインをすることなくそのままチェッカー。土壇場で1回ピットイン作戦が成功して、フレンツェンが2年ぶり通算2回目、ジョーダン無限ホンダにとっても2回目の優勝を飾った。2位にはハッキネンが入りなんとかミスを帳消しにした。3位は善戦したバリチェロ、4位ラルフ、5位ミハエル、6位アーバイン。高木は完走車中最下位ながらなんとか完走したものの、決勝で使用したタイヤにチームメイトのデラ・ロ・サのタイヤが含まれていたため規定違反で失格となった。



 シューマッハにトラブルが発生していなかったら、まず独走だったんだろうね。そしてハッキネンはあのミスが本当に手痛いものとなっていただろう。ホント命拾いしたなーハッキネンは。
 フレンツェンは簡単にシューマッハに抜かれて、解説の亜久里さんに「情け無い!」って言われていたけど、気がついたら優勝。メルセデスやフェラーリに引けを取らない直線の速さは来年のホンダ・エンジンにますます期待してしまうけど、BARの2人がいまいちなのが気がかり。元々ジャックは雨の経験が少ないから仕方が無いのかもしれないが・・・

 それと、なんと言ってもバリチェロの頑張りには目を見張るものがあった。アレジがスピンした時、バリチェロもなんとなくアレジに似たタイプと思っていので心配になったが、その後もミスを犯すことなく難しいコンディションのレースを走りきって3位表彰台は、マシンやエンジンの完成度アップや、チーム体制がフォードに買収されたことによって安定強化されることが予想されるなど、プラス要素が多いことがバリチェロ自身の"やる気""集中力"にもつながっているんだろうね。特に例のヘアピンの飛び込みでインを開けていったんシューマッハに抜かさせておいて、自分はすばやく加速の態勢に入ってシューマッハを抜き返したところは、思わず「上手い!」って叫んでしまいました。この先のレースもバリチェロの走りは楽しみだ!


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