1998 Formula One World Champion ShipRound 15. Luxemburg GP. Results |

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第15戦 ルクセンブルグGP最終結果 ◇9月25日〜9月27日 ニュルブルクリンク・サーキット(4.556Km×67周)
○ルクセンブルグGP予選結果○ルクセンブルグGP結果詳細○ハッキネン、シューマッハとの接戦を制する!!
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1998年F1第15戦ルクセンブルグ・グランプリの決勝が9月27日(日)、ドイツ・ニュルブルクリンク・サーキットで行われ、M.ハッキネン(マクラーレン・メルセデス)がチャンピオンを争うM.シューマッハ(フェラーリ)との接戦をものにした。シューマッハは2位。これで、チャンピオン争いは90対86の4ポイント差で最終戦11月1日の鈴鹿を迎える。 スタート時点での天候は曇り。午前中は雨が降ったり止んだり、今は路面はドライだが、今も黒い雲も通り過ぎ雨が心配される。 スタートはアーバインが好スタートでトップに立つ。続いてシューマッハ、ハッキネン、クルサードが1つポジションを上げて4番手。5位にフィジケラ、6位ウルツがジャンプアップ、以下、フレンツェン、ラルフ、ヴィルヌーブと続く。オープニングラップの最終コーナー手前でアーバインがシューマッハにトップを譲り、これでフェラーリは、アーバインがハッキネンを抑えシューマッハが逃げる万全の体制を築く。 その後はシューマッハが逃げ、アーバインがそれに続く。ハッキネンはアーバインの前に出たいところだが、アーバインについて行くのもやっとのペース。フェラーリはマシンを軽くするため燃料を少なく積んだ3ストップ作戦の可能性もある。今回コースの改修でピットレーンが短くなってロスタイムが少なくなったため、3ストップ作戦を取るチームもあると予想される。 14周目、ハッキネンはシケインでアーバインのインを取ることに成功し2位に浮上。このあときっちりタイムを上げシューマッハを追う。18周目にはファーステストをマークするが、シューマッハとの差は8秒。その後7秒まで詰める。 その後ろでは、アーバイン、クルサード、フィジケラがテール・トゥ・ノーズで一発触発の状態。危なっかしい3人の争いも面白い。その後ろにウルツも加わりますます面白くなる。 ハッキネンはその後もファーステストを連発してシューマッハとの差を5秒台にまで縮める。そしてシューマッハが22周目にピットストップ。事無く8秒台でピットアウト。この周回から2ストップ作戦と思われる。次の周にはアーバインもピットイン。 ハッキネンは依然として1分20秒台の速いペースで走行し、一方のシューマッハはタイヤ交換直後でタイムが上がらないこともあり、その差が20秒近くまで広がる。そして、29周目にハッキネンがピットイン。こちらも8秒台で作業を終え、ピットに入る前のハイペースが効いてシューマッハの直前にコースインすることに成功する。シューマッハはここでは無理をせず、トップを明け渡す。クルサードも30周目にピットインし、ピットアウトでアーバインの前に出ることに成功する。 その後、ハッキネン、シューマッハとの差は1秒を切る緊迫した周回が続く。後の方では5位フレンツェンと6位フィジケラがデットヒートを演じ、そこにウルツが加わってスリリングな攻防が見られたが、フィジケラがフレンツェンをかわして5位に浮上。しかし、次の周にフィジケラがミスをしたのか、フレンツェン、ウルツに抜かれて7位に転落してしまう。そのフィジケラは43周目に2回目のピットストップ。次の周には6位を争うフレンツェン、ウルツ、そしてサロが同時にピットストップ。サロが前、続いて僅差でフレンツェンが続くがフレンツェンがピットレーン内でサロをパスしてしまう。 47周目、シューマッハが2回目のピットイン、7秒4でピットアウト。ここ数周シューマッハの挙動が乱れるシーンが多く、かなりタイヤが苦しかったと思われる。そして次の周ハッキネンがピットイン。6秒9で作業を終えトップを守ってコースに復帰することに成功する。 その後シューマッハのペースが上がらず、1分22秒台の走行が続いてハッキネンとの差はおよそ5秒にまで広がる。しかし、残り10周のところでドンヨリとした雲が流れ込み、今にも雨が降り出しそうになってきた。 しかし、雨は最後まで降る事なく、ハッキネンがそのまま逃げ切って優勝。シューマッハも最後まで諦めず最後は3秒差まで詰め寄ったが2位。3位クルサード、4位アーバイン、5位には、ピットレーンでサロをパスしてペナルティではと心配されたがおとがめなしでフレンツェン、6位にはフィジケラが入った。 |
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○ハッキネンがシューマッハのお株を奪う走りで勝利!!
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正直言って予選を見終えた時点で、シューマッハ/フェラーリ絶対有利と思っていた。マシンのアドバンテージが無くなった今、シューマッハにまったく隙が見当たらない。ドライバーは元より、R.ブラウンが加わったことでそのレース戦略も巧みとなり、信頼性にも問題なし。よっぽどもらい事故でも起きない限りはシューマッハ勝利とほぼ確信(あきらめ)していた。 スタートでも、一旦はアーバインが前に出たが、チームの作戦ですかさず前にシューマッハが出て、アーバインがハッキネンを押さえ、シューマッハ盤石の体制を築いたと誰もが思っただろう。しかし、ハッキネンはあきらめず、まずアーバインを何とかパスし、シューマッハを必死に追う。で、最初にシューマッハがピットインしたので、ここで頑張ってペースを上げれば逆転が可能になってくるのだが、これまでのレースでは、この勝負所でペースを上げることができず敗れ去っていたのだけど、今回のハッキネンはまったくの別人かのように、ハイペースを維持してシューマッハに7周遅れでピットイン。チームもハッキネンの力走に応えて、素早いピットワークで送り出し、シューマッハの前でコースに復帰することに成功するという、完全にシューマッハの勝ちパターンを奪う走りをドライバー、チーム一丸となって見せてくれた。これはチームそしてハッキネン自身にとっても大きな自信になったことだろう。 逆にフェラーリはシューマッハ、アーバインともペースが上がらず、予選でフロント・ロゥを独占した走りが嘘のよう。メカニカル的なトラブルはなかったようだが、前回モンツァとまったく正反対の結果となってしまった。雨が降りそうな天気だったので、ひょっとしてウェットセッティングで走行したのかな? アーバインがウェット・セッティングのテストを金曜日に行っていたらしいから、有り得ない話しではない。もしそうなら、ここ数年天気をことごとく味方につけてきたシューマッハも、今回は見放されてしまったのか? さて、チャンピオン争いは90対86の4点差で最終戦鈴鹿へ。ハッキネンが優勝すれば文句無くチャンピオン。シューマッハが優勝してもハッキネンが2位なら、2位の回数が大きいハッキネンがチャンピオンなので、若干はハッキネンが有利だが、ここはお互いきっちり勝ってチャンピオンを決めたいだろう。シーズン序盤はマクラーレンのマシンのアドバンテージが強烈でハッキネンで間違いなしと予想されたが、終盤マシン的にもフェラーリが追いついて、地元モンツァでは10年ぶりの1、2フィニッシュを達成。完全流れはフェラーリ/シューマッハかと思っていたが、ここでマクラーレン/ハッキネンが巻き返した事により、もうまったくどちらが勝つか予想つかない。これはもう盛り上がらない訳がない。ぜひとも見に行きたいところだが・・・・ それにしても、レースって本当にどうなるか、やってみないとわからないと思い知らされたレースだった。 |
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