1998 Formula One World Champion ShipRound 10. Austrian GP. Results |

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第10戦 オーストリアGP最終結果 ◇7月24日〜7月26日 A−1リンク・サーキット(4.323Km×71周)
○オーストリアGP予選結果○オーストリアGP結果詳細○マクラーレン、久々のワン・ツゥ・フィニッシュ!
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1998年F1第10戦オーストリアグランプリ決勝が7月26日(日)、A−1リンク・サーキットで行われ、M.ハッキネン(マクラーレン・メルセデス)がモナコ以来の今期5勝目を挙げた。 今日は、昨日予選の雨とは打って変わってすばらしい青空。 スタートでは、初ポールのフィジケラが好スタートしたかに見えたが、ハッキネンの伸びが良く1コーナ手前でトップに立つ。予選2番手のアレジも伸びがなく後退。続く2コーナでシューマッハがフィジケラをパスして2位に浮上。しかし、1コーナで20番手スタートの高木がハーバートらと接触し高木のマシンはコース上に止まってしまう。さらに2コーナでもアローズの2台とクルサードが接触し、それぞれダメージを受ける。結局高木のマシンを排除するためにセーフティーカーが導入される。 この時点の順位は、ハッキネン、シューマッハ、フィジケラ、バリチェロ、アレジ、アーバイン、フレンツェン、ラルフ、ヒル、フェルスタッペン、ウルツ、トゥルーリ。 セーフティーカーは3周目にピットに入り再スタート。シューマッハはローダウンフォースのセッティングでストレートの伸びが良く、再スタート直後2コーナーでハッキネンに並びかけるがハッキネンが好ブロックで死守。次のコーナーでも外からハッキネンに並びかけるが、レコードラインを外したため失速し、バリチェロにもパスされて3位に落ちる。しかし、次の周の3コーナでフィジケラをパスして2位を挽回。そして一旦開いたハッキネンとの差もすぐに詰まって、3コーナで襲い掛かるがハッキネンも必死に守ってトップをキープ。その後はハッキネンもシューマッハの攻めのパターンを読んで上手くラインを保って隙を与えない。 8周目にそれまで4位を走っていたバリチェロが突然ピットイン。そのままマシンを降りてしまう。また、映像はなかったが、アレジはドライでは辛いのかアーバインにパスされ4位アーバイン、5位アレジ。また、オープニング・ラップで、アローズのスピンに巻き込まれて、ノーズ交換を強いられ最下位に落ちたクルサードは、どんどん順位を上げてヒル、ラルフもパスして7位にまでアップ。 ここまでトップを争う2台はおよそ1秒の差でファーステストラップ合戦を続けてきたが、17周目の最終コーナでシューマッハがわずかにコースアウトし、グラベルで大きくバウンドして、フロント・ウィングを破損。最終コーナーのためピットに入れず、1周スロー走行を強いられ、大きく順位を落とす。また、次の周にはフレンツェンのエンジンが爆発するかのように火を吹いてそのままリタイアとなる。 21周目、2位のフィジケラがピットストップ。やや多めに燃料を積んで、アレジの後でコースに復帰。そして2コーナでそのアレジをパスしようと強引にインをついてアレジと接触。フィジケラはステアリングにダメージを受けて、そのままグラベルでストップ。アレジも、再スタートを試みるが、上りのためコース上でストールしてマシンを降りてしまう。 27周目には、この時点で6位走行中のヴィルヌーブもシューマッハと同じ場所でコースアウト。しかし、大きなダメージはない模様。 28周目、2位アーバインがピットストップ。およそ8秒の作業のため、もう一度ピットストップで燃料補給が必要と思われる。これでクルサードが2位に上がり、マクラーレンの1、2体勢。35周目にハッキネンがピットストップ。マクラーレンは1回ピットストップ作戦でおよそ10秒かけて燃料を給油。次の周クルサードもピットストップ。クルサードも余裕で2位をキープする。後方では、シューマッハがヴィルヌーブをかわして5位にまでアップしたとの情報が。 そのシューマッハは44周目にピットストップ。また、ヴィルヌーブは45周まで引っ張って初めてのピットストップを行う。 52周目の順位は、ハッキネン、クルサード、アーバイン、ラルフ、ミハエル、ヴィルヌーブ。 53周目、前のラルフを2コーナでミハエルがアウトから抜こうとするが、ラルフも譲らず、ミハエルがコースアウトしそうになるシーンが。その後もラルフは意外にも頑張って兄ミハエルをなかなか前に出さなかったが、55周目にはミハエルがあっさり前に出る。これでミハエルは4位まで浮上。 シューマッハとアーバインの差は徐々に縮まり、残り10周のところで10秒あまり。フェラーリはファースト・ドライバー、セカンド・ドライバーが明確なため、シューマッハが前にでるのは確実と思われる。そして残り3周のところでシューマッハがその通り、なんの抵抗も受けず前に出る。 ハッキネン、クルサードのマクラーレン勢はそのまま危なげなくチェッカーを受け、久々にワン・ツー・フィニッシュを飾る。3位には、大きなアクシデントからしぶとくはいあがりシューマッハが入る。4位に「ベスト・セカンドドライバー」アーバイン。5位ラルフ、6位にはヴィルヌーブが入った。 |
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○ハッキネンが強さを見せた!!
Updated 98/07/30 |
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序盤のトップを走るハッキネンにシューマッハが迫った時、「こりゃもうアカン!」とあきらめかけたんだけど、今回はハッキネンが踏ん張ってくれた。ストレートの伸びがいいシューマッハは第3コーナーでハッキネンをパスしようと何度か試みるが、ハッキネンも上手くブロックしてそれを阻み、だんだんシューマッハの攻撃パターンがわかってくると、それをかわす走りで逆にペースをつかんで、シューマッハを離していった。また、ピットストップ作戦でも、フェラーリは2回、マクラーレンは1回だったため、シューマッハはどうしてもハッキネンの前に出なければならず、しかしそれをなかなかさせてもらえず、とうとう最終コーナーで限界を越えてしまったってことだろうか。 これでハッキネンは随分と自信をつけただろう。モナコ以来4戦連続シューマッハに勝てなかったが、今回は今シーズン最高のパッケージングのマシンを使い切って、シューマッハを追いつめたのだから・・・・ でも、もっと驚いたのは、あれだけ派手なコースアウトしておきながら、3位に入ってしまうシューマッハってやっぱり凄いな。普通のドライバーならあのコースアウトで、足回りなんかを傷めて走ることができなくなると思うのに、シューマッハが乗るとマシンまで丈夫になるのか、ノーズを交換した後の方がむしろ速かったのではないだろうか。結果的に、アレジとフィジケラがつまらない事故で消えてしまったことで表彰台に登ったんだけど、まるまる1周スローダウンを強いられ、ピットではフロントノーズを交換して相当に時間をロスしたにも関わらず、諦めずによく走ったものだ。 諦めなかったと言えば、クルサードも同じ。スタートのもらい事故でピットインを強いられ、最下位に落ちるが、そこから2位にまで入ったんだから、これも頑張ったと言える。これで、マクラーレンが久々に1、2フィニッシュ!! 対照的に、せっかくのポールをフイにしてしまったのはフィジケラ。まだタイヤが暖まっていなかったし、マシン的にいつでもアレジをパスできるのに、無理してアレジとぶつかってしまうなんて。この辺が若さってことなのかな? アレジも久々にフロント・ロゥで緊張したのか、スタートでミスって5位まで転落。この2人の脱落が結果を平凡にしてしまった・・・ 同じく、予選は低迷したが、決勝前のウォームアップで6位のタイムを出した高木虎之介もスタート直後の事故に絡んで、リタイアしてしまったのも残念。久々に乗れていたがゆえ力が入り過ぎたのかな? チャンピオン争いは、この怪物シューマッハの攻撃にハッキネンがどこまで抵抗できるかって事になりそうだ。次はシューマッハにもメルセデスにも地元となるホッケンハイム。これは楽しみだ!! |
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