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独り言?( 2004年後半 )

2004年12月28日:年末に中古レンズを6本購入

 今年は、中古レンズにハマってしまいました。フォーサーズのカメラには、マウントアダプタを用いると、かなりの種類のレンズが付けられます。そのため、興味のあるレンズを思わず買ってしまう状況へと陥りました。せっかくの年末ですから、自分への今年最後のプレゼントとして、中古レンズの予算を5万円確保したのです。総額5万円の範囲内なら、自由な組み合わせで何本でも買って構わないと。少しぐらいの予算オーバーも、太っ腹で認めましょうと。

 こんな感じで、中古屋さんでのレンズ探しが何日も続きました。探したのは、ソフトフォーカスとマクロのレンズです。最優先はソフトフォーカスで、持ってないものなら何でも買うことにしました。ただし、高価なレンズは除いて。マクロは数本を目標とし、50mmの等倍マクロの良いレンズを1本だけ、安くて古いレンズを何本か狙いましました。

 こうした探索の結果、レンズ5本で約5万円という、予定どおりの買い物が出来ました。ところが、予定外のことが起こったのです。どうしても買いたいソフトフォーカスのレンズが1本、後から見付かったのです。お買い得価格だったので、迷わず購入しました。かくして、予算オーバーの6万円強の出費となり、6本の中古レンズを手に入れました。買ったレンズは、次のとおりです(価格は税込み)。

・ソフトフォーカス
  ・Kenko MC SOFT 45mm F4.5(1万2600円)
  ・KIYOHARA KOGAKU VK70R(1万500円)
・マクロ
  ・SIGMA MACRO 50mm F2.8(6300円)
  ・smc PENTAX-F Macro 50mm F2.8(1万5750円)
  ・S-M-C MACRO-TAKUMAR 100mm F4(1万2600円)
  ・COSINA 100mm F3.5 MACRO(4200円)
・合計金額:6万1950円

 レンズの概要と買った理由を、簡単にですが1本ずつ説明してみます。あまり深く考えずに買ったレンズもありますけど。

 ケンコーのソフト45mmは、同じシリーズの85mmの写りが良かったので、以前から買いたいと思ってました。まあまあの値段で見付けたので、迷わずに買ってしまいました。このシリーズには3本のレンズがあるので、残りの1本もいつか買おうと狙ってます。

 キヨハラ光学のVK70Rは、「キヨハラソフト」の名前で有名なレンズです。安く売っていたので、見付けたとき速攻で買いました。70mm F5と暗いのですが、とにかく軽いのが魅力です。自宅の秤で量ったら、レンズ単体で117gでした。マウントアダプタやレンズキャップなどを入れても、174gにしかなりません。ソフトフォーカスで写す予定がないときにでも持って歩けるので、何かと重宝すると思います。

 シグマの50mmマクロは、等倍まで可能な点が魅力です。古いレンズなので、描写は期待していませんが、もしかしたらマクロでのボケ味が良いかも、などとは少し期待してます。安いので、とりあえず買っておきました。この値段はペンタックスKマウントだからで、ニコンFマウントだと、同じレンズなのに1万円以上もしました。

 ペンタックスFの50mmマクロは、同社の最新の50mmマクロと光学系は同じです。フローティング機構を備えているので、マクロから遠景まで良い描写が期待できます。新しい設計の等倍マクロな点を期待して選びました。Fタイプのレンズですから安く買える点が魅力です。ズイコーデジタルの50mmマクロは、単体で1/2倍しか写せないため、等倍撮影を多用しそうなときに代用品として持って行くことを想定して選んでいます。

 このレンズの筐体設計で、驚いた点が1つあります。50mmクラスのマクロの場合、レンズが小さいので筐体の奥に置かれていて、筐体が簡易フードの役割を果たします。このレンズも、そのように作られてました。驚いたのは、等倍撮影での筐体の動きです。50mmでの等倍撮影だと、被写体に相当接近するため、簡易フードさえ邪魔になります。その点を考慮し、等倍撮影に近付くほど、簡易フードのせり出し量が減っていくのです。レンズ自体は前に繰り出しますから、筐体の簡易フード自体も前に繰り出していきます。その繰り出し量がレンズよりも少ないため、フードが小さくなる効果があるのです。おかげで、等倍撮影のときにフードを外す必要がなくなり、使い勝手が格段に向上してます。深く考えた素晴らしい設計です。設計者に大きな拍手をあげたくなりました。

 SMCタクマーの100mmマクロは、1/2倍まで撮影できるタクマー時代の望遠マクロです。タクマーらしい柔らかい描写を期待して買ってみました。並品でも2万円以上するのが当たり前ですが、格安の値段で売ってました。安い理由は、中のレンズの一部で、軽い汚れかカビか、バルサム切れの初期状態が発生しているためです。レンズの外側に近い部分に軽く発生しているだけだったので、描写にはほとんど影響ないと判断し、安いので買うことにしました。

 コシナの100mmマクロは、いろいろなメーカーにOEMされているAFレンズのMF版です。一例がペンタックスで、自社のAFラインナップに含まれているほどです。ネットで調べてみると、安い割には写りが良いと書いてあったので、格安品を見付けたら買おうと以前から思ってました。税込み4200円で、しかもMF版なら買うしかないでしょう。このレンズも軽いので、マクロ撮影の予定がないときに、加えて持って行く形で役立つはずです。

 こんな感じで、6本もの中古レンズを買ってしまいました。レンズを集めてばかりいても意味がないので、使えると判断したレンズは、作品作りに活用したいと考えてます。当サイトでは、どの作品でも使用レンズを明らかにしているので、今回の6本のどれかは、いつか登場するでしょう。と言いながら、ペンタックスFの50mmマクロは、もう登場してますね。

2004年11月29日:最近の常用レンズ

 望遠ズームの40-150mmを購入してから、持ち歩くレンズの組み合わせが変わりました。たいていの被写体に対応できる、実用的な3本セットが可能になったからです。そのセットとは、広角ズームのズイコーデジタル11-22mm、望遠ズームのズイコーデジタル40-150mm、望遠マクロのタムロンSP 90mmです。

 2本のズームを組み合わせることで、広角の11mm(35mm版換算で22mm相当)から望遠の150mm(同換算で300mm相当)をカバーします。途中が少しだけ抜けてますけど、問題ないレベルです。全領域を連続していると、焦点距離に重複があることを意味し、無駄が生じます。それよりも、間が少しだけ抜けていて、全体としての範囲が広い方が良いでしょう。

 この2本に、マクロを加えてます。マクロが、ズイコーデジタル50mmでなくタムロン90mmなのには、明確な理由があります。タムロンの方が、最大撮影倍率が大きいからです。35mm版で等倍マクロなので、フォーサーズのボディで使うと2倍マクロ相当になります。それに比べて、ズイコーデジタル50mmは等倍マクロです。この差は、私にとって非常に大きいです。ズイコーデジタル50mmが2倍マクロだったら、優先的に持ち歩くでしょう。この差は、本当に大きいです。ズイコーデジタル50mmを、2倍マクロになるように筐体を変更し、今からでも販売してほしいぐらいです。中間リングを付けると2倍マクロとして使えますが、そのままでは無限遠が撮影できず、すごく使いにくくなります。やっぱり、レンズ単体で2倍マクロでなくてはダメですね。

 オリンパスの予定表には、25mm程度の標準マクロと、80mm程度の望遠マクロが含まれています。これらのレンズでは、レンズ単体での2倍マクロを、ぜひとも実現してほしいです。レンズの魅力が大きく増すと思います。オリンパスさん、ぜひともお願いしますよー。

 話が横道にそれてしまいましたので、話を戻しましょう。この3本の組み合わせだと、たいていの被写体で何とかなります。荷物を軽くしたいとき以外は、1.4倍のテレコンも加えますから、テレ端は210mm(同換算で420mm)に達します。これでますます、適用範囲が広がりました。

 40-140mmズームを購入する前は、どのレンズを持って行くのか、いつも悩んでいました。この3本の組み合わせが可能になってからは、悩むことはまずありません。この3本で大丈夫かどうか最初に考え、問題ありそうなときだけ、レンズを入れ替えるだけで済みます。機材を軽くしたいときでも、マクロを外すとか、標準ズーム14-54mmの1本に絞るとか、すぐに決定できます。と言いつつ、この3本の組み合わせで行くことが、かなり多いですけど。今のところは。

2004年11月25日:新しい望遠ズームが常用レンズに

 ズイコーデジタルの新しい望遠ズーム、40-150mmを購入して使っています。本格的なテスト撮影をしてませんが、普通に使った限りでは、ズイコーデジタルの名前に恥じない描写だと分かりました。鋭い描写の50-200mmに比べると、シャープさは劣る感じですけど、かなり良いレベルの画質でした。また、開放が少し暗いのですが、半分以下の重さなので、持ち歩きの点では非常に助かります。実際、気楽に持ち歩いてます。

 焦点距離の範囲も気に入りました。35mm版換算で80-300mm相当で、重い望遠ズームの100-400mm相当よりも少しだけ短くなってます。テレ端は300mm相当まであれば通常は間に合いますから、ワイド端が少しでも短いほうが使いと思ってます。常用レンズになりそうです。

 使ってみて、気になった点も挙げておきましょう。最初に感じたのは、最短撮影距離が意外に長い点です。50-200mmは1.2mまで寄れるのに、40-150mmは1.5mしか寄れません。最大撮影倍率は、それぞれ0.21倍、0.12倍です。半分よりは大きいですが、使っていて不満に感じます。ズイコーデジタルは寄れるレンズが多いので、この点はとても残念ですね。

 どうしても寄りたいときには、1.4倍の純正テレコンEC-14を付けて対処しています。でも、テレコンを付けると開放F値が大きくなり、ファインダーが暗くて使いにくいです。保証されてない、テレコンを付けた状態でのオートフォーカスは、被写体が暗くない限り問題なく動作しました。この点は良かったです。

 2つめの不満点は、逆光でフレアーやゴーストが出やすい点です。付属のフードを付けた状態でも、大きく出ることがあります。この辺が、やっぱり廉価版レンズなのでしょうね。フレアーやゴーストが大きく出るときは、フードの手前に手をかざしています。この方法はかなり効き、見違えるように減らせます。

 フレアーやゴーストの出やすさがどの程度なのかは、うまく説明しづらいです。少し使った限りでは、50-200mmより出やすいと思いました。それでも、タムロンSPの90mmマクロと同じレベルのように感じています。このレンズも、E-1で使うとフレアーやゴーストが出やすいようです。イメージサークルが広いので、単純に比較しても意味がないですけど。

 最近公開した2枚の写真はどちらも、新しい望遠ズームで撮影したものです。レンズが軽いというか、重くないというのは大事ですね。おかげで、いつも3本のレンズを持って歩けるようになりました。

2004年11月15日:サイトの更新頻度を少し上げます

 フルタイムでの仕事から解放されたので、当サイトの更新頻度を上げたいと思います。でも、以前のような頻度だと辛いので、少し上げるだけにします。

 更新してない間に、レンズを3本買ってしまいました。昼間働いてて撮影に行けなかったので、そのストレス解消の意味もあります。買ったレンズを簡単に紹介しましょう。当然ながら、すべて中古です。

 まずは、ニコン製のニッコール オート 43-86mm F3.5。中古のMFレンズは単焦点だけと決めていたのですが、このズームだけは例外としました。設計が相当に古く、画質もかなり悪いズームとして、名声(?)を得ていたからです。税込み5250円と安いですから、使ってみたくなって買いました。

 次は、コシナ製の55mm F1.2。どんなレンズが知らなかったのですが、F1.2のレンズを持っておらず、1万5750円と安かったので、手が勝手に伸びてしまいました。ファインダーを覗いた感じでは、開放でも周囲の流れなどが見付からなかったので、そのまま買いました。買った後で調べたら、開放だとピントの山がつかみにくいレンズだそうです。プラナー50mm F1.4と同じ特徴ですが、このレンズの方が、ピントの山はつかみやすい感じがします。

 続いて、ロシア製のINDUSTAR-61L/Z 50mm F2.8。特徴は、絞りが星形になること。冬季に盛んなライトアップなどを写したら、面白く仕上がるかと思い、新しい世界を求めて買いました。購入価格を忘れましたが、5000円強だったと思います。軽く写してみたところ、開放では相当に甘い画質でした。これはこれで、面白い表現ができるかも知れませんね。

 いつものように、どれも安いレンズばかりです。じっくりと使ってみたいんですけど、撮影に行く時間がなかったため、簡単にしか写してません。機会があれば、本格的に使ってみたいと思います。

 そうそう、ズイコーデジタルの望遠ズーム40-150mmですが、誰かのサンプルを見てから決断などと書いたものの、発売当日に買ってしまいそうです。実は、発売日の翌々日に仲間内での撮影会があり、そのとき使いたくなりました(50-200mmは重すぎます)。事前のテスト撮影も必要なので、発売日に買うしかないでしょう……と自分に言い聞かせてます。まあ、ズイコーデジタルは、今までのレンズがすべて良いし、廉価版でも画質面で手を抜いてないというメーカーの発言を信じて、買うことにしました。きっと、期待は裏切らないでしょう。

2004年11月9日:新しい望遠ズームを購入予定

 E-1ユーザーならご存じでしょうけど、フォーサイズ規格の新製品が、オリンパスから登場します。廉価版のボディとなるE-300と、同じく廉価版のズームが2本です。このうち、望遠ズームを買いたいと思ってます。

 いちおう、50-200mm F2.8-3.5の望遠ズームは持ってます。でも、重さが1kg以上あるため、持って行く機会が極端に減ってしまいました。ズームとは思えないほどの高画質で魅力的なんですが、何しろ重くて。

 今度の望遠ズームは、重さが425gと軽く、持ち運びが容易です。また、焦点距離が40-150mmで、少しだけ広角側に寄っている点も、私にとっては使いやすいくなりました。開放では少し暗くなりますけど、F3.5-4.5なら問題ないでしょう。日中に外で使うには。実売価格が3万円と、買いやすいですし。

 購入するかどうかは、画質を見て判断するつもりです。現在の標準ズームと同等以上であれば、問題ありません。発売日の11月19日に買う人が何人かいるでしょうから、アップロードされた画質で判断したいと思います。本当は、画質を判断できるだけの画像を、メーカーが公開してくれればいいんですけど。悲しいことに、どのメーカーもやってませんね。

2004年10月23日:10月から更新頻度が低下

 今月に入ってから、サイトをほとんど更新していません。仕事が忙しくなって、更新する余裕がなくなったからです。今月からフルタイムで働いています。10月1日から働くことに突然と決まったのです。土日も勉強に使っていて、今月は撮影にも行ってません。

 今後も、先月までのような更新は不可能だと思います。あまり更新できませんから、当サイトを訪問するのは、半月に1度ぐらいの頻度が良いでしょう。来年になれば、少しは改善できると考えています。でも実際には、どうなることやら。

2004年9月27日:写真表現術の体系化を公表

 以前に、写真表現術の体系化を整理中だと、ここのページでお知らせしました。ようやくですが、その内容を書きましたので公表します。あくまで現段階での体系化でしかありませんが、出来はまあまあだと自分では思っています。

 それに合わせて、「本サイトの特徴」も更新しました。今までの「そこそこの写真」というあいまいな表現ではなく、中級者や上級者という言葉を使って、サイトの支援が目的とするレベルを明確にしています。中級者の中身に関しては、写真表現術の体系化を参照する形となります。

 以上の追加や修正によって、このサイトの目指す方向や内容が、今までよりも格段に分かりやすくなったと思います。体系化およびそれに含まれる内容に関しては、今後も改良し続けようと考えていますので、気長に期待してください。

2004年9月25日:ケンコーのソフト85mmを購入

 ソフトレンズの上手な使い方を探求し始めてから、ペンタックスの85mmソフトレンズの欠点が気になってきました。少し絞って写したとき、点光源が絞りの形に写ってしまうことです。点光源が含まれる被写体を少し絞って写すと、必ず発生します。残念ながら、解消方法はありません。

 そこで、E-1で使える別なソフトレンズを調べてみました。見付かったのは、ケンコーが以前に販売していたソフトレンズです。絞り羽根が13枚もあり、絞ったときの形が美しいMC SOFT 85mm F2.5。ペンタックスのソフトレンズと同じように、絞りとソフト効果が連動していて、ソフト効果は開放で一番大きく、絞るほどソフト効果が小さくなります。

 もう販売してないので、中古で手に入れるしかありません。中古市場にあまり出てこないみたいで、ほとんど見かけません。気になる中古価格は、AB級で1万円ぐらいのようです。これでは高すぎて買う気になりませんでした。

 ところが先日、ある中古屋さんに寄ったら、税込み5250円で売ってるじゃないですか。前日に入荷したばかりだとか。さっそく見せてもらうと、レンズや筐体はかなりきれいで、最低でもAB+級に入る感じです。実際に触っていたら、値段の安い原因が分かりました。ヘリコイドに少しガタがあるようで、ピントリングを回して反転させるとき、軽くカタッという感じが出てます。これと同じ感じは、以前に長く使っていたレンズで経験したことがありました。自分で直せるかは不明ですが、写りには支障がないはずなので、とりあえず買うことにしました。この値段なら、かなりのお買い得でしょう。ちなみに、マウントはニコンFなので、アダプタを介してE-1に付けられます。

 軽く使った感じでは、ペンタックスのソフトレンズと比べて、開放でのソフト効果が小さくなってます。ペンタックスよりも絞りを1段開けたときと、同程度のソフト効果は得られるようです。ソフト効果の小ささは、まったく問題ありません。ペンタックスのレンズでもF4~5.6の撮影がほとんどですから。逆に、より絞らなくて済み、暗い被写体でも撮影できます。

 このレンズ、絞りの目盛りが独特で、開放に近い側では1/3段ごとに変化できるように作られています。ソフト効果の変化が大きい領域で、絞りの段階を細かくしてあるとは、かなり深く考えた作りといえるでしょう。ソフトレンズを使って写真を撮る状況を、よく分かっている人が設計していますね。こういうのを、上手な設計というのでしょう。

 かと思えば、別な面で完全に手を抜いています。ピントリングはあるのですが、距離目盛りが書いてありません。一眼レフ用で、距離目盛りのないレンズは初めてです。加えて、最小絞りがF8です。絞って使うことを無視してますね。コストダウンの影響でしょうか。逆に、13枚の絞り羽根や、開放付近での絞り変化量など、写りで大事なところでは手を抜いてないので、妙なアンバランスさを感じました。まあ、写りに関係する箇所だけしっかり作ってあるので、コストも意識した賢い作り方なのでしょうね。

 こういったレンズを手に入れられるので、中古屋さん巡りは楽しいです。また面白いレンズを見付けたら、買いたいと思います。もちろん、安いレンズを。

2004年9月20日:ソフトレンズの活用を探求中

 ペンタックスの85mmソフトレンズを購入し、その活用方法を「ペンタックス ソフト85mmをE-1で試す」で紹介しました。写真表現での利用方法として、「ソフト効果の写り方を強く組み入れる」と「写真全体をソフトに仕上げる」を挙げています。

 ここまで整理したものの、実際の撮影ではほとんど使っていませんでした。どんな被写体でどのように利用すれば面白い写真になるのか、具体的なイメージが思い浮かばなかったからです。これではダメだと思い、いつものように、ソフトレンズだけ使って撮影してみることにしました。「写真全体をソフトに仕上げる」の方はあまり面白みがなさそうなので、「ソフト効果の写り方を強く組み入れる」の方に絞って。

 やっぱり試してみるものですね。無理矢理に使うと、適した被写体や方向性が見えてきました。まだ上手に説明できませんが、鍵となるのは“強い光の扱い方”のようです。ソフト効果によって主役を浮き出させたり、幻想的な雰囲気を演出したりできます。こうした効果が得られるのは、限られた被写体だけみたいです。残念ながら、そんな被写体の条件をまだ整理できていません。

 でも、被写体を見付けたとき、何となくですがピンと来ます。ただし、ピンと来た被写体の全部で成功するわけではなく、まだ失敗の方が格段に多いです。この失敗の確率が減ったとき、適した被写体の条件を明らかにできるでしょう。そのためには、ソフトレンズの使用頻度を増やさないとダメですね。もちろん、そう簡単に明らかにできるとは思ってませんが。

2004年9月17日:安いペンタックス200mmを購入

 ズイコーデジタルの望遠ズーム50-200mmは、写りが非常に良くて気に入ってますが、1つだけ欠点があります。私にとっては、かなり重いのです。1kgを越えるので、持って行く機会が少し減ってきました。中古ながら望遠の単焦点レンズが揃ってきたことや、50mmマクロを持ってく機会が増えたことが原因です。50mmマクロがあると、望遠はあと1つの焦点距離で済むことが多いのです。そのために、50mmの焦点距離がダブっている重い望遠ズームを、わざわざ持って行きたいとは思いません。最近は、ペンタックスの135mmの出番が多いです。0.7mまで寄れるし、写りもまあまあ良いですから。

 こんな感じなので、軽い単焦点レンズがほしくなりました。とりあえず思い浮かんだのは、100mmと200mmです。このうち100mmの方は、タムロンの90mmマクロがあるので、買わなくても大丈夫でしょう(写りが良くて、もっと軽いレンズが見付かれば別ですが)。というわけで、200mmの軽いレンズを物色していました。軽さを重視するため、明るさはF4で構いません。このクラスの中古は、比較的新しいレンズでさえ、1万円強で買えるのも魅力です。

 アダプタを介してE-1に付けられるのは、オリンパスOM、ヤシカ・コンタックス、ニコンF、ペンタックスK、M42マウントのレンズです。これらのマウントで200mm F4を探すと、かなり多くありました。オリンパスとニコンのレンズは500gを越えていたので、最初に除外しました。M42のレンズも、設計が古いので対象外としました。

 ペンタックスKマウントだと、K、M、Aの3種類のMFレンズがあります。Kレンズは500gを越えるので外し、残りはMレンズとAレンズに絞り込みました。いろいろ調べてみると、Mレンズの描写はKレンズよりも劣っていて、それを改良したのがAレンズらしいのです。KレンズとAレンズのどちらの描写が良いかは、かなり調べても分かりませんでした。重さは、Mレンズが400g、Aレンズが410gとほぼ同じです。最短撮影距離は、Mレンズが2mなのに対し、Aレンズが1.9mとほんの少しだけ勝っています。描写もAレンズの方が良いみたいなので、Aレンズを探すことにしました。

 実際に買うとなると、価格も大事ですね。程度がAB級だと、Kレンズなら安いと5000円、Mレンズも安ければ5000円より少し高い出物がたまにあります。Mレンズの安いのが出てくるのは、出回ってる数が多いからのようです。Aレンズは数が少なく、あまり見かけません。ある所で見かけたものは10000円ぐらいでした。Mレンズで妥協しようか悩んでいたら、先日、AB級のAレンズが、税込み8000円で売ってるのをネットで見付けました。速攻で買いに行き、何とか入手できました。AB+級に近いAB級なので、お買い得品だと思います。

 買ってきてE-1に付けたとき、あせりました。絞りリングを回しても、実際の絞りが動かないのです。レンズ単体で動かしたときに確認しているのですが「やばい不良品かも」と思ってしまいました。詳しく調べてみると、レンズの絞り連動ピンがマウントアダプタと接触して、絞り込まれないだけでした。レンズの絞り連動ピンが、少しだけ外側に曲がっていたのが原因です。内側へ少し押して直したら、問題なく動くようになりました。

 一番気になる開放ので写りですが、悪くないけど良くもないという平均的な描写でした。開放では少し眠い画像で、コントラストは低め、解像感が少し高めです。コントラストが高くて、解像感が低いよりは良いでしょう。コントラストの低さはレタッチで直せますが、解像感は直せませんから。

 開放が眠い感じのため、E-1のマット面でのピント合わせに少し苦労します。開放でピントを合わせ、開放のまま撮影すると、ピントが外れて写ることもあります。ピントの確認が難しい被写体の場合です。安全のため、1段絞って写すべきでしょう。解像感を生かすためには、ピントの合っていることが大事ですから。

 以上が、写りに関する特徴です。買う前は、もっと良い写りを期待していたので、少しガッカリです。でも、実用範囲には入ってます。

 200mmぐらいの焦点距離になると、一般的な材料のレンズだけで描写を向上させるのは難しいようです。このクラスの良いレンズは、たいていEDガラスを使っていますから。また最近では、200mmでF4の明るさは、ズームが担うようになったためか、安くて軽い単焦点レンズとして出てきません。現在の設計技術を使ったら、良いレンズが作れそうなのに。この点は、標準レンズにも当てはまりますね。最新設計の単焦点レンズは、来年に登場予定のズイコーデジタルに期待してます。50mmマクロと似たレベルなら、凄いレンズになりそうです。

 今後は、50mmマクロと一緒に携帯するレンズを、90mm、135mm、200mmの3本の中から選べるようになりました。他に、反射式300mm F4.5もあり、選択枝が広がって非常に嬉しいです。

 今まで買った中古レンズを並べると、なぜかペンタックスKマウントが多くなってます。FA 50mm F1.4、F Soft 85mm F2.8、FA 135mm F2.8 [IF]、A 200mm F4と全部で4本になりました。ペンタックスって、小型で描写の良いレンズが多いみたいですね。こんな感じですから、ペンタックスのボディを買っても、そこそこ役立つ状況に近付きつつあります。ペンタックスのボディには、M42マウントのレンズもアダプタで付きますしね。

 でも、縦横比が2:3のデジタル一眼レフを買う気にはなりません。ペンタックス以外も含めて。ノートリミングでの作品作りを重視するなら、縦横比は極めて重要です。悲しいことですが、デジタル一眼レフは、今後もフォーサーズのボディを買うしかないみたいです。

2004年9月9日:以前の間違いを修正

 E-1のRAW現像で、もっと良い画像が作れないかと試行錯誤していたら、以前に書いた内容の間違いを発見してしまいました。

 その内容は、E-1のRAWファイル現像を比較した「E-1のJPEG画像とRAW現像画像の違い」に含まれています。Camera Rawによる現像では、生成される画像の画素数が同じなのに、写ってる範囲が広いと書きました。これは間違いで、正しくは「写っている範囲が上下左右とも数ピクセル分だけずれている」です。また、E-1ボディが生成したSHQ画像と、OLYMPUS Viewerの現像画像も、ほんの少しずれていることが分かりました。

 該当ページの内容を修正するとともに、E-1のRAW現像で良い画像を合成する方法「各種RAW現像から最良JPEG画像を合成」を追加してあります。3つの画像のずれの程度は、この追加したページを参照してください。

2004年9月6日:レンズ購入を解禁

 以前、円周魚眼以外のレンズを購入しないと決めました。でも、ズイコーデジタルの単焦点レンズが登場する気配はないし、軽くて写りの良い単焦点レンズがどうしても必要と感じたため、レンズ購入を解禁することにしました。

 ほしいと思い始めた単焦点レンズは、小型の135mmです。望遠ズームを使えばいいのですが、重さが1kg以上もあるため、持ち歩く機会が減っています。標準ズームのテレ端である54mmよりも望遠で、小型の単焦点レンズがあれば、それで間に合うことが多いのです。90mmマクロを持ってますが、テレ端の2倍以上の焦点距離が必要と考えました。90mmがあるので、それと少し離れた135mmを選びました。

 M42、ペンタックスK、コンタックス、ニコンFの各マウントで、該当するレンズを調べてみたら、とても良いレンズが見付かりました。ペンタックス製のsmc PENTAX-FA 135mm F2.8です。最短撮影距離が0.7mと短い上に、フード内蔵の小型軽量で、写りも相当に良いそうです。隠れ銘玉だとか。もう、これしかないでしょう。いつものように中古レンズを探したら、外見に傷のあるB級品が1本見付かりました。B級なので価格も安く、税込みで1万6800円。もちろん即購入。

 マウントアダプタを介してE-1に付けると、35mm版換算で270mm F2.8相当になります。よく考えると、俗に言うサンニッパ(300mm F2.8)とほぼ同じですね。凄く小さいサンニッパです。しかも、最短撮影距離が0.7mとなってます。これは便利。さて、一番気になる写りですが、かなり良いレベルでした。さすが、隠れ銘玉だけのことはあります。さっそく、標準ズームと一緒に持ち歩いています。

 1.4倍のテレコンTC-14を付けると、189mm F4(同換算で378mm F4相当)となります。200mm F4の単焦点レンズと同じぐらいです。望遠ズームに含まれますが、テレコンを付けても半分の重さなので、持ち歩きには便利です。

 135mm以外の単焦点レンズもいろいろ調べたのですが、ペンタックスって、魅力的なレンズを多く作ってるんですね。LimitedシリーズやFA/Fスターシリーズはもちろん、普通のレンズにも、銘玉クラスに性能の近いレンズが何本かありました。FA 35mm F2 ALとか、FA 28mm F2.8 ALとか。今回のFA 135mm F2.8も、そうしたレンズの1本です。どれも、軽量という嬉しいオマケ付き。また買ってしまいそう。ただし、このFAシリーズ、筐体はイマイチ。その点は我慢ですね。

2004年8月27日:将来のレンズ設計は劇的に変化するかも

 Photoshop CSに付属のRAW現像プラグインCamera Rawには、面白い機能が何個も付いていて、レンズの欠点を補う機能もあります。具体的には、色収差を消す機能、周辺減光を直す機能です。付けようと思えば、歪曲収差の補正も付けられるでしょう。

 こうした機能を使ってみると、レンズの性能が悪くても構わないのではないかと思ってきます。レンズの欠点の一部は、画像のデジタル処理で何とか直せるからです。現在は手動で直していますが、レンズごとの特性をデータ化してしまえば、自動的に直すことも可能です。焦点距離ごとに歪曲収差と色収差の情報を持ち、さらに絞りを加えた値ごとに周辺減光の情報を持つ形で。それによって、撮影した焦点距離と絞りの値から、歪曲収差、色収差、周辺減光の3つを、自動的に補正できるわけです。こうした補正機能を、カメラとレンズ側に持たせるのです。処理が重くなりますが、半導体技術の進歩が解決するでしょう。それも意外に早く。

 もちろん、こうした補正処理を加えることで、画質は少し低下します。ただし、今よりも画素数が多くなったらどうでしょうか。もし2000万画素以上が当たり前になったら、補正処理を済ませた後の画像でも、今の600万画素の画像より格段に良いでしょう。こちらも、元の画像の高画素化によって解決できます。

 以上のように考えていくと、レンズ自体の設計が劇的に変化する可能性があります。歪曲収差、色収差、周辺減光を気にせず、他の要素だけを良くするように設計できるからです。重視すべきなのは、ピントが合った箇所のシャープさ、ピントが合ってない箇所のぼけの美しさぐらいでしょう。設計の目指す方向が、今とは完全に異なる状況です。

 そうなると、高倍率ズームなのに、どの焦点距離でもぼけが美しいレンズが作れるのではないでしょうか。ズームの全域において、シャープなのはもちろん、ぼけも美しいレンズが。「ぼけの美しさを重視するなら単焦点レンズを使う」なんてことが、過去の常識になるかも知れませんね。カメラのデジタル化は、まだまだ未知の可能性を秘めているみたいです。少し遠い将来のことでしょうが、とても楽しみだと感じませんか。

2004年8月23日:写真表現術の体系化を整理中

 当サイトでは、論理的に体系化された写真表現術の提供を目指しています。この体系化というのが相当に難しくて、サイトを公開し始めた時点では、まだ十分に整理できてない状態でした。その後、いろいろと考察し続けた結果、かなり満足できる体系化が見えてきました。近いうちに、公開できると思います。

 これまで「そこそこ」と言っていたレベルを、より具体的な内容として言い表せるはずです。その時点で、「そこそこ」という“あいまいな感じ”の言葉を止め、新たに「中級者」という言葉に変更したいと考えています。

 この「中級者」というのは、あくまで写真表現における能力レベルです。写歴の長さや、写真器材に関する知識などとは、まったく別物と捉えられます。写歴が長かったり、写真器材の知識が豊富でも、写真表現が下手な人はいます。逆に、写歴が短かったり、写真器材に詳しくなくても、写真表現の上手な人もいます。このうち前者に該当する人は、かなり多いのではないでしょうか。

 ともあれ、この体系化によって、当サイトが提供する写真表現術が、分かりやすく整理できると思います。また、写真表現能力のレベル分けも明確になり、写真表現能力を高めたい人にとって、能力向上の道筋も提供できると考えています。興味のある人は、期待して待っていてください。

2004年8月14日:単写真「静かに語る自然」を開始

 写真展示室Aで、新しいテーマ「静かに語る自然」の写真展示を開始しました。この中には、花、植物、動物、風景という4つの被写体を含める予定です。それぞれのに1つの漢字を割り当てて、抽象的ながら写真の方向を示してみました。花には「美」、植物には「生」、動物には「心」、風景には「感」です。

 今回のが1枚目の写真となります。被写体が植物なので、テーマ内の分類名「生を見せる植物」に入ります。花や植物は少しずつ撮影しているので、遅いペースながら写真を追加できると思います。

 花や植物を撮るようになったのは、ズイコーデジタルの50mmマクロ(写りが非常に素晴らしい)を購入してからです。有名なタムロンの90mmマクロ、ロシア製の反射式300mmマクロも追加し、レンズのラインナップが整いました。タムロンの反射式500mmマクロも持っていますが、開放F値が暗いので、最近は出番が減っています。これらのレンズを使い、テーマに沿った形で、自然を切り取りたいと考えています。

2004年8月2日:魚眼レンズで1本勝負

 ロシア製の16mm対角魚眼レンズを購入したものの、どんな被写体を写したら面白いか見極められてなかったので、あまり持ち歩いていませんでした。これでは進歩しないと思い、先日、この魚眼レンズを集中的に使ってみました(実際には、花の撮影用に50mmマクロも持って行ったのですが、花以外の被写体は魚眼レンズだけで写しました)。

 このように、1本のレンズだけしか使わないで撮影すると、そのレンズの使い道や適した被写体を見付けられます。今回も、試してみて正解でした。道が開けた状態までには達しませんでしたが、様々な被写体に使えることが少しずつ分かってきました。

 E-1に付けて写すと、魚眼独特の歪みが弱まります。簡単に表現するなら、樽型の歪曲収差が強い広角レンズになります。でも、いろいろな被写体で試してみると、この程度の歪みの方が使いやすそうだと感じ始めました。今後はときどき持ち歩き、強い樽型歪曲が生かせるような被写体や写し方を探したいと思います。

2004年7月21日:リハビリ期間中の写真を再掲載

 当サイトでは以前に、リハビリ期間中に撮影した写真を掲載していました。しかし、リハビリ期間が終わり、作品としての写真を掲載し始めたので、いったん全部を削除しました。サイトのファイル容量を減らす目的も兼ねて。

 最近になって、このサイトを公開当初から見ていた友人に、以前の写真も見たいと言われました。自分でも、このまま埋もれさせるのももったいないと思っていたので、何点かの写真は再掲載することに決めました。写真の出来が、まあまあのものだけを選んで。

 以前に掲載した画像は、圧縮率が高めだったので、画質があまりよくありませんでした。また、写した状態のまま掲載することを基本としたため、明るさやコントラストが適切でない写真も含まれていました。そこで、画像を少し調整するとともに、圧縮し直して掲載することにします。それが、今日から始まった「リハビリ中のショット」です。他の単写真と同じように、1枚ずつ追加するつもりです。

2004年7月17日:ペンタックスの望遠用ラバーフード

 7月7日に書いたペンタックスのラバーフードの続報です。その最後で少し登場した、望遠レンズ用ラバーフード「RH-RB49」を買いました。さっそくペンタックスFA 50mm F1.4に付けてみましたので、感想を紹介します。

 まず、見た目。標準レンズ用のラバーフードと違って、少し大きめです。レンズに付けると、フードをたたんだ状態でも大きく感じました。当然ですが、広げた状態ではもっと大きく感じます。フードとしての効果は、サイズが大きいほど効くので、より有効なフードとなるでしょう。

 一番気になるのは、このフード付きの50mmレンズをE-1で使ったとき、けられが生じないかです。この手の確認は、実際に撮影して調べるよりも、もっと確実で簡単な方法があります。ファインダを覗きながら、フードの外側に手をかざして、少しずつ前に出していきます。手によって、フードを拡張したと同じになり、どの辺でけられが生じるかを見るのです。厳密な調べ方ではないので、フードがギリギリだと使えませんが、余裕がある場合には有効です。

 実際に試したところ、まだまだ余裕があると分かりました。50mmレンズをE-1に付けると、35mm版換算で100mm相当の画角です。このフードは80mmまで対応しているので、100mm相当の画角なら余裕があるはずです。予想どおりの結果ですね。これで安心して使えます。

 望遠レンズ用のラバーフードでも余裕があるということは、今まで使っていた望遠レンズ用のラバーフードを付けるたとき、相当な余裕があることを意味します。E-1では、イメージサークルの面積で中央の1/4しか使ってませんから、当たり前です。実際に撮影しているときも、ファインダの少し外に光源があると、フレアが少し発生していました。望遠レンズ用を使うことで、こうしたフレアが発生する機会が大きく減るでしょう。

 このように分かっていても、標準レンズ用を使いたくなります。小さいので扱いやすいですし、望遠レンズ用でなければ困る機会は、極端に少ないですから。とはいえ、せっかく買ったので、望遠レンズ用を当分は使ってみようと思います。標準レンズ用は、タクマー50mmに戻して。

2004年7月14日:MFレンズを多く使ってみた感想

 手持ちのMF(マニュアルフォーカス)コンタックス用レンズに加え、ロシア製レンズ、日本製の中古レンズを買い足し、E-1に付けて使っています。今までいろいろと使ってみた感想を、現時点でまとめてみました。

 E-1に付けて使っているMFレンズに共通するのは、単焦点レンズ、ピント合わせはマニュアル、絞り込み測光です。使いづらいと感じるのは、絞り込み測光だけですね。ピント合わせをしてから、手動で絞りながら露出を決め、シャッターを押します。その手間だけが、少し面倒に感じます。でも、我慢できないほどの不満ではありませんから、こういうものだと思って使ってます。

 ピント合わせがマニュアルな点は、まったく気になりません。昔はマニュアルが当たり前でしたから。少し不満なのは、E-1のファインダの倍率ですね。倍率が低いために、ピントの山が確認しづらい点が不満なのです。それでも、倍率が低い割にはピントの山がつかみやすいスクリーンなので、少し助かってます。全体としては、デジタル一眼の中では優秀なファインダだと思います。ある人が持ってるキスデジに比べてみて、かなり良いと感じました。

 どれも単焦点レンズなので、足を使ってフレーミングします。ズームでも足を使うようにしていますから、とくに面倒だとは感じません。もちろん、足を使っても調整できない被写体もあります。それは、あきらめて撮影しないか、別な切り取り方で撮影しています。ズームに負けるのは、この点だけです。

 単焦点レンズの良いところは、軽くて明るいことと、ぼけがズームよりは綺麗なことです。単焦点を使い始めると、できるだけ単焦点で撮りたくなりますね。夜の街中のスナップでは、単焦点の50mmだけで撮ることが多いです。ペンタックスFA 50mm F1.4を買ってからは、これを主に使っています。他の50mm F1.4が登場するのは、狙いが少し異なるときです。開放付近で全体を柔らかく仕上げたいときにはタクマーの、ぼけ味を重視したいときにはプラナーの出番となります。

 他のレンズも、目的に合わせて選んでます。動物などをアップで撮るときには、反射式の300mmと500mmが活躍します。もちろん、通常の超望遠レンズとしても、たまに出番があります。マクロ撮影では、ズイコーデジタルの50mmを補足する形で、タムロンの90mmを用います。

 あまり出番のないのが、対角魚眼の16mm、ソフトレンズの85mm、屈折式の400mmです。16mmは、何を被写体にしたら面白いか検討中です。残念ながら、まだ決まってません。85mmは、このレンズだけで1時間ほど撮影してみました。でも、ただ柔らかく写ってるとしか見えず、ソフト効果を使う必然性がありません。光のグラデーションを上手に利用した被写体を探していて、それが見付かったら本格的に使ってみようと考えています。400mmは、反射式に比べて大きいのが理由で、出番が少なくなってしまいました。

 まあ、全体的にはこんな感じです。それぞれの持ち味を生かしながら、撮影を楽しんでいます。その成果として、「気楽なショット」シリーズにも、これらのレンズで撮った作品が少しずつ加わってます。単焦点レンズが何本もあると、撮影が面白いですね。出かける前のレンズ選びも含めて。

2004年7月10日:ペンタックスFA 50mm F1.4を購入

 あまりの暑さに負けて、新しいレンズを買ってしまいました。というのは嘘で、どうしても必要だと思って買いました。あと魚眼1本を除いて、中古レンズを買わないと宣言したばかりですが、早々に破ってしまいましたね。

 買うと決めたのには理由があります。夏になって昼間は暑いので、撮影は夕方から始めています。すると、どうしても明るいレンズが必要となります。35mm換算で100mm相当の画角が好きになったので、プラナー50mm F1.4を使ってましたが、開放で撮影したとき、E-1ではピントが外れやすくて困りました。また、開放でもう少しシャープに写ってほしいときもあります。そこで、設計の新しい50mm F1.4を買いたくなりました。

 調べてみると、希望に合うレンズがないのです。現在では、標準ズームが当たり前になったので、明るい標準レンズは古い設計のままというメーカーがほとんどでした。さらに、E-1に付けられるメーカーは限られています。コンタックスは持っているので、オリンパスOM、ニコン、ペンタックスの3種類です。

 いろいろと調べてみると、この中ではペンタックスが一番良さそうでした。1つまえのFレンズと比べ、最新のFAレンズでは、明らかに描写が良くなっているそうです。ペンタックスの特徴である、癖のない素直な描写を保ちながら、鮮やかさが向上しているとか。この評価を信じて、中古のFA 50mm F1.4を買うことに決めました。

 中古レンズ屋さんを回ると、在庫は結構あります。程度が普通で一番安いものを選び、税込み1万5750円で買いました。筐体には多少の傷がありましたが、レンズ自体はきれいでした。ほんの少しゴミが入ってましたけど。

 昼間は暑いので、まだ外では写していません。レンズの開放でのシャープさは、E-1のファインダを覗いた感じでほぼ分かります。ズイコーデジタル50mmマクロとタムロンSP 90mmマクロなどは、ファインダを覗いただけで、写りの素晴らしさを強く感じました。今回のFA 50mmですが、これらのレンズよりは劣ります。でも、開放での比較だと、プラナー50mm F1.4よりはシャープです(このプラナーの開放でのウリは、シャープさでなく柔らかさなので、当然の結果ですけどね)。夕方からの撮影には今後、このレンズを使おうと思います。

 このレンズを見ていて、大きく感じた点が1つあります。レンズを前面から見たとき、レンズ自体がとても美しいのです。ペンタックス自慢のコーティングであるSMCのおかげでしょうか。レンズ前面の筐体デザインのおかげでしょうか。とにかく、可愛くて美しく感じるレンズです。

 タクマー用に買ったラバーフードは、このレンズに付けるとデザインがピッタリでした。このレンズ用に用意されているラバーフードですから、当たり前でしょうけど。折りたたんだ状態では、まるでレンズに組み込まれたフードのように見えます。レンズも小さいし、付けたままの状態で使いたいと思います。このラバーフードは、もう1つ買わないとダメですね。

2004年7月8日:「気楽なショット4」を開始

 単写真を1枚ずつ追加する「気楽なショット」シリーズも、各20枚で3つが終わり、合計で60枚に達しました。最初はある程で終了と考えていたのですが、知り合いからの評判が良いので、今後も続けることにしました。写真の数が増えると、写真の種類も豊富になり、いろいろな表現解説を付けられますし。

 載せる写真の選択は、今までと同じにするつもりです。一般ウケしそうな優先しながら、いろいろな写真を織り交ぜて。と言いつつ、ポートレートや美しい風景などは、撮る機会がほとんどないので含まれませんが。花の写真も入ってません。こちらは組写真として撮っているので、整理した段階で別な場所に掲載しますから。表現解説の方も、何か新しいことを試したいと思ってます。通常の表現解説ではなく、読んでる人にもっと考えさせる方法を。

 それにしてもここ数日は、外に出るのが辛いほど暑いですね。夕方から撮影に出かけようと思ってましたが、夜でも暑苦しいので、ほとんど撮影してません。もう少し涼しくなってくれないと、ストレスが蓄積して何か買ってしまいそうです。

 そうそう、昨日のラバーフードに関して1点だけ補足を。ラバーフードが良いのは、超広角を除く単焦点レンズと望遠ズームの場合だけです。広角を含むズームレンズや超広角レンズだと、効果を少しでも増やすために、花形フードが欠かせません。折りたたんで薄くなる花形ラバーフードなんてのがあれば、別ですけど。

2004年7月7日:ペンタックスのラバーフード

 撮影した写真でフレアーやゴーストを減らすには、レンズへのフード装着が欠かせません。でも、バッグに入れて持ち運ぶときには、けっこう邪魔になります。いろいろな面から考えたとき、もっとも良いのがラバーフードではないでしょうか。使ってないときは、薄くたためて邪魔になりませんし、撮影中に何かにぶつかったとき、クッションの役割も果たします。こう思ってるので、手持ちのコンタックスのレンズには、すべてラバーフードを用意してます。

 以前に中古で購入したSMCタクマー50mm F1.4にも、ラバーフードを付けたいと思ってました。今使っているのは、購入時に付属していたプラスチック製と思われる専用フードです。古いレンズなので、このレンズ用のラバーフードは売ってないでしょう。でも、既存の50mmレンズ用のレンズフードが、古いレンズと同じ装着方法で、フィルター径も同じ49mmなら、そのまま使える可能性があります。この条件が満たされて、ラバーフードが用意されていれば最高なのですが。

 そこで、ペンタックスのサイトで調べてみました。FA 50mm F1.4の情報を見ると、ラバーフードがあるじゃないですか。しかも定価800円と一番安い。心配だったフィルター径も49mmとバッチリ。レンズの写真を見る限り、フィルターと同じように装着するタイプのようです。これなら、タクマー50mmにも使えそうです。

 続いて、アクセサリーのページも見てみました。そしたら、掲載されてません。ヨドバシのドット・コムも調べてみたら、同じく掲載されてません。まさか、もう販売終了というということかも、とイヤな想像が頭をよぎりました。ともあれ、実際にお店に行って尋ねることにしました。そしたら在庫があって、あっさり買えました。心配は何だったんでしょうか。それにしてもペンタックスさん、売ってる商品はウェブサイトに載せておいてくださいよ。

 買ってから開けてみると、ラバーフードの大きさは、タクマー50mmに付いてきた専用フードとほぼ同じ。これなら問題なく使えますね。一番気に入ったのは、たたんだときの大きさです。かなり小さいので、レンズに付けたままで使えそうです。たたんだ状態だと、レンズキャップの取り外しも用意ですし。デザイン的には、たたんだときも開いたときも可愛い感じで、凄く気に入りました。ボディからレンズを外しても、ラバーフードを付けたままにしておく形で、使うつもりです。

 タクマー50mmをE-1に付けると望遠の100mm相当になり、イメージサークルの中央しか使いません。もっと望遠用のラバーフードの方が、フードの効果が大きくなるでしょう。ペンタックスのラバーフードが気に入ったので、同じ49mmで望遠用のラバーフードがないか調べてみました。ペンタックスの場合、ラバーフードの型番は先頭に「RH-」が付いています。また、最後の2桁の数字がフィルター径です。これから推測し、49mm径のラバーフードとしては、3つが見付かりました。型番の順に並べると、RH-RA49(広角用)、RH-RB49(望遠用)、RH-RC(標準用で購入済み)です。

 このうち、希望を満たすのは望遠用のRH-RB49でしょう。対象レンズとして、100mmマクロと80-200mmズームでした。換算100mmより画角が少し広い80mmが含まれているため、問題なく使えそうです。定価が1200円なので、今度はこれを買って試してみます。

 ついでに、フードの装着方式を少しだけ。個人的には、フィルターのようにねじ込みで装着する方式は嫌いです。レンズ筐体先端の外側に装着するタイプで、しかも逆にも取り付けられるフードが好きです。ズイコーデジタルが、そうなってますね。素晴らしい。

 ついでのついでに、レンズキャップの話も。こちらは、ズイコーデジタルの方式が嫌いです。ニコン、ミノルタ、タムロンのように、キャップの中心部分をつかんで外せるタイプが好きです。レンズフードを付けたまま、レンズキャップだけ付けたり外したりできますから。ちなみに、我が家のズイコーデジタル14-54mmズームには、残念ながら、ニコンのレンズキャップが付いてます。Nikonの文字を黒く塗りつぶしたものが。

 誤解されそうだから、一応書いておきます。Nikonの文字を塗りつぶしているのは、ニコンが嫌いだからではありません。レンズとは別なメーカーのレンズキャップを付けていると、エエ加減なヤツだと思われそうだからです。

2004年7月3日:奈良原一高氏の写真展

 奈良原一高氏の写真展「時空の鏡:シンクロニシティ」が、東京都写真美術館で7月11日まで開かれています。大好きな写真家の1人なので、先日、遅まきながら行ってきました。

 同氏の写真集は、「消滅した時間」と「天(HEAVEN)」を持っています。さらに、岩波書店の「日本の写真家シリーズ」の同氏の冊を持っています。両方合わせると、代表作はいくつか目にしていることになります。しかし、初めて観る作品も多く、行って本当に良かったです。予想どおり「うまい」と感じさせる写真が何枚もありました。

 奈良原一高氏の写真は、写真表現の上手さがプロの中でも際立っていて、作品の完成度が群を抜いて高いです。とくに写真集「消滅した時間」は、傑作中の傑作といえるでしょう。

 ちなみに、東京都写真美術館には「友の会」があり、その場で入会できます。個人会員は年額2000円で、同館開催の写真展が無料または割引で観れます。奈良原一高氏の写真展も、通常なら700円払うところが無料でした。同館の写真展を何回も観る人なら、かなりお得だと思います。

2004年7月2日:表現解説付き写真の一覧を用意

 「撮影した写真」コーナーにあった「リハビリ写真展示室」ですが、以前に展示写真を削除したため、実質的に空と等しくなっていました。今後も作品を追加する予定はないので、何か別な役割を考えていました。

 そこで思い付いたのが、表現解説付き写真の一覧を用意することです。撮影した写真に関して、どのようなことを考えてシャッターを切ったのか、解説するページを、少しずつですが作り始めています。全部の写真について書くことはないでしょうから、解説付きの写真だけを素早く見付ける機能が、必要ではないかと思ったわけです。この機能を「表現解説付き写真の一覧」として、同じ場所に入れ替えました。表現解説付きの写真はまだまだ少ないですが、今後は少しずつ増やすつもりです。表現解説に興味のある方は、利用してください。

   
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