日本列島・全国郷土玩具の旅

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----大分県篇・第4回----

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日田・玖珠地方の「うそ」
 この地方では、各所で「うそ」の授与がありますが、氏子の青年会などが作っています。掲載のものはその一部です。
日田羽子板
 日田は押絵の盛んな所で、古いものにはいい作品が残っています。日田駅から徒歩15分の、「廣瀬資料館」(日田市豆田町9-5:TEL: 0973-22-6171)には、立派な押絵が保存されています。
日田土鈴
 日田市は天領として代官所のあった町で、市の北部の豆田町は、当時の面影を残す古い家並が保存されています。この古い家並を見学にくる観光客の評判も高い「日田土鈴」を、土鈴の店「東光堂」吉田東光さんが作っています。
  「玉のれん」は、1本の荒縄に5センチ位の土鈴が5、6個つけられていて、その縄がいく筋も下がっている土鈴です。
 また、雛土鈴や十二支土鈴が人気商品であり、その他約300種の土鈴があります。
 吉田さんの土鈴作りは、昭和30年頃からで、それまではお土産こけしを作っていましたが、土鈴を求める人が増えてきたので、今では土鈴専門店となりました。
製作者:吉田東光「東光堂」:日田市豆田町10-3..TEL: 0973-22-1141
        作業所:日田市港町8-23
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 バーナード・リーチときじ車

前回のページで、玖珠町北西部で作られている「北山田のきじ車」を紹介しましましたが、この地方のきじ車が話題になったのは、有名な英国の陶芸家、バーナード・リーチ氏の推奨によるものでした。

 昭和26年頃、北山田郵便局長の高橋善七氏は大分県の観光関係の要職にもあり、この地方にふさわしい観光物産をと思案していましたが、子供の頃に遊んだ「きじ車」を思い出して、玖珠町の大工職の中村利市さんに30個を試作させました。
 その後、好評だったので別府の観光物産館に出品しましたが、これがバーナード・リーチ氏の目にとまり、すぐれた造形美として賞賛するところとなります。このことが一躍話題となり、脚光を浴びることになりました。
 また、高橋善七氏のほかにも、この地のきじ車を振興に尽くした方がいます。当時の日田工芸指導所の寺川由己所長で、きじ車の造形に興味を持ち、その指導と生産にものり出しました。これが今日この地方で多くのきじ車が作られるもととなりました。

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(1999.11.7掲載)