日本列島・全国郷土玩具の旅

----宮崎県篇・第1回----

---- MIYAZAKI(1)----


宮崎県の郷土玩具ガイド(掲載されていないもの、廃絶品を含みます)
宮崎市   はにわ人形。佐土原羽子板。佐土原飾り羽子板。糸雛。
      デンデン太鼓。うずら車。
      青島神社の神雛。青島貝細工。
佐土原町  佐土原人形。久峰観音うずら車。
法華嶽   法華嶽薬師寺うずら車。
延岡市   昇り猿

施設
みやざき物産館 宮崎市宮田町1-6東別館内:TEL: 0985-22-7389

参考情報リンク
【宮崎県庁ホームページ】宮崎県の公式ページ、各種情報
【ハローねっとジャパン”宮崎発”】大分県の豊富な地域情報




青島貝細工■ ■青島神社の神雛
 日南海岸国定公園の北端にある青島、青島神社への参道には、土産物の露店が並んでいます。この露店に青島の貝細工が売られています。宝貝やほたて貝などを台にして、船や子亀が重なった玩具です。この玩具は、昭和5年の書物でも紹介されていて、かなり古くから作られていたようです。
青島神社の神雛(夫婦びな、青島びな)は社務所で授与しています。
この神雛は「願かけびな」といって、縁結び、安産祈願、病気平癒などに、この神雛に願をかけ神前に供えるとご利益があるとされているものです。
非常に可愛いらしくできているので、それとは別に求めていく人も多い神雛です。
青島神社:宮崎市青島2-13-1..TEL: 0985-65-1252

はにわ人形
 神話の国宮崎にふさわしいはにわ人形は、宮崎市の本部大四郎さん「本部はにわ製作所」が作っています。
 この「はにわ」の複製は、80センチ位のものから30種ほどありますが、郷土玩具としては15〜20センチ位が適当でしょう。全身武人・盛装女性・半身武人・馬など10種あまり、また、土鈴も土偶の頭を象ったものなど数種が作られています。
 本部家の「はにわ作り」はかなり古く、初代は西都市の古墳を世に顕彰した人であり、大正の末期に複製の研究を始め、その子、本部太一郎、マサの兄妹により、昭和の初期頃より「はにわ」の制作が始められました。
 戦後、マサが小型の人形を作って一般に売るようになり、本部大四郎さんの「本部はにわ制作所」にその技術が引き継がれました。
 作品は、市内の平和台の「はにわ園」、青島神社参道の土産店、西都原(さいとばる)古墳群内の「はにわ村」など、県内の観光地で入手できます。
製作者:「本部はにわ製作所」(本部大四郎):宮崎市清水3-8-11..TEL: 0985-23-6034
宮崎の諸玩具
 県内にあった古い「宮崎の諸玩具」を山口清磨さんが復元しています。山口さんは土産店を経営しながら創作玩具なども作っていました。また、郷土玩具の研究調査をしていましたが、古い郷土玩具が忘れられようとしている現在、ぜひそれらを残しておきたいと、古玩の復元にのりだし、今では玩具制作を専門とされています。 【糸雛】:これは東諸方郡高岡町で発見されたもの復元です。糸びなは鹿児島県が有名で、その方から贈られたものか、高岡で作られたおのかは不明です。
【デンデン太鼓】:以前、西都(さいと)で作られていたものの記憶を頼りに作られたものです。
【佐土原の羽子板】:全長20センチのやや幅の広い板です。
 佐土原地方では、正月に女児の祝儀に羽子板を贈る風習があり、昭和初期まで続いていましたが、次第にすたれてしまいました。京都の郷土玩具収集家の朏(みかずき)健之助氏が宮崎県総合博物館に寄贈したものを参考に復元したものです。
【佐土原飾り羽子板】:全長70センチ、幅15センチの板。笠を被った常盤(ときわ)御前が義経を抱いた母子の姿が図柄で、全体の模様などからして、正月の床飾りにふさわしい羽子板です。
 この羽子板も、数年前に県南地方の旧家から発見され、江戸後期のものと推定されています。実物の3分の2に縮小して制作されています。
◇なお、次回に山口さん制作の「うずら車」を紹介します。
制作者:山口清磨:宮崎市大工1-3-31..TEL: 0985-22-4971


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(1999.12.5掲載)