【民芸館】......全国郷土玩具の旅


滋賀県篇(1)ー2

----SHIGA----



大津祭りの山車と長浜曳山祭りの山車(廃絶)
 戦前には、京都の「祇園祭りの鉾、山」と同じような、ボール紙製の山車の玩具が売られていましたが、いまは廃絶してしまいました。長浜曳山祭りの山車の方は、一時、復元されたこともありました。




草津張り子
 琵琶湖をはさんで大津市の対岸が草津市・守山市です。この地方にだけ伝わる「疱瘡(ほうそう)除け」のまじない玩具に、猩々(しょうじょう)、ピンピン馬、ピンピン鯛があります。
 草津駅から徒歩6分ほどの日用雑貨店「川源」、守山市の「朝日屋」で売っています。
 掲載(下右)のように、猩々(しょうじょう)は、猩々・土器・伴だるま・赤紙で一組みになっています。
この猩々の箱に入っている栞によれば、「守山、草津そして野洲地方において、種痘をうけた子のある家では、猩々とダルマの人形をまつる風習がある。カマドの傍にサンダワラを置き、2枚の赤紙を重ねて、猩々とダルマを並べ、アズキ飯と酒を土器(かわらけ)に供え、夜になると2枚の赤紙を布団として猩々を寝かせ、夜明けとともに起こす。七日間お守りとしてまつった後は、我が子の身替りに猩々を十字路や、村境いに置き厄払いする習慣であり、これを、四ッ辻猩々返しという。」
 ちなみに、赤は厄病神を追い払う色とされていて、各地で「赤もの」としていろいろの玩具が作られています。

近江商人土人形
 五個荘町では、昭和54年(1979)より、「老人の生きがいと創造の事業」の一つとして、陶芸教室でこの人形が作られ、同町の歴史民族資料館で売られています。 よく焼き締められて、光沢のあるこの人形は、一般に見られる土人形とはひと味違ったよさがあります。 


---滋賀県篇、第1回...終り---


▲[Back]滋賀県篇(1)-1


滋賀県編(2) 京都府編(1) 【民芸館】目次▲ 草の根工房【HOME 】▲


(1998.4.5掲載)

kyoto-kusanonekoubou.saikonan..Seiitirou.Honda..hds30@mbox.kyoto-inet.or.jp