日本全国郷土玩具の旅:京都府篇


京都府篇(3)ー1

----KYOTO----



京人形
 京都の観光土産物を売っている店には、清水焼の陶器類とともに「京人形」が並んでいます。
土産物として作られている京人形を、郷土玩具の範囲に含めて ここに収録しましました。実際には数えきれないほどの種類のものが制作されています。
「京人形」といわれる人形の範囲は、かなり広く高価な御所人形などの伝統工芸品から、これらの 土産物まで、京都の「雅(みやび)」を伝える人形が多く作られています。
制作所紹介:「京都人形・豪勝 中濱務」山科区西野山中臣町26/Tel:075-581-5232
      「静岳: 桂憲之」東山区東大路五条下る/Tel:075-541-0125


北野神社の牛車・真如堂の牛車
 どちらの牛車も、今は廃絶したものと考えられます。
北野神社(北野天満宮)では、現在は神牛土鈴が授与されています。(ここには収録できませんでした)
真如堂の牛車は「お十夜牛車」と呼ばれていました。畑野栄三氏は「昭和53年頃に復元制作されたが、最近はあまりみかけない。お十夜(11月15日)の頃に作られるにかも知れない。」と記されています。

吉田神社の追儺厄除け面)■
 節分には、吉田山の中腹、吉田神社へ京都中から人々が参拝にやってきます。節分の前夜には追儺式が行われ、この行事の仮面(鬼)を模して作られたのが、この「追儺厄除け面」です。吉田神社で節分に授与されます。
梨木神社の鬼面
 京都御所の東側、梨木神社でも、戦前に「追儺面」が授与されていたされていましたが、現在は廃絶しています。





三宅八幡の土鳩
 三宅(みやけ)八幡宮は「三宅の八幡さん」と親しまれ、昔から子供連れのお参りが多い神社です。 この土鳩は、幼児の癇の虫に効果があるとされ、八幡さんに祈願して土鳩を一羽頂き、神棚に供えてお祈りすると 癇の虫が治るといわれています。お礼詣りにはもう一羽の土鳩を受け奉納したものです。今は神社で授与をうけて、社前に奉納されているようです。
鳩笛は八幡宮の前の茶店で売られていたものです。ここでは、鳩の形の「鳩餅」も売られています。

麦わらポンチ(廃絶)■
 戦前、参道の茶店で土産物に「麦わらポンチ」が売られていました。一時、近くに住む川久保フミさんが復元されたこともありますが、今は廃絶しています。

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(1998.2.15掲載)

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