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スイスのアルバム

リギ山編その1

 フィーアヴァルトシュテッター湖(別名ルツェルン湖)をルツェルンから船で行くと、フィッツナウというところに着きます。
 大体1時間程度でしょうか。船酔いの心配のない静かな湖面を滑るように行くと、フィッツナウの町が見えてきます。

 フィッツナウは湖畔の静かな町です。立派なホテルもありますし、ゆったり四森林州湖を楽しむならこういうところに泊まって、船で色んなところに行くというのもいいですねぇ。

 湖面は穏やかで、湖畔の風物を緑色の水に映し、優しい風が頬を撫でて通り過ぎていきます。

 一九九七年の夏、久しぶりにフィッツナウの駅に降り立った時、時ならぬブラス・バンドの軽快な音楽に出迎えを受けました。
 いつも演奏しているのでしょうか?わかりませんが、帰りにリギ・カルトバートに立ち寄ったら、そこにこのブラス・バンドが移動して演奏していました。
 こういった演出は、ザルツカンマーグートのザンクト・ウォルフガングでもありましたが、いいものですね。
 夏の観光客の私たちを充分楽しませてくれた演奏でした。何という曲をやっていたのか、全然わかりませんでしたが、恐らく「ルツェルン行進曲」とか「フィッツナウ・ポルカ」といったものではなかったのでしょうか。
 写真右のような車庫があって、その手前には回転台があります。狭い土地で列車の車庫を管理していくためのものですが、あまり見られないものだけに親子連れの人たちが珍しそうに(わが家の一行も含めて)見ています。
 リギ山には、メンデルスゾーンやウェーバーといった作曲家も登っているそうですが、もちろんこの湖のほとりに住んでいたワーグナーも何度か登っています。
 一八五〇年の第一回目のルツェルン訪問の折りにも最初の妻ミンナと一緒に登っていますから何度来たのでしょうねぇ。
 写真右のリギ山頂のホテルの開業は一八一六年といいますから、またベートーヴェンが第九の作曲中でショパンはたった六才の子供、シューベルトは第五番の交響曲を作っていた頃のことです。

 この山頂からは、ピラトゥスとルツェルンの町がよく見えます。なだらかなスロープの鉄道が通っている方と逆は氷河に削られた切り立った断崖が続いています。
 昔のリギ観光のハイライトはご来光を見ることであったのですが、その為に立派なホテルが建てられ、ロバの背に乗って昔々の人たちはここに来たのですね。

 まさに三六〇度のパノラマは、迫力があります。
 そして遠くベルナー・オーバーラントの山々やティトゥリスの山々が湖の向こうに並ぶ様はまさに、悠久の時を刻んでいます。

 写真上のように、ロイス川の下流は見晴らす限りなだらかで、ゴットハルト峠の方に向かえば、その厳しい景色が、スイス誕生の物語を語り始めるといった、何とも見事な風光に、ただ感動するばかりです。

 帰りはアルト・ゴルダウに下ることもできますし、またリギ・カルトバートからウェッギスにロープウェイで下ることも可能です。

 そのことについてはフィッツナウ〜リギ山編その2でご紹介したいと思います。

 

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