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私にとっての記録

2015.02.04. 掲載
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目次
1.はじめに
2.なぜ記録するのか
3.誰のために記録するのか
4.記録の形態
5.記録の 整理・加筆・修正・削除・追加
6.記録の外部発信
7.記録の保存
8.まとめ




1.はじめに

私は自分にとって大事なことを記録するのが好きな人間で、このサイトにも2014年末現在、424件の記事を載せたが、その大半は何らかの記録である。だから、記録好きには違いないが、日記は書いたことがなく、普通の記録好きとは少し違っている。

整理については30代から考え、自分なりの整理法を考案し、実行してきた。しかし、整理の対象となる記録そのものについては、あまり考えてこなかったように思う。そこで、私にとって記録はどのような意味があるのかを考え、まとめておくことにした。

それをまとめた上で、新しく記録を作り、これまでの記録の修正、削除、保存などをしていこうと思う。


2.なぜ記録するのか

私の行動原理は「したいことをする」「しなければならないことをする」である。自分がしたくて行ったことを記録に残すことも「したいこと」である。また、その結果が他人に役立つことがありそうだと思えば「しなければならないこと」でもある。

私は何かを作ることが子供の頃から好きで、今も続いている。中年を過ぎた頃から、その中でも構築することがしたいことの中心になってきたが、他人が活用できるように記録の仕方を工夫することもしたいことである。

もう一つの記録を残す理由は、大学で研究をしていた30代の頃、研究成果は学術誌に投稿して掲載されなければ、いくら優れた成果であっても認められないことを知ったからである。学術誌の掲載記録がなければ、それは無に等しい。記録を公表することは研究成果を認知してもらう必須条件である。

そこから話を進めると、記録があることによって、他人が成果を利用できる。それは、現時点だけでなく、将来も可能性は残る。しかし、記録がなければ不可能だ。だから、記録を残してきたのだと思う。


3.誰のために記録するのか

私が記録する理由を説明することはできたが、それは誰のためかを考えてみると、優先順位が一番高いのは「自分のため」である。これにより、過去の大切な思い出に再会できるし、過去に苦労してまとめた使い方のマニュアルにもなる。記憶力低下の著しい私にとって、これは非常にありがたいことである。

私には自分のしてきたことの記録の保管庫(アーカイブ)が必要であるが、そこに保管した個々の記録はすぐに取り出すことのできるデータベースであることが望ましい。そのための努力を重ねた結果が、パソコン内やウエブサイトにある。

その次は「妻のため」であるが、これは妻と結婚して以来の思い出につながる記録が多くあることと、私が亡くなったあと、生きて行くのに役立つと思われる情報の記録がかなりあることから、そう考えた。

その次に来るのは「家族のため」であるが、それは家族が将来知りたいと思うであろう記録を含んでいるからだ。家族が利用するかどうかは分からないが、可能性はあると思う。

家族の中で一番利用して欲しいのは、最初の孫娘である。これだけは完成させたいと必死で書き上げた 孫娘3歳までの成長記録 のほかにも、動画、静止画など、サイトに掲載していない記録も多い。

最後は「他人のため」で、私の記録はかなりカテゴリーが広く、ご利用いただける記録もあるのではないかと思う。

2014年に私のウエブサイト「中之島のBOW」に掲載してしている 420件 のWeb文書について調べたところ、Google検索で、1〜10位の検索上位タイトルは323件、全体の77% 約8割を占めていた。このことは、私のウエブサイトにご利用いただける記録があることを示唆するものと考える。

他人が利用してくださるのはありがたいが、その結果については、自己責任でお願いしたい。質問や感想にお応えできないので、メールアドレスをサイトから外そうと思っている。

過去には、掲示板、メーリングリスト、ブログなどを作って、積極的に質問や感想に対応してきたが、最近は私に残された時間が短くなったことを自覚し、それに費やす時間をほかのことに使いたいと強く思う。

著作権については、放棄しているわけではないが、フリーウエアの感覚で、自由に使っていただいて結構だと思っている。


4.記録の形態

記録の形態として、大きく分けて、言葉、音声、映像、現物の4種類に分けた。

「言葉」は記録の中心となるもので、人類が発明した最大の知恵であろう。「文字」はそれを効率的に記録することを可能にした。PCやPCソフトは、多くの人が言語で記録し、印刷することを容易にした。

「音声」については、漢字が持ち込まれるまでは、我が国でも音声による記録の伝承が行われたが、現在はテープレコーダーやICレコーダーによる記録が普及し、それをCDなどに記録することも容易となった。そのほか、音楽の記録は音声という形態をとる。

「映像」もまた、壁画などの絵画による記録があったが、現在は静止画と動画として、記録の重要な形態となっている。動画は無声動画として登場したが、有声動画に変わり、その進歩は目をみはるばかりである。数年前から、素人でも美しいフルハイビジョン動画を撮影・編集・保存できるようになった。

「現物」は、保管場所をとるが、言葉、映像、音声では代えることのできない貴重な記録である。


5.記録の 整理・加筆・修正・削除・追加

記録の整理

記録の数量が増えれば増えるほど、その整理は重要になってくる。自分なりの整理法は持っているが、実行できていない記録も未だいくつか残している。これからの課題である。

記録の加筆

書いた記事を、時間を空けて読み返すと、書き足りていない箇所があることに気づくことがある。それを放置しておくと、次に読むときが来ないかもしれない。そこで、これからは気づいたときに加筆をしておこうと思う。

記録の修正

人は間違うものである。その他にも、時間経過に伴う情報の変化などに対する修正や訂正が必要になる場合も少なからず生じる。それに対してできるだけ対応していきたいと思っている。

記録の修正は、結果としてその記録の価値を下げない効果があるかもしれないが、それとは関係なく、発信者はできる限り記録の修正をしなければならない、それは義務であると思っている。

記録の削除

無用の記録が有用な記録を見つける妨げとなったり、利用しようとする者の時間の浪費につながることがある。だから、残しておく価値のない記録は、保存場所から削除し、別の場所で一時的保存をするか、完全に削除してしまう必要がある。

記録の追加

私には記録しておきたいことが未だかなり残っている。ウエブサイトに載せる記録に限っても、幾つかのテーマを持っている。しかし、オマケの人生を過ごしている身、記録の追加ができなくても悔いはない。


6.記録の外部発信

記録は外部に発信するものと、発信しないものとの、二つに分けることもできる。外部発信する記録の代表は、ウエブサイトに掲載する記事であり、個人が簡単に世界中に情報を発信することができる。まこと、インターネットとウエブサイトは革命的な情報伝達手段の発明である。

インターネット時代が来るまでは、個人ができる情報発信は本の出版、雑誌への投稿、講演などであったが、今では、ウエブサイトのほかに、電子本(電子出版)もある。

私は上記のいずれも体験してきたが、これからの記録の外部発信はウエブサイトに限ろうと思っている。そのわけは、自分好みのスタイルの記事を、安価で簡単に短時間で制作できるだけでなく、その修正・削除なども簡単に行うことができるからだ。そして、何よりも素晴らしいのは、ハイパーテキストなので、記事の中にリンクを縦横無尽に張ることができることである。

私のウエブサイトの記事では、青色太字のフレーズはリンク先を表している。記事によっては、例えばトップページサイトマップのように、青い蜘蛛の巣状態のものもある。

トップページのファイル名は「index.html」で、「目次」のページだから、言葉通りであり、これはサイトマップの目次の役割をはたしている。サイトマップは、サイトの本体を構成する仮想階層構造のファイルで、ここはリンクの集合体である。

それに対して、更新歴は、階層構造を持たず、制作日時順に時系列配列したもので、同定できるのは制作日時だけという特徴がある。削除されたファイルは、リンクのない黒い細文字で表示されている。

ウエブサイトに掲載している記事の一部をCDやDVDなどに保存した電子本をこれまで数点制作したが、これからはウエブサイトに掲載している記事全部をDVDに保存することを考えている。

外部発信しない記録の代表は、他人に知られたくない個人情報の記録で、これは印刷物、手書き、パソコン内のファイル、写真、カセットテープ、ICレコーダーのSD、CD DVD BD などの媒体内のファイルとして保存しているほか、現物として保存しているものもある。


7.記録の保存

私が最も保存しておきたい記録は、外部に発信する記録の代表である「ウエブサイトに掲載の記事」である。60歳でウエブサイトを開設し、以来ほぼ20年間、ここに私の活動の記録の大部分を掲載してきた。個人でも、このようなことができる時代に生きることができた幸運を心から感謝している。

これからは、適切な整理法があれば取り入れ、修正すべき個所は修正し、重要でない記事は削除し、精選した記事を残しておきたく思っている。

この「私にとっての記録」をまとめてきて気が付いたことがある。私のしたいことは、こどもの頃から何かを作ることだったが、そうして作ったものの中で、記録の保存場所の一つであるこのウエブサイトの構築も非常に楽しかったことだ。

サイトの記事を時系列(更新歴)とカテゴリー別(サイトマップ)の二つの異なった方法で配列する。カテゴリーには仮想階層構造を取り入れて記事の所在を分かりやすくする。トップページをサイトマップの目次(カテゴリーとサブカテゴリー表示)代わりにする。

他にも、パンくずリスト検索エンジンを使って記事を探すツールなども取り入れた。

このように、ほぼ20年間、ウエブサイトの構築を楽しんでこれたことをありがたく思っている。

サイトの記事は、私の死後も1年くらい、最終更新の状態で残すことができればありがたい。その方法は、プロバイダーASAHIネットへの支払いに使うクレジットカードを、私名義のものから、妻名義のものに設定変更することで可能である。

妻は6歳年下の女性で、長寿の家系であるのだから、私より長命の可能性は高く、この方法が成功する確率は高い。

もう一つの私の望む記録の保存は、ウエブサイトの最終更新に近い記事をDVDに保存し、それをダビングして複数枚を作成し、家族や知人などに謹呈することである。

これまで知人から多くの寄贈本を拝受したが、全部を読み通したものは皆無だった。しかし、自分が購入した書籍とは違って捨てることは心情的にできない。今数えてみると、全部で35冊あり、マンションの書斎の本箱のかなりのスペースを占めている。

自分が執筆した本や雑誌は、思い入れが強くて読み返すことがあるのではないかと考えたが、調べてみるとそれもわずかなものに限られていた。

今数えてみると、執筆した単行本は6冊、共同執筆した単行本は7冊、投稿した雑誌は26冊であった。これらも本棚では、知人からの献本と同じくらいのスペースを占めている。しかし、こちらは参照文献として保存の価値はある。

以上のことを考えると、DVD1枚を親しかった知人に献呈することは、受け取られた方の負担が軽いのではないかと考えられる。そこで、このウエブサイト「中之島のBOW」の記事を収めたDVD 1枚を残し、そのダビング盤作成作業を息子に頼むつもりだ。


8.まとめ

1.私は多趣味で記録好きのため、かなり多くのカテゴリーの記録を保存してきた。

2.記録の保存には、その整理が極めて重要で、記録を生かすも殺すも整理次第という特徴がある。

3.整理法については、30代頃から関心を持ち、経験的に自分なりの整理法を体得したつもりでいる。

4.しかし、整理の対象となる記録については、深く考えたことはなかった。

5.よく考えてみると、私にとって最も大切な記録は、ウエブサイトの記事であることを知った。

6.ウエブサイトの記事の存続は、サイトを存続させる方法とDVDに保存する方法によって可能である。


<2015.2.4.>


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