12.Yahoo!の威力と落とし穴

 結果・・・サーチエンジンへの登録は定常的なアクセス数を確保する。しかし、登録先のディレクトリを誤ると、アクセス数は激減する。

閲覧数

探索意欲

定時性

随時性

アクセス性

ライバル度

見てみたい度

アクセス数向上効果

サーチエンジン

表の見方についてはここをクリック

 通常、はじめてのビジターが訪れるのは、サーチエンジンを経由してのものが大半と思われます。しかも、その大半は文字列を入力しての検索結果からアクセスされるのでなく、カテゴリ別に分けられたディレクトリをたどってアクセスしてくるものと思われます。Yahoo!等のディレクトリ型のサーチエンジンを使うときは、みなさんこのような使い方をしているのではないでしょうか。というわけで、開設したホームページをサーチエンジンに登録するには、そのディレクトリの位置が非常に重要になり、ディレクトリを誤ると定常的なアクセス数が確保できないことになってしまいます。従ってサーチエンジンへの登録は、「サーチエンジン登録代行ホームページ」等を使わず、極めて慎重に行う必要があります。
 ではどのような点に注意してディレクトリに登録するにはどうすればよいのでしょうか。

1.なるべく上位階層の人気の高いディレクトリに登録する


 グラフに横線が引いてありますが、開設初期と一万回達成時期ではその平均値が一万回達成時期の方が多くなっていることがおわかりになると思います(エイヤ!と引いた線ですが)。なぜ後半多くなったのでしょうか。これはYahoo!がディレクトリの再整備を行ったため、「AZ−1のページ」が登録されているディレクトリのアクセス数が相対的に多くなってしまったためです。内容が同じなのに登録されるディレクトリが違うだけでこれだけの差が出るのです。では「AZ−1のページ」がYahoo!に登録された直後のディレクトリと、ディレクトリが再整備された後の自動車関連のディレクトリがどうなっていたか、図に書いて説明しましょう。



「AZ−1のページ」がYahoo!に登録された直後のYahoo!の自動車関連のディレクトリ

 「AZ−1のページ」がYahoo!に登録された直後のディレクトリでは、自動車関連の多くがサブカテゴリ直下に配置され、「AZ−1のページ」はかなり深い階層に配置されていました。そこで多くの人は深い階層まで行かず、手近なところでアクセスをしていたのです。従ってなるべく上位階層に登録された方がアクセス数が多くなります。事実、「AZ−1のページ」と同じ'96年6月30日に開設した自動車関連のホームページ(以下Aさんのページ)があるのですが、開設当初はサブカテゴリ直下に配置され、アクセス数で太刀打ちできませんでした。




ディレクトリが再整備された後のYahoo!の自動車関連のディレクトリ

 ところが現在ではサブカテゴリ直下に置かれたものはなく、さらに様々なカテゴリに再分類されてその先に入っています。そこで自動車関連のディレクトリにアクセスした人は、やむをえず深い階層に入っていくことになります。そうすると今度は、「おもしろそうな階層・一番登録数の多い階層」からアクセスを始めます。自動車関連のディレクトリはさらに細かく分類されていますが、そうなってくるとやっぱり一番アクセスしたくなるのは最も登録数の多い「メーカーとモデル」というディレクトリではないでしょうか。
 Yahoo!のディレクトリ再整備の時、前出のAさんのホームページは、「サブカテゴリ直下」から「一般的な情報」という何ら具体性のない面白くなさそうな名前のディレクトリに再分類されてしまいました。そうすると、アクセス数が減少してしまい、「AZ−1のページ」と比較して、'96年12月末で2000件ものアクセス数の差が開いてしまいました(最新のデータを補完すると、'97年12月末で4万件もの差が出ています、ただし、これはYahoo!のディレクトリの影響だけではないので参考までに)。ディレクトリの階層の深さでは、Aさんのホームページが有利にもかかわらずです。
 結論を繰り返しますと、アクセス数は登録されるディレクトリに大きく左右されます。一般的にはなるべく上位階層に登録し、かつ、人気のディレクトリに登録するのがよいでしょう。


2.登録先ディレクトリを決定する
 先ほどの説明によると、アクセス数の多いディレクトリに登録すればよいわけですから、自分のホームページを登録する前に、どのカテゴリが最もアクセスが多いかを調べねばなりません。その方法としては、自分のホームページを登録する前に一定期間をおいて、そのカテゴリに登録されている他のホームページのアクセスカウンタののび具合をチェックするしかないでしょう。


3.自分のホームページを登録する
 人気のあるディレクトリをみつけたところで、自分が書いているホームページがそのディレクトリに該当してなかったら、希望通りのディレクトリには絶対に登録されません。Yahoo!登録時には、登録希望のディレクトリを指定できますが、どこに登録するかの最終的な決定権はYahoo!側にあります。Yahoo!の決定が気に入らない場合は変更の要請も可能ですが、希望通りにいく可能性は極めて低いものと思われます。私は「AZ−1のページ」を当時の「マツダ」のディレクトリからもっと上位階層のディレクトリに移してほしいという旨の要請をYahoo!に出したことがありました。もちろん定常的なアクセス数増加のためです。しかし、「これで全く問題ないと判断する」との旨のメールがきて、変更は見事に失敗しました。
 以上のことをまとめると、最悪の場合、ホームページの内容をYahoo!のイメージに合うように変えるという覚悟で作っていかないと、せっかく努力して作ったホームページがより多くの人にみてもらえなくなります。ホームページ開設の目的はアクセスカウンタの数を増やすことではありませんが、ここを誤ると悲しい事態に陥ります。
 なお、この登録ディレクトリ位置が変わった場合のアクセス数の増減の最新データ(ホームページの作り方の場合)を「サーチエンジンに登録されるディレクトリの階層が深くなるとアクセス数はどうなるか」に掲載していますので、参照して下さい。

追記(重要)
 '98.7.26より、Yahoo!の登録システムに変更がありました。何が変わったかと言うと、Yahoo!へのHPの「登録」ではなく「推薦」になったことです。実際、Yahoo!にアクセスしてみると以前は「登録」という表現であったものが「推薦」に変わっています。これは何を意味するかというと、今まで登録申請されたHPは公序良俗に反しない限り全てYahoo!に登録されていたものが、今度からはそのHPがYahoo!に登録する価値があると推薦され、かつ、登録する価値があるとYahoo!が認めたものに限って掲載されるようになったということです。量より質へ転換したともいえるでしょう。従って、HPの内容に優れたものでなければ登録されません。優れたHPとは、多くの人の役に立つ情報を充実させているもののことです。そうしないと情報を発信し多くの人にそのことを知らせ、また共有することができないからです。またこのことは、Yahoo!の登録基準の1つであるとして、Yahoo!インターネットガイドにも記されています。従ってYahoo!に登録されるためには=インターネットで自分のHPをデビューさせるには、このHPで何度も説明している通りHPに書かれている内容を充実させることがますます重要になってきたと言えるでしょう。
 これに関する詳細は、次ページにあるYahoo!の激変をご覧下さい。